ビジネス・実用 - 中公新書作品一覧

  • ノーベル賞の100年 自然科学三賞でたどる科学史 [増補版]
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    ノーベル賞は、1901年に、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和の五分野で始まったが、中でも自然科学の三分野の受賞者とその業績は、20世紀の科学の歴史そのものである。この100年間に世界の科学はどう変化してきたのか。本書は、ドイツの時代からアメリカの時代へ、基礎科学から応用科学へと移りゆく足跡をたどりながら、賞の未来を展望するものである。あわせて、日本人にまつわる秘話も紹介。
  • 続・日本の樹木 山の木、里の木、都会の木
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    環境を守り、景観をつくり、生活に役立つ--経済成長の過程で伐採され、過疎化で見捨てられ、工業製品に押されてきた樹木の復権が進んでいる。街路樹、庭木はもとより、建築材料、手工業品からジャム、果実酒に至るまで、樹木の守備範囲は驚くほど広く、人との関わりは深い。極北から熱帯雨林まで、豊富な調査体験を背景に、身近に見られる樹木120余種の名前の由来、生態、性質を紹介する。植物画家・長谷川哲雄氏の挿画70点を付す。
  • 古代出雲への旅 幕末の旅日記から原風景を読む
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    神々の集う国・出雲。いまでもそこかしこに神社が見られる。これらのなかには『出雲国風土記』の時代に起源を求められるものも多く、古代史を封じ込めたタイムカプセルとも言える。幕末期、この風土記社を丹念に巡り、旅日記を残した男がいた。その男・和四郎は時に酔い伏し、時に神の娘と出会いながら、美保関から出雲大社まで足を伸ばす。新発見の日記を手に、私たちも古代史への旅に出よう。
  • 日本の樹木 都市化社会の生態誌
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    身近な小空間の植栽から信仰の対象となる巨木まで、樹木は日本人の生活に深く関わってきた。花を愛で、実を味わい、根を薬用にし、幹は材に用い・・その利用は多岐にわたる。村おこし、町づくりの中心に樹木を据える例も増えてきた。宅地造成、ゴルフ場建設、リゾート開発で日本の植生が、景観が、大きく変貌しつつある今、樹木との新しい関係が求められている。代表的樹種八十余種の生態誌・文化誌を記述する。挿図七七点付載。
  • 高血圧の医学 あなたの薬と自己管理
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    三十歳以上の三人に一人が高血圧である。高血圧を放置すると、突然、脳卒中や心筋梗塞など危険な合併症を引き起こすので「静かなる殺人者」とも呼ばれる。本書は、高血圧を予防し、合併症の発症を抑えるため、生活習慣改善のコツや、降圧薬の特徴・副作用を詳述する。また、降圧薬服用の注意や血圧測定など日常生活の気になる疑問にも答える。処方された薬を漫然と服用するのではなく、自らの体と薬を知るために必読の書。
  • カラー版 スペイン・ロマネスクへの旅
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    イベリア半島では、レコンキスタの進展に伴い次々と教会や修道院が建てられた。中世最大の巡礼地サンティヤゴをめざす街道が作られたことも、ヨーロッパ各地の職人や様式の粋が流れ込むのを後押しした。西ゴート、アストゥリアス、モサラベといった魅力的なプレロマネスクの影響も受けながら、11~12世紀、半島独自のロマネスク芸術が花開いていく。複雑で陰影に富んだスペイン・ロマネスクの美を余すところなく紹介する。
  • 藤原京 よみがえる日本最初の都城
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    およそ一三〇〇年前、都は飛鳥から藤原の地へと遷る。持統天皇が「春過ぎて夏来たるらし」と詠った都は、七一〇年の平城京遷都まで一六年という短命のゆえか、あまり語られることがなかった。元号が始まり、和同開珎が鋳造された古代史上最大の転換期に、最初の本格的都城はどのように計画され、廃都にいたったか。『日本書紀』などの文字史料だけでは窺い知れない都の相貌が、二〇年余にわたる発掘によってよみがえる。
  • 飛鳥 水の王朝
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    かつて日本の中心であった飛鳥の地は、いまだ多くの謎に包まれており、発掘調査には多くの関心が寄せられる。しかし新しい発見にばかり目が奪われ、飛鳥自体の意味がなおざりにされてはいないだろうか。著者は飛鳥を古代史の舞台としてだけでなく、「日本」が誕生した地と位置づける。本書を手に、独特の石敷や湧水施設など様々な解釈が入り乱れる遺構をたどるとき、今までとは異なる飛鳥の姿があなたの前に現れるはずだ。
  • もうひとつのイギリス史 野と町の物語
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    野の支配権をめぐり幾多の民族が戦った時代を経て、イギリス最古にして最大の町ロンドンは富と権力を集中していった。シェイクスピアも描いた名君、商才にたけた市長らの活躍の一方で、対立が明らかになっていく町と農村。コベットに「おできの親玉」と呼ばれた町は、次第に野を呑み込んで、ついには国外にまで触手を伸ばす。ディケンズ、オーウェル、コンラッドらの作家にも登場願い、文学的色彩豊かに描き出した英国史。
  • 御前会議 昭和天皇十五回の聖断
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    一九四一年十二月八日、日本はハワイ真珠湾の奇襲攻撃で対米英戦争を開始し、日本の対米英宣戦で第二次ヨーロッパ大戦は世界大戦に展開する。そして九一年は日米開戦の“満五十周年”にあたる。本書では、昭和天皇御前会議の十五回の「聖断」と、最高戦争指導を、日中戦争開始後の、昭和十三年の大本営設置から、同二十年のポツダム宣言受諾まで検討する。また御前会議の設置を余儀なくした、統帥命令の大本営令制定をも考察する。
