あらすじ
近頃の江戸では、何者かか貧しい長屋に金を配る「小銭なげこみ事件」が頻発していた。
そんな折、小籐次に名刀を預けにきた謎の青年の正体はいったい?
久慈屋では、高尾山薬王院へお札用の紙を納める旅に小籐次の同行を願う。
息子の駿太郎、道場仲間の少年たち6人も見聞を広めるため高尾山行きに参加することになり、総勢24人の一行は高井戸宿、府中宿と進む。しかし久慈屋の紙に隠されたある物を奪おうとする者たちが、少年らの命を狙っていた――。
旅の楽しさと厳しさ、少年たちの苦難と成長。
高尾山の奥深い景色に溶け込み、「猿の親分」になってしまう小籐次の大活躍!
そして新キャラ「〇小僧」が登場し、ますます盛り上がる上下巻です。
感情タグBEST3
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上?下を早く読まなくては……
子次郎は、何者?久慈屋の旅に付いて行った桃井道場の年少組と、そのお目付け役の岩代壮吾の成長ぶりや如何に?
久慈屋の旅は、無事に終わるのか?早く、次を読まなくては……
Posted by ブクログ
佐伯泰英の「新・酔いどれ小藤次シリーズ」17巻となる「鼠異聞、上巻」
幼くして老成したような息子、駿太郎が、あまりに子供っぽくなくて、同じ年頃の子供たちとの触れ合いを作ってやろうと、親交のある南町奉行所同心近藤の道場「桃井春蔵道場」でも親しい友人も増えて楽しく通っていた。
そんな折、大事な荷物を高尾山薬王院へ運ぶ仕事の付き添いを小藤次が頼まれる。
わけがありそうな人物から、大名の妻子が持ちそうな立派な懐剣の研ぎを頼まれる小藤次。
その研ぎを薬王院の滝でしようと心に決め、駿太郎の持つ刀も同じくそこで研いだことを思い出し、一緒に連れてゆくことに。
その話を聞いた道場の年少組たち。
同心、与力の子供たちは江戸から出ることはなく、一緒に旅がしたいと要望。
思わぬメンバーとなった面々だが。
平穏な旅には終わらずに。
子供達の成長。見習い与力の成長が事件を通して促される。
上下巻と2巻にわたる物語は、スタンドバイミーのようだ。