宗主国作品一覧

  • 後宮皇子【イラスト入り】
    4.0
    1巻743円 (税込)
    女神信仰の宗主国エメリッヒ──。その現王の子でありながら皇子と認められず『神の御子』として体よく虐げられてきたメルヴィン。彼を厭う王妃の命で気の塞ぐ淫らな務めもあったが、それでもその心は凪いでいた。二人の優しい異母兄、フェンネルとクライブがいたから。ところが18の年、メルヴィンの属していた『奥の院』が突然解体。行き場を失ったメルヴィンは、兄皇子たちの妾として後宮へ連行される。「母からお前を守り、生き永らえさせるには、こうするほかない」──閉ざされた後宮で紡がれる背徳の官能。禁忌のロマンス!!
  • レジェンド歴史時代小説 琉球の風 上下合本版
    -
    中国・明からの使節を迎え沸き立つ17世紀初頭の沖縄・琉球王国。だが、この国の平和は幕府を後ろ盾にした薩摩によって侵されつつあった。侵攻に膝を屈するか? 独立をかけて抵抗するか? そして宗主国・明は助けてくれるのか? 生き残りを賭けて琉球の闘いが始まる。 『レジェンド歴史時代小説 琉球の風(上)』『レジェンド歴史時代小説 琉球の風(下)』上下巻合本版
  • 赤いメガネをかけていると、赤いものは見えない
    -
    1巻1,760円 (税込)
    〈この条文は、日米安保条約は、当初の10年の有効期間(固定期間)が経過した後は、日米いずれか一方の意思により、1年間の予告で廃棄できる旨規定しており、逆に言えば、そのような意思表示がない限り条約が存続する、いわゆる「自動延長」方式である。本条に基づき、1970年に日米安保条約の効力は延長されて、今日に至っている。〉 外務省のウェブサイトにある〈日米安全保障条約(主要規定の解説)〉なるページからの引用である。第10条に付された「解説」だ。 この文章の面妖さはどうだろう。仮にも主権国家同士が安全保障について取り決めた条約である。時々刻々と変化していく国際情勢。中でも極東、東アジア地域では大国間の思惑が複雑に絡み合い、先行きは不透明だ。にもかかわらず、日米安全保障条約は〈意思表示がない限り条約が存続〉する〈「自動延長方式」〉を採用しているという。 その間に世界は数々の変動を経験してきた。最たる例は1991年、ソビエト社会主義共和国連邦の瓦解だろう。日本の「仮想敵」が消滅したのだ。それでも安保条約は微動だにしなかった。まさに「極東戦線異状なし」。「前例踏襲」が三度の飯より大好きな外務官僚の心情をそのまま映し出したかのような象徴的な事例である。 日本国内でテレビや新聞、インターネットを眺めていても、世界の本当の姿は理解できない。なぜか。私たちが「赤いサングラス」をかけているからだ。これでは重要な物事は視界から消えてしまう。自分の目で捉えるのは困難だ。 受験時代を思い出してほしい。誰もがお世話になった「チェックシート」と「チェックペン」。教科書や参考書の要点をチェックペンでマークし、チェックシートをかぶせると、消えてしまう。暗記ものには欠かせない必須アイテムだった。 とっくに受験期をすぎたのに、私たちの視野はチェックシートをかぶせた状態にあり、「要点」が見えない。「赤いサングラス」をかけているとはそういう状態だ。 現代日本の姿を見えにくくしている「赤いサングラス」とは何か。日本にとって「宗主国」に当たる米国を信奉させるための仕掛けに他ならない。米国への迎合主義であり、属国としての立場を受け入れる構造そのものだ。 戦後このかた私たちは「赤いサングラス」をかけて世の中を見てきた。その像はどこまで歪んでいたのか。赤いサングラスを外し、どう生きていけばいいのか。
  • 1907 IN KOREA WITH MARQUIS ITO(伊藤侯爵と共に朝鮮にて)
    -
    今日、日韓問題を語る上で常に議題となる「日韓併合」。本書を読むと、そこに到らざるを得なかった当時の朝鮮半島情勢が手に取るように分かる。 米国心理学会の第2代会長であるイェール大学教授(哲学・心理学)のジョージ・トランブル・ラッド博士(1842-1921)が、伊藤博文初代統監と共に1907年、日韓併合前の朝鮮を訪問し、当時の実情をありありと記録した貴重な一次資料である(日本で初翻訳、対訳本)。 1900年代初め、帝国主義の時代。宗主国であった清の弱体化に伴い、ロシアが虎視眈々と朝鮮半島への侵出を狙っていた。 