ロビラビさんのレビュー一覧
レビュアー
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ネタバレ 購入済み
真心の篭った告白に涙
地球によく似た別世界 いわゆるナーロッパの上流階級の馴れ初め話だ。美女と野獣を彷彿とさせる半ば繰り返しに近いストーリーテリング
外野からみれば、しょせん女性の容姿にしか興味がないのが男という現代のひんまがった男への見下げた幻想を打ち破る力がこの作品にはあった。
否!容姿だけに非ず!が男の子の女の子に対する理想と憧れがたくさん詰まった作品だ。
作品を惹き付けるのは序盤から破談を叩きつけられる正体不明の白繭ヒロイン、【硬くなる】しか能力のない彼女が(語弊)その謎めきの中で一際異彩な光を放ち目を引いたのは時折見せる「異界語」この女性もしや?と読者はよぎるわけだけど、ここでこれを好意的に受け取るのか、それとも またかよ…と受け取るのかで二分されることだろう。前者はアクセやオプション程度としてさらりと流して最大限に隣国の美女の魅力に酔いしれたことだろう。
残念ながら、私は後者だった。もうなろうには辟易していた。お腹が1杯だった。おかわりなんてもういらなかった。なぜ買ったのか?それは「特定の外界から馬鹿みたいに転生してくる者たちを受け入れる側だけの視点で描かれる」というならば、まだ見る価値はあるかと多少の期待や、あるいは本当に何かの誤解程度くらいで流せると踏んだからだった。新世界を見せてくれる本として期待を込めて手に取ったことをどうか責めないでほしい。
それで発覚する日本人女性という正体、なろう系GIRLS SIDE しかも前世は女医ですと…?転生するにも上振れが酷い。コレがわかった前と後での感応の変化は。狂おしいほどの嫁の可愛げもどこか男好きのする仕草、どこか打算的計算の陰影が見えてしまい行動や言動にいちいち含みのある現代の泥っぽい苦味へと味覚変化して捉えるようになってしまうからあら不思議。それを覆い隠すかのように可愛いを連呼する王子。女医というところの精神年齢もどこか妙齢で、絶対してほしくない「前の男の話」と、それがまだ終わってない恋愛。そこから私の身も心もアナタノモノと言われても、世間のあの言葉がよぎる「男は名前を付けてフォルダーに保存、女は上書き保存」ここに女性の苦味やエグ味の二面性が確定する。自分にはまさに余計な付け足しとして機能した。医学に熱心過ぎて近代医学に匹敵するセンスの才女くらいで背景は濁せばよかった、彼女にはそれ以上の背景は要らなかった。しかし、サリュの告白は最大の見どころだ -
購入済み
くだらないハーレムから一転
原作ありきだからこの先は決まっているのだろうか、わからないけれど。
個人的におっさん剣聖が大いなる計画に巻き込まれていき、大器晩成として運命に引き寄せられていく筋書きが気持ちのいいツボを押してくれている。正直、原作が弟子とイチャイチャするだけのくだらないものなら、オリジナル路線でおっさんの渋さと華麗な剣術描写と語りすぎない語り口のシリアス、そして中年を過ぎても気付きと成長が熟成に変わっていく世界観に持っていってほしいものだ。最近の本は高い。まだ。┐(´д`)┌ハイハイ終読、終読、と切らなくてもいいかなと思わせてくれた。
ところで、独り身のおっさんの落ち着く先は、魔女っ子ロリババアになるのが私の夢だというのは秘密だ -
ネタバレ 購入済み
まだ残り火を感じれたから
漫画家の漫画力というものにいささか疑念があった。そうはいってもトレースでも表現は可能だとかモノマネでも情熱も真似られればそれは同じ、と。
まるで知ったつもりになって軽く見ていていたのかも知れない…こうしてまざまざと三浦氏不在のままの刊行を通して改めて「漫画家とは何か?描くとは何か?表現するって何か?」そういうものを打ちひしがれる程に思い知らされた。三浦氏の剣戟アクションはごまかさない、物語の芯であることを自覚し剣を振るうと何処で剣先が止まるか?切り返しの剣筋はどこか?まるでガッツのようによくよく研究されていた。鬼気迫る描写も少女達のあどけなさもどこか薄味で、遠い背景の深奥には力不足の嘆きや寂寥感の漂う。それが面影になってしまっている。そしてそのノイズがさらに画を濁らせる。
次巻からは、ほんとうにほんとうの他人の記憶の中にいる幻の三浦氏が語るベルセルクが綴られる。
望んでいたものとは全く別物になることをほんとうに覚悟するしかない。なんで描いた!?こんなのは三浦氏への冒涜だ!ときっと激昂することだろう。
それでも言わせて欲しい。続けてくれてありがとう!
