北村薫の作品一覧
「北村薫」の「ターン(新潮文庫)」「スキップ(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
私はこの原作作品をまったく知らない形で、ただただ「三浦靖冬先生が原作アリで新作を!?ていうか生きてたの!?」という驚きと喜びと勢いだけで単行本を購入したが、めちゃくちゃに好い(佳い)仕上がりに大満足だった。
今までにも、三浦作品が描く日常の空気感や間、美しい構図などには何度も唸らされたが、今作ではまさかここまで北村薫が構築したミステリーとマッチするとは思いもしなかった。
才能あふれる英子お嬢様が探偵役として事件の謎に迫っていく中で、女運転手として雇われた別宮は至芸もさることながら、ヒントの提供はしてもあくまで真相を解き明かすのは英子が担っている点が特に良い。
昔ながらの男尊女卑のような空気感もあってか、別宮が黒髪長髪を切り落とした際に、私は涙が止まらなかったが美しさのあまり読む手が止まったぐらいだ。
Posted by ブクログ
中野のお父さんシリーズの第3巻。
「六の宮の姫君」を彷彿とさせる文芸評論風ミステリ。振り返ってみると北村薫さん、この手の作品がずいぶん増えてきました。読みやすさと言うか、話の運びの巧さに関しては本作が頭一つ抜けているかと思います。
日常の微笑ましいエピソード、改元や鬼滅の刃といった時事ネタの折り込みで読者を引きつけながら、気がつくと謎が提示され、お父さんが膨大な資料を引っ張り出して鮮やかに謎を解いていく。謎の対象となる作家や文芸家に縁が無いと取っ付きにくいはずなのに、語り口調の面白さでぐいぐい引き込まれてしまう。国語の教科書がこんな感じだったら、本好きももう少し増えたかのかも知れません。
そんなのほほんとした世界にもコロナがやってきて、当たり前の日常が当たり前でなくなっていく。どれだけ書庫に本が並ぼうとも、博識であろうとも、他人との接点がなくなればそれだけでもう生気は失われていく。息苦しさの中でそれでもしたたかに生きていく登場人物達の姿。少し先の時代を生きている私達は、今この日々のありがたさを改めて噛み締める他ありません。
それにしてもお父さん、もとい北村先生のお宅にはどれだけの蔵書があるのでしょうか。作家って凄いや。
Posted by ブクログ
北村薫の話は難しいというよりも、ここまで言ったらわかるだろ的なほっぽり出し感が不親切な気がする。テンポはいいのだけど、放り出されたような気がどうしてもしてしまう。
第1話 旦那さんの車が当て逃げされた。犯人は誰か。
第2話 松本清張vs荒正人
第3話 太宰治の「やってきたのは、ガスコン兵」の謎を解く。
第4話 実家に帰る。父と炬燵を出す。原島先生が中古で買った特典DVDがみられない相談をする。
第5話 星野さんが病気の夫に「君はきゅうり」と言われてその意味を考えている。
第6話 お父さんが救急車で運ばれる。回転性目眩。児童書の担当者が「100万回生きたねこ」を絶望の書だという。
第7話 尾崎紅葉の弟子の徳田秋声と泉鏡花が殴り合いの喧嘩をした。
第8話 父は枝豆を植える。その収穫をして塩茹でする。