――クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、歴史は変わっていたかもしれない。
こんな名言が誕生するほど、昔から議論の的となっている「美醜」。
この作品は、美しかった大女優の母・淵 透世と違い、醜い容姿で周囲からいじめられている累(かさね)が、母に託された口紅の不思議な力で他者の顔と入れ替わり、望みを叶えていく物語。
口紅という変身アイテムに「テク○ク○ヤコン」的なキラキラ魔法変身少女を期待すると、大きくしっぺ返しを食らうのでご注意を。
累が葛藤するたびに母の幻影が現れ、悪魔のような囁きを続ける。さらに一度覚えてしまった「人に羨望のまなざしを向けられる快感」は、麻薬のように累を虜にし、次の欲望を生み出す。
累の名前は江戸時代に流布した「累ヶ淵」という怪談を彷彿とさせ、物語に登場する人々の執念は底知れぬ淵にも似たものがある。
累の絶望を知ってなお、「人は見た目じゃない、心だ」と言えるだろうか?
作者はまだ新人とのことですが、これが初連載作とは思えないほどの構成力で、特に目力が素晴らしく引きこまれます。表紙の美しい瞳に魅入られたら、ぜひ。
感情タグBEST3
まさか魔法のような道具の出てくる話だとは全く思っていなかった。
しかも演劇系!
一巻の引き込むような流れが素晴らしい。
無料の機会に読めてよかった
Posted by ブクログ 2016年10月09日
基本的に絵が綺麗なんだけど、だからこその怖さが際立ってると思う。乗っ取り系で、デスノートとかbloody mondayとか好きな人はこれも好きだと思う。男の子にもオススメ!面白いけど愉快ではないので夜に読むのはダメ
Posted by ブクログ 2015年03月17日
表紙がインパクトあって、あらすじが面白そうだから読んでみたら当たりだった!! 母親の形見の口紅を付けて、キスをしたら、キスをした相手の顔が自分のものになるってエロゲかよって思ったけど、醜いヒロインの過酷ないじめとか、綺麗な顔を手に入れてのし上がっていく描写がすごい! 自分だったら途中で折れちゃってる...続きを読むよっ、弱気に見えて、めっちゃ強い女だよ累!!
Posted by ブクログ 2017年04月17日
人に嫌われるほど醜い容姿の主人公。
けれど、夢は女優になること。そう、美人だった母のように。
そして、母の遺品の口紅。その口紅を塗り、キスをすると相手の顔になることができると知って……。
1巻では、口紅を手に入れたことで、主人公が徐々に己のこと、人のことを知り、踏み出すまで。その過程が本当に面白く、...続きを読むワクワクとドキドキでいっぱいでした。
本屋でジャケ買いして、久々にあたったな!という印象の漫画。絵が綺麗だし、キャラもいい。
主人公の苦悩と、我が強いところ、根性も全てが魅力的でした。今後がとても気になる漫画。
お母さんのことも気になります。本当に楽しみ。
人生における永遠のテーマの一つ「見た目の美しさと、幸せの関係」を問う問題&作力作。
ガラスの靴ではなく口紅を小道具にしてシンデレラになるが というストーリーの組み立ては面白い。ドロドロとした心理描写は真に迫っている。
癖のある画風は好悪の判断が分かれそうだが、深刻なストーリー内容とよく一致してい...続きを読むる。
天才の演劇の才能はありつつも醜い容姿のため周りからいじめられた累。
母の言葉を思い出し、口紅を使用すると___。
ファンタジーかと思わせつつ、ミステリーよりの今までとは違った風潮の作品です。
少女は自分の未来を掴み取る事ができるのでしょうか?今後の展開が楽しみです。
人の内面を正確に表現した面白い漫画です。この作品のおかげで人間の魅力とは何かを考えさせられた人生観を形成する漫画です。
こんな綺麗なお母さんから生まれたってことは、お母さんも口紅を使って顔を手に入れたのかな?それとも整形?それにしても、漫画の累はこんなお顔なんですね…映画は可愛すぎる
累というタイトル、読み始めれば名字が淵という時点ですぐに累ヶ淵がモチーフなんだな、とわかりました。累ヶ淵の累も醜いが故に殺されてしまった女性です。
女性は特に美醜というのはいくつになっても付き纏うものです。それへの執念の強さがこの作品の中の累がしっかり持っていて、その狂気が恐ろしくも美しく引き込ま...続きを読むれました。
とても素晴らしいです。
読んでみて、面白い‼️
ストーリーから目が離せず、早く続きが読みたくなる。