この物語だけは終わりをみたい。 -
ネタバレ 購入済み
祝!アニメ化 9月29日金ロー
TVアニメ「葬送のフリーレン」
初回「葬送のフリーレン 初回2時間スペシャル ~旅立ちの章~」
2023年9月29日 21時より
日本テレビ系「金曜ロードショー」にて放送予定
黄金郷 最終回です。
葬送のフリーレンでは独自の魔物と怪物の解釈があります。花や葉っぱに擬態する昆虫のように捕食して繁殖するだけにみえる無機質な近縁種の魔物が、あるとき人間の形に模倣し野生動物が進化に進化を重ねるように"それら"はどこまでも人間によく似た人間にしかまるで見えない魔族となった。
それはまるで現代社会の事件や事故で誤って人の道を踏み外れてしまったひとたち共通の、何処か一般人からみたら大事な感情の何かが完全に欠けているような証言をニュース等でみることがありますね。あるいはAIが肉体を手に入れた先の未来にも有り得そうな種族かもしれません。
兎角そういった人たちのモチーフとして描かれる魔族と、れっきとした人の間で生まれた人間でありながら悪事を罪と認めながら魔の道へ逸れた人間との交流を描いたこの章は、人と魔の境界線はどこにあって、その行き止まりな道と狭間の苦悶を孕んで改めて魔が差した人たちと魔そのものを考えさせられます。
次章は、なんと勇者ヒンメルと旅をすることに??
読者では密かに待望されている勇者ヒンメル時代へタイムリープ!個人的にはこの展開あまり良くは思ってません。
なぜならスピンオフ作品としてまるっと魔王退治を10巻前後のスパンで別冊で単独でやって欲しかったからです。発行部数伸ばしの時間稼ぎ?はたまたフェルン一行は時間停止し間延びか?と問われるような展開で心配ですが、また作者の何かを伝えたいことがあるのかもしれません。
期待と不安の12巻へ -
購入済み
罪が生まれ時と消える時
長年この物語を、トルフィンの人生を見てきた。
トルフィンを通して僕らは生と死に振り回される人たちを何度も俯瞰しては"人が生きる意味"ということを考えさせられる。
着々と開拓が続く中、ちいさな実りに幸福を感じ、懸命に生きて貧しくも清々しい生の歩み。如何に他人より派手に着飾り自己承認と自己賛美のための見当違いな自己研鑽をし他人を罵り、争う。飽食しては腐らし捨てる世界とは程遠い、現代生活では感じ得ない清貧を数ページに渡って実感させてくれる。
血生臭く泥が跳ね人々の断末魔響く戦場からはじまったこの物語にとっては、サーガ史上初めて一番に長閑でそこにある何でも無い風景がとても平和的で幸せな日々が淡々と描かれる。
その中でも、人間が人間であるがゆえにまたちいさなちいさな赤黒い火種が燻りはじめるのだが。
台風のように荒々しい気の触れた子供と言われたトルフィン。父親の敵を取るために他人の父親を殺すことを何も考えてこなかったこの子が、奴隷に落ち、人間として再起した彼を、ここまで頑張ってきて小さな信頼を重ね、わずかながらも幸せを掴む彼を、ほんとうに ほんとうに心の底から祝福してあげたい。とそう思ったとき。そう思ってくれた人が生まれた時、トルフィンを永く見てきた自分は、心が震え、涙が溢れてしまった。
人間は手にしたものが多いほど、守りたいものが増えて身が重くなる、身が重いが為にまた遠心力も強くなり人生のふるいに掛けられる度に否が応にも大きく強く振り回される。
トルフィンは、またふるい落とされてしまうのか?サーガは続く。 -
購入済み
尊くも儚く
やっと刊行されました。御遺族の皆様におかれましては心の底よりお悔やみ申し上げます。
正直な所、遅筆と読者も心得ているところではありますが
希望と未来という表と怨嗟と過去という裏をまるでクルクルと弾かれて舞うコインのように話数を重ねてきたこの光と闇の狭間の物語で、確かな成長と発展を刻みながらも歩むベルセルクの最期をいったいどう迎えさせてやるかということ。それは三浦先生も相当悩まれていたのではと感じいる所が有ります。
とはいえ、三浦先生の心残りといえば間違いなくベルセルクを完結しえなかったこととも思われるのです。
なんとしても遺産として残された制作陣には是非とも最後の最後まで走りきって頂きたく思う反面
三浦先生の構想の全てが明らかではなく残滓として時間停止した世界観のまま、三浦流の発展を喪ったキャラクターたちで話を綴じたとろで、もはや三浦建太郎作品とは言えなくなるのかも知れません。