  • 個人尊重の組織論 企業と人の新しい関係
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    日本の伝統的な組織とマネジメントに綻びが目立つようになった今日、企業とそこに生きる人々との間に新しい理念の構築が模索されている。全社的目標への貢献や緊密なチームワークを求める企業、組織の一員でありつつ多様な価値観やパーソナリティの尊重を欲する従業員との間に、いかなる組織と個人の統合の枠組みが可能なのか。既存の経営の問題点や社会的通念を踏まえながら、個人尊重を視点に据えて、組織の在り方を考える。
  • 山伏 入峰・修行・呪法 [復刻版]
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    兜{と}巾{きん}、白衣の結{ゆい}袈{げ}裟{さ}、錫{しゃく}杖{じょう}をつき、笈を背に法{ほ}螺{ら}貝{がい}をふく、いまでも出羽三山、大峰山中に出没する山伏・・。年二回先達に従って入{にゅう}峰{ぶ}し、水断、穀断、懺悔、相撲などの苛酷な修行で体得した験力により、加持祈祷の呪法を行なう彼らのなかには、中世の最盛期を過ぎると修行を忘れ、まじない師に堕するものもあらわれた。本書は、民間信仰に仏教が結びついて完成された修験道の真髄を、山伏の奇怪な行事、生態のなかにさぐる。
  • まともな人
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    今回は「あたりまえ」について考えてみよう。こういう話題ならできるだけ具体的なほうがいい――。養老孟司が世の中の動きを定点観測。小泉内閣発足も、9・11同時多発テロや北朝鮮問題も、地球温暖化論や「新しい歴史教科書」問題も、何か通じるものがある。二一世紀最初の三年間の出来事とそれらをめぐる人々の姿から、世界と世間の変質をズバリ見通し、現代にはびこる「ああすれば、こうなる」式の考え方に警鐘を鳴らす。
  • 東北-つくられた異境
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    東北の歴史が脚光を浴びている。縄文時代のイメージを塗り替える考古学上の成果をはじめ、中世史から近現代史まで、新しいアプローチが始まっている。しかし、「遅れた東北」という見方はいまなお根強い。国民国家たらんとした近代日本は東北を辺境と位置づけ、後進性を強調しつづけた。東北はどう見られ、どう語られてきたのか。東北をめぐる膨大な言説を読み解き、「北」の視点から「多様な日本」を照らし出す新しい地域論。
  • 続・神々の体系 記紀神話の政治的背景
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    記紀の制作主体を藤原不比等とみる大胆な仮説をもとに、前著で考察の対象となった記紀神統譜の基本構造と不比等の政治的役割について、その照応関係を多面的に解明する。そして記紀神話が奈良朝の藤原氏の権力の正統化にいかに適合していたかをきわめて説得的に論述。律令国家成立の社会史ならびに思想史を背景に、定説化した記紀の体系性とイデオロギー的性格を捉え直し、そこに律令国家のデザインとその独自性を読みとろうとする。
  • こまった人
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    コンビニ、スーパー、パチンコ、ファミレス……。これらを見れば、日本中どこも同じに見える。だが虫捕りにいけば、その土地によって虫は異なる。虫も人も実にさまざま。日本は広い。明日を予想できない世界だから「ああすればこうなる」式の思考では具合が悪い。イラク派兵、靖国問題、安全神話の崩壊など、話題の出来事を養老孟司が定点観測。世界と世間の本質を読み解く、好評「養老哲学」第二弾。
  • 義経伝説 歴史の虚実
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    古く『平家物語』や『源平盛衰記』など、軍記物で形象化した義経は、室町時代の『義経記』にいたって物語化の頂点に達し、さらにそこから色とりどりの大小の物語が派生した。「判官物」と称される一群のジャンルがそれである。ついには歴史と伝説のけじめさえつかなくなり、義経は一方では国民的英雄として、他方では白面の貴公子、においやかな遊冶郎として日本的美意識の具現者となる。義経伝説に結晶化した日本的心情の源流を探る。
  • 肉食の思想 ヨーロッパ精神の再発見
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    ヨーロッパ人は、いったいなぜ動物を屠畜して食う一方で、動物を愛護するのか……。本書は、ヨーロッパ思想の原型を、きびしい歴史的・地理的条件が生み出した特有の食生活のパターンに求め、そのパターンにもとづいて形成されてきた思想的伝統を明らかにし、それによって規制される彼らの日常生活や心理・行動を、日本とも比較しながら平易に説く。食生活という新しい視点の導入によってヨーロッパの歴史を見直す、西洋史学究の問題作。
  • 「ケインズ革命」の群像 現代経済学の課題
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 一九三六年に刊行されたケインズの「雇用・利子および貨幣の一般理論」は、三〇年代の大不況に対処しえなかった経済学の危機に対して「有効需要の原理」「流動性選好説」 などを提唱して解決策を示す、革命的な書であった。しかし、その難解さゆえに様々な解釈が可能であり、読む側の国家観、歴史観ひいては倫理観が賛否を左右することになる。一冊の書物がひき起こした論争、社会科学における転向等を通して経済学の課題を問う。
  • パスカルの隠し絵 実験記述にひそむ謎
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    「人間は考える葦である」という言葉で有名な『パンセ』の作者パスカルは、天才的数学者、厳密な実験物理学者としても知られている。とりわけ十七世紀までヨーロッパ自然学の大前提であった〈真空不可能〉説を打ち破る大実験を行い、揺るぎない理論を提出したことで名高い。しかしそこには、謎めいた印象が否めない。パスカルは本当に実験したのか。彼の物理論文には、『パンセ』と同じ文学作品としての仕掛けを読み取るべきではないか。