日本の穏健派の指導者、伊藤博文初代統監は、何とか腐敗した朝鮮を立て直し、人民の生活を向上発展させようと、一心に思案努力していたが、伊藤統監の招きで、1907年、朝鮮半島を訪れたのが、ジョージ・T・ラッド博士であった。 ラッド博士は、1907年3月から5月まで朝鮮半島を旅し、人々に講演をして教育に関する啓蒙活動を行なうかたわら、第二次日韓協約が締結されるまでの朝鮮の皇帝や臣下たちとの伊藤博文の粘り強い交渉の様子など近くで見る機会を得た。 そして、伊藤統監の朝鮮へかける思いに心打たれ、その様子をつぶさに記録し、アメリカに帰国後ニューヨーク・タイムズなどに記事を投稿。1908年、米ニューヨークで、本書の原書である『IN KOREA WITH MARQUIS ITO(伊藤侯爵と共に朝鮮にて)』を出版した。 ラット博士は、アメリカや日本で心理学の発展に貢献した学者であるが、1907年、日本への貢献から外国人初の旭日中綬章(勲三等)を受賞している。 本書の題名である1907年の2年後の1909年、伊藤博文が暗殺され、日韓併合へと時代は急展開していく。本書は、日韓併合の直前の朝鮮を、ドキュメンタリー映画のように、生々しく伝えている。

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  • 王太子殿下とむぎゅっともふもふ生活!
    3.4
    アストレー王国の王女エマは父王によって魔法で羊にされ、宗主国へ「暖かな贈り物」として送り込まれた。ジョシュア王子が魔女による「凍える魔法」で震える毎日を送っていると聞きつけた父王が復権を謀ったのだ。王子の「温め係」として傍に侍り、宗主国の弱みを掴めと無茶なことを言われてしまう。嫌々出向くと、王子は羊のエマを厚くもてなし、食事を与え、共にお風呂まで!ええっ、いくら羊の姿でも殿方と一緒にお風呂なんて!焦るエマを王子は褥に連れて行く。温かいと言われて触れられているうちになんだかゾクゾクと。するといきなり人間に戻ってしまった!――もふもふ大好き皐月ももが贈るほんわかラブファンタジー。

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  • おてんば令嬢に甘いお仕置きを~初恋は秘密のパレスで~
    3.5
    「私の可愛いリトル・レディ。私はお前の世話をするのが大好きなんだよ」腹黒王子の溺愛は、甘いけれど妖しくて……!? 侯爵令嬢マリーナが恋しているのは、幼なじみで宗主国の次期元首レオナルト王子。少年の頃のレオナルトは天使のように清廉で優しく、五歳下のマリーナをとても可愛がっては世話を焼いてくれていた。けれど八年ぶりに再会した彼は舞踏会で女性をはべらす遊び人になっていて、マリーナは愕然とする。 ところがレオナルトはふたりきりになると真摯な愛を囁き、うぶなマリーナにお菓子より甘いキスやとろけるような大人の快楽を教えてくれた。「本当にお前はどこまでも穢れのない身体だね」少女のように無垢な身体を、レオナルトのしなやかな指がじっくりと愛でていく。 甘すぎる恋と愉悦にすっかり翻弄されるマリーナだけれど、彼がふたりの関係を周囲に隠すのには秘密があって――。

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  • カラー写真と地図でたどる 太平洋戦争 日本の軌跡
    -
    ※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 開戦前夜から終戦までの日本軍の軌跡を、CGにより着色したフルカラー写真で振り返る。モノクロ写真ではいまひとつ臨場感の薄かった解説も、全写真をカラー化することで硝煙の戦場をリアルに感じられます。また、写真だけでなく、地図・図版もカラーになり、植民地の宗主国や戦場における勢力図なども一目でわかります。豊富なビジュアルで、太平洋戦争を改めて概観できる新機軸の一冊となります。
  • 軍人皇帝は新妻をかわいがるのに忙しい
    1.7
    1巻770円 (税込)
    小国の侯爵令嬢アメリアは宗主国の皇帝ディートハルトの皇妃に突然指名されてしまった。 彼女以外の候補は皆、逃げてしまったというのだ。 身分違いも甚だしい話に全力で逃げたいアメリアだが、ディートハルトに理詰めで迫られそれもできない。 「感じているのが丸わかりだ。快感を拾うのに長けた身体か」 王宮で毎夜愛され知らない快楽を覚える日々。 美しくも恐ろしい軍人皇帝に何故か気に入られて溺愛されるアメリアの運命は!?
