ちくま新書作品一覧
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4.4中国にかわり技能実習生の最大の供給国となったベトナム。「労働力輸出」を掲げる政府の後押しもあり、日本を目指す農村部の若者たち。多額の借金を背負ってまで来日した彼らの夢は「三〇〇万円貯金する」こと。故郷に錦を飾る者もいれば、悪徳ブローカーの餌食となる者もいる。劣悪な企業から逃げ出す失踪者は後を絶たない。日越の関係機関、実習生、支援団体を取材し、単純労働者の受け入れ先進国・韓国にも飛んだ。国際的な労働力移動の舞台裏を全部書く。
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3.9平安時代は一条天皇の治世のこと。都の貴族の娘が次々と姿を消し、占いの名人・安倍晴明が、伊吹山千丈ヶ岳に棲む鬼の仕業とつきとめた。さっそく源頼光らに退治の勅命がくだる――。武家源氏の始祖・源頼光の活躍を描く表題作『酒天童子絵巻』の他、「安珍清姫伝説」として知られる『道成寺縁起』、頼光と渡辺綱の妖怪退治譚『土蜘蛛草子』を収録。室町時代から日本人に愛されてきた物語が、まんがでよみがえる!
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4.5近年ブームとなっている四国遍路。四国八十八ヶ所の成立、遍路日記などの記録、古代から現在に至る歴史的変遷、古典文学での描かれ方、外国人遍路を含めた現在の人気、世界各地の巡礼との比較など、さまざまな視点から読みとく15講。四国遍路はなぜ時を超えて人々を魅了してきたのか? 最新の研究をまとめた入門書。
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4.2セウォル号事件、朴槿恵退陣を求める巨大デモ、悪化する日韓関係、文在寅政権下の分断……そのとき、韓国では何が起こっていたのか? 人びとは何を思い、考えていたのか? 二〇一四~二〇年はじめまでに起こった出来事のほか、過度の競争を強いる教育制度、軍隊生活や不動産階級社会の実際、日韓をつなぐ人や物など、さまざまな物事を現地から報告する。メディアにはあらわれない韓国の人々の本音、日々のつぶやきを聞き取り、思考するための一冊。
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4.5漢字による熟語である「漢語」。その中には、中国でできたものと、日本でできたものがあり、実は来歴が謎に包まれたものが多くある。銀行の「行」、電池の「池」、盆地の「盆」……それらの字はそもそもどんな意味だったのか? 「文明」「文化」が日本から中国に渡った漢語というのは本当か? 中国では「手紙」がトイレットペーパーを意味する? ひとつのことばの背景には、それをつくった人がおり、海を越えて運んだ人がおり、使う人がいる。本書は、さまざまな漢語の来し方を、情熱をもって探求し、普段使っている言葉の本来の意味、そしてそこに秘められたドラマに迫る一冊である。
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3.8先進国に同時多発的に起こった多様な社会運動は、日本社会を混乱の渦に巻き込んだ。その結果生まれたウーマン・リブ(→フェミニズム→男女共同参画)、核家族化(=儒教道徳の残滓の一掃)、若者のモラトリアム化(→「自分さがし」という迷路)、地方の喪失(=郊外の出現)、市民の誕生と崩壊、「在日」との遭遇などの現象は相互に関連しながら、現代社会の大きな流れを形作っている。前史としての“60年安保”から、ベ平連や全共闘運動を経て三島事件と連合赤軍事件に終わるまでの“激しい時代”を、新たに発掘した事実を交えて描く現代史の試み。
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4.4足利一門大名に丸投げして創立された室町幕府では、南北朝の分断などに後押しされて一門大名の自立心が強すぎ、将軍の権力が確立できなかった。この事態を打開するために、奇策に打って出たのが足利義満である。彼は朝廷儀礼の奥義を極め、恫喝とジョークを駆使して朝廷を支配し、さらには天皇までも翻弄する。朝廷と幕府両方の頂点に立つ「室町殿」という新たな地位を生み出し、中世最大の実権を握った。しかし、常軌を逸した彼の構想は本人の死により道半ばとなり、息子たちが違う形で完成させてゆく。室町幕府の誕生から義満没後の室町殿の完成形までを見通して、足利氏最盛期の核心を描き出す。
