あらすじ
「どれだけか細くとも、希望はないよりあったほうがいい」
水の大蛇に襲われたトウカだが、不死であるナガツキの捨て身の救出によってなんとか危機を免れる。
動かなくなった昇降機を起動して終端街へ戻るには、水の大蛇を退治するしかないと踏んだ二人の策とは……?
自覚なき死者の生きる国“終端街”へようこそ――。
結月さくらが誘う、想い絡み合うヒューマン・ファンタジー。
(第7話収録)
事故で命を落としたトアが出会ったのは、昇降機守を自称するトウカ。
死者の乗降場でたくさんの人を見送ったという彼は「自分の背負ってきたものと向き合えなかった者は人ではなくなる」とトアに話すが…。
トアの後悔に寄り添うトウカの言葉に胸を打たれました。
そんなトウカが探し続けている友人はどんな人物なのか、トウカにとってどのような存在だったのか…。
トウカの言葉の節々からその友人への尊敬と執着を感じ、ますます気になってしまいます。
そして、昇降機が"生える"不思議な世界観に思わず惹きこまれました。
死者の国を舞台に、どこか冷たい雰囲気がありながらも、そこで生きる人たちの温かさも描かれており、何度でも読み返したくなる作品です!
感情タグBEST3
匿名
最高の解決編
ナガツキ……ナガツキくん!!君と言う人は本当に!!もう!!
不死ゆえの諦観と苦しみが垣間見えた気がして、ナガツキくん……!!!!!!!!となる7話でした。
確かに不死の属性は使いようによってはとても便利なのかもしれませんが、それと同時に「だからってナガツキ本人の痛みも苦しみもないがしろにするなよ!どうせ治るからって傷ついていい訳がないだろうが、お前ドMじゃないんだから。ちゃんと痛かったら痛いと感じられる人間なんだから」という気持ちを込み上げて……トウカさんが「あまりそういう言い方をするなよ」と言ってくれる人で良かったです。
トウカさんが他人の痛みや悲しさに寄り添ってくれる人で、トウカさんがナガツキくんを思って悲しい顔をしてくれて、ナガツキくんが自分で自尊心を手放そうとするような発言をしたらそれを諫めてくれる人だから、本当にナガツキくんの先輩がトウカさんで良かった……。
「どれだけか細くとも希望はないよりあったほうがいい」というトウカさんの、以前ナガツキくんに言った言葉(トウカさんがそう告げるに至った彼なりの優しさ)が、今ここで、「そのか細い希望を僕が掴む」というナガツキくんの決意に繋がっているの、物語としてあまりにも美し過ぎませんか。
その一方で、作戦のために残酷な手段も取ることができるあたり、この先輩後輩コンビは互いに冷静で、使えるものをきちんと使う意思の強さがある二人なんですね。
優しいだけじゃなくて、ちゃんと厳しさや強さも持ち合わせている先輩後輩、尊いです。
そしてトアちゃん可愛い。読者もトアちゃんの顔を見たら安心しました。癒しと温かさと、「帰る場所」を象徴するような安堵があるんですよね。
次のお話も楽しみです!
七話まで読んでくれ!
…と言いたくなるくらい、今話では一層結月先生の色を感じました。大蛇を倒すための戦法が、ぴたりとパズルのピースが嵌まったような爽快感で、何度も読み返しました。
目の覚めるような、透明。可能性の色。そんな水信玄餅のような一話でした。
匿名
迫力の画
水の流れや大蛇が崩れ落ちる画が迫力があって凄い臨場感!
トウカとナガツキの関係性も良い!
トウカの推察のキレとナガツキのやんちゃ感も好きです。(五七五可愛い。)
これから終端街がどうなっていくのか目が離せません。
匿名
刀で切れない水の大蛇をどうすれば退治できるのか?トウカとナガツキは無事に終端街へ戻ることができるのか...。
なるほどー!そういう考え方もありか!と思いました。
そしてトウカさん、そういうキャラだったのか。