  • 皇太子殿下の秘密の休日 身代わりの新妻とイチャイチャ逃避行!?
    3.9
    王女フィオーヌと瓜二つなことから時々身代わりをしていたフィアンは、宗主国の皇太子エストラルとの政略結婚においても王女の代わりに挙式し、初夜まで過ごす羽目に。「かわいいな、思ってたよりずっと、かわいい」自分に向けられたものでないと思いつつも男らしく美しいエストラルに優しく愛されてうっとりしてしまうフィアン。本物の王女と入れ替わり、下町暮らしに戻ったものの、お忍びで町に来たエストラルと再会してしまい!?
  • 強引すぎる王子様に執着されて逃げられませんが幸せです。
    4.0
    宗主国への出仕を終え帰国した王太子、パトリスと再会したレティシア。彼女は以前、彼の家庭教師を務めていたが父の死により零落していた。見違えるように凛々しく成長したパトリスに熱烈に口説かれるも、身分のない自分は王子にふさわしくないと拒む日々。しかし彼は諦めない。「レティがこんなにかわいいの知ってるのは僕だけなんだ」甘く囁かれ彼に身を委ねて感じる悦び。だが二人の前に死んだはずのパトリスの許婚者が現れ!?
  • 世界を不幸にする植民地主義国家・中国
    -
    1巻1,782円 (税込)
    いまも続く中国の植民地主義を論破する! 地球上における植民地体制は1960年代の植民地解放運動で終わったと教科書は教える。 しかし、事実はまったく異なる。 モンゴルやウイグルなど少数民族地域における中国によるジェノサイドこそ、植民地主義以外の何ものでもない。 中国は、周辺に住む諸民族を「昔から中華の臣民」とみなし、植民を進める地域を「有史以来中国の固有の領土」と主張する。 そして、少数民族虐殺を「解放」と宣伝し、専制主義体制を敷く行為を「全人類の解放」と置き換える。 つまり伝統思想と社会主義イデオロギーの双方を武器にした巧妙なシステムでなりたっているのが中国の植民地主義なのだ。 この中国独自の論理で武装された植民地主義を、中国周辺の諸民族と日本からの視点で分析し、その言説を論破する。 [本書の内容] 序 章 中国という鬼門、「日中友好」という神話 第一章 悪魔としての「中国革命」が生んだ官制ナショナリズム 第二章 中国革命の本質は対モンゴル暴力 第三章 「革命の継続」はモンゴル人・ジェノサイド 第四章 日本の進歩的知識人の中国観 第五章 「救々文化」から「破壊力」の究明へ 第六章 植民地支配と大量虐殺、そして文化的ジェノサイド 第七章 モンゴル語教育の禁止政策が物語る文化的ジェノサイド 第八章 ノーベル平和賞受賞者劉暁波の中国論 第九章 反人道的ジェノサイドを座視するな 第十章 日本は中国の論理に反撃すべし 終章  宗主国の日本人へ――モンゴル人からのあるメッセージ
  • 雪白の姫は銀の皇子の愛に溺れる
    -
    小国の公女レーアは、ある雪深い夜にヴォルフという一人の青年を助ける。たった一夜、出会った彼のことが忘れられずに一年を過ごしたレーアだったが、彼女は宗主国であるシュトルマイツ帝国の第二皇子との結婚が決められてしまった。  吹雪の夜に出会った青年を忘れられないまま帝国の地を踏んだレーアだったが、彼女を見初めた第二皇子は、一年前に出会ったヴォルフその人だった。  宗主国と属国という立場の差に悩むレーアだったが、ヴォルフはそれを気にすることなく甘く激しく彼女を愛する。強引ではあるが責任感に溢れ、まっすぐに自分への愛を叫ぶヴォルフにレーアも次第に惹かれていくが、二人の前にはレーアの母国に巣食ったある問題が立ちはだかる――。

