いとさんのレビュー一覧
レビュアー
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ネタバレ 購入済み
どうか どうか
そんな君に 君のような多くの人に
どうか救いがありますように
この言葉が本当に好きで、愛おしくて。
善きひともそうでないひとも、すべてのひとを掬おうとしていた彼のなかにもあった、希う気持ちがとても尊重したいものに思えました。
彼を見下ろしていたカミサマが、いつしか彼とほぼ同じ目線の高さになっているところがとても印象深くて。
ヒトをヒトらしく生かしていくと生じるものの影響で歪んでしまう存在もあると告げられるなかで、選ぶ彼の決断。
結月先生の作品にはこれと決めて貫き通す意志の強さと環境が合致して理(ことわり)を撹拌する存在が在ることがあるのですが、そんな存在にわたしは弱いので今回もとても好きです…。
甘い香りの紅茶は、ティーポットから注ぐとカップの底に泳ぐ街が見える。
その上からミルクを注いで、ティーカップの中に花咲くように街に靄がかかる。
そこに砂糖をひとさじ、素敵な世界でありますように願う。
そんな、ミルクティーのような一話です。 -
購入済み
エレベーターの底にあったのは、トウカの予測通り虚の水路であった。
そしてそこに居たのは、トウカと時を共にしていた案内人。
トウカがこれまでずっと抱いていた違和感や憶測が言葉となって表出していく。
ナガツキの不死性に理由があるのか。それらの起点はなんだったのか?
案内人は、それにどんな表情をするのか。
冷たくて、暗くて、君はもうそこを照らす存在ではないけれど、それでも祈ってしまう。きみにとって、それが苦しいことでないことを。でもきみは、ずっとずっと思い悩んできたんだね。
そして、そんなきみにわたしができることは。
紐解いて押し出された先にある、冷たい水は、どこか甘い香りがする。
白桃フレーバーのくずきりのような、忘れがたきいっときの味。
次話がとても楽しみになる一話です。