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平安時代は一条天皇の治世のこと。都の貴族の娘が次々と姿を消し、占いの名人・安倍晴明が、伊吹山千丈ヶ岳に棲む鬼の仕業とつきとめた。さっそく源頼光らに退治の勅命がくだる――。武家源氏の始祖・源頼光の活躍を描く表題作『酒天童子絵巻』の他、「安珍清姫伝説」として知られる『道成寺縁起』、頼光と渡辺綱の妖怪退治譚『土蜘蛛草子』を収録。室町時代から日本人に愛されてきた物語が、まんがでよみがえる!
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Posted by ブクログ
すごくおもしろい!!!!! 絵巻物を漫画の手法で再解釈し、現代人にも読みやすく「まんが訳」したもの。 美術館などで展示されている絵巻物を見たことはあるものの、詞書は崩し字で読みづらく現代語訳が併記されたものも少ない。絵も登場人物の誰が誰やらさっぱりで、なかなか絵巻物を「読む」ことは現代人には敷居が...続きを読む高いが、「まんが訳」されていることでさらっとストーリーが頭に入ってくる。解説にも記載がある通り、まんが訳するには、詞書の情報量に対して圧倒的に絵の量が足りないため、同じ絵を使いまわしているのだが、トリミング位置や大きさを変えてメリハリをつけており、実際の絵巻物を見る際にも、絵のどこに着目すれば良いかのガイドになって良いと思った。まんが訳前の絵巻物の図版も収録してほしいところだが、日文研のデータベースで無料で見られるので、iPadで見ながらまんが訳を楽しんでいる。 ぜひ源氏物語絵巻など他の作品も同様にまんが訳してほしい!
絵巻を漫画本の要領で読めるように編集した、面白い試みの作品。 酒呑童子絵巻のほかに道成寺絵巻(清姫と安珍)と土蜘蛛草子(源頼光と渡辺綱)が収録されている。 作品のあらすじや雰囲気をスピーディに捉えるのに最適だった。
絵巻でたどる伝記。 臨場感あふれる絵のタッチ。両者譲らぬ真剣勝負に、それぞれの息遣いまでもが届いてきそうな展開に、藤原頼光と酒呑童子の生き様を見る。こうして現代に絵巻を読んで当時の話に吸い込まれるは、絵巻を書いた者の力量と、壮大な世界観の賜物であろう。
絵巻の新しい読み方が実に新鮮で素晴らしい。 内容は、『酒呑童子絵巻』『道成寺縁起』『土蜘蛛草紙』の三点。 いずれも有名どころで筋は知っていたけれど、カニバってたり下巻があったりなんてのは知らなかったので有難い。 続刊の『稲生物怪録』はすでに読み終えているので、『信貴山縁起絵巻』など、同時代の縁起物を...続きを読む続けて出してほしい。
なかなか良い本だと思いました。漫画仕立てにして絵巻の鑑賞の仕方も自然に身につく。作るほうは大変だったのではないかと思いましたが、日本の絵巻をすべてこのような形でシリーズ化して進めてほしい。そう強く読後に思いました。
絵巻物をマンガ形式で現代語訳するとは、斬新です。3つの物語が収められていますが、昔の人たちはこんな読み物を楽しんでいたのかと思うと、とても興味深いです。なかなか残忍な描写もあるのですが、こういった挿絵やイラストが当時は当然のものだったということでしょう。日本人の芸術レベルの高さに驚きます。
絵巻をコマ割りして漫画のように見せるって面白い!絵巻をちゃんと見たことないが、なんとなくどこを見ればいいのか読み取れ無さそうなので、その場面にあったカットがアップになってわかりやすかった。と、同時にグロい絵が多くて気持ち悪くもあった。頼光たち、あれ食べたってマジか…。神仏の力とかで食べたと見せかけた...続きを読むだけであってほしかった。他に道明寺縁起と土蜘蛛草子。土蜘蛛の尼の顔が夢に出そう…。
絵巻をまんがで読み解くという斬新な取組みにより、絵巻の面白さを十分感得できた。また、付された解説、特に、絵巻との対比によりまんがの文法について知ることができたのは参考になった。
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まんが訳 酒呑童子絵巻
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