あらすじ
3年生、最後の夏、今年の無人島試験はペイント銃を用いたクラス対抗のサバイバルゲーム。15×15マスに分けられたエリアを移動、出現する食料や銃弾を取得しながら、他クラスの生徒を倒し競い合う。最初に全滅したクラスは退学者選定のぺナルティが発生するため、攻守の戦略が重要となる。司令官の役職の生徒は5分毎にクラス別の色で表示された全生徒のGPSが確認できるため集団での行動が必須。
「頭はこっちが押さえてるが……どう動く、綾小路」「そうね……一歩リードしたはずなのに、それでもやっぱり怖いわね」「綾小路くんは負けない。ううん、私が負けさせない」
3泊4日の無人島特別試験、その決着は――!?
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※紙書籍の場合はキャンペーン帯がついているもののみ対象、電子版は巻末に掲載
2026/11/25 23:59まで
本作は、学園×頭脳戦×実力主義という異色の組み合わせで、まったく新しい学園ドラマを描き出します。物語の舞台は、希望する進学・就職先にほぼ100%応えるという超エリート校・高度育成高等学校。毎月10万円相当のポイントが支給され、校則も自由——まるで理想郷のように見えますが、その裏には“実力至上主義”のシビアなルールが存在していました。頭脳、運動能力、交渉力、あらゆる能力を駆使しなければ生き残れない環境で、学生たちは時に協力し、時に蹴落とし合いながら生き抜いていきます。
特におすすめしたいのは、知略戦が繰り広げられるスリリングな展開と、伏線の巧みな仕込み。登場人物たちが繰り広げる心理戦や策略は、まるで極限状態のゲームのようで、読者の予想を裏切るどんでん返しの連続。さらに、表には出さない主人公の底知れぬ実力が物語に深みを与え、ただの学園ラノベにとどまらない魅力を生み出しています。
知略系のストーリーが好きな方、緻密に張り巡らされた伏線を回収する爽快感を味わいたい方に、間違いなく刺さる作品です。学園ラノベの新境地を切り開いた本作、ぜひ手に取ってみてください!
感情タグBEST3
無人島編
途中まで綾小路にすっかり騙された1人です。さすがにこんなミスしないだろうと思い、終わってみたらいつも通りだった。そして下級生の存在をラストまで忘れててからの急展開。次巻待ち遠しいが気長に待ちます。
Posted by ブクログ
無人島特別試験楽しみにしていました。綾小路の思考を推理しながら、読み進めてみたところ、だんだん彼の思考パターンがわかってきたような気がします。(気がするだけです。)次巻も楽しみですが、もっと過酷な感じになりそうですね。そして衣笠先生お大事にしてください。
Posted by ブクログ
3回目の無人島編、そして満を持してのサバイバルゲーム!
今回も綾小路の奇策が刺さりまくりで最高でした。
綾小路が得意とする、相手の感情を利用した行動のコントロールが、Aクラスの面々や龍園までしっかり刺さっており、現状敵なしなことが伺える展開でしたね。
ルールの穴を意識しながら読んでましたが、時間切れを狙って撃たせるという想定外の作戦は思い付かず、素直に綾小路の使えるものは使う精神に感心してしまいました。
しかし、個人技や結果などは綾小路にとっては完全に二の次で、本命だった同盟結成をCクラスを自ら追い詰めることでなんなく達成。この辺の、裏の目的を持って行動することにかけては、未だに綾小路の右に出るものはいませんね。強いて対抗できるなら坂柳くらいか。
そして綾小路が暗躍する中で、一番の犠牲者となったのはAクラス。
前巻などからしばらくCクラス視点で話が進んでいたことから、Aクラス目線の話になったとき、登場人物やAクラスの雰囲気の懐かしさがあり、少し泣きそうになりました。頑張れ、堀北鈴音!
