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中1の一学期を終えて転校した莉緒は、"汚部屋"にこもりっきり。新たな人間関係に恐怖すら覚える莉緒にとって、うんざりの夏休みだった。そんな莉緒の前に現れた、どこから見てもヤンキー姿の少女の幽霊。成仏できていない彼女は、「生前、誰かとふれ合ったときのエピソード」をヒントに、自分が何者だったのかを知ろうとする。ヒッキーとヤンキー、通い合い始めたふたりの心。少女たちは、むき出しの自分の心に触れた――。
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Posted by ブクログ
莉緒は親友だと思っていた子に裏切られ、人と関わりを持つのが怖い。2学期から新しい学校へ転校予定だが、希望も持てずやる気も起きない。そんな夏休みに莉緒の元に現れたのが幽霊のレイさん。 レイさんは自分が何者なのかわからずに成仏できないという。莉緒はレイさんが成仏できるように手伝いながら気づいていったこと...続きを読む‥ それは自分探しの夏だった。 レイさんとは誰だったのか?
すごく切ないお話でした。 レイさんがふっと言った言葉がレイさんがもう「できない」ことが伝わってきて本当に切なかったです。
学校に馴染めない中1の莉緒、転校することになったがやっぱり新しい学校も不安で家に閉じこもっている。 そんな莉緒のところに幽霊のレイさんがやってくる。 レイさんは自分が誰なのかわからないので成仏できない。 ふたりでレイさんが誰なのか探すことに。 しかし、心を通わすことができたレイさんを手放したくない気...続きを読む持ちも芽生える。 中1の不安定な心を複雑だった少し年上の幽霊の女の子が開いていく。 現実ではないから話せるってあるのだろう。自分の心との会話かもしれない。 莉緒は幽霊のレイさんから現実を直視することを教えてもらったのだろう。 口うるさいお母さんの姿にはちょっと耳が痛かった。
影が薄くてコミュニケーション能力の低い莉緒は、入学したての中学校で人間関係に傷つき、汚部屋と化した部屋で腐っていた。向上心の塊のような母との言い争いの際、母は「悪い運気がつく」と言い、彼女は「呪われろ」と捨て台詞を吐く。すると母は盲腸で入院し、彼女は幽霊に取りつかれることに。今世での記憶を失ったため...続きを読むに成仏できないという幽霊レイさんのために、彼女は渋々思い出す手伝いをすることになる。ところが、レイさんの過去が少しずつ明らかになるにつれて、彼女は離れがたい気持ちを強くていくのだった。 幽霊レイさんと一緒に過去の想いを辿りながら、人との関わりについて思惟する少女の姿を描く。 *******ここからはネタバレ******* レイさんと莉緒の母との関わりが執拗過ぎて不自然に感じたが、随所にある幽霊ジョークにほっこりする。 たとえその結果傷ついても、関わってきた人たちで自分自身ができているとは、正直思えないし、記憶をなくしたから成仏できないという設定も信ぴょう性低すぎとも思うが、人間関係に疲れた時にはこういう考え方もいいのかも知れない??? 主人公は中学生だが、高学年で十分大丈夫です。
★3つというのはYAとして。大人が読むには物足りない。 最近のYAにはひきこもり、いじめ、不登校が絶対といっていいほど出てきて、またか、という感じだが、これも主人公がいじめにあって引きこもり中の女子中学生。そこに自分が誰だか思い出せない幽霊が現れて、幽霊の自分探しと主人公の自分探しが重なるってい...続きを読むう設定。なかなか読ませるし、ちょっと泣かせるようなところもあり、悪くはない。 ただ、いじめの原因が、生理が来てないのに来てるふりをしたということから始まっていて、そこがまあ新しい感じもするのだが、それくらいでいじめられるかね?引きこもるかね?ちょっと共感しにくい。 それから幽霊の名前がわからないのでとりあえず「レイさん」と呼ぶわけだけど、あとからわかる本名も同じで、だったら「レイさん」と呼ばれた時点で、「はっ」としないかい? 中学生だった主人公の母親がレイさんにかけた言葉が、常識に縛られた大人の発言そのもので、わけあって不良になり、不良仲間とつるむことだけに喜びを感じている中学生なら、一番腹が立つ言葉なんだけど、なぜかレイさんも主人公もその言葉を全く不愉快に思わず、自分を思いやってくれたと感謝しているところが一番疑問だった。こういう本は基本的に「普通の子」が読むから、あまりおかしいと読者自身も感じないかもしれないけど、本当に学校になじめない子や感受性の鋭い子、賢い子なら、その欺瞞をすぐに見抜くはず。書き手が思春期の子をターゲットにしていながら、心はすっかり世間体を気にする普通の大人であるというのが露呈している。 日本のYAならこんなものなのかな。
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