かさねが好きな方は、[ガラスの仮面]の漫画もオススメです✨✨
美、醜を扱った作品で、絵の力による説得力がすごく、引き込まれます。
数ページ試し読みして、この絵が好きだという人にはオススメします。
舞台や映画が好きな人だけではなく、サスペンスが好きな人も面白く読めると思います。
見た目の醜さと女優の才能を持った主人公が人の顔を入れ替えられる口紅を手にして…という話です。
いじめのシーンが結構あります。
大分一方的に主人公はやられるので苦手な人いるんじゃないかな…注意です。
話の内容は70年代〜の少女漫画、手塚治虫や藤子不二雄Aが書いたものの暗い漫画が近いかなと...続きを読む思います。
うーん、それにしても醜さに対して攻撃的になる人種はどんな時代も一定数いるんだな…自分を醜くする行動でしかないのに。
Posted by ブクログ 2014年01月26日
グロテスクや、モンスターが好きならオススメ。
外面より内面などと上っ面な意見が聞かれるが、本当に醜い容姿で生まれたら、これくらいの精神状態になるのは当たり前。
2年前に病に侵されて、顔が人前に晒せない程爛れた私はかなり感情移入してしまったw
絵も綺麗で、さっさと完結して安心してじっくり読みたい作品。
「美醜の大地」に少し近いものを感じる。
ひとつ気になるのは、主人公の顔が単なるブサイクとかいうレベルではなく化け物なので、逆に現実味が出ない。
Posted by ブクログ 2018年11月07日
無料アプリ。今までも何度か見かけていて気になっていたけど表紙が怖かったり絵柄が苦手だったこともあって敬遠していた。今回映画化されて土屋太鳳さんと芳根京子さんがW主演って聞いて読んでみたくなった。母親は美しい伝説の女優なのに主人公の累は醜く周りから虐められる。母親が残した口紅をつけて口づけすると顔が交...続きを読む換できる。美人の絵が本当に綺麗なので、累が本当に醜く怖く見えちゃう。幾先輩が可愛くて本当にいい人。でもそんな先輩を、優しくて無神経って言うのも累の側にならないとわからない感覚だと思う。累の母親の元の顔どんなだったのか気になるなー。最後に出てきた羽生田さん。累の母親が他人の顔と人生を盗み取るために協力していた人物。たしかに誰かの協力がないとやっていけないよね。この後どう展開していくのか気になる。
Posted by ブクログ 2016年09月11日
救われない。ただ、題材が考えさせられるだけに引き込まれる。
演劇という、演じる能力(スキル)だけに恵まれていても成功しない世界がテーマ。スキルともに一定の容姿(美しければ美しいほど強い)も必要であり、それが揃って初めて評価される、もしくは土俵に立てる。
容姿美しさも才能の一つとも考えられるが、日常...続きを読む生活にも影響を及ぼすとなると、容姿の美しさは全ての人においても関係があることになる。
Posted by ブクログ 2015年05月17日
怖い。
とにかく、怖い。
悲しいお話でもあるんですが、なんとも言えず強烈な作品ですね。
ハラハラしながら読み進んでいき、モヤモヤ。でも気になって次も読んでしまう・・・。
ホラーではないんですが、ホラー要素を感じます。
土屋太鳳と芳根京子という、若手人気女優の競演と、鬼気迫る演技で話題になった映画の原作。
映画も「イメージ通りの配役か?」と言われれば疑問(芳根京子が美人過ぎる)だが、ラストの舞台のシーンは圧倒的。
これはこれですごい。
一方の原作は、ちょっとクセのあるキャラ絵がまず目につく。
とはい...続きを読むえ、ストーリーのうまさ、凄さですぐに気にならなくなった。
映画のストーリーは、原作の4巻途中まで。
原作ではその先にさらに深く踏み込んでいく展開となる。
元々テーマが斬新で、かつ「凄み」を感じる展開。
これは秀作だと思う。
Posted by ブクログ 2021年09月12日
有名な美人女優を持つ主人公は醜悪な容姿
いじめに遭いつつも、母と同じように演劇に憧れる
演技だけは誰よりも上手かったが、容姿のせいで思うようにはいかない
そんなある時、母の言葉を思い出す
引き出しに入っていた口紅をつけ、なりたい相手に口づけると顔を交換することができるのだ
小学校
いじめっ子(美...続きを読む女)と顔を交換し、シンデレラを演じる。演劇は大成功。
友達になろうと提案するが、向けられたのは刃であった。いじめっ子は屋上から落ちて死んでしまう。
翌日、顔は戻っていた。
中学?高校?
