あらすじ
『修羅の門』『修羅の刻』『海皇紀』‥稀代のストーリーテラー川原正敏最新作は、紀元前中国が舞台。
秦末の動乱期に覇を争った項羽、そして劉邦の生きざまを描き出す歴史絵巻。
主役には天才軍師・張良を据え、偉丈夫達の興亡を紡ぎだす!
睨み合う漢城と楚城ーー!!天下の行方は!?
進まぬ攻城に焦れた項羽は次々と苛烈な手を繰り出し
劉邦に最大の危機をもたらす‥!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ついにここまできました垓下。
人を超えた力を持ちながら、人の感情を捨てきれなかった項羽。
人を超えた知を持ちながら、人の感情を捨てて道具とした張良。
二人の戦いもついに最終幕。
項羽と窮奇の激闘がやっとみられる…はずです。
最期を迎える項羽の前で張良、窮奇、黄石は何を思い何を語るのか。自分自身の力を信じ、中華全土を蓋うほどの人物になろうとした項羽。どこまでも兇であった彼は、最期の時までその姿を貫き通すのか。
自身の故国の復讐のためにその身を燃やし続けた張良。秦の滅亡、韓の復興という目的を果たしたのちも、兇の炎であった項羽に対抗するために、身を燃やし続けた結末は史実通りなのだろうから、爽快感のない終わりになってしまうのだよなぁ。