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  • 地政学入門
    4.1
    1巻1,056円 (税込)
    世界を動かす「見えざる力の法則」、その全貌。地政学テキストの決定版! アメリカの対タリバン戦争敗北は、地政学を軽視した結果である。 地政学は帝国と結びつくものであり、帝国は国民国家を超える。 帝国の礎にはイデオロギーがあり、それは「物語の力」が核となっている。 地政学はナチスの公認イデオロギーとなっていたがゆえに封印されていた、危険な「物語」でもある。 危うい物語が浸透していくと、世界は知らぬ間に大きな危機を迎えることになる。 無批判に受容してはならない政治理論のエッセンスを、国際政治の具体例を基に解説していく珠玉の講義。 対立が激化する米中、イランを筆頭に勢力圏の再編が進む中東、混迷の中央アジア、ブロック化と理念維持の狭間で苦闘するEU、反日と反韓の疑似戦争が続く東アジア。 世界はいまだ、グローバルでなくインターナショナルのせめぎあいが中心となっている。 帝国化する時代を読み解くには、地政学が大きく、有用な鍵となる。 ■宗主国なき帝国、植民地なき帝国 ■何が島で何が岩か、暗礁か ■「イスラム国」は「原因」ではなく「結果」 ■琉球占領の計画もあったアメリカ ■中国西側が「イスラム国」化する危険性 ■信頼醸成サミットの目的 ■国旗・国歌が制定されても民族は形成されない ■宗教は重要な地政学の要因 ■十字軍が再び ※本書は2016年7月に晶文社より刊行された『現代の地政学』を改題のうえ、再編集を行い、加筆修正したものです。 【目次】 新書版まえがき まえがき 第一講 地政学とは何か 第二講 ハートランドの意味 第三講 ヨーロッパと中東 第四講 海洋国家とは何か 第五講 二一世紀の地政学的展望 あとがき 参考文献一覧
  • ニューエクスプレスプラス マレー語
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 マレー系、中国系、インド系の民族と言語に加え、さまざまな宗教が共生するマレーシアは、まさに多文化社会。国語であるマレー語は、シンガポールやブルネイほか東南アジアの広い範囲で話され、インドネシア語との共通点も多いため、この言葉ひとつで何億もの人と交流することができます。 国際都市クアラルンプール、美しいビーチを擁するランカウイ、かつての宗主国の面影を残すペナンやマラッカ。多様な魅力をもつマレーシアを、言葉からのぞいてみませんか?★音声アプリ無料ダウンロード
  • 眠れない王様のお休み係
    3.3
    激務の腹黒国王を眠らせる姫君はだれ? 下町の勤労少女ローズには出生の秘密があった。死んだと聞かされていた父親は公国の王様だったのだ。父親が迎えにやってきた日を境に、ローズは一般庶民から姫君へと華麗に転身! 王女として、宗主国であるアクア王国の社交界にデビューすることになる。  働きもののローズは、王女としてもしっかり国のために人脈作りをしようと気合い十分。だが、華やかなパーティーで肉食系青年貴族たちに強引に迫られて、使用人通路にあった暗く狭い洗濯室に逃げ込んでしまう。  そこで偶然、かつて旅芸人一座に身を置いていたころ仲良くしていた幼馴染みのアンディと再会。なんとアンディの正体は「腹黒冷酷」と悪名高いアクア王国の新王だった。  昔と違い、険しい表情を見せるアンディを心配するローズ。「残忍で冷酷な策士」と恐れられるアンディだけど、本当はとてもやさしいことをローズは知っている。不機嫌そうに見えるのは、激務と刺客のせいで超寝不足のせい? 心配するローズはアンディをしっかり眠らせようと計画。不眠症のアンディも、ローズがそばにいるとなぜか熟睡できることに気付き、荒みかけていた心が癒されていくが――!? ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 眠れない王様のお休み係(イラスト簡略版)
