小説・文芸 - アドレナライズ作品一覧

  • 完本 黒衣伝説
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    1巻770円 (税込)
    現実と虚構、その境目に蠢く「黒い者」とは?……本当の恐怖を体験したい人へ  伝奇ホラー作家、朝松健を襲った奇怪な災厄。失踪した編集者、那須蔵人の手記が、忌まわしい世界への扉を開く。突然目の前に現われ、不可解な警告を発する黒衣の男たち。その正体は? その目的は?  著者自らが封印した暗黒の書が、闇底からよみがえる。牧野修による解説「あるいは最後の封印」を収録。 ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • ヒポクラテスの暗号
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    1巻770円 (税込)
    政府要人の寿命が一ヵ月単位で予測されている!? 謎の怪文書をめぐって政財界が揺れ動く 「さっき演壇で挨拶した室縄通産大臣だけどな。今月いっぱいもたないだろう。三年前からわかっているんだ」  健康長寿科学シンポジウムにふらりと現れた五十過ぎの汚い男は、不敵にもそう宣言した。製薬会社に勤める西畑は、酔っ払いの戯れ言だと思っていたが…。やがて、全閣僚の寿命を一ヵ月単位で予測した“ヒポテーブル”なる怪文書を目にして、西畑は男の行方を探し始める。一方、細胞手術(セル・サージェリー)という世界初の手法で執刀された肝臓移植手術の経過報告に、永田町は耳をそばだてていた。肝機能障害を噂される首相の緊急入院、その裏では政財界を巻き込んだ陰謀が蠢いていた…。先端医学情報が国政を揺さぶった六ヵ月を描く、驚異の医学サスペンス。 ●山崎光夫(やまざき・みつお) 1947年福井市生まれ。作家。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、1985年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、1986年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。1998年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医学を題材にした作品が多い。
  • 逆転検死官
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    迷宮入りを許さない名検死官との克明な対話  迷宮入りもやむなしと思われた事件が幾度、彼の手で解決されただろうか。3000体もの変死を扱った空前絶後の検死官・芹沢常行。鍛えられた勘と技術は「自殺」を「他殺」に変え、意外な真犯人を暴き出す。人呼んで「逆転検死官」。ワトソン役の作家・山崎光夫がその奥義に迫り、難事件の真相解明に挑んだ。  好評『東京検死官 三千の変死体と語った男』の続編にあたるノンフィクション長編。 ●山崎光夫(やまざき・みつお) 1947年福井市生まれ。作家。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、1985年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、1986年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。1998年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医学を題材にした作品が多い。
  • 東京検死官 三千の変死体と語った男
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    指先で死体に訊く“検死の鬼”があの事件を語る  腐爛死体、焼死体、溺死体……目を背けたくなる凄惨な死体は、何よりも真実を語る。生涯で3000体もの変死体と向き合った空前絶後の検死官・芹沢常行。六〇年安保闘争で死亡した樺美智子さんをはじめ、誘拐・殺害された雅樹ちゃん、永山則夫の連続ピストル射殺事件で犠牲者となったガードマンなどの検死を行い、浅沼稲次郎や力道山の検死にも立ち会っている。また、三億円事件など昭和を揺るがした事件を冷徹に見つめてきた。  検死官として数々の変死体と向き合ってきた男・芹沢常行と戦後日本の「業」を描くノンフィクション長編。 ●山崎光夫(やまざき・みつお) 1947年福井市生まれ。作家。早稲田大学教育学部卒業。テレビ番組の構成、雑誌記者などを経て、1985年「安楽処方箋」で小説現代新人賞を受賞、同年短編「サイレント・サウスポー」で直木賞候補、1986年「詐病」「ジェンナーの遺言」が連続して直木賞候補となる。1998年『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』で新田次郎文学賞受賞。医学を題材にした作品が多い。
  • 水底の顔
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    1巻770円 (税込)
    森が招く、沼が誘う……遠くなってしまった裏山や裏庭に“誰か”がいる!  父の一周忌が済んだ夏の盛りのある日、中学二年生の昭彦は、母とともに滝上市の父の旧家に越してきた。そして、その少年と出会った。夏だというのに枯れ草があたりを覆い、池の表面には薄く氷が張っていた。ポシャッという水音とともに少年は消えて…。(「水底の顔」より)  モダン・ホラーの第一人者が贈る、珠玉の怪奇幻想短篇10本を収録。 *水底の顔 *生首を蹴る男 *魔像を穿つ *蓋のない柩 *森に憩う *かけすと拳銃 *野ざらし *恐竜(ネッシー)に出会った朝 *ライヴ・スクリプト *猫が出てきた部屋 ●田中文雄(たなか・ふみお) 1941年東京生まれ。早稲田大学卒業後、東宝入社。70年代を中心にプロデューサーとして映画製作に携わる。1974年に『夏の旅人』で早川書房SF三大コンテスト佳作入選。1975年に『さすらい』で幻影城新人賞佳作入選。1986年東宝を退社して作家専業となり、ミステリー、ホラー、SFバイオレンスなどに健筆をふるう。草薙圭一郎名義では時代小説、架空戦記も発表している。
  • 神田村
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    1巻770円 (税込)
    近代化の波から取り残された問屋街……忍び寄る家業の危機、崩れゆく同族意識  東京神田の雑貨問屋。もともと個人経営の小さな商店だったのが、今では株式会社で、土屋正志はそこの専務である。しかし内実は、同族が寄り集まって、どうせ立身の見込みはないと無気力な社員たちを使って、その日暮らしの商売を続けているに過ぎない。どうすれば会社に活力が戻るのか。正志の悪戦苦闘は続く…。  時代の波に洗われる会社の経営、血の絆に翻弄される男の熱い想いを描く。第83回芥川賞候補となった長篇小説。 ●吉川良(よしかわ・まこと) 1937年、東京生まれ。芝高等学校卒、駒澤大学仏教学部中退。1978年『自分の戦場』で第2回すばる文学賞受賞。1979年『八月の光を受けよ』で芥川賞候補、『その涙ながらの日』で二度目の候補、1980年『神田村』で三度候補となった。1999年JRA馬事文化賞、ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。
  • 暗黒の城(ダーク・キャッスル)
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    「死の恐怖」からの解放は人間のDNAが求める最終到達地点なのか  バーチャルリアリティを使ったホラーゲーム「ダークキャッスル3」制作中に、主要スタッフが相次いで変死する。一人は激突死、もう一人はロシアンルーレットでという、あたかも死を望んでいたかのような死に方で…。さらに、スタッフの一員である早川優作は、同僚で恋人でもある佐藤美咲までが死を恐れない自傷行為をとるのを見て愕然とする。「ダークキャッスル3」と一連の事態との間になんらかのつながりを感じた優作は、大学時代の女友達で今は雑誌記者の鷹石茜とともに事件の真相を追いはじめた。だが、二人の前に現れたのは、ある狂信的な医学研究と、恐るべき過去のカルト宗教団体事件の全貌であった…。第5回小松左京賞受賞作品。 ●有村とおる(ありむら・とおる) 1945年生まれ。早稲田大学卒業。IT・ネットワーク・ソフトウエア企業で30年以上の経験を有する。企業間エレクトロニック・コマース(B2B・EC)のパイオニア。2004年、死すべき人間に死の恐怖が埋め込まれた不条理をテーマにした『暗黒の城(ダーク・キャッスル)』が第5回小松左京賞を受賞。2011年、文鳥への愛情と財務省の不正な二重課税を描いた『ほらピーちゃんが飛んでいる』を電子書籍で上梓。日本SF作家クラブ会員。
  • 地を継ぐ子供たち