また、平田の本性の部分が少し垣間見えて、Aクラスメンバーの今後も楽しみになりましたね。
そしてそして、晴れて(?)、Dクラスまで落ちた綾小路の逆襲は、本当の無人島特別試験から始まります。つまり、ここまでは序章で、ここからが本当のデスゲーム。
ひより…大丈夫だよな?の想いを胸に、次回を楽しみに待ちたいと思います。
衣笠先生、お大事に…
Posted by ブクログ
3年生編もついに無人島試験に。サバイバルゲームという試験内容自体も面白かったが、それ以上に最後の終わり方が気になる。それと冒頭のひよりの独白も気になる。
おそらく次巻への伏線が散りばめられた3年生編3巻。続きが楽しみ。
Posted by ブクログ
無人島試験が行われるのはこれで3年連続であり、毎度大規模になるから普段の学園生活では全く見られない光景が描かれるのが特徴だと思っているんだけど、今回はまさかのサバゲー+サバイバルですか。……それって優秀な学生または社会人を排出する事とどう関わってくるんだろう?という点はさておき、ライフルなんて触った事もない生徒が大半なのだから真っ当な勝負に成る筈もない、というより衝突する事こそリスクとなり得る試験な訳だ
それだけに綾小路率いるCクラスが早い段階から奇襲を受けてクラスが半壊するのは驚きの事態だったかも…と思いつつ、綾小路なら自らこの事態を招き入れたんだろうなぁと思える程でもあったんだけどね
読者は綾小路の異常性を幾らでも見てきたからこのように感じられる。けど断片的にしか綾小路の異常性を知らない他クラスの動きが本試験における流れの特徴となったのかな?
龍園は奇襲を成功させ綾小路のクラスに大ダメージを与えたというのに満足はできず。彼の目的には試験を勝ち抜く事だけでなく綾小路から勝ちを拾う事も含まれている。それだけにCクラスに大ダメージは与えられても綾小路が残った状況は彼を満足させない
これと似た傾向は堀北にも見られたね
彼女は徹底して衝突を避ける戦略を採った。そこには彼女の性格が反映された部分はあるけれど、綾小路の影響もある筈。それだけに綾小路が特に理由も見えずクラスを半壊させるなんて有り得ないと考えてしまう
堀北も龍園と同じく正確な正体の見えない綾小路の大きさに彼を過大に注目してしまう
同様に綾小路に注目していながら全く異なる視点を持ったのが一之瀬だね
彼女は綾小路の本性に触れ、一時的には彼を上回る発想を示した事で綾小路の戦略に気付けたようで。そこにはCクラスの半壊を偶然と思わず、されど綾小路の戦略を大きく見込むような事もせず。だからか、綾小路が欲する最適なタイミングでCクラスへの手助けが出来る状況も整えられていたのだろうね
こうなってくると4クラスが入り乱れる試験に思えて、綾小路1人が全てを支配していたかのだと見えてきてしまうのが面白い
特に身勝手な行動を繰り返す高円寺すら戦略の内に取り込んでいたのは驚き。かつての綾小路は彼を戦略に含む事を諦め、前巻において協力を取り付けた堀北ですら多大なコストを払った上での戦略だったと思えば、これは印象的な一手であるように思えるよ
また、綾小路に操られたという点では堀北が最も翻弄されたと言えるのかもしれないね
島の北部で誰とも衝突しない安全策を採っていた筈が、単独急襲を敢行した綾小路によって手痛いダメージを受けるなんて想像もしていなかった筈
龍園と同じく綾小路は注意人物だと判っていた筈だけど、綾小路が言及したようにプロテクトポイントを有していた点が彼女に一種の油断、予想外の出現への予測を鈍らせていたのだろうね
こうなってくると綾小路の狙いも見えてくるね。終盤で明かしたように綾小路はDクラスとの同盟を確実なものとしてCクラスに受け入れさせる為にこの試験を利用したわけだけど、その一方でCクラスを鍛えようとしていたのではないかと思える
かつて綾小路が在籍していた堀北クラスは落ちこぼればかり集められたクラスだっただけに、Aクラスを目指そうと思えばクラスメイトのレベル上げは必須条件だった。それはDクラススタートだっただけに共通見解を持ち易い意向
対して元Aクラスである綾小路クラスは優秀な生徒が多いだけに、こうしてCクラスに落ちた後も他クラスを軽んじる傾向が有ったように感じられる
それがサバゲーという苦手分野に直面し失敗、Dクラスとの同盟によって他クラスの良さを体感した。この一件はCクラス内の意識を変えるに役立つ経験だったのではないかと思えるね
結果は綾小路が想定した通りとなった。特に一之瀬クラスとの同盟が確約されたのは大きな成果
と、思えただけに予告無く始まる次なる試験の存在に驚愕させられる。どう考えてもあのボロボロの状態から始められる試験なんて無いと思うんだけどな……
まさか、これが冒頭に置かれたひよりの独白に見られた展開へと至る何かへと繋がっていくのだろうか…?