    4.3
    激務の腹黒国王を眠らせる姫君はだれ? 下町の勤労少女ローズには出生の秘密があった。死んだと聞かされていた父親は公国の王様だったのだ。父親が迎えにやってきた日を境に、ローズは一般庶民から姫君へと華麗に転身! 王女として、宗主国であるアクア王国の社交界にデビューすることになる。  働きもののローズは、王女としてもしっかり国のために人脈作りをしようと気合い十分。だが、華やかなパーティーで肉食系青年貴族たちに強引に迫られて、使用人通路にあった暗く狭い洗濯室に逃げ込んでしまう。  そこで偶然、かつて旅芸人一座に身を置いていたころ仲良くしていた幼馴染みのアンディと再会。なんとアンディの正体は「腹黒冷酷」と悪名高いアクア王国の新王だった。  昔と違い、険しい表情を見せるアンディを心配するローズ。「残忍で冷酷な策士」と恐れられるアンディだけど、本当はとてもやさしいことをローズは知っている。不機嫌そうに見えるのは、激務と刺客のせいで超寝不足のせい? 心配するローズはアンディをしっかり眠らせようと計画。不眠症のアンディも、ローズがそばにいるとなぜか熟睡できることに気付き、荒みかけていた心が癒されていくが――!? ※この作品はフィーチャーフォンサイズの小さいイラストが収録されています。

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  • 反日に決別、親日に感謝 学校では教えないアジア独立の真実【Voice S】
    -
    1巻100円 (税込)
    台湾、インド、フィリピン、インドネシア……宗主国の支配からアジア諸国を解放した日本軍。その偉業はいまでも讃えられ、日本そして日本人への感謝の声はいまも色あせることはない。※本コンテンツは月刊誌『Voice』2014年4月号掲載記事を電子化したものです。

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  • プロジェクトX 挑戦者たち 勝者たちの羅針盤 地図のない国 執念の測量1500日
    -
    25年前、灼熱の大地アフリカで、日本人測量士が壮大なプロジェクトに挑んだ。「一国の地図をゼロから作る」。それは、4年に及ぶ、文字通り、命を賭けた壮絶な戦いだった。1950年代、次々と独立を果たしたアフリカ各国。そのなかでも最も熾烈な闘争を繰り広げた国があった。西アフリカ・ギニア共和国。「隷属による豊かさよりも、貧しさのなかの自由を選ぶ」。58年、宗主国フランスに対し一方的に独立を宣言。数百年に渡る植民地支配と決別した。しかし、フランスは反発。ギニアの公共施設を破壊し、国の重要資料のほとんどを本国に持ち去った。そのなかには、後の国づくりの要ともいえる「国土基本図(地図)」も含まれていた。地図がないため、ギニアの開発は行き詰った。道路、鉄道、農地…新たな国土開発の目処すら立たなかった。そして、まもなく世界最貧国に転落した。1977年、地球の裏側から救いの手が差し伸べられた。日本政府はODA(政府開発援助)としては異例の、総額10億円の予算を提供。ギニアの国土基本図作成に乗り出す。ベテラン測量士・本島建三(当時・52歳)を筆頭に、日本全国から腕利き測量士が集められた。しかし、その作業は困難を極めた。過酷な自然環境。摂氏40度を越す熱風が測量隊を襲った。さらに、ギニア人との深刻な文化の違い。男たちは絶体絶命の窮地に立たされた。「ギニアを豊かにしたい」という思いを胸に、アフリカの大地と格闘し、やがて現地の人々と心を通わせ一国の地図を完成させた測量士たちの冒険と挑戦のドラマを描く。