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    謎の疫病〈えぶ〉と軍事警察に怯えて暮らす子供たちが目指す場所とは 〈えぶ〉と呼ばれる謎の疫病が人類を襲い、世界人口は最盛期に比べて十分の一以下になった。荒廃後の日本列島では〈東国〉と〈西国〉に分裂した人々が、チュウブ無人地帯を間に挟んだまま、にらみ合いを続けていた。軍事国家〈東国〉に住む「まひる」たち四人の少年は、町の人々の間で「スフィンクスやピラミッドより大きい」と伝説になっている人工の遺跡〈石棺〉を探検しよう、と進入禁止区域に足を踏み入れる。  鳥が次々と空から落ちて死んでいく。再び〈えぶ〉が発生した。人間の滅亡を意味する〈えぶ〉とは何か? なぜ大人たちは〈石棺〉の正体をひた隠しにするのか? そして、人類が生き残るすべはあるのか? すべての謎を解く鍵は、旧世界の科学者が記した〈ゆまノート〉に隠されている…。電子オリジナルの長篇SF小説。 ●有村とおる(ありむら・とおる) 1945年生まれ。早稲田大学卒業。IT・ネットワーク・ソフトウエア企業で30年以上の経験を有する。企業間エレクトロニック・コマース(B2B・EC)のパイオニア。2004年、死すべき人間に死の恐怖が埋め込まれた不条理をテーマにした『暗黒の城(ダーク・キャッスル)』が第5回小松左京賞を受賞。2011年、文鳥への愛情と財務省の不正な二重課税を描いた『ほらピーちゃんが飛んでいる』を電子書籍で上梓。日本SF作家クラブ会員。
  • 緑の時代
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    現実を超現実(幻想)の世界に解放していくのがファンタジー  緑色の苔におおわれ、人も建物も風化していく新宿……その緑の世界を闊歩するヒッピーたちの姿を通して、自由な魂を謳いあげる表題作ほか、子供の姿をした作者が内側から子供たちの世界を描き、おとなたちの失われた故郷をかたる「子供の情景」、見すてられた草原となった東京の街にSLを走らせるため生命をかけるひとりの老人と少年たちを描いた「機関車、草原に」など、独自のファンタジーを追い求める著者が、内部に結晶するイメージを、ひとつひとつつまみあげ、小さく繊細な、しかしじゅうぶんに堅固な宇宙を創造していく傑作SF短篇集。 ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • 群青
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    1巻770円 (税込)
    鑑別所あがりの少年が、殺された少女の無念を晴らすべく街を這いまわる  工場排水と油によどんだ京浜運河のほとりに咲いた小さな恋。ゆがんだ青春にめばえた恋は、少年の暗い心に一瞬の光明を投げつけた。しかし、やがて起こった少女の惨殺事件。彼女を殺したヤツはいったい誰なんだ…。警察に追われながらも、少年の憑かれたような推理活動が開始されるが、その手には、鋭いナイフが光っていた…。若者の異常な犯罪心理を描いたハードボイルド長篇作品。 ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • 東京Dスタイル食堂
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    下町の定食屋、大衆居酒屋、昔ながらの喫茶店……ぶらりと立ち寄った店で出会った、これぞニッポンの昼メシ! 「僕にとって定食はガソリンだ!」女の子の気を引くためのお値段お高めの店も、ギクシャクした家族が団欒する店も、重大な決定をする食事も邪魔くさい。「メシはズバリ、身体や脳を動かすための栄養補給!」そんな著者が、5年以上にわたり、東京の定食屋を隈なく歩いたルポルタージュ。B級グルメを飛び越えた、ディープな香り漂う食堂が目白押し。味わいある135枚のイラスト+あとがき漫画を収録した町歩きグルメの決定版。 ・チンチンのある街並(三ノ輪) ・坂を下る途中(神楽坂) ・なくなっちゃうかもしれない街角(町屋) ・グルグル浅草コースター(浅草) ・定食を食べて健康になろう!(日暮里) ・さんま苦いかしょっぱいか(目黒) ・アキバ・ジャンク食堂(秋葉原) ・本を片手に昼食を(神田神保町) ・ラブホ街のドッキリ寿司(鴬谷) ほか ●村田らむ(むらた・らむ) 1972年生まれ。愛知県名古屋市出身。イラストレーター、ライターとしてさまざまな雑誌で活躍する。サブカルチャーやアンダーグラウンド、犯罪などに関する記事を扱うことが多い。特に10年以上続け、もはやライフワークとも言えるホームレスに関するルポは評価が高い。
  • 黄金竜伝説
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    1巻770円 (税込)
    世界征服の鍵を握るという黄金竜をめぐり、髑髏町を根城にするカルト教団との死闘!  その所有者に世界を支配する力を与えるという、ユダヤの「契約の箱」。民族流転の運命とともに時の流れに乗り、いつしか、それは日本に辿りついた。ふとしたことから「契約の箱」を護る黄金竜の存在を知った女子大生・折内忍は、いやおうなく国際的テロの渦に巻き込まれていったが…。新空港の開港にともない、国際的犯罪都市と化した福岡の街を舞台に繰り広げられる、大長篇スーパー伝奇小説。 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • アガサ・クリスティ殺人事件
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    1巻770円 (税込)
    何者かによって『オリエント急行殺人事件』が再現される!?  名探偵エルキュール・ポワロは実在し、名作『オリエント急行の殺人』事件は、それが書かれる前年の1933年、南インドで実際に起こった事件だった! 45年後の1978年、作家・高田晨一はインド政府の招待旅行で、老人のポワロと出会う。ポワロの手には、〈かつての現場・ハイデラバード急行内でふたたび殺人が起こる〉との脅迫状が…。全世界のクリスティ・ファンに挑戦する本格推理小説の傑作。
  • 旋風伝 レラ=シウ(1)
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    魔と暴力と銃と刀が渦巻く蝦夷の地に吹く一陣の旋風!  明治二年五月。新政府軍の猛攻にさらされて陥落寸前の五稜郭から、一人の青年が蝦夷の大地に降り立った。志波新之介、十六歳。上役である土方歳三の壮絶な最期を目の当たりにしながら、一人生き残った新之介は、敗残兵として新政府軍に追われる身となる。土地に生きるアイヌ達と交わり、追っ手やそこに巣くう魔と戦ううち、新之介は総裁榎本武揚が隠したとされる軍資金十八万両の噂や、それにまつわるスペンサー・カービンの謎に絡め取られていく。はたして北の果てに新之介を待つものは? 血と硝煙とならず者。男の誇りをかけたノンストップガンバトルアクション!  文庫版の表紙イラスト+ノベルス版の挿し絵、そのノベルス版においても未収録だった雑誌「獅子王」連載時の挿し絵をすべて復刻。さらに巻末にはノベルス版の表紙カラーイラストを特別収録した豪華版。 ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • 六四(リュウスウ)天安門事件
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    「血の日曜日」はなぜ起きたのか、その時、ぼくらは何を見たか  1989年6月4日、天安門広場に集まった学生たちが虐殺された「天安門事件」。中国共産党にとって大きな汚点となるこの事件は、世界に衝撃を与えた。そして、天安門事件で弾けた“種”は、東欧へ民主化の風として吹き、ベルリンの壁が崩壊し、ソ連の解体、冷戦終結、そしてアラブの春へと導いて行く。  だが、あなたは、天安門事件のことを、どれだけ理解しているだろうか。いま立ち止まって、「北京の55日」といわれたあの民主化運動を見直すことは、不透明なこれからの社会を読み解く足掛かりになることは間違いない。本書は、胡耀邦元総書記の哀悼のために集まった大衆運動から始まり、終結を意味するトウ小平の鎮圧報道までを追った、衝撃のドキュメントである。 ●森田靖郎(もりた・やすろう) 作家。1945年、兵庫県出身。文革中に、中国・チベット地区を訪れ、辺境地に下放された都市青年との交流から中国への興味を抱く。その後、シルクロードやロングマーチ(長征)など中国各地への旅を繰り返す。改革開放、天安門事件、香港返還などを常に現場から発信し、中国をフレームにして日本への同時代メッセージを送り続けるルポで定評がある。ノンフィクションを底辺にさらに再構築した小説執筆にも精力的で、ノンフィクションでは表現出来ない中国の暗部を赤裸々に描き出している。主な著書に、『東京チャイニーズ』(講談社)、『見えない隣人~小説・中国人犯罪~』(小学館)、『スネーク・シャドウ』(朝日新聞社)、『上海セピアモダン』(朝日新聞社)、『中国「犯罪源流を往く」』(講談社)、『悪夢』(光文社)、『地経学で読む爆走中国』(原書房)、『引き裂かれた街~池袋チャイナタウン・プロジェクト~』(ナショナル出版)などがある。
