【感想・ネタバレ】終端街の昇降機守(14)のレビュー

あらすじ

「――――僕?」

もう二度と、目の前で誰かを失いたくないという強い思いに突き動かされ、忽然と出現した仮面の男に応戦するナガツキ。とどめを刺して、剥がれ落ちた仮面の下から覗いた男の正体は……。

自覚なき死者の生きる国“終端街”へようこそ――。
結月さくらがいざなう、想い絡み合うヒューマン・ファンタジー。
(第14話収録)

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事故で命を落としたトアが出会ったのは、昇降機守を自称するトウカ。
死者の乗降場でたくさんの人を見送ったという彼は「自分の背負ってきたものと向き合えなかった者は人ではなくなる」とトアに話すが…。
トアの後悔に寄り添うトウカの言葉に胸を打たれました。
そんなトウカが探し続けている友人はどんな人物なのか、トウカにとってどのような存在だったのか…。
トウカの言葉の節々からその友人への尊敬と執着を感じ、ますます気になってしまいます。
そして、昇降機が"生える"不思議な世界観に思わず惹きこまれました。
死者の国を舞台に、どこか冷たい雰囲気がありながらも、そこで生きる人たちの温かさも描かれており、何度でも読み返したくなる作品です!

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「トウカ」の意味

前回に引き続きナガツキくんが格好いい……!!
結月さくら先生の描く戦闘シーンが好きです。ステゴロの泥臭さと力強さがあって、不死を活かした戦法だとか、トウカさんのマチェットとは別の格好良さがあります。けど、ナガツキくんの肉弾戦は痛ましさもあって、トウカさんとは違った緊張感があります。

でも、これはファンとしてどうしようもない性質なのですが、覚悟を決めたナガツキくんの顔が良くて。格好良くて。危機の中で笑顔が出るところとか、その笑顔から一転唇を引き結んだ表情とか、ナガツキくんの人情味のあるところが見える度に惚れ直します。16ページの驚いた顔は可愛いのに。ギャップの天才ですね。
推しの安否が関わって来るのでドキドキハラハラもするんですけど、推しの窮地でしか見られない表情にも栄養があるので、焦った表情や困惑した表情など、色んな表情を見れたので満足感がすごいです。

ペストマスク医師の中身がナガツキくんの顔をしていた意味や、相手を倒すトリガーになったのが「僕が殺人者になったほうがマシだ」という殺意なのか覚悟なのか。刑務所という場所もあって、殺人(罪になるようなこと)にも何か意味があるのか……と考えを巡らせてしまうのですが、ひとまずトウカさんが無事で良かったです。

トウカさんを呼ぶ人は、友人ひとり(ひとつ?一柱?かもしれません)ではなくて、今ではもう沢山の人がいる。ナガツキくんの「先輩」と呼ぶ声もそうですし、もしかするとあの光の先にいるのはトアさんかもしれないし、コウさんやアカリヤさんもいるかもしれないと考えて、次の話で答えがわかるのが待ち遠しいです。

トウカさんは「燈火」で、彼は何者だったのか、というのがひとつ明かされましたが、だとすれば、コウさんは「光」とも漢字をあてられますし、アカリヤさんは「灯り」を名前に含んでいるようにも見えて、勝手ながらあれこれと想像して楽しんでいます。

そういえば、前回(13話)でも、コウさんが「そういう役目を持ってこの街に遣わされたのかもしれないと そんなことを言う人もいたよ」「親戚のように思っていて」と話していて、いずれこういった話が何処かで繋がってくるのかもしれないし、そうでもないのかもしれないし……と今までのお話を読み返しながら、続きを待っています。

#ドキドキハラハラ #カッコいい #ダーク

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2025年10月02日

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