演劇部の部長(美女)がぐう聖で友達になる
私もかつてはいじめられていたと話し、意気投合するが、嫉妬心からいじめられていたのと、ぶさいくでいじめられていたのとでは全然ちがうと思い知る
そして銀河鉄道の夜(的な演劇)を部長を眠らせ、顔を入れ替え代わりに演じる。
途中、内面と外面のギャップで演技が出来なくなりそうになるがなんとか演じきる。大成功。
親戚にもいじめられる主人公。
そんな中、母の秘密を知りサポートしてきたという男が現れる。
演劇のチケットを渡され、プロの公演を見に行くと誰よりも美しいのに演技力のない人物を発見する。
五十嵐はこの優越感を感じていたんだ…だからあんなに明るく堂々と振る舞える
ベタ褒めされてる理由まではわからなかった。以降の巻での盛り上がりに期待。推してる人の温度がすごいので、相当盛り上がるはずなんだけど。果たして。
入れ替わっても幸せにはなれないんじゃないかなーと思いながら読みました。累が母の口紅を使ってしまった理由や、その時の高揚感・葛藤がすごかった。この後の累がどんな風に生きていくのか気になります!
最初からぐっと引き込まれました。
ピカレスクものというのかな。
小学生編のいじめっ子は容赦なかったから死んでせいせいした。
Posted by ブクログ 2015年01月04日
「女性の人生は容姿で決まる」という、暗黙だけど周知の理をテーマにしたサスペンス漫画。
とにかく表紙が鮮烈で魅惑的…
美人の顔を次々に奪って、もっと痛快なサクセスストーリーになるかと思ったのですが、意外と細々とした辻褄合わせに終始してみみっちい物語になってるのがもったいない。
良くも悪くも、美醜に...続きを読む敏感な方は心が荒むので要注意です。
Posted by ブクログ 2014年08月08日
期待しないで読み始めたものの、これは良作!醜い顔の女の子が、キスをすると相手の顔と取替えられる不思議な口紅を手にする。ただ顔を交換をするだけでは済まず、そこには隠蔽問題なども常につきまとい、そう簡単に使えないのだが、犯罪者の側からストーリーを見る感じがヒヤヒヤする。続きが気になる作品。
Posted by ブクログ 2013年11月20日
「少女変身もの」+「ドロドロ嫉妬心理描写」+「文化系スポ根」/3。
面白いから読んでしまうというより累ちゃんの目力にやられて読んでしまう感じ。まだ評価できないけど、続き読みたい。表紙の唇と目に釘付け。
Posted by ブクログ 2013年10月25日
心理サスペンスになるのか、人情ものになるのか先はわかりませんが、読者を引き込む展開が続くのでとても楽しめます。
本作とは関係ありませんが、ホラーも描いて欲しいですね。
Posted by ブクログ 2021年07月02日
おもしろい。けど、この人の描く美人がみんな同じ顔でなんか残念。口紅を使っていろいろな人と顔を交換しているのに、結局、累がずっと同じ顔なのがつまらない。
タイトルをみてまた、表紙がきれいで。内容もよくわからなかったけど、とりあえずよんでみたら共感できそうなお話でした。累の意味もググってみたけど、まさに、意味通りのタイトルだなと。不思議かつ不気味な話ですが、この先いろいろ解明していきたいです。
Posted by ブクログ 2020年02月05日
他人の顔を奪うというなかなかのホラー。主人公累は超ブサイク。でも母の魔法のリップで他人の顔を奪い、芸能の世界でのし上がっていくというストーリー。
定期的にキスをして顔を奪い続けなければならないので対象者を監禁するなど狂気的な行動が目立つ。累もリスクを負っているので要所要所でハラハラする展開に引き込ま...続きを読むれる。
Posted by ブクログ 2020年01月18日
見た目。称賛。渇望。劣等感。
くちづけの魔法で顔が、顔だけが入れ替わる。性格を規定するもの、演技の根底にあるものが、浮き彫りになる。顔が変わってもわたしはわたし?わたしの顔で得た成功はわたしのもの?
