【感想・ネタバレ】名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年08月07日

和食器とコーヒー豆を扱う小蔵屋を営むお草さんこと杉浦草の日々の事件簿。

お草さんがコーヒー豆をおろしてもらっているミトモ珈琲商会の社長が娘の令に就任してから
すれ違う親子関係に更にきれつを入れようとしている社内の存在に気づいたこと。

コーヒーの師匠であるバクさんのお店でかつて知り合った若き青年萩...続きを読む尾との再会。
新聞記者となった萩尾が追っていた八百屋の産地偽装の真相。

親友の由紀乃の親戚の元高校教師で郷土史家の勅使河原先生とその娘の美容師のミナホ。

正義感が強すぎるあまりに時に暴走してしまう萩尾の不器用さが
彼とミナホがかつて18歳のときの過ちを
今でもひきづっていた真実。

ミナホは萩尾の気を引きたくて、藤田と共謀してお寺で偽装の歴史的発見を萩尾にさせたが
それを本気にした萩尾、そんな彼の無邪気さも知らずに懲らしめるために世の中に発信することになってしまった勅使河原先生の誤算。

それぞれの思いがすれ違って解けないくらいに絡まって
いつまでも呪いのようにそれらから逃れられなかった人間関係。

切ないのう。でも彼らはまだ若い。
いつだって、関係はやり直せるはずだなあ。
お草さん今回もお見事。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年02月24日

*小蔵屋を営むお草は、新聞記者の萩尾の取材を手伝って以来、萩尾と、彼のライフワークである民俗学の師匠・勅使河原、その娘のミナホのことが気にかかっている。15年前のある“事件”をきっかけに、3人の関係はぎくしゃくしているらしいのだ。止まってしまった彼らの時計の針を、お草は動かすことができるのか。好評第...続きを読む3弾! *

前作同様、やるせなさと温かさが交錯する独特の小蔵屋ワールドです。自分の想いだけでは済まされないもどかしさ、大人ならではのあきらめや達観…それでも、その先の柔らかい希望に繋げていくような世界観が本当に繊細な1冊。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年02月27日

いつもの通りといえば、いつもの通りながら、
最大(?)のミステリー、円空仏をめぐる謎の部分は、
ちょっと間延びしている感じで、いま一つだった。
終わり方もすっきりしないし。

しかし、お草さん節全開というか、
前作や前々作よりも
お草さんの言葉がつきささる作品だった。
書き手とお草さんがこなれてきた...続きを読むのか、
ただ単にこちらの感情移入の問題なのかはわからないが。

「形が整って幸せならけっこうですけど、結局、幸、不幸は自分で感じることですから」

とにかく、お草さんのフットワークの軽さは見習いたい。

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Posted by ブクログ 2016年03月14日

待ちわびたシリーズ。
15年も胸に秘めた秘密は重い。
他にも、時間の積み重ねに思いをはせるエピソードがある。

小蔵屋みたいなお店があったら、通いたいなあ~
子供の頃、高崎に住んでいたので、そんな点でも懐かしく読みました。
季節を意識した、小蔵屋の和食器のディスプレイ、草さんの着物の柄など…とてもい...続きを読むい雰囲気。
にもかかわらず、やはり半世紀以上生きると、人生にいろいろな澱も沈むし、自身の終末も考えざるを得ない、という重い面もある。
そんな所も好きなシリーズ。
70代半ばの草さんがあまり肉体的にハードだったり、暴力的な事件に巻き込まれるのは心痛むので、今回のようなお話がいいです。
淡々と、続けていってほしいシリーズです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月06日

シリーズ3作目。今回は小蔵屋に珈琲を卸している会社の社長交代によるお草さんの悩みから始まり、新聞記者の萩尾と彼の民俗学の師匠である勅使河原、その娘のミナホのギクシャクした関係、その原因となる15年前の事件…お草さんは彼らの止まった時間をなんとかしたいと思うが…
最後の最後まで真相が分からず、これは解...続きを読む決するのか??ってハラハラした。おかげで最初のミトモ珈琲商会のことはすっかり忘れてしまっていた。そちらもスッキリして良かった。

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Posted by ブクログ 2022年02月27日

70半ばすぎた老婆が主人公のシリーズ3作目。
たいして面白いとは思わないが、何となく気になって読み続けてしまう不思議な魅力がある。
物事はスッキリ解決しないし、大団円的なこともない。
いわゆるカタルシスが無いけどモヤモヤも残らない。
生きている限り季節は巡り日々の暮らしは続いて行く。物事は成るように...続きを読むしか成らないし思い通りに行く事なんかは滅多にない。でも明るい気持ちを保ちつつ心を配って出来る事を精一杯やっていこうとするアクティブな老婆の物語に引き込まれてしまう。
シリーズ全部読んだら草さんロスになるのかな?


作品紹介・あらすじ
新聞記者、彼の師匠である民俗学者、そしてその娘。ある事件をきっかけに止まった彼らの時間を、お草さんは動かすことができるのか?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年08月06日

【あらすじ】
小蔵屋を営むお草は、新聞記者の萩尾の取材を手伝って以来、萩尾と、彼のライフワークである民俗学の師匠・勅使河原、その娘のミナホのことが気にかかっている。15年前のある“事件”をきっかけに、3人の関係はぎくしゃくしているらしいのだ。止まってしまった彼らの時計の針を、お草は動かすことができる...続きを読むのか。好評第3弾!

【感想】

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Posted by ブクログ 2015年11月29日

日常ミステリーを解決するのと、朝の掃除と、お店での仕事と、お友達の家に行くので大忙しのお草さんシリーズ第3弾。今回も大忙しの上、心の気ぜわしさも大概なお草さんです。

70歳を超えるという、歳になっても恋愛感情で微妙になることってあるんだなぁと、そんな生々しさには妙な感動を覚えましたが…

この作品...続きを読むはちょっと残念だったかなぁ。核心部分となる仏像の下りが今一つ良く分からなかった。筋道は分かるんだけど、人間感情ってそういう風に動くかなぁ?って、そこにリアリティを欠くと醒めちゃいます。お草さんの動きにも精細さが欠けるように思えてしまいます。

3作目じゃ、まだまだマンネリや勢いの衰えは無いと思うし、それが味にもならないと思う。もう一度の盛り上がりを期待します

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