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  • 香港独立戦争 上
    3.5
    返還後、度重なる増税に香港住民の不満は爆発した。十万人規模の反対デモに、中国は香港を軍事封鎖、電気・水道・ガスを断絶させる。事態を看過できぬ旧宗主国が物資補給を計るが……。

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  • モンゴル力士はなぜ嫌われるのか ─日本人のためのモンゴル学
    3.5
    1巻1,012円 (税込)
    遊牧文化のモンゴルに先輩・後輩の序列はなく、“力”がすべての社会! トップは法をつくる人であって、守る人ではない! 白鵬が我がもの顔で振る舞う理由 まえがき 第1章 モンゴル力士は、なぜ強いのか? 遊牧騎馬民の、男子たるものの必要条件 モンゴル相撲に求められるのは、平衡感覚と敏捷性 モンゴル力士は君主のボディガードだった 『日本書紀』に見られる相撲の起源 宮中の「三度節」とナーダムの三種の競技は起源が同じ 厳密にいえば、相撲は国技ではない 日本のマスコミは、異文化に対する想像力に欠ける 「いじめ」が成立するのは日本文化の特徴 日本の「隣百姓」とはまったく正反対の生き方 「まわりに合わせる」という考え方のないモンゴル文化 モンゴルには「長幼の序」はない 世代を厳しく区別する「輩行」という考え方 モンゴルでは末子が親の面倒を見る 第2章 モンゴル女性秘話 朝青龍と白鵬の母親は、モンゴル国立大学卒のインテリ モンゴル人にとってのいい男、いい女 遊牧生活を維持するため、男と女の役割分担は明確だった 夫婦喧嘩をすると、「出て行け」ではなく「オレは出て行く」 モンゴル草原東端の遊牧民「烏丸と鮮卑」 「男は女の家の労役に服し、その後、女の家から財産の分与を受ける」 二千年前でも二十世紀の内モンゴルでも、女に財産権があった チンギス・ハーンの賢母、ホエルン ホエルンは自分の部下と軍隊を持っていた 征服戦争に従軍したチンギス・ハーンの娘 中華思想は、遊牧民に敗北したことから始まった「負け惜しみの思想」 孫娘を第三夫人にしたアルタン・ハーン 夫、義理の息子、その息子、その孫と四度結婚して権勢をふるった女 女をほめないイスラム教徒の知識人が絶賛したソルコクタニ妃 フビライ・ハーンの正皇后チャブイ・ハトン チャブイこそが、元朝皇帝と帝国の政治機構の接点だった 中央アジアとインド洋を旅して二十五歳で死去したコカチン姫 遊牧民の族外婚は、安全保障のため チンギス・ハーンの五百人の妃妾は本当か? チンギス・ハーンのすべての財産を管理していた四人の后妃 第3章 モンゴル帝国を知っていますか? 