あらすじ
小籐次は久慈屋の大旦那・昌右衛門に同道を請われ、手代の国三を供に伊勢神宮へと旅立った。昌右衛門はなにか心に秘することがあるようだが、なかなか小籐次にも胸の内を語らない。
小籐次一行は大井川で川止めにあい、島田宿に留まることを余儀なくされるが、たまたま地元の悪に絡まれていた旅籠・紋屋鈴十の隠居を助けたことから、紋屋の舟型屋敷に逗留させてもらうことになった。その間、島田宿の本陣で賭場を開き、旅人や地元の人間を餌食にしていた自称・京都所司代勘定方と、地元の悪党勢力を一掃する。
ようやく川止めが明け旅を再開することになったが、紋屋に勧められ、旅程を急ぐために船を使って海路伊勢に向かう「船参宮」をすることとなった。
その道中、そして伊勢に入ってからも、島田宿で小籐次から逃げおおせた神路院すさめと名乗る妖しい黒巫女が一行をつけ狙うが……。
昌右衛門の出生の秘密が明かされ、小籐次が留守の江戸では駿太郎が研ぎを請け負う。それぞれが人生の新たな一歩を踏み出すことを予感させる、書き下ろし第9弾。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大旦那のお伊勢参りの目的は何となく想像できるものでしたが、これで心置きなく隠居できるのなら良かったです。
お江戸に小籐次がいなくても、駿太郎が格は違うとはいえ少しずつ代役を務められるようになってきた。蛙の子は蛙とはいえ、少しでき過ぎですけどね。
お伊勢参りの旅へ
久慈屋の主、昌右衛門との、お伊勢参り。昌右衛門の出生に関わる秘密と、おかげ参りの子供達と犬とのふれあいに、やはり起こる事件。 悪人を退治しながら、帰路につく小藤次。江戸では、駿太郎の成長著しく、親の背を見ながら子は育つ。良いなぁ。
Posted by ブクログ
新シリーズの9作目。内容はほとんど作品紹介に書いてある通り。江戸時代の江戸からのお伊勢参りの様子が分かって、それは面白い。すごいなあ、昔の人は
Posted by ブクログ
五十過ぎても、息子に店を譲る歳になっても、幾つになっても子どもにとって親は親なのですね。
子どもの頃より、自分も子の親になって歳をとってからの方が親の有り難みは身に染みるのかも。
Posted by ブクログ
新シリーズ第九弾
世話になっている久慈屋昌右衛門に頼まれ伊勢へ同道、大井川で川止め、ここでの関わりから黒巫女すさめに狙われることに、そして昌右衛門の伊勢訪問の訳は?、実母の秘密を?