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3.0「日本独自の文化・伝統」はどのようにして生まれたのか。天皇のもと稲作中心に営まれた古代日本社会に、中国大陸から仏教が伝来して以降、さまざまな文化との交流、混淆、対立が繰り返される。大嘗祭、祇園祭り、盆踊り、元寇、ねぶた祭り、南蛮貿易、寺請制度、かくれキリシタン。古代から現代まで、数々の外来の文化の影響を受けて変容し形成された日本の民俗宗教を、歴史上の政治状況、制度の変遷とともに多角的に読み解く。
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4.420世紀後半以降、保留地内に建設したカジノによって、インディアンは莫大な収益をあげている。2016年にはラスベガスのカジノ収入を抜き、カジノ産業は実質的にインディアン社会の経済的・社会的・文化的自治の基盤となった。なぜインディアンがカジノを経営するようになったのか? アメリカとの関係からインディアンの歴史を跡づけ、「インディアン・カジノ時代」という新しい時代が到来していることを明らかにする。
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4.0バース・掛布・岡田・真弓で空前のブームを巻き起こし、日本一に輝いた1985年。だがその後の道は多難だった。「ダメ虎」の強烈な印象を残した1980年代末の暗黒期、終盤までヤクルトとの死闘を演じた1992年の一瞬の輝きを経て、再び長い90年代後半暗黒時代へ。そして野村監督時代という夜明け前を経て、突然やってきた2003年の星野阪神の栄光。とかく印象論で語られがちな人気チームの歴史を、記録と報道された事実をベースにして再構成する。ファン必携の「正史」。
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3.3平成の30年間で日常生活に欠かせないものになったインターネットだが、アンダーグラウンドな世界も広がっている。出会い系サイトやSNSによる売買春、ネットストーカー、仲間を募った集団自殺。裏サイトの誹謗中傷やいじめ、闇サイトの違法・脱法ドラッグ売買。しかし孤独の沼に沈む人にとって、そこはライフラインでもある。誰が読むともしれない日記をつづり、自殺志願者が語り合う。顔が見えないからこそ、本音をさらけ出せる居場所になる。新しいメディアと個人のかかわりを取材するジャーナリストが、その背景と変化を追う。
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-平安時代には父親などの「経済的庇護者」、中世には「主従制の主人」との関わりで使われた「頼む」という言葉。また、頼み頼まれる社会関係は近世に「義理」概念を生む基盤となるなど、日本史のなかで意味を変化させてきた。その変化は人と人の結びつきの変化を表している。『万葉集』『源氏物語』から「一揆契約書」「頼み証文」まで、様々な史料に現れる「頼む」の変遷を丹念に読み込み、日本人の社会的結合を描く、まったく新しい社会心性史の試み。
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4.0教科書で習った“Long time no see.”は、実は使うと相手を不快にさせる場合がある!? “will”と“be going to~”って、どう使い分けるの? 会話をふくらませるコツは何? 日本人が英語を学ぶ上でつまずくポイントを熟知した著者が、改善するために必要な知識をわかりやすく解説。日本人がしやすいミス、会話・文法のポイント、マナー、英語の特徴などを知的に、愉快に講義する。英語表現の面白さが存分に味わえる一冊。
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3.5死体を忌み嫌い、人の目に触れないようにする現代日本の文化は果たして普遍的なものなのだろうか。中国での死体を使った民衆の抵抗運動、白骨化できない死体「キョンシー」、チベットの「鳥葬」や悪魔祓い、ユダヤ・キリスト教の「復活」「最後の審判」、日本の古典落語に登場する死体、臓器移植をめぐる裁判。様々な時代、地域の例を取り上げ、私たちの死体観を相対化し、来るべき多死社会に向けて、死体といかに向き合うべきかを問い直す。
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