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  • 麻酔と蘇生 高度医療時代の患者サーヴィス
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    十九世紀なかばに、アメリカ合衆国で初めてエーテル麻酔が行なわれるまで、手術室はまさに修羅場であった。しかし、それから一五〇年の間に、麻酔・蘇生学の領域は、単に痛みの軽減に留まらず、手術前から後への患者の全身的なケアまでを受け持つことになった。本書は、黎明期からの先人の苦心の跡を辿り、麻酔がかかる仕組みを探り、今後の手術室がより快適であるための方法と可能性を、大学病院の現場から報告するものである。

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  • 漂流民とロシア 北の黒船に揺れた幕末日本
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    女帝エカテリーナの命により特使ラクスマンに伴われて大黒屋光太夫が帰還した。ロシア漂流・抑留民として初めての生還であった。これよりロシアによる通商交渉は頻繁になり、北の黒船の出没に対する幕府の北方警護と、これに因む蝦夷地の領土化が急速に推し進められた。本書は、多くの漂流・抑留民の事蹟と、その送還を契機に、日本との通商関係樹立を画策するロシアの行動をとおして、江戸時代における日露交渉の実態をさぐる。

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  • 日本文化交流小史 東アジア伝統文化のなかで
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    日本文化は二千年に及ぶ東アジア世界の交流の中で形づくられ、展開してきた。渡来人による先端技術移転、遣唐使派遣、密教の伝来、禅僧がもたらした宋文化や朱子学の受容など、貪欲に先進文化を取り入れてきた。そのいっぽうで、科挙制度など、受け入れなかったものも数多い。交流の歴史という視点からはじめて見えてくる日本の国のすがたをエピソード豊かに綴り、前近代東アジア文化が備えていた先進性を再評価する。

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  • 天皇親政
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    維新の一大理念であるはずの天皇親政は、明治政府誕生後間もなくして形骸化した。事態を憂慮した天皇側近の元田永孚、佐々木高行らの侍補グループは、名実ともに実効ある親政とすべく、薩長藩閥政府に対峙する。本書は、明治天皇から「左右ニ陪シテ誠ニ進規ニ尽ス」の御沙汰を下賜された数少ない維新官僚・佐々木が残した膨大な日記を読み解き、その親政論の政治的意義を明らかにするとともに、当時の政府と宮廷の状況を描出する。