  • 原爆の軌跡 The Road from Trinity
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    アメリカ人未来予測学者と日本人カメラマンが巡る《五つのゼロ地点》  《投下国》の未来予測学者と《被爆国》のカメラマンが、国境を越えて共同取材した異色のフォト・エッセイがついに電子書籍化! 20世紀後半を核の時代に変えたA-Bomb(原子爆弾)の最初の爆発地ニューメキシコ州トリニティサイト、広島、長崎、原爆投下予定地の小倉、原爆誕生地のロスアラモス……。《五つのゼロ地点》を巡る旅の記録。 ●執筆:ポール・サフォー(Paul L. Saffo) 1954年、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。ハーバード大学法学部、ケンブリッジ大学法学学士課程、スタンフォード大学法学博士課程卒業。カリフォルニア州パロアルトのシンクタンク・未来研究所(Institute for the Future)特別研究員として技術変化の研究を進める傍ら、知的所有権の弁護士としても活動。現在はスタフォード大学で教鞭をとりながら多方面で活躍中。日本での出版は『シリコンバレーの夢』『シリコンロード』(監修)など。未来予測学者、弁護士、エッセイスト。 ●撮影:小平尚典(こひら・なおのり) 1954年、福岡県北九州市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。1981年、新潮社「FOCUS」誌創刊スタッフとして参画。日本写真家協会会員、米国海外特派員協会会員。早稲田大学理工学部非常勤講師。著書に『4/524 日航123便御巣鷹山墜落事故写真集』『おやさと写心帖』『シリコンロード』、共著に『神が創った楽園タヒチ』『アトランタの案山子・アラバマのワニ』『誰でもないもの』『そうだ、高野山がある。』など多数。フォトジャーナリスト、メディアプロデューサー。 ●翻訳:日暮雅通(ひぐらし・まさみち) 1954年、千葉県千葉市生まれ。青山学院大学理工学部卒。日本推理小説作家協会会員。著作権エージェント、出版社編集者などを経てフリーに。著書に『シャーロッキアン翻訳家 最初の挨拶』(原書房)、訳書にアーサー『テクノロジーとイノベーション』(みすず書房)、ハート=デイヴィス『サイエンス大図鑑』(河出書房新社)など多数。翻訳家、コラムニスト。
  • 明日こそ鳥は羽ばたく
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    1巻770円 (税込)
    失踪した男が作った〈鳥〉の旋律は、インドの民衆に受け入れられ、弾き継がれていた  六つの指穴を持つ縦笛による八小節の音のくりかえし、あの突き刺すような断続音ではじまるメロディー。あれは、ほんとうに〈鳥〉のテーマだろうか。かつてのバンド仲間ジョーの行方を追って、鷹取は日本を飛び立った。苛酷な地インドで彼が見たものは、貧困やカーストにもめげずに逞しく生きている少年たちの姿だった…。  ジャズやインド音楽といった要素を取り込み、失踪ミステリとしてもハードボイルド小説としても高く評価された紀行小説・ジャズ小説の傑作。第2回角川小説賞受賞作品。 ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • 町の案内図 声、そして彼らの旅
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    演奏するかのように言葉が奏でられ、やがて幻想SFという魅力あふれる未知の領域を発見する  光と闇、生と死、喜悦と不安……はるかな記憶の底に内在するイメージを抽出し、選びぬかれた言葉と、乾いた文体で構築するユニークな作品世界。長らく入手困難だった幻想SF短篇集の名作が、ついに電子書籍で復刊! ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • ペインティング・ナイフの群像
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    1巻770円 (税込)
    淡い叙情性を持つ物語が散りばめられた新形式“掌編組曲”  言葉のペインティング・ナイフが塗りこめてゆく現代人の叙述詩…。短篇、コント、詩、ショートショート、etc。12章に分けて組み合わされた62の物語は、ゆるやかな一つの長編として結実する。第71回直木賞候補作品。 ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • 街の博物誌
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    現代人の心奥底に眠る原始への郷愁を呼び、未来への不安を暗示する幻想小説集  歩行者天国で賑わう渋谷の街にそそりたつメタセコイアの巨木、二人の若い婚約者たちに生えてしまったかわいらしいシッポ、老いて現代に見捨てられた男を訪れる面妖な鳥“ニッポンカサドリ”etc。日常性に覆い尽くされているかに見える私たちの街に、ふと垣間見えるこうした不思議なものの姿……。  幻想SFの名作が、新井苑子の表紙・挿し絵とともに奇跡の復刊! ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • 沈黙野(完全版)
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    1巻770円 (税込)
    権力闘争、企業との癒着……俗物が蠢めく医師の世界で優先されるのは医療ではない  市場開放という巨大な波は、銀行、証券業界などを襲うだけにとどまらず、津波となって医療の現場までをも飲みこもうとしていた。 「あなたが本気で教授になりたいなら、簡単なことじゃないですか。データを私に10例分渡してくれればいい」  研究費が欲しい大学病院准教授の窪田は、製薬会社の沢田から治験データの捏造を求められた。私立医大の教授選。新薬治験に伴う裏金。地域医療に絡む利権をめぐる怪しい動き。家庭崩壊を乗り越え、あと一歩で教授の座へ…。欲望渦巻く病院の実状を描いた衝撃の問題作。  文庫版から大幅に加筆修正され、現代に甦った医療サスペンスの名作がついに電子版で登場! 「電子版あとがき」を収録。 ●米山公啓(よねやま・きみひろ) 1952年山梨県生まれ。作家、医学博士、神経内科医。聖マリアンナ大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を1998年2月に退職。本格的な著作活動を開始。医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書など、現在までに270冊以上を上梓。現在もあきる野市の米山医院で診療を続けながら、年間10冊以上のペースで書き続けている。テレビ・ラジオ番組の監修・出演をこなし、講演会も全国で行なっている。
  • 闇の謝肉祭
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    すべての常識が覆される魔窟・髑髏町ではじまった殺戮地獄絵図  東京の魔窟、髑髏(ドクロ)町は発展を続け、巨大なブラックホールと化しつつあった。しかし、こここそは麻薬と売春の元締めとも呼ぶ場所であり、もし独占できさえすれば、巨大な富と共に日本の裏世界に君臨することになる。日本最強最大の暴力団月島組は、この聖域を手に入れるべく、平田大尉を指揮官とする傭兵「ウルフ部隊」をドクロ町に投入した。魔界と化した町で、人とも獣ともつかぬ住人と、精鋭七名との壮絶なる戦いを描く超伝奇ファンタジー。  至極のバイレオンス・スプラッター中篇、「闇の謝肉祭」「地獄変」の他、完全未発表の短篇「髑髏町の魔道師」を収録。さらに「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 髑髏町綺譚
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    1巻770円 (税込)
    壮絶なバイオレンス・スプラッターの世界を描いた短篇集  近未来、東京の一画に、髑髏(ドクロ)町とよばれる町があった。そこにはアル中、ジャンキー、マッド・サイエンティストなど、世の中のはみだし者たちがたむろしていた。常識も道徳も良心もなく、怖いものさえなにもない。奇々怪々な人々の日常には、想像を絶する事件が続出する! そして、その陰には得体の知れない支配者の存在が…! 魔訶不思議な町を舞台に、幻想の時間と空間が拡がる。  魔窟・髑髏町を舞台にした連作短篇が、「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊! ・第一話 幻夢を吐く男 ・第二話 問答・赤ん坊の造り方 ・第三話 髑髏町探査行 ・第四話 髑髏町の性科学 ・第五話 髑髏町の支配者 ・第六話 春の運動会 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • まずは一報ポプラパレスより(1)