天才女優を主人公とする話としては『アクタージュ』と少し似てる部分もあったが、こちらの方がずっと好...続きを読むきだった。ちょっと人間の闇を感じられる方が自然で安心するのかもしれない。それとも心が汚れてしまったのか…
Posted by ブクログ 2016年09月12日
3巻まで。
美しい大女優の母を持つかさねは、母とは違い醜い容姿を持っていた。
軽蔑されながらも、演じることがやめられない彼女は、母が残した口紅を塗り、口づけをすると相手になり代わることができるようになり…。
美しい惹かれる相手に口づけしてはなり代わり、舞台に立っていくかさねは…。
あちこちで紹...続きを読む介されている作品。
思わずとってみた。
舞台の光を手に入れる代わりに、取り返しのつかない方向へと進んでいくヒロインにヒリヒリする。
魅力的な女性の絵も良い。
Posted by ブクログ 2016年04月25日
気の持ちよう、で済まない事だってあるけど、気持ちの影響力って物凄い。
どんな状況も、自分や他人への嫌悪感とか過去のダメージで いくらでも歪められてしまうのかなあ。
主人公も美女たちも誰も肯定できなくて困った。何が正しいのか少し混乱した。
追い込まれた人間に対して、欲望は「いつでもこっちにおいで、い...続きを読むつでも私に溺れていいんだよ」と両手を広げてにこやかに待ってるらしい。
そういうものとちゃんと戦えなければ簡単に「汚い人間」になれてしまう。
そしてその汚さを受け入れてしまったら、自分も他人も簡単に壊し続けられる。
簡単すぎて、脆すぎてこわい。
現代人は危うすぎる。
自信を持って「これは揺るがない幸せです!」と言える日はくるのかな。不安だ。
つづき気になる。
Posted by ブクログ 2015年06月08日
表紙は見かけてたけど、こういう内容だったとは!
もっとこう妖しげな感じかと思ってたけどいやまあ妖しげっちゃ妖しげなんだけど思いの外ガラかめ的な。
今のところ制限が大きくてあんまり便利に思えないのだけど、この先どうなるのだろう。
Posted by ブクログ 2014年12月15日
絵柄と設定の相性は良いと思うし、なかなか気味が悪くてキレいでいいとおもうんだけどま~展開が退屈。もっとドラスティックで人間不信になっていくよーな展開でいいじゃん。なんでこんな話つくっといて、登場人物がフツー以下の小心者たちばっかりなんだ。絶妙に愛せない。
Posted by ブクログ 2014年09月27日
何の予備知識もなく読んだのだけど、ああ~悲しいなあと思った。女にとって「顔」ってとんでもなく重要な部位で、それだけじゃないなんて綺麗ごとは実際には響かないもの。楳図かずおの「洗礼」「赤んぼう少女」に通じる所がある。
Posted by ブクログ 2013年11月24日
美醜をテーマにしたものは作者の価値観が透けて見える。
個人的には救いようもない程、醜い人なんていないと思うのでかさねが可哀想に思えて仕方なかった。美しい人も、醜い人も度が過ぎれば振れてる方向が違うだけで異形だなと感じた。
設定が分かる、ってかんじの一巻でそこまで動きがなかったので、続刊に期待。
そういえば、映像化されていたなーとよんでみた。顔の入れ替わり、キーアイテム、小さい頃からの思い。色々な物がうまく混ざっていて次巻読みたくなる作品でした。