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  • 現代歴史学の名著
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    津田左右吉『文学に現はれたる我が国民思想の研究』、ホイジンガ『中世の秋』、ピレンヌ『ヨーロッパ世界の誕生』、ブロック『封建社会』、ルフェーヴル『一七八九年』、大塚久雄『近代欧州経済史序説』、石母田正『中世的世界の形成』、コリングウッド『歴史の観念』、ブローデル『フェリペ二世時代の地中海と地中海世界』、カー『ボリシェヴィキ革命』、エリクソン『青年ルター』、ホブズボーム『反抗の原初形態』、テイラー『第二次世界大戦の起源』、フーコー『言葉と物』ほか

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  • 競争社会アメリカ
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    あらゆる分野で“参加者”が競い合うなかで発展してきたアメリカ。その競争を象徴するのが、自由主義経済と反独占の守り神、反トラスト法である。この法律のもとに巨大企業は分割を命ぜられ、談合が糾弾される。貿易摩擦ではアメリカの強力な“武器”にもなる。本書は司法省対AT&T、IBMの熾烈な戦いにアメリカにおける反トラスト法の役割を探り、NTT分割論議等日本における競争秩序を考慮しつつ、日米社会の比較を試みる。

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  • 企画の技法
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    今日の社会は、家事から宇宙計画にいたるまで、「企画」が要求されている。産業界でも、学会でも、いまほどあたらしい「企画」が切実にもとめられている時代はない。「企画」とはとりもなおさず、知的冒険ということであり、その冒険から未来が拓けてゆく。その能力を「企画力」とよぶのである。では企画の構造とはどういうものなのか。イメージ、勘とひらめきから主題の設定、企画の現場での与件の検討、調査、実験計画、企画をたてる段どりなど、個人レベルから集団レベルまで、その全容を解明する。

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  • 円と日銀 セントラル・バンカーの回想
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    固定相場制の下での戦後復興から、貿易収支の黒字転換、ニクソン・ショック=変動相場制、円高時代へと劇的に変動した日本の経済政策。本書は、一貫して日本の金融政策の中枢にあった著者が、政策決定に至る様々な要因を回顧しながら、円の国際化の条件、為替相場制度論等を展開するとともに、通貨安定・信用秩序の番人であるべき中央銀行の役割を論じ、前川春雄、ボルカー等著名セントラル・バンカーの素顔を友情こめて伝える。

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  • ベースボールと日本野球 打ち勝つ思考、守り抜く精神
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    明治の初め日本に紹介されたベースボールは、瞬く間に全国を席捲するほどの人気を博した。だが、娯楽性あふれるショービジネスへの脱皮をみせたアメリカと異なり、学生スポーツとして独自の発展をとげた日本の野球は精神性の色濃い“純正野球道”へと昇華していった。本書は、日米の球史を丹念にたどる手法で両国の文化的差異の本質に迫る試みである。さらには、本場アメリカの風土に根づく誇り高きスポーツマンシップをも伝える。

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  • ドイツ近代科学を支えた官僚 影の文部大臣アルトホーフ
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    十九世紀後半、プロイセンを中心に国家統一を果たしたドイツ帝国は、自然科学の成果を国力増強に活用すべく、膨大な国家予算を科学研究に投入した。しかしながら、文部省と大学の間には、教授人事、予算配分などをめぐって、絶えざる緊張関係が生まれた。本書は、当時文部官僚として、絶大な権力をふるった一ドイツ人の思想と行動を追いながら、現在でもなおきわめて切実な、国家と大学をめぐる問題の起源を探るものである。

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  • アメリカのジャポニズム
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    一八五一年の第一回ロンドン万博を契機に、十九世紀後半は、ヨーロッパで空前の日本ブームが沸き起こった。時を同じくしてアメリカでも同様の流行を見るが、その場合、際立っていたのは、日本趣味の及んだ範囲が、美術や文学といったハイ・カルチャーにとどまらず、服飾、造園、装飾品といった生活に密着した品々にも広がったことである。本書は多岐に亘る実例を示して、短いながらも広く深かった日本趣味流行の軌跡を辿るものである。

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  • アボリジニーの国 オーストラリア先住民の中で
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    豊かな国オーストラリアに、迫害を受けつづけてきている先住民、アボリジニーがいる。日本人では初めて、彼らに友人として受けいれられた著者は、五百以上の部族、三百以上の言語をもつアボリジニーの内奥に入りこんで調査を続けてきた。最下層にあえぐ都市のアボリジニー、地方で酒を追放して繁栄するセツルメント、日本人との交流。複合民族国家の中で、伝統文化の復興をはかりつつ共存と自立をめざすアボリジニーの実態を紹介する。

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