あらすじ
初経験のTVドラマでも能役者“岡崎藤哉”を演じることになった憲人。初めての現場に戸惑いながらも、自分なりの“藤哉”像を探していく。撮影が進むにつれ、共演者の琳や葉月との関係も少しずつ変化していくが…。必見!7巻に収録されたドラマ編のメイキング物語。
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Posted by ブクログ
人の目に触れる職業である以上、能楽師も
見てくれる客層を増やす為にも注目されること自体は
自分は良いことだと思う。
ただそうなることで周りの目は厳しくなる。
色々言われても最終的には黙らせる為には
本業である能をこれまで以上にしっかりやる。
それ以外にできることはない。
歯痒い気もするが、本当にそれしか無いのだ。
先生が『いつもニコニコしながら私に重いものを乗せる』のは
憲ちゃんを信頼しているからこそなのだろう。
琳さんも良いキャラクターだし、
仕事か本心か気になるのは好きだからだ
と気づく憲ちゃんが良かった。
初めはスタッフさんが多いことで緊張していたけれど
今は「慣れた」ではなく「心強い」といえるところも
恰好良い。
スタッフさんを気遣ってお菓子をふたりして差し入れるところも素敵だ。
琳のことが好きだと思ったのに連絡先を聞けないのも憲ちゃんらしいし、
琳さんは琳さんで遠慮してすぐに連絡先が聞けなかったのだろうと思うと微笑ましい。
友達付き合いをしたいという言い方ではなくて、入門したいというのが
琳さんの実直さだなと思う。