あらすじ
古代に渡来した仏教を受け入れ、自国の文化と融合させながらユニークに発展してきた日本仏教。独自の歴史を紐解くキーワードは、「戒律」「浄土」「禅」にあった。風変わりな魅力と独自性に富む「日本仏教」を語り直す、待望の日本仏教篇。
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Posted by ブクログ
「空海の夢」はまったく歯が立たなかった。本書も覚悟して読んだが、難しくてどうしようもないということはなかった。
法然を悟りの仏教でなく、救いの仏教を求めたという記述に居を突かれた。とは云うものの、これからも近づくことはないだろうな。
道元については目次を並べたような記述で、正直よく判らない。
第4章は廃仏毀釈から現在まで。
先日、奈良の山の辺の道を歩き、かつての大伽藍の跡に何もないのを見て、廃仏毀釈の荒々しさを感じた。清沢満之や久松真一は知らなかった。
久松真一や西田幾多郎について無に関する記述があり、うっすらそういうことかと得心。だけど、昔読んだ道元についての本に空についてもあったんだよな。ホント判らない。
しかし、セイゴオさんの云う通り、現代に仏教の影響を感じることは少ないな。仏教と云われて、華厳経の気宇壮大さ、禅の自己を突き詰めていく方向性、浄土宗の救いのみに預けてしまうやり方、どれを頼りにしたらいいか判らない。
大体、お経がインドから中国に翻訳されたままで、一般日本人に読めないのが問題。論語みたいに読み下せたらいいのに。長すぎて無理かな。