    5.0
    お転婆王女とスパイの繰り広げるファンタジーストーリー!  私の名はデューイ=トランス。イウォーン帝国情報部員、ありていに言えばスパイである。私は、崇高なる(!)職務を遂行するため、ここウルムスター王国に足を踏み入れた。政府の要職である王宮長官秘書官という肩書を得た私は、母国の礎となるべく、果敢なる勇気と狡知、そして決断力をもって、その任務をまっとうする、はずだったのだが…。  第6回ジャンプ小説・NF大賞大賞受賞作品、珠玉のファンタジーノベルが電子で復刊! 巻末に単行本未収録イラストを追加。 ●小川一水(おがわ・いっすい) 1975年生まれ、愛知県在住。SF作家。『群青神殿』『こちら郵政省特配課』『不全世界の創造手』(朝日ソノラマ/朝日新聞出版)、『導きの星』(角川春樹事務所)、『妙なる技の乙女たち』(ポプラ社)、『トネイロ会の非殺人事件』(光文社)、『コロロギ岳から木星トロヤへ』『天冥の標』(早川書房、続刊中)などの著作がある。
  • 肉の天使
    -
    1巻770円 (税込)
    美貌の復讐鬼が無法の町・渡久呂を舞台に、血肉の雨を降らす  無法の町・渡久呂では、かつて美樹を凌辱した市子たちが悪徳の限りを尽くしていた。復讐に燃える美樹は全身を整形した姿になり、麗美(レミ)を名乗って渡久呂町に戻ってきた。最初に出会った標的は、小沼。彼をベッドに誘った麗美は、隙だらけの彼の陰茎を…。  過激な暴力描写が炸裂するスプラッター小説の金字塔が「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 肉の儀式
    4.5
    1巻770円 (税込)
    次々と村人が神隠しに遭い、評定という名の拷問に処せられる  謎の長老と三人の村長が支配する閉鎖的な村。そこでは次々と村人が神隠しに遭い、評定という名の拷問が日常的に行われていた。長老の権力を脅かすと言われる“シュラ”を産んだミナコは桜の木に吊され、嬲り殺しになる。長老が村人たちを殺戮するのは、霊薬の材料にするためだという。一方、殺されたと思われていた“シュラ”はクソクライをはじめとする山人たちに育てられていた…。  表題作「肉の儀式」と「猟人日記」の二つの中篇を収録した、伝説の鬼畜小説が「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • ヴィーナス・ゴールド
    4.0
    1巻770円 (税込)
    自殺しようと思った夜、灯子が見たものは震える丸い月を背に立つ「ピエロ」だった  黄金の肌(ヴィーナス・ゴールド)がなまめかしく輝くとき、横浜の秘められた歴史の記憶が、汚辱にまみれた愛憎のドラマが、闇のなかに映し出される。  思わぬことで自己破産に追い込まれた普通のOL、灯子。ホームレス寸前の彼女がさまよいこんだところは、横浜のドヤ街だった。そこで出会った人々、恋、そして戦後横浜の闇を引きずった事件とは?  ホームレス、ボランティア、貧困、差別、混血、同性愛…。灯子の前に思いもよらなかった世界が展開する。 ●山崎洋子(やまざき・ようこ) 1947年、京都府宮津市生まれ。コピーライター、児童読物作家、脚本家などを経て第32回江戸川乱歩賞を『花園の迷宮』で受賞し、作家デビュー。横浜を描く作家として名高い。現在は、小説だけでなく、ノンフィクション、戯曲なども手がける。2010年、NHK主催の地域放送文化賞を受賞。
  • ストーカーズ(完全版)
    -
    1巻770円 (税込)
    「あまりにも変態すぎる」との理由で封印された、ノーカット未修正版!  どこにでもある新興住宅街のアパートで、その前代未聞の事件は起こった。血まみれの現場には、臓器を取り出され、全裸となって変わり果てた美人OLの姿があった。しかも臓器の一部を持ち去られて…。いったい被害者の身に何が起ったというのか? やがて、彼女を執拗につけ狙っていたものが、次々に浮かび上がるが…。鬼才・友成純一の描く戦慄のストーカー世界。  文庫刊行時には「あまりにも変態すぎてこのまま出版できない」と、残虐シーンをカットするなどあちこちを大幅修正した本作。今回の電子版ではその封印されたオリジナル原稿を発掘、「ノーカット未修正版」と「文庫版」の両方をカップリングした。  さらに、事の顛末を暴露した「電子版あとがき」を追加収録した、まさに“完全版”! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 炎精(かげろう)
    -
    1巻770円 (税込)
    謀略と欲望の渦巻く魔都「上海」が、人の運命を呑みこんでゆく  大東亜戦争前夜。魔都「上海」を、時の波にもまれながらさまよう三人の男女。国籍も親もわからない季乃、彼女の幼なじみで演劇の世界に夢を馳せる隼人、その妻、凛子。彼等の流れ着く先はどこなのか…。壮大なスケールで描かれる、戦慄の長編サスペンス。 ●山崎洋子(やまざき・ようこ) 1947年、京都府宮津市生まれ。コピーライター、児童読物作家、脚本家などを経て第32回江戸川乱歩賞を『花園の迷宮』で受賞し、作家デビュー。横浜を描く作家として名高い。現在は、小説だけでなく、ノンフィクション、戯曲なども手がける。2010年、NHK主催の地域放送文化賞を受賞。
  • 新人獣裁判
    -
    1巻770円 (税込)
    肉を裂く処刑の饗宴! とどまるところを知らず暴走する地獄絵図  シュバルツバルトのどす黒い森。そこは半獣人の群盗どもの棲家となっていた。その中に〈疾風(はやて)〉と名乗る一団があった。首領の名はグラーフ。容貌魁偉(ようぼうかいい)にして凶暴極まりないこの男は、実は名門刑吏アングスト家の後継者たる道を捨てた身であった。そして、その弟フランツ。彼は悪魔と恐れられる死刑執行人として君臨していた。ある日彼は、兄グラーフの持ち去った印章を求めて修業遍歴に出る。2人を結ぶ運命の糸は……。  実在した死刑執行人フランツ・シュミットをモデルした長篇グロテスク・サスペンス小説。前作以上に凄まじい拷問スプラッタシーン、究極の鬼畜変態の狂宴がひたすら続く。「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 人獣裁判
    3.0
    1巻770円 (税込)
    全編グロテスクな拷問シーンが繰り広げられる伝説の奇書  反逆者ダミアンの公開処刑に沸きかえるパリの大広場。興奮する群集の渦の中に若きあのサド候爵がいた。ダミアンに科せられる拷問の光景に見入りながら、侯爵は、これから自らを待ちうける荒波を前にして、短かいながらも数奇な自分の人生を振り返るのだった。彼に快楽を教えてくれた叔父サド神父、人を肉体から解放するために活動をした破戒同盟、異端の教えを口にするアンブレ師……。1757年3月28日、くい入るように拷問を見つめるサド侯爵は興奮に酔いしれていた。  “サディズム”という言葉の語源となったサド侯爵ことマルキ・ド・サドを主人公に、苛烈で残虐極まりない拷問スプラッタシーンが次々と繰り広げられる衝撃の作品。「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 北朝鮮にスマッシュ。
    -
    1巻770円 (税込)
    東京発・平壌行、5泊6日食事付き27万円ツアー顛末記  ある日、デザイナーの浅葉克己さんから誘いを受けた。北朝鮮チームと卓球の親善試合ができそうだから、従軍記者としてついてこないか、というものだ。さまざまな疑問と不安を感じながら、ひたすら僕は見たもの感じたものをノートにメモし続けた……。 「デートはどこでしたの」~中略~「それは橋の下です。共和国の男女はだいたい橋の下でデートをします」「何回目のデートで結婚を決めたの」「四回目です。三回デートして四回目で決めました」 「共和国にもゲイはいるんだ」~中略~「いえいません。表向きはいないことになっています」そう言ってしまってから、思わず金さんの口元がニヤリと綻んだ。 「共和国では避妊はどうしてるの」意地悪な質問もしてみた。「はい、ピルを使用します。コンドームは性感を悪くしますから、あまり使われていません」  まだ拉致被害者問題もテポドン騒ぎも一般的でなかった1998年8月、北朝鮮の人々と触れあった7日間の“ピンポン・ミステリー・ツアー”。  今だからこそ書ける、著者入魂の「長いまえがきとして『半島の血、いずるところ』」を電子オリジナルとして特別収録。 第一章 北京発、平壌行き「深夜特急」 第二章 朝焼けの「迷宮」 第三章 地下一〇〇メートルの邂逅 第四章 二つの三八度線 第五章 共和国への地下水脈 ●神山典士(こうやま・のりお) 1960年埼玉県生まれ。信州大学人文学部卒業。ノンフィクション作家。主な著書に、第3回小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作『ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝』(小学館)、『ひとりだちへの旅』(筑摩書房)、『「日本人」はどこにいる~異文化に生きる武士道のこころ』(メディア・ファクトリー)、『アウトロー』(情報センター出版局)など。
