伊丹敬之のレビュー一覧

  • 経済を見る眼―ビジネス現場で役立つ
    経営学の大家である伊丹氏が経済の捉え方をわかりやすく解説している。
    経営も経済も、主体となるのは「人」であり、人の心を理解することが大切だ、という氏のメッセージは心に迫るものがある。

    経済を読み解く貴重な視点をこれでもかと提供してくれているが、個人的にもっとも心に残ったのは日本と米国の企業利益率の...続きを読む
  • なぜ戦略の落とし穴にはまるのか
    戦略を作成する際に陥りがちなポイントを「思考プロセス」「戦略内容」にわけて解説。実際に戦略立案に多く携わっている自身にとって、まさに我が意を得たりの内容。実際に戦略立案を行う際は、本書を見直すことがよくある。経営戦略の論理と合わせ、常に手元に置いておきたい書籍。
  • 漂流する日本企業―どこで、なにを、間違え、迷走したのか?
    自身が経営者として感じていた「株主への配分の過剰さ」を明確に説明してくれてる書籍。自分以外にも同じことを考え、発信してくれている方がいらっしゃることに感動。「投資をやめるな」「従業員主権を」というメッセージは、これからの経営者人生にとっても貴重な金言となろう。
  • 中二階の原理 日本を支える社会システム
    伊丹氏の書籍を網羅的に読んでいく中でたまたま出会ったのですが、本書の主張である「中二階」の重要性は痛感しており、まさに我が意を得たりという気持ちです。
    私の場合は歴史ある企業におけるIPO支援、子会社の買収後のPMIなどを通じ、この中二階の重要性を痛感していました。IPOでは資本主義のルール、PMI...続きを読む
  • 経営を見る眼 日々の仕事の意味を知るための経営入門
    あたりまえのことを妨げていることにその企業の経営の問題の本質がある。自分の日々の悩みと同じ。経営は人間の総合判断力の幅と深さを鍛える絶好の知的営為である。キツイけれど、それを胸に楽しまなければ…

    また、人は性善なれども弱し、そんな自分がリーダーとして信頼される為に、人間くさい配慮だけは忘れないよう...続きを読む
  • 直感で発想 論理で検証 哲学で跳躍―経営の知的思考
    経営の意思決定について書いた一冊。
    納得感がとても高かった。

    直感的に良いアイデアを発想し、
    それを論理的に正しいか検証し判断し、
    最後の最後、論理で判断しきれない部分は跳躍して決断する

    直感はそれまでのストックしていたもの(基盤)があることと、それをうまく直感につなげる(使い方)ことを磨くこと...続きを読む
  • 技術を武器にする経営--日本企業に必要なMOTとは何か
    「筋の良い技術を育て、市場への出口を作り、社会を動かす。」
    筋の良いってところが肝ですね。
    ただ筋の良い技術だけがあっても、収益モデルが無いとビジネスにならないですが。
  • 経営を見る眼 日々の仕事の意味を知るための経営入門
    経営について、わかりやすい文章で、地に足の着いた説明で解説している。読みやすい本だが、一語一語に重要な意味が含まれていて、学びが非常に多かった。

    経営とは、企業とは、リーダーとは、戦略とは、、、どのような見方で見るかが解説されている。

    自分の欠けていた視線が何かがわかる事で、今後の判断の広く深く...続きを読む
  • ケースブック 経営戦略の論理(全面改訂版)
    理論毎に全10章に分割され、それぞれ理論の解説と事例(ケース)分析という構成になっています。論点となる戦略を意識しながらケースが読めるのと、1ケースあたりの文量がそれほど多くないので飽きずに読める印象です。
    AKB48やApple等、わりと最近の身近な事例も掲載されているのも読みやすさを高めるポイン...続きを読む
  • 平成の経営
    平成時代の日本企業の経営の歴史をまとめた本。
    素晴らしい。