三浦健太郎作品としてこのまま作品人格としての三浦健太郎を印して封ずるか。
あるいは、かのラヴクラフトのように語り部を増やしてベルセルクの系譜、神話体系を則り後日を語るのか。
大いに苦悩されることと思います。
願わくば、想像しうる二通りの終着を刮目し大団円をする様を夢見て -
購入済み
重厚感も消し飛ぶほどの軽快さ
たった一つの世界観を繰り返し繰り返し焼き増し焼き増し、少し形を変えては読者には既視感を何度も与えてうなされた夏夢のようなストーリーテリングが弐瓶勉流。
重厚感たっぷりの重さとシビレるほどの硬質感で飛び立った飛行機は
航路を進むに連れて沢山の貨物を積みながら唐突に急加速し急上昇したかと思えば急降下して強硬着陸しボロボロのコックピットだけが残るのも また弐瓶勉流か。
悪い癖である。
しかし、なぜか読んでしまう。どうせまた同じ夢だ。と思いながらも、また手に取る。
そういう不思議な魅力が弐瓶勉 その人だ。
次回こそは、急旋回やアクロバットも観たい、ちゃんとした着陸を観たい。そう思った作品でした。
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購入済み
端的に言ってクソつまらない。
出版社が出版社だけに過激な描写ができなくなったのか。それとも、もうネタがつきたのか?はたまた異世界ほんわか日常系にでも転向したのか?一度注目されたからってあぐらをかいているのか?
迫力に欠ける、間延びしてる、茶番染みてる、構図も単調。まさにヤオイ。続きを書くためにただただ匂わせるだけ。
なにもかもすべてがヌルい。初心を忘れているにも程がある。
冒険者は明日にでも死ぬ。英雄譚の勇者のように華やかでもなく。素晴らしい志の中、仲間を守ってその仲間に見守れながら死ぬでもなく、まるでサイコロの出目ひとつで天国から地獄へ。栄光と名誉の日陰では恥辱、凌辱、絶望。相手がただの下級モンスター。
今日笑って出ていったやつが、一人も帰ってこない。
そういうのが始まりだったはず、忘れてないか?
一人も死なないで、それっぽい格好よさげなことを言って、仲良しこよしでお友だちがたくさん増えました?
読者をばかにするな。
作者に言いたい「足元よく見ろ。出目が悪いぜ?崖っぷちだよアンタ。」
茶番を続けるなら、もう買わない。ゆるふわ見たいなら他に良作なんてたくさんあるからね。
思い直すことを、切に願う。
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購入済み
まるでSMの根幹を語るかのよう
これは続けようがあるのか?ダレテ飽きるのでは?という不安と疑問の中の続巻ということで。
巻を増すごとに勢いの増していく二人のアツいバトルはより苛烈さを極めていく感じで飽きさせなかったのはお見事でした。
烈火の如き性質の彼女がまた溢れる肢体に自分自身も熱に溶かされ身悶えし図らずも受け答えし酔ってしまう愛らしさとエロスはもとより
到底周囲の人間には理解しがたい歪な関係の中でしかお互いの本音を語れずまたその関係の中で深い相互理解を重ねていくことにも
読者側はとても心地のよい充足感を与えてくれています。
叩いて喜ぶ人、叩かれて喜ぶ人というお互いが自慰をしあうような関係性をSMと称する。
そんな勘違いしている人たちに根本は互いの繋がりを深く感じ取り合い、信頼感あっての愛情の充足感が根本なのである。とでも哲学的な説教を受けている気分にもさせられるのが不思議なところです。
今後の展開にも期待したいところですが。
ハッキリ言うと、ストーリーのテンポがややダルめ。テレビドラマでいうなら8分起きにテレビコマーシャルに入られては鬱陶しさが目立つだけで
そこで急転直下に作品の代名詞を唐突におっぱじめられても二人のこの先の進展や可能性すら興味をなくしてしまいそう。
小森の独白テイストに拘らずこの先はみちる側の心理描写、特に小森に対する独占欲と蕩け具合は読者の求めるところなのでそこをもっと見せてくれないと流石にストッパーとトラブルばかりの展開のなかで人間関係のリハビリや恋に恋してる少女感を見せられても読書側としては飽きるばかりなので注意が必要だなと思います。
いずれにせよ。この先どう転がるか。注目していきたい楽しみな作品です。