  • 反在士の指環
    5.0
    幻想味あふれるスペースオペラの大作!  彼はライオン。鮮やかなオレンジ色の髪をなびかせ、無骨なハンド・キャノンを携えた美貌の少年。そして“虚の世界”を操る、類まれな「反在士」。全銀河を巨大なゲーム盤として、果てなく戦い続ける二大勢力、“紅后”と“白王”によって故郷を滅ぼされた彼は、復讐を誓って火星の地に現れたのだ。しかし宇宙は、超跳躍航法「アリス・ドライブ」の乱用により、ほころび始めていた…。  不朽の名作『反在士の鏡』に、単行本未収録作2篇と書き下ろし1篇を追加して復刊。  さらに今回の電子版では、表紙にオブジェ製作・横山宏、ジオラマ撮影・高瀬ゆうじによる未発表写真を使用した、これぞまさに完全版! 第一部 反在士の鏡 第二部 夢界の虜囚 第三部 虚人の領域 第四部 反在士の帰還 第五部 鏡人たちの都 第六部 反在士の指環 ●川又千秋(かわまた・ちあき) 1948年、北海道小樽市生まれ。作家、評論家。慶應義塾大学文学部卒。学生時代よりファン活動を始め、SF専門誌で評論を発表。『火星人先史』で第12回星雲賞を、『幻詩狩り』で第5回日本SF大賞を受賞。他に『ラバウル烈風空戦録』シリーズ(中央公論社)、『亜人戦士』シリーズ(徳間書店)、『創星記』(早川書房)など著書多数。
  • 初代総料理長サリー・ワイル
    -
    日本に本格フレンチを伝えた伝説のシェフ  見たこともないメニューと、べらぼうに美味いその味。若き料理人、サリー・ワイルの作る料理を味わおうと、昭和初期の食通達は、横浜のホテルニューグランドに通い詰めた。  サリー・ワイルの下から多くの弟子が巣立っていった。ホテルオークラの小野正吉、東京プリンスホテルの木沢武男、日活ホテルの馬場久……。現在の、日本フレンチの絢爛は、彼の生み出す革命的な料理が育んだのだ。  日本の西洋料理はいつ、誰によって本場の味が持ち込まれたのか?  何故ひとりのスイス人が20年間も日本に滞在して料理を創り続けたのか?  西洋料理界を発展させたひとりぼっちのアウェーの闘いとは?  ワイルを日本に誘った明治末期のエスコフィエの晩餐会とは?  関東大震災から1980年代まで、日本の西洋料理史が今、つまびらかになる!  日本に本格フレンチをもたらした「初代総料理長」サリー・ワイルの波乱の生涯を甦らせた料理史ノンフィクション。 ●神山典士(こうやま・のりお) 1960年埼玉県生まれ。信州大学人文学部卒業。ノンフィクション作家。主な著書に、第3回小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作『ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝』(小学館)、『ひとりだちへの旅』(筑摩書房)、『「日本人」はどこにいる~異文化に生きる武士道のこころ』(メディア・ファクトリー)、『アウトロー』(情報センター出版局)など。
  • ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝
    -
    世界で2000試合無敗の伝説を持ち、グレイシー柔術の祖となった日本人  遠く明治時代、アメリカを振り出しにヨーロッパ、中南米と、世界各地を放浪しながら異種格闘技戦を繰り返し、二千試合無敗の戦績を残した柔術家がいた。  コンデ・コマ=前田光世。グレイシー柔術の祖となった日本人の青春を描く。小学館ノンフィクション大賞優秀賞作品。 ●神山典士(こうやま・のりお) 1960年埼玉県生まれ。信州大学人文学部卒業。ノンフィクション作家。主な著書に、第3回小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作『ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝』(小学館)、『ひとりだちへの旅』(筑摩書房)、『「日本人」はどこにいる~異文化に生きる武士道のこころ』(メディア・ファクトリー)、『アウトロー』(情報センター出版局)など。
  • 中国人の無恥、日本人の無知
    4.0
    中国は、国家として本気で尖閣諸島を獲りにきている!  さまざまな行き違いや誤解などがあり、緊迫している中国との関係。この状況で、中国という国家の体質、中国人という気質を知ることは、隣人としてもっとも急がねばならない。  武力衝突や戦争への危惧などの話は「杞憂」に終われば、それでいい。現実になってほしくはない。ただ、災難を、頭を低くして避けるだけが能ではない。中華民族、中華思想をよく知ることで、災難は事前に避けることは出来るのだ。  本書では、中国という国の成り立ち、民族の性格、スパイやサイバーテロの実態、そしてアメリカや日本との関係性までをわかりやすく解説。はたして、「中華思想」の正体とは。そして、強さと脆(もろ)さが同居する中国人の正体とは何だろうか。  長年にわたり中国を取材し続けてきたジャーナリストが書き下ろす渾身の一作! 電子オリジナル作品。 序 章 常識が通じない国との戦争 第一章 そもそも中華思想とは? 第二章 中華思想のルーツを求めたロングマーチ 第三章 地政学から地経学へ 第四章 不機嫌な中国 第五章 ドイツ人は三角、中国人は二極、日本人は円 第六章 爆食中国人を、誰が養うのか 第七章 膨張・中国の正体を見抜け 終 章 危うい隣人 ●森田靖郎(もりた・やすろう) 作家。1945年、兵庫県出身。文革中に、中国・チベット地区を訪れ、辺境地に下放された都市青年との交流から中国への興味を抱く。その後、シルクロードやロングマーチ(長征)など中国各地への旅を繰り返す。改革開放、天安門事件、香港返還などを常に現場から発信し、中国をフレームにして日本への同時代メッセージを送り続けるルポで定評がある。ノンフィクションを底辺にさらに再構築した小説執筆にも精力的で、ノンフィクションでは表現出来ない中国の暗部を赤裸々に描き出している。主な著書に、『東京チャイニーズ』(講談社)、『見えない隣人 ~小説・中国人犯罪~』(小学館)、『スネーク・シャドウ』(朝日新聞社)、『上海セピアモダン』(朝日新聞社)、『中国「犯罪源流を往く」』(講談社)、『悪夢』(光文社)、『地経学で読む爆走中国』(原書房)、『引き裂かれた街~池袋チャイナタウン・プロジェクト~』(ナショナル出版)などがある。
  • 熱砂の旭日旗
    -
    第一次世界大戦、中東の地に日の丸がひるがえる!  一九一五年、京都。陸軍中将・柴五郎は予備役中佐・井坂敏幸を訪ねた。  井坂は日露戦争時、ロシア軍の動静を探る挺身隊として敵地深く潜入し、見事斥候の任務に成功した人物だった。  柴は井坂に、現役に復帰しアラビア遠征への帯同を依頼。対する井坂の答えは、決死の偵察を供にした三人との同行が条件であった。  その前年に勃発した世界大戦は中東の地にも及び、ドイツと英国は、敵国の植民地に揺さぶりをかけていた。日英同盟が依然有効であることから、英国は日本に対して派兵を要求。結局日本は欧州遠征は拒否するが、スエズ運河をめぐる攻防に加わることを決断する。  英軍の「アラビアのロレンス」ことトマス・エドワード・ロレンス大尉とともに、砂漠をわたって潜入工作を開始。日露戦争では伝説的な活躍を見せた“老兵”たちが、最後に見たものは…?  第一次大戦後、戦乱の中東で国家の威信を背負った日本軍人が大活躍する、架空戦記の登場!  単行本では『熱砂の旭日旗 パレスチナ挺身作戦』、『熱砂の旭日旗2 イラク打通作戦』と2巻に分けて刊行されていたものを合本して加筆・修正。電子版はかなりお買い得です。 ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。 『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)など、著書多数。『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)などは電子版も配信されている。 ●清谷信一(きよたに・しんいち) 1962年生まれ、東海大学工学部卒。軍事ジャーナリスト、作家。2003~08年まで英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』日本特派員を務める。香港を拠点とするカナダの民間軍事研究機関KanwaInformation Center上級アドバイザー、日本ペンクラブ会員。欧州、中東、南アフリカなど豊富な海外取材とネットワークをベースにした防衛産業の分析には定評がある。 著書に、『防衛破綻』(中公新書ラクレ)、『専守防衛』(祥伝社新書)『自衛隊、そして日本の非常識』(河出書房新社)、『弱者のための喧嘩術』(幻冬舎アウトロー文庫)、『こんな自衛隊に誰がした!』(廣済堂)、『不思議の国の自衛隊』(KKベストセラーズ)、『ル・オタク―フランスおたく物語』(講談社文庫)、『軍事を知らずして平和を語るな』(石破 茂氏との共著 KKベストセラーズ)、『アメリカの落日』(日下公人氏との共著 廣済堂)など多数。
  • 僕の見た「大日本帝国」
    -
    1巻770円 (税込)