    マクロデータを使って、本質を描く伊丹先生の能力は、すごいものがある。一つのグラフが、本質を鮮やかに述べている、そんな分析の連続。舌を巻くしかない。
    私には、特に6章の雇用関係の分析、7章の企業の財務政策の分析が役に立った。
  • イノベーションを興す
    イノベーションとは、「技術革新の結果として新しい製品やサービスを作り出すことによって人間の社会生活を大きく改変すること」
    イノベーションの三段階のプロセス
    Ⅰ、筋のいい技術を育てる
     筋の良さとは
     1),科学の原理に照らして、原理的深さをもつ
      ▶①そのテーマの実現可能性を高めてくれてる。
      ...続きを読む
  • 平成の経営
    これはすごい。平成の経営というか、平成史である。度重なる困難を乗り越え、ここまで辿りついた日本という国、その源泉は人だ。企業も国も、日本人の絆が支えている。最近富に海外の観光客が目につく。日本の美しい景観もそうだけど、人の温かさが、心地よいのでは、と思う。締めくくりにあるように、さらに日本が元気にな...続きを読む
  • 経営戦略の論理 〈第4版〉―ダイナミック適合と不均衡ダイナミズム
    そもそも経営戦略とは何かという基礎から始まり、顧客適合/競争適合/資源適合/技術適合/心理適合について、それぞれ述べられています。かなり古い本ですが第4版が去年の10月なので、現在の企業にもすぐに適用できることが多く、また事例も端的でわかりやすいです。

    特に印象に残った、戦略の技術適合より
    ・コア...続きを読む
  • 平成の経営
    【自力で地力を】バブル崩壊やリーマンショック、さらには東日本大震災など、様々な困難に直面した日本の経済。特に企業活動と経営に焦点を当てながら、約30年の動向をつぶさに記録した作品です。著者は、『人本主義企業』などの作品で知られる伊丹敬之。

    少し教科書的と言えなくもありませんが、豊富なデータを基とし...続きを読む
  • 孫子に経営を読む
    ・一に道、二に天、三に地、四に将、五に法(一が理念、二と三が戦略(環境)、四が現場の指揮官、五が経営システム)
    ・将とは、智・信・仁・勇・厳なり
    ・君命に受けざる所あり―将には、兵士の命と民に安寧を預かる責任がある。その責任の大きさに鑑みれば、将は臨機応変の処置で君命に反することを辞さないくらいの気...続きを読む
  • 場の論理とマネジメント
    トップダウンによる指揮命令系統だけでは、組織は動かない。これを動きださせるような組織文化の醸造が必要で、私の理解では、これを「場」と呼ぶ。この場は、定義から明らかなようにトップダウンではなく、ボトムアップ的アプローチである。しかも、創発的にしかつくれないことも明らかだろう。これをトップからマネージメ...続きを読む
  • 技術を武器にする経営--日本企業に必要なMOTとは何か
    『そんな技術の神話を超えるためには、技術の持つ意味、技術がもたらす価値を素朴に考えることである。神話でなく現実を見る素朴な観察眼を持ち、技術者のプライドではなく顧客が望むものをきちんと考えることである。その素朴な第一歩が、思考停止から抜け出す道の始まりである。

    技術は、顧客の望むものを提供するため...続きを読む
  • 経営戦略の論理 〈第4版〉―ダイナミック適合と不均衡ダイナミズム
    日本で有名な経営学者の著書。もう第4版で初版から32年も経過しているとのこと。
    他の経営学のテキストに必ず著者の論が登場するので、ぜひ原書をということで一読しましたが、かなり読みやすい内容でした。
    また「見えざる資産」「あえて不均衡をつくる」「人間心理へのフォーカス」などといった、企業内部志向で日本...続きを読む
  • 経済を見る眼―ビジネス現場で役立つ
    2017年はなかなかいい本と巡り合えているような感じが
    します。久しぶりの伊丹氏の本。今回は経済ではありますが
    経済学というよりも、教養としての経済。経営としての
    経済。哲学としての経済。人間学としての経済というところ
    がよくわかる内容だと思います。
    自己啓発系よりも仕事に対して非常に有意なTIPS...続きを読む
  • 経営を見る眼 日々の仕事の意味を知るための経営入門
    組織人は、意図する・せざるに関わらず、日々の仕事の中で何らかの形で「経営」に参加している。その「経営」を、どのような切り口で見て、どのように考えたらよいのかを平易な言葉で説いた名著である。
    特に見せる人には見え、見えない人には見えない「見えざる資産」が戦略の優越の大きな原因になる、という部分は必見で...続きを読む