140814伊丹敬之 孫子に経営を読む 第一章 経営の本質
1.兵は国の大事なり・・・国防・戦争・兵士
企業の大事は何かを考えるのが経営者
(1)少数のポイントに絞って合理的に考える
(2)大事だから、君主の責任
戦争を管理するのも政治 企業経営者は技術を理解して経営する責任
2.「道」「天」「地」「将」「法」
(1)理念
(2)(3)「環境」(外部要因)→戦略
(4)指揮官
(5)経営システム
理念・戦略が良いと「人が育つ」 →松下幸之助・稲盛和夫
3.算多きは勝ち、算少なきは勝たず 戦は始まる前に勝負がついている
(1)戦は実は論理である
(2)事前に深く考えた人が結局は勝つ
経営者の仕事で特に大切なのは、「企業の発展の構想を創る」こと
→歴史に恥じない算をせよ
(1)歴史の流れを踏まえて考えよ
(2)大きな地図の中に自分を置いて考えよ
4.勝ちを知るに五あり
(1)状況における自分の立ち位置 戦うべきかの判断ができる者
(2)現場での人や資源の運用
(3)人心の統一 ベクトルを揃える
(4)自分の側の準備や蓄積
(5)現場への権限委譲 君は将にいちいちコントロールしない
→君は何について考えるべきか、到達点は
どんな状態の姿に国を、組織をもっていくべきか
5.君がやるべきでないこと
(1)現場を知らずに口を出す
(2)複数の司令は現場を惑わす
(3)君の指示で成果が出ないと現場は疑う
←君の御せざる者は勝つ[4-(5)]
自律感こそ、大切(モチベーション)
経営システムをきちんと作る事 松下幸之助「任せて、任さず」
The Captain bites his tongue until it bleeds.
船長は、血が出るまで舌を噛んで、我慢する(孫子 英米海軍 3M )
140815伊丹敬之 孫子に経営を読む 第二章 将のあるべき姿
1.将とは、智・信・仁・勇・厳なり
智が最上位 「戦とは論理である」
孫子vsマキャヴェリ(恐れられるべき)
恐れられれば、当面は人は従う。しかし、長期にわたって国家の安寧を考えると、信や仁をより重視する方が、兵士や民が納得してついてきてくれるであろう。
2.戦わずして勝つ
競争戦略の極意
争いのマイナスインパクト双方に大
競争の害を知り、利を知る
智・信・仁を備え、戦の実態知る将が大事
現場の指揮官は、働く人々の運命を左右する存在で、企業の安危を決する存在
現場の指揮官はいたずらに現場を疲弊させてはならない
3.戦では、兵をあえて危険な状況に投入することが必要なこともある
勝算のある戦略を作るべし
自社の資源の展開の仕方を考え抜け 大胆かつ細心に
4.君命に受けざる所あり 志ある抗命
将には、それだけ現場の責任がある
福島原発所長 吉田昌郎氏 情報の豊かさと動機の公正さ
死ぬ覚悟で事故の悲劇的拡大を防ぐ決意 「国の宝」
気概をもって君命を受けない将 それで自分の評価が落ちることに頓着しない将
5.将のやってはいけない五危 「視野狭窄」全体の状況をみず 大きな展望が無い
(1)必死になること
(2)必生 消極になるダイナミズム喪失
(3)短期・怒りっぽい
(4)廉潔
(5)愛民
140815伊丹敬之 孫子に経営を読む 第三章 兵の情
1.とにかく勝つ 拙速・小さな勝利
スピード第一で、小さな勝ちで良いから勝つ
兵は勝つことを貴ぶ←疲労感・猜疑心
⇒バブル崩壊 勝ち戦を忘れた 負け続き
2.追い込まれて初めて出るエネルギー
危機意識 JAL稲盛和夫氏 意識改革を実現
3.クールヘッド・ウォームハート
アルフレッド・マーシャル
Cool heads,but Warm heart.
butでつながる Cool headはCool heart
4.まず太陽、しかも北風も
兵は恩徳で心を合わせ、刑罰で統制する
cf曹操の陣は、粛然、しかし陰である
自発性が小さく、生き生きとはしない
「文」と「武」→「共感」
5.百言は一行に如かず
140815伊丹敬之 孫子に経営を読む 第四章 戦略の真髄
1.戦略の基本は「正」そこへ「奇」を加えると勝てる
まず正の意味
?柔軟な行動への基盤の準備
?敵の側の予想の誘導
奇を加える意味
?正だけの消耗戦の回避
?奇正の組合せ無限 柔軟・ダイナミック
2.戦略の本質は「事前の仕込み」
戦いの前に勝てる態勢と状況を作る
その上でタイミングを見て実際の戦いを
→仕込みが不十分となりがち
?事前準備の負担感 判断の甘さ
?局面対応を優先 とりあえず目の前の敵
派手狙いは、人目は引いても、機能し難い
3.「虚」を撃つ 物理と心理
相手が困る、驚く戦略を取る
4.主導権を握る
ex日産自動車2010年電気自動車に賭ける
(1)準備を整えておく
(2)変幻自在スピーディ 相手を翻弄
顧客に対しても提案で主導権を握る
⇒戦略は「主導権」 「人に致して、人に致されず」
5.兵とは詭道 サプライズこそ戦略
(1)戦は単なるきれい事だけでは済まない
しかし、清冽な部分が基本になければ、長期的には持たない
(2)顧客を驚かす
「イノベーションとは感動である」SONY
140815伊丹敬之 孫子に経営を読む 第五章 戦略的思考とは
1.己を知り、天を知る
敵と己を知る、百選連勝
その前提は環境条件を踏まえることが条件
?天 気候・天候・時間
?地 地形
⇒経営では「顧客」
3C Customer Competitor Corporate
「自己中心的に地図が歪む」
exニューヨーカーのアメリカ地図
⇒「己」を知ることが戦略の基本
自分の見えざる資産をよく知ることは難しい 戦略の難しさ
2.害の全体、次に利
利と害の両面を考慮し、総合的に判断せよ
3.大胆直行
4.まず動き情報を集める
5.学習する能力が死命を制する
140815伊丹敬之 孫子に経営を読む 第六章 勢いは経営の肝
1.現場は勢いが基本
2.タメを作り、一気に放つ
3.勢いは人材を超える
4.組織崩壊の力学
5.経営とはリズム
140815伊丹敬之 孫子に経営を読む
一読しただけでは、理解は行き届かないのが古典
それにしても伊丹先生の読解・解釈には心の底から脱帽と敬意
世界に通じる経営学者は、野中郁次郎先生と伊丹敬之