    知られざる反日と親日のリアルとは? 教わらなかった歴史と出会う旅  サハリン(樺太)の南半分、台湾、韓国、北朝鮮、ミクロネシア(旧南洋群島)、中国東北部(旧満州)。明治の半ばから昭和二〇年の終戦前後までの時代、それらの国・地域は「大日本帝国」と称していた日本の統治下に置かれていたという共通項を持つ。  戦後半世紀以上たった今日でも、古くからかつて日本の領土だったそれらの国・地域には、日本語、日本建築、鳥居、神社、日本精神、残された日本人……と、さまざまな形で日本統治時代の痕跡=「日本の足あと」が残っているのだった。僕は、大日本帝国の領土だった各地に「日本の足あと」を探す旅を始めた。  ニュートラルな視点で「過去と現在」を見つめる、みずみずしい旅人の感性と思考が、報道されない「反日と親日」の現状とアジアの人びとの心を鮮やかに描き出す傑作。反日で揺れる竹島ルポも収録。第4回新潮ドキュメント賞最終候補作。 プロローグ ジャパニーズ・エンパイア
  • 神武軍団、疾風戦国大戦 (上)
    -
    戦国時代を舞台にした歴史シミュレーション巨編!  永禄三年(一五六〇)五月、群雄割拠の乱背に時空を超えて突如出現した古代の将・神武の軍団。桶狭間の戦いで信長に敗れた今川義元の本拠・駿府を落とした神武は、駿河に日本国(ひのもとこく)を建国、天下統一を決意した……。  北条、武田、上杉、そして織田信長……勇猛なる諸将を相手に、神武軍団はいかに戦国制覇の野望を達成するのか!? ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 太平洋大戦争
    -
    開戦16年前に書かれた驚異の架空戦記  中国大陸での権益をめぐり、アメリカと対立する日本。両国の水面下では決戦準備が、着々と進められる。  そして一九三一年三月、パナマ運河を航行中の「明石丸」の大爆発を契機に、日米決戦の火蓋は切って落とされる。勢いに乗る日本海軍は、激戦の末、フィリピンを陥落、続いて、グアムをもその手中におさめる。  度重なる失態に突き上げられた米海軍は、かつてない大規模な艦隊を率いて太平洋に出撃。そして、日本の背後に忍び寄る、ソ連の影…。  1925年(大正14年)、つまり実際の太平洋戦争が始まる16年前に執筆された、幻の傑作架空戦記が、ついに登場!  この当時では世界最高レベルの軍事知識の持ち主であった著者が、フィクションの形を借りて自身の見解を披露したのが本書である。  山本五十六に真珠湾奇襲のヒントを与えたといわれる“日米未来戦記”……その結末やいかに。 ●へクター・C・バイウォーター 1884年、ロンドン生まれ。幼少時から軍艦マニアで、十歳の時に日清戦争における日本海軍の行動について投稿した論文が専門誌に掲載される。渡米後は『ニューヨーク・ヘラルド』紙の記者となり、第一次大戦中は英国海軍の諜報員として活躍した。 訳者:林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。 『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)など、著書多数。『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)などは電子版も配信されている。 訳者:清谷信一(きよたに・しんいち) 1962年生まれ、東海大学工学部卒。軍事ジャーナリスト、作家。2003~08年まで英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』日本特派員を務める。香港を拠点とするカナダの民間軍事研究機関KanwaInformation Center上級アドバイザー、日本ペンクラブ会員。欧州、中東、南アフリカなど豊富な海外取材とネットワークをベースにした防衛産業の分析には定評がある。 著書に、『防衛破綻』(中公新書ラクレ)、『専守防衛』(祥伝社新書)『自衛隊、そして日本の非常識』(河出書房新社)、『弱者のための喧嘩術』(幻冬舎アウトロー文庫)、『こんな自衛隊に誰がした!』(廣済堂)、『不思議の国の自衛隊』(KKベストセラーズ)、『ル・オタク―フランスおたく物語』(講談社文庫)、『軍事を知らずして平和を語るな』(石破 茂氏との共著 KKベストセラーズ)、『アメリカの落日』(日下公人氏との共著 廣済堂)など多数。
  • 告白 731部隊
    -
    発掘! いまも生き続ける細菌部隊の告白調書  1956年、中国撫順で「中華人民共和国人民法院特別軍事法廷」が開かれた。この裁判に先立って取り調べに応じた旧日本軍捕虜のなかに、元731部隊の隊員が数人いた。彼らは、自らの罪状を認め、すべてを告白した。  本書は、元731部隊の隊員たちの赤裸々な告白をもとに、731部隊が置かれた現地をなんども取材し、現存する関係者に証言を得たものである。自らの罪と引き換えに資料を売った一部幹部と違い、罪を悔いた隊員たちの悲痛な証言の数々である。また、電子書籍化にあたっては、多くのカラー写真・資料を追加している。  戦後も生きながらえた元731部隊の医学戦犯たちが、戦後の日本の医学、薬学界に君臨し続けた。世界一の長寿国といわれる日本人の健康は、あの731部隊の人体実験の犠牲者の血によって築かれたものともいえる。  元731部隊幹部たちの戦犯逃れと新たな結託「GHQ血液銀行」の存在が、のちに薬害エイズなどを引き起こす要因のひとつとなった。また731部隊の人体実験の成果が米軍に引き継がれ、新たな細菌兵器「貧者の核兵器」が第三世界に拡散している。  遺伝子工学を応用した究極の生物兵器の開発などにも関与する731部隊は、過去ではなく現代の、そして未来へと引き続かねばならないテーマである。
  • 荊の冠
    -
    1巻1,100円 (税込)
    深見辰伍は、幼い頃の母の病と死の影響から、廃園の絵のみを描く新進画家だった。後ろ楯であった洋画壇の権威・尾上伴久が亡くなったことで、尾上派の後継者争いに巻き込まれる立場となった辰伍のために、美術ライター・三宅晋平は、彼を伴って越智展彬の邸を訪ねることにした。展彬は、政財界を牛耳る越智一族の一員であり、辰伍のライバルともいえる気鋭画家だが、なぜか辰伍支援を申し出ていた。やがてそれぞれの思惑を内包し、運命が動きはじめる……。  1400枚を超える本格耽美小説の大作、ついに復刊! 加筆修正された双葉ノベルス版を底本に、勁文社版に収録されていた「単行本あとがき」、深沢梨絵氏との「特別対談」、エッセイ「荊の冠に寄せて」を併録した豪華版。 ●榊原史保美(さかきばら・しほみ) 東京都出身。立教女学院を経て中央大学文学部哲学科卒。1982年『小説JUNE』創刊号の最優秀投稿作に選ばれ、「螢ケ池」でデビュー。1985年、初の単行本、『龍神沼綺譚』を上梓。以降、民俗学、宗教学の素養を生かし、形而上学的テーマを昇華させた作品『鬼神の血脈』『荊の冠』等、多数発表。美意識に貫かれた作風により、「耽美小説の草分け的存在」と称されることも多い。1995年発表の『蛇神 ジュナ』より、ペンネームを「榊原姿保美」から現在のものに改めている。趣味は、陶芸、写真、近代建築・ギャラリー巡り。
  • 汝らその総ての悪を
    -
    1巻1,100円 (税込)
    その時が来た。儀式の夜、浚は暗闇の中にいた。押入れの上段で息を詰め、ナナとキリストを待っていた。おはなしをすると、ナナはとても喜んでくれた。殺していいのね、なんにも悪いことしてないよね、と瞳を輝かせた。夏のナナの目だった……。  倒錯したセックスと殺人を繰り返す若い男女。彼らは美しくグロテスクで狂ったこの世界から逃れられるのか。原稿用紙1008枚を超える純愛ノワール大作。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 大東亜忍法帖【完全版】
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    1巻1,100円 (税込)
    幕末維新の騒乱期。命を落とした超絶剣士達が次々と蘇った。千葉周作、男谷精一郎、伊庭軍兵衛、近藤勇、土方歳三、沖田総司など総勢十二人! そして彼らを率いるのは、山田一風斎と名乗る謎の陰陽師。邪神“くとぅるー”の威光を負った彼らの目的は…? 発足したばかりの明治政府に《恐るべき超絶の集団》が襲いかかる!  稀代の名作『魔界転生』(山田風太郎・著)を“明治忍法帖”として転生させ、伝奇時代小説ファンを唸らせた『大東亜忍法帖』が、上下巻を一冊にまとめた完全版としてついに復活! さらには著者入魂の「電子書籍版あとがき」を巻末に収録。下巻発売中止をめぐるトラブルとその顛末、物語を着想やタイトルの意味、『魔界転生』との対応関係など、6500字にわたって語り尽くす。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 4/524 日航123便御巣鷹山墜落事故写真集