明朝は、モンゴル帝国の宗主国・元朝の唯一の継承者か 「韃靼」とは、漢人のモンゴル人への“侮辱語”だ 征服された側の人たちが書いた歴史 遊牧騎馬民が世界史を変えた時代の終焉 なぜ、遊牧帝国と呼ぶのか? モンゴル帝国時代のモンゴル人とは 姿や名前は変わったが、世界各地でふたたび支配者となって生き残った 元朝の「行中書省」が、現在の中国の省の起源 明朝も清朝も元朝の継承国家だった 四百年かけてモンゴル帝国の西半分と北方すべてを獲得したロシア 満洲国・興安省の境界が、そのまま中国内蒙古自治区の境界となった 清朝に課せられた莫大な賠償金が、モンゴル人に劇的な変化を与えた 戦前、日本人はなぜ「満蒙」といったのか 内モンゴルも外モンゴルも、同じことばを話す同じモンゴル人だった 中国に留まったのが「内モンゴル」、離れたのが「外モンゴル」 「玉子はぜったい食べないでね、中国人が作っているから」 北の遊牧民は南の農耕民をばかにしていた モンゴル人が中国人を嫌いな最大の理由 モンゴルとチベットは同盟関係にあった 「ダライ・ラマ」の誕生 チベット仏教徒になった遊牧民が、モンゴル民族と呼ばれている カザフ人もモンゴル人と同じモンゴル帝国の子孫たち モンゴルとカザフスタンはもはや違う文化の国 第4章 日本にとってモンゴルは大切な国 蒙古襲来と日本の幸運 「義経は死なずに北方に逃げた」 末松謙澄こそが“義経伝説”の生みの親 チンギス・ハーンが源義経であったことを証明しようとした男 日本人はなぜ“義経伝説”が好きなのか 伊藤博文に見込まれた末松謙澄 「チンギス・ハーンは源義経だった」の英語論文は愛国心から 「モンゴロイド」ということば 「蒙古斑」は日本の赤ん坊で初めて発見された 「民族」とは、十九世紀末から二十世紀初めに誕生した政治的な呼び方 「人種」の区分も「言語」の区分も、政治的動機から生まれた 民族も人種も言語もみなフィクションか これだけ違う日本人の美意識とモンゴル人の美意識 モンゴルを知れば、生きるのが楽になる 二大国の狭間で、今日まで独立を保ってきたモンゴル外交の巧みさ 中露との等距離・中立外交、アメリカとの積極的な協調外交 上海協力機構には加盟せず、オブザーバーを選択する 国連を舞台に、一銭も使わず大きな貸しを日本につくったモンゴル外交 日本の「文化」から、世界の「文明」になった相撲 横綱の品格を問うマスコミに品格はあるのか モンゴル国は、日本にとって大切な国になる
  • レジェンド歴史時代小説 琉球の風 上
    3.0
    中国・明からの使節を迎え沸き立つ17世紀初頭の沖縄・琉球王国。だが、この国の平和は幕府を後ろ盾にした薩摩によって侵されつつあった。侵攻に膝を屈するか? 独立をかけて抵抗するか? そして宗主国・明は助けてくれるのか? 生き残りを賭けて琉球の闘いが始まる。
  • 流蘇の花の物語 銀の秘めごと帳
    1.0
     美しく飄々とした性格の女官の銀花(ぎんか)には秘密がある。  それは、女王直属の間諜組織「天色(てんしょく)」の一員ということ。  冷徹でありながら抜群の人当たりの良さを持つ銀花に、新たな任務が命じられる。  宗主国の将軍の妻になり、国外に潜伏するという長期の仕事だ。  祖国に別れを告げた銀花が出会ったのは、無骨な優しさを持つ男、涛声(とうせい)だった。  恋心を持ち合わせない銀花は淡々と「妻」をこなすが、予想外に涛声は彼女に執着し……? 「紅霞後宮物語」の雪村花菜が贈る、面白さ太鼓判のアジアン・スパイ・ファンタジー!
  • イザナギ・イザナミ 倭の国から日本へ 1
    -
    『古事記』や『日本書紀』は、何を伝えようとしているのか。記紀の世界を暦年で綴る物語。紀元前82~62年。春秋戦国時代、祖国を滅ぼされた倭人達は、朝鮮半島南部にたどり着いた。その一部は、日本列島各地に倭人の国を築く。倭人の宗主国を自任する「高天原」。瀬戸内海を囲む「葦原中国」。イザナギとイザナミの運命は……。古代史の謎にせまる歴史小説、『倭の国から日本へ』第1巻。

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