あらすじ
謎のネット小説『真九郎忍法料理帖』。その主人公は、人魚の肉を食べた男で桜川九郎との関係性が疑われるが‥‥。さらに、現実に起きた殺人事件との共通点も明らかになり‥‥!? この奇妙な小説を書いた作者とは何者なのか、そして、その意図とは――
長編シリーズ「忍法虚構推理」、現実と小説が連鎖する!
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Posted by ブクログ
トンデモ作中作の『新九郎忍法料理帖』と現実の殺人がリンクし始めた事で作中作のトンデモ具合にも深い意味が見られてくるのは面白い展開
特に現実の殺人が未解決であり、解決の鍵となりえる「金庫の鍵」が『新九郎忍法料理帖』の鍵である「賢者の石」とリンクするのは良いね。どちらにおいても鍵の行方が重要と成ってくるわけだ
ただ、これはそもそも『新九郎忍法料理帖』の主人公が九郎に似ているのではないかという疑惑から始まった調査。このトンデモ作に九郎はどう反応するのかと思いきや、琴子とは別ルートで知っていたというのは何とも間の抜けた展開
心配されずとも、九郎は九郎できちんと小説に籠められた想いを知っていたわけだ。おまけにそれを書いたのが人生の転機に関わる女性なら尚更に手助けしてやりたいとも思うか
桃子の明かす話は一種の犯人の自白に通ずるものでありつつ、本作が正統派ミステリではなく変則球の『虚構推理』であるように、これがそのまま答えに成るわけではない
桃子が話の続きを執筆し兄へと届けるのが困難であるように、予定されていた真実ではなく虚構へと作中作を塗り替える必要がある
まあ、だとしたら琴子がミステリと思い込んでいた物語がミステリでは無かったのは厄介だろうなぁ(笑) いや、読んでいるこちらもサラッと騙されたシーンだったけども。
未執筆部分の展開が琴子の予想の斜め上を進むように、谷崎マルスを現実においても犯人扱いするには斜め上の発想が必要になる
それは虚構構築において秀でた能力を求められる知恵の神・琴子にこそ求められる役割か
と、ここまで考えると今回の事件、琴子って『新九郎忍法料理帖』を発見する手柄は立てているけど、他の面では結構出遅れが目立つようなと改めて思ってしまったり
現実にリンクする殺人に気付いたり調べたりしたのは六花だし、前田雄司が誰にリンクするかも気付いていなかった。極めつけは作品ジャンルの勘違いか
事件の推移が予想から外れた為に小さな失敗をする事はあれど、明確な失策なんてそれこそ『逆襲と敗北の日』くらいしか印象にないだけに、今回の当て推量が外れる琴子の姿は少し意外に思えたな
それだけに最後くらい格好良く締めて貰いたいものだが
Posted by ブクログ
虚構の推理を組み立てる。秩序の神と人魚の肉を食べて不老不死となった青年との物語
普通に面白いです
漫画との新たな出会いを望むなら、読んで悔いなしです