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 失われた520名の命と4名の奇跡の生存者の記録  すでに自衛隊の姿は視界から消えていたが、それでも上へ上へと登るうち、どうやら頂上近くまでたどりついた。ヘリコプターが飛んでいるのが眼下に見える。「小平さん、煙!」。T記者の指さす方を見ると、うっすら何か立ちのぼっているのが見える。急いで300ミリレンズにコンバーターを付けてファインダーを覗くと、文字が見てとれた。「JAL」。飛行機の翼だった……。(あとがきより)  1985年8月12日、乗員・乗客520名の命を奪った日航機墜落事故。現場に急行したカメラマンが捉えた生存者救出のフォト・ドキュメント。1999年、英国BBC放送「20世紀の報道記録写真」に選ばれた写真集(1991年刊)の電子書籍版。悲惨な事故現場の様子を克明に記した「あとがき」(英訳文も同時収録)を巻末に掲載している。 ●小平尚典(こひら・なおのり) フォトジャーナリスト、メディアプロデューサー。1954年、福岡県北九州市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。1981年、新潮社「FOCUS」誌創刊スタッフとして参画。日本写真家協会会員、米国海外特派員協会会員。早稲田大学理工学部非常勤講師。著書に『おやさと写心帖 MYファースト天理』『THIS IS NOMO』『シリコンロード』、共著に『神が創った楽園タヒチ ゴーギャンを辿って』『彼はメンフィスで生まれた』『アトランタの案山子・アラバマのワニ』『原爆の軌跡』『誰でもないもの』『そうだ、高野山がある』など多数。 ●翻訳者:クリストファー・フッド(Christopher Hood) イギリス・カーディフ大学教授、また同大学の日本語研究センター長でもある。御巣鷹山JAL123便墜落事故のことを「飛行機事故のタイタニック」と命名した人物。日本の交通工学にも造詣が深い。
  • 妖艶画集
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 エロスと気品を同居させた美人画の巨匠、その集大成!  必死のあらがいもむなしく、やがてひめやかな花園を剥き出しにされる幾多な美女…。官能小説を艶やかに飾った華麗なイラスト、約150作品を掲載。美人画の巨匠・春日章の妖艶画集、愛蔵版。 ●春日章(かすが・あきら) 1926年、東京都生まれ。本郷絵画研究所で学び、1945年には「聖戦美術展」「大東亜戦争美術展」で入選。官能小説の挿し絵を数多く手がけ、エロスと気品を同居させた作風で人気を博す。「裏窓」「SMセレクト」「SMファン」「別冊SMファン」「SMクラブ」「SM奇譚」などの雑誌に作品を発表した。
  • 【合本版】宇宙船ヴァニスの歌
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    娼妓宇宙船ヴァニスで繰りひろげられる、凄絶な官能SFバイオレンス!  パトリシアとメアリアンの唇が、ニールの首筋、胸、腹、下腹、内腿……唾液のねっとりとした感触をたたえて忙しく這いまわる。薬の効果で、その刺激が、ジリジリと痛いくらいの快感を伝えてくる。「あら、ニール、もうこんなになって……この二時間で、三回目よ」……だが、やってもやっても物足りず、陰茎はそそり立って飢えを表現する。やらなければ。ヴァニスの滞在時間は、一週間。あとまた何年も、単純な肉体労働と女房という定食を味わわなければならない。陰茎がすり切れ、血が吹き出すまでやりまくらなければ……。  名作SF「宇宙船ヴァニスの歌」シリーズ1~4巻が、合本版として登場! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 【合本版】星狩人
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    狩られるのは、どちらなのか? 謎の寄生生命体と人間の死闘! “何か”が秩父の山奥に落下した。現場に残された正体不明の獣骨と黒い結晶……それらを目撃したサイエンス・ライター清水浩太の身辺で、奇怪な事件が続発する。姿なき、呪われた寄生生命体は、数限りない死と恐怖の軌跡を描きながら、魔都・東京の夜を駆け巡る! 果たして……。  名作SF「星狩人」シリーズ1~4巻が、合本版として登場! ●川又千秋(かわまた・ちあき) 1948年、北海道小樽市生まれ。作家、評論家。慶應義塾大学文学部卒。学生時代よりファン活動を始め、SF専門誌で評論を発表。『火星人先史』で第12回星雲賞を、『幻詩狩り』で第5回日本SF大賞を受賞。他に『ラバウル烈風空戦録』シリーズ(中央公論社)、『亜人戦士』シリーズ(徳間書店)、『創星記』(早川書房)など著書多数。
  • 【合本版】幻視界
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    異世界に飛ばされた大学生・宇土羅光男が見たものは……光と闇の天地創造!?  異様な光景であった。見渡す限り赤茶けた砂地が拡がり、眼前に、巨大な髑髏がひとつ、その空虚な眼窩から、彼を見下していた…。宇土羅光男、21歳。大学3年の夏休み、「旅に出る」という葉書一枚を最後に、行方の知れない父の手がかりを求めて伊豆の別荘に来ていた。書斎にあった石塊に埋め込まれた金色に輝く球体を握り、パソコン内に残されたファイルを調べているうちに、異世界に入りこんでしまったのだ。  名作SF「幻視界」シリーズ1~4巻が、合本版として登場! ●川又千秋(かわまた・ちあき) 1948年、北海道小樽市生まれ。作家、評論家。慶應義塾大学文学部卒。学生時代よりファン活動を始め、SF専門誌で評論を発表。『火星人先史』で第12回星雲賞を、『幻詩狩り』で第5回日本SF大賞を受賞。他に『ラバウル烈風空戦録』シリーズ(中央公論社)、『亜人戦士』シリーズ(徳間書店)、『創星記』(早川書房)など著書多数。
  • 【合本版】パーミリオンのネコ
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    美貌のスナイパー・ネコ、元情報局員・ノイズともに“D種犯罪者”を暗殺せよ!  銀河スナイパー・百万分の一(パーミリオン)のネコ。死と隣り合わせの困難な任務を確実に成功させる彼女は、畏敬と嫌悪の混じった通り名を持つ。彼女の任務とは、存在自体が極秘扱いとされる“D種犯罪者”たちを狩り出し、仕留めることであった。  名作SF「パーミリオンのネコ」シリーズ1~4巻が、合本版として登場! ●竹本健治(たけもと・けんじ) 1954年、兵庫県生まれ。大学在学中にデビュー作『匣の中の失楽』を「幻影城」に連載し、1978年に幻影城より刊行。日本ミステリ界に衝撃を与えた。1999年には『入神』で漫画家としてデビュー。ミステリ、漫画、SF、ホラーと幅広く活躍し、ファンからの熱狂的支持を受けている。著書に『匣の中の失楽』(講談社)、『囲碁殺人事件』(東京創元社)など多数。
  • 【合本版】〈反逆〉号ログノート
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    美貌の女運び屋・レイヴンが活躍する愛と憎しみの“ニュー・スペースオペラ”!  砂漠と荒野ばかりの、辺境の惑星バーディヤ。そのサハラ地区に住まいを持つレイヴン。宇宙船〈反逆〉号の船長で、褐色の肌に黒い瞳の美女、一匹狼の運び屋だ。今回の“ブツ”は、プラチナブロンドの髪をみつあみのおさげにした少女リジィだった……。銀河連邦軍の元戦闘軍用サイボーグ“賢者”を航宙士として雇い、レイヴンとリジィの戦いが、今、始まった。  名作SF「〈反逆〉号ログノート」シリーズ1~4巻が、合本版として登場! ●伊東麻紀(いとう・まき) 茨城県生まれ。お茶の水女子大学理学部化学科中退。大学時代はSF研究会に所属。『宝剣物語』シリーズ、『エストレリャ国異聞』シリーズ(ともに大陸書房)、『海賊ランスロット・華麗なる冒険』シリーズ(角川書店)、『特殊工作員アンジェラ』シリーズ(朝日ソノラマ)などの著書がある。
  • 【合本版】クールフェイス
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    古代科学文明が中世まで後退した世界を描いた未来ファンタジー!  聖暦二五四年、神聖イレリア王国国立近衛師団士官学校を史上最年少の一五歳で卒業した少年がいた。彼の名はレニー・カレッカ。卒業席次は三番ながら、学校創設以来最強の不良候補生である。そんなレニーが、皇后陛下のお声掛かりで、卒業生総代を押しのけて宮廷護衛官に任命された。“クールフェイス”と綽名されるレニーが、幼い女王を守るため巨大な陰謀に立ち向かう。  名作SF「クールフェイス」シリーズ1~5巻が、合本版として登場! ●藤原征矢(ふじわら・せいや) 1960年東京都生まれ。東京大学法学部卒。著書に『かたゆでマック』シリーズ、『クールフェイス』シリーズ(以上、朝日ソノラマ)、『電子恐慌』(ケイエスエス出版)、『ドル・ハンターズ』(祥伝社)、『鳴弦の巫女』(HJ文庫)など。小説の他、ゲーム・アニメ等の脚本も手がけ、また経済ライターとして別名で取材・執筆活動を行っている。
  • 【合本版】タルカス伝
