あらすじ
江戸の盗賊たちに「鬼の平蔵」と恐れられている、「鬼平」こと火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵の活躍を描く時代小説の金字塔。
火付盗賊改方とは江戸の特別警察とでもいうべき組織。その長官を務める旗本の平蔵は、いまでこそ人あたりもよく笑顔を絶やさないが、若い頃は「本所の銕(てつ)」と呼ばれ、無頼の者からも恐れられた乱暴者だった。「悪を知らぬものが悪を取りしまれるか」と、人情の機微に通じた鬼平が悪を退治する。
中村吉右衛門が鬼平を演じたテレビ版をはじめ、映画、舞台、マンガと様々な形で愛されてきた作品で、2017年に放映されたアニメ「鬼平 ONIHEI」も大きな話題に。
2017年は「鬼平」が誕生して50周年。これを記念して全24巻を、ふりがなを増やして読みやすくなった決定版で順次、刊行。
シリーズも終盤の第22巻は、特別長篇「迷路」。平蔵のみならず、その周囲の者たちが次々に狙われる。与力、下僕が殺され、平蔵の息子、娘の嫁ぎ先までが標的に。敵は何者か? 盗賊改方への怨みなら、なぜ下僕まで襲うのか? 追い詰められた平蔵は苦悩の果てに、役宅から姿を消す……渾身の傑作長篇!
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Posted by ブクログ
長編だったけど、あっという間に終わってしまった。
今回はさすがに解任されたままなのかな、と思ったけど、復活しましたね!
恨まれることも多いけど、それだけ悪人を捕まえているという証でもあるので、そのへんは平蔵さん自身も一番よくわかっているだろうな…
あと2冊で終わりかー
Posted by ブクログ
メロディアスライブラリー5月8日の課題本。
今回は、放送の前日に読み上げられた。
テレビの時代劇と、あのジプシーキングスのテーマ曲は印象に残っていたが、あの当時あまりちゃんとは見ておらず、全てにおいて初めての気持ちで読み進めた。
結構、登場人物が多い。
メモ読しないで読んだので、途中怪しいところはあったけど、まあ何とか最後まで読むことができた。
割と最近『雲切仁左衛門2』(BSPで放送)を見ていたのも良かったかもしれない。ちなみにそちらも同じ池波正太郎氏の作品。ただし、全く正反対の立場の人物が主人公というのが面白い。盗みのシーンなどは、その時の情景を軽く思い出したりして想像の補完をしたところもある。大きな仕事(盗人の場合は盗みなのだが)をするために、時間をかけて準備をするというのは、どちらが主人公になっても同じことだった。
東京というか江戸の地理に詳しくないのがちょっと残念と言えば残念。
それから本筋とは関係ないところで印象に残ったのが、「~だそうな」という伝聞の書き方と、「これは(別の巻のナントカ)に書いたが・・」みたいな作家さん直々のインフォーメーション。読んでなくても十分読めるが、余裕があればそちらも読んでいいかなという気持ちになった。
番組で、作中の食べものについて言及していたけど、私も読み返さなくてもしっかり覚えていた。物語の中では小道具に過ぎないだろうに、しっかり印象付ける池波作品、スゴイ。