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    官能、暴力、呪術、化学、神話、音楽、あらゆるものを飲み込んで想像力の限界に挑む!  血と精液の匂いに満ちた狂乱の国グユ。そこを治める狂熱風雲王がひとりの娘に惚れた。その娘とは、狂熱風雲王が長年攻め落とせずにいる辺境の小国“花と硝子のふるさと”アムネシアの王、黙り牛のひとり娘だった。力ずくで彼女を手に入れようと考えた彼はアムネシアに対して兵を起こし、その不意をついて国境を越え攻め入ったのだった。  名作SF「タルカス伝」シリーズ1~5巻が、合本版として登場! ●中井紀夫(なかい・のりお) 1952年生まれ。武蔵大学人文学部卒業。ハヤカワSFコンテストを経てデビューし、短篇「山の上の交響楽」で星雲賞を受賞。主な著書に、『能なしワニ』シリーズ、『タルカス伝』シリーズ(ともに早川書房)、『漂着神都市』、『海霊伝』(ともに徳間書店)など著書多数。
  • 【合本版】かたゆでマック
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    厄介な仕事を押しつけられ、美少女たちに振り回され、それでも命がけで“ハードボイルド”を求める!  宇宙には、ハードボイルドな男がよく似合う……。おれの名はマキシン・グレンディー。戦域での仕事を得意とする、一匹狼の運び屋だ。今回おれが引き受けたのは、内戦中の惑星から王女を運び出すという、実におれ好みの仕事だった……のだが、現役女子高生のカイリがパートナーとして押しかけてきてから、おれの世界がボロボロと崩れ始めていく。畜生、おれの明日はどっちなんだ!?  名作SF「かたゆでマック」シリーズ1~7巻が、合本版として登場! ●藤原征矢(ふじわら・せいや) 1960年東京都生まれ。東京大学法学部卒。著書に『かたゆでマック』シリーズ、『クールフェイス』シリーズ(以上、朝日ソノラマ)、『電子恐慌』(ケイエスエス出版)、『ドル・ハンターズ』(祥伝社)、『鳴弦の巫女』(HJ文庫)など。小説の他、ゲーム・アニメ等の脚本も手がけ、また経済ライターとして別名で取材・執筆活動を行っている。
  • 【合本版】能なしワニ
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    住民のほとんどが超能力を持っている星で、賞金首を求めてさすらう“能なし”ワニ!  ナインガックは文明に見離された植民惑星。しかし住民は西部開拓時代の風俗にどっぷりつかって結構楽しくやっている。その上、住民のほとんどが超能力を持っているあきれた星でもある。しかし、たまに何の能力も持たない奴もいる。主人公ワニはその「能なし」なのだ。くやしさから拳銃の腕をみがいたくだらん流れ者だが、妙に愛嬌があって憎めない。  名作SF「能なしワニ」シリーズ1~7巻が、合本版として登場! ●中井紀夫(なかい・のりお) 1952年生まれ。武蔵大学人文学部卒業。ハヤカワSFコンテストを経てデビューし、短篇「山の上の交響楽」で星雲賞を受賞。主な著書に、『能なしワニ』シリーズ、『タルカス伝』シリーズ(ともに早川書房)、『漂着神都市』、『海霊伝』(ともに徳間書店)など著書多数。
  • 【合本版】バトル・オブ・ジャパン
    4.5
    あの長編架空戦記シリーズ全8巻がまとめて読める! 「こ、これは、どういうことです! 国務長官」……野村・ハルの日米和平交渉は決裂した。  真珠湾へ向け単冠湾をあとにした連合艦隊は、昭和16年12月7日、ハワイ諸島北方沖に集結していた。各空母より第一次攻撃隊が発艦する寸前、旗艦赤城から発光信号が閃く。「攻撃を中止し、全艦帰艦せよ」……後に「ハワイ危機」とよばれる一触即発の事態を間一髪回避したのは、「日本の首相と会見すべきです」と、かたくなに主張したある大統領補佐官の尽力であった。日本を救った謎の補佐官の名は、アドルフ・ヒトラーであった……。  空中戦をメインにした架空戦記の名作シリーズが、合本版として登場! ●青山智樹(あおやま・ともき) 1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
  • 【合本版】ミルキーピア物語
    -
    「バーチャルアイドル」や「ネットの世界にダイブする」という概念を日本で初めて扱った元祖的な名作! 「京美が逃げだしたァ!」システムハウス・ミルキーピアの朝は、こうして始まった。うちの大切な商品でありコンピュータ・ネットワーク上で稼働するパーソナルアイドルの人気ナンバー1ソフト『京美』が家出してしまったのだ! たった一人の男性社員こと俺、片山秀人はヨネコ社長と麻矢さんに無理やり頼まれて、俺の裏ワザ“ネットワーク潜り”をやるはめになってしまったのだけど…。ソフトウェア業界と電脳空間を舞台にして、ミルキーピアの面々がきょうも繰り広げる、笑いとスリルと冒険と涙の数々。  名作SF「ミルキーピア物語」シリーズ1~11巻が、合本版として登場! ●東野 司(とうの・つかさ) 1957年、愛媛県生まれ。横浜国立大学大学院中退。テクニカルライターを経て、1986年『赤い涙』(「SFマガジン」早川書房)でデビュー。主な著書に『ミルキーピア物語』シリーズ、『地球SOS』(早川書房)、『よろず電脳調査局ページ11』(徳間書店)、『電脳祈祷師』(学習研究社)、『展翅蝶』(エニックス)など。また、2013年子ども向け書き下ろしSFシリーズ「21世紀空想科学小説」企画立案。同シリーズ『何かが来た』(岩崎書店)。日本SF作家クラブ会員、日本児童文学者協会会員、日本文藝家協会会員。日本SF作家クラブ第17代会長。
  • 【合本版】真・大東亜戦争
    5.0
    あの大長編・架空戦記シリーズ全18巻がまとめて読める!  一九一四年(大正三年)七月、オーストリアとセルビアにて戦争が勃発。ほどなく戦火は、ヨーロッパ全土へ広がり、世界大戦へと拡大した。  三年後、日本も積極的な参戦をすべく歩兵師団をフランスへ派遣し、また巡洋戦艦「金剛」を中心とする援英艦隊を送り込む。今回の参戦には、帝国陸海軍のエリート将校たちに近代戦を実地体験させ、新時代の指導者をつくるという日本軍首脳部の思惑があった。  翌一八年三月、ロシア革命後に誕生したソヴィエト政府と停戦を実現したドイツ軍が攻勢に出る。崩壊した英軍のあとを受けて日本陸軍はよく戦ったが、ついに壊滅的な打撃を被り、戦線離脱を余儀なくされた。一方、海軍もドイツ艦隊を蹴散らすが、「金剛」をUボートに沈められる。  若きエリートたちは、近代戦の恐ろしさをまざまざと知った。  ノンフィクション作家・林信吾と軍事ジャーナリスト・清谷信一が共同執筆した、大長編・架空戦記が合本版として登場! 電子版のみの書き下ろし(17巻)を加え、全18巻がまとめて読める! ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)など、著書多数。『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)などは電子版も配信されている。 ●清谷信一(きよたに・しんいち) 1962年生まれ、東海大学工学部卒。軍事ジャーナリスト、作家。2003~08年まで英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』日本特派員を務める。香港を拠点とするカナダの民間軍事研究機関KanwaInformation Center上級アドバイザー、日本ペンクラブ会員。欧州、中東、南アフリカなど豊富な海外取材とネットワークをベースにした防衛産業の分析には定評がある。著書に、『防衛破綻』(中公新書ラクレ)、『専守防衛』(祥伝社新書)『自衛隊、そして日本の非常識』(河出書房新社)、『弱者のための喧嘩術』(幻冬舎アウトロー文庫)、『こんな自衛隊に誰がした!』(廣済堂)、『不思議の国の自衛隊』(KKベストセラーズ)、『ル・オタク―フランスおたく物語』(講談社文庫)、『軍事を知らずして平和を語るな』(石破茂氏との共著 KKベストセラーズ)、『アメリカの落日』(日下公人氏との共著廣済堂)など多数。
  • カニスの血を嗣ぐ
    5/31入荷
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    男の名前は阿川。彼の嗅覚は盗聴器のように働く。彼にとって匂いとは、印象ではなく風景。犬たちの行動だけでなく、一般社会に隠されたさまざまな真実さえ、あからさまに伝えてくれる。ある日、阿川は死んだ犬に付いていた匂いをバーで出会った女に嗅いだ。だがその女も急死。いきずりの関係で終わった女だが、なにか不可解なものを感じた阿川は、匂いを頼りに、死の真相を追い始めた……。「嗅覚」をテーマにした異色の長篇ミステリ。 ●浅暮三文(あさぐれ・みつふみ) 小説家。第8回日本ファンタジーノベル大賞最終候補を経て、1998年第8回メフィスト賞『ダブ(エ)ストン街道』でデビュウ。2003年第56回日本推理作家協会賞を『石の中の蜘蛛』で受賞。他作品に『実験小説ぬ』『ぽんこつ喜劇』、エッセイ『おつまミステリー』など多数。著作はイタリア、韓国で翻訳され、中学校教科書に採用された。日本文芸家協会、日本推理作家協会会員。

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