あらすじ
「日本神話の怪物……八岐大蛇……?」
虚の水路を求め、初めて出現した青ランプの昇降機に乗り込んだトウカとナガツキ。
昇降機を降りた先に広がるのは謎の森。周辺を捜索する二人の背後では“水”が暴れ出して……?
自覚なき死者の生きる国“終端街”へようこそ――。
結月さくらが誘う、想い絡み合うヒューマン・ファンタジー。
(第6話収録)
事故で命を落としたトアが出会ったのは、昇降機守を自称するトウカ。
死者の乗降場でたくさんの人を見送ったという彼は「自分の背負ってきたものと向き合えなかった者は人ではなくなる」とトアに話すが…。
トアの後悔に寄り添うトウカの言葉に胸を打たれました。
そんなトウカが探し続けている友人はどんな人物なのか、トウカにとってどのような存在だったのか…。
トウカの言葉の節々からその友人への尊敬と執着を感じ、ますます気になってしまいます。
そして、昇降機が"生える"不思議な世界観に思わず惹きこまれました。
死者の国を舞台に、どこか冷たい雰囲気がありながらも、そこで生きる人たちの温かさも描かれており、何度でも読み返したくなる作品です!
感情タグBEST3
匿名
終端街には、「あるもの」がない。そうきましたか~!
それがトウカさんが水路から放り出された理由と繋がるのでしょうか。
これどうやって倒すんだろう?とわくわくしてきました。
世界の違和感はこんな形
水が大蛇の姿をした「それ」の存在を推し量ることは、世界の理を尋ねることに近しくて。
読者とトウカとナガツキの間で存在するズレを改めて目の当たりにしながら、自分の立つ地面の存在は改めて「何なのか」問いかけたくなる一話。
大蛇の顎とトウカの立ち回りが見ていてテンションが上がります…!
舌を刺激するジンジャーと弾ける泡沫、レモンの薄切りの向こうに見える世界は何色をしているだろう?クラフトレモンのジンジャエールのような一話です。
匿名
ナガツキくんのぷんすこ顔可愛い
「神話」や「宗教」について設定が開示されて、自分が無意識に何となく「こうなのだろう」と思っていた世界観が覆されて、な、なるほど……!?となった回でした。
そう思うと、乗降場の柱の空間や終端街のデザインにも意味があるのか……むしろ逆で、意味や意匠が無いからああなのか?と、より謎が深まったような気がします。
「水」の蛇だから虚の「水」路とも関係あるのでは?と思いつつ、何もかもがミスリードのような気がして、「分からない」だけが分かっている状況です。でも、こういうファンタジーとミステリーとホラーが綯い交ぜになった世界観だからこそ面白いんでしょうね。
個人的に「ヒェッ……」となったポイントは22-23ページ、エレベーターのボタンがコマによって数字が変わっているところです。このエレベーターってそんなにホラーな存在だったんですか!? そりゃ「何があるか分からない」と言われる訳ですね。おもわず前の話を確認しました。
(前の話でもボタンの数字変わってた……一体どこがどこに繋がっているんでしょう)
トウカさんの顔が良くて救われました。ホラー要素をイケメンで中和しながら読んでいます。そんなところで終わるんですか!?というところで区切られたので、次回が待ち遠しいですね……!
それはそれとして、ナガツキくんのぷんすこ顔が可愛くて、何度も見返しています。どうしてそんなに可愛いんですかナガツキくん。お目目まんまるになってるナガツキくんからしか得られない栄養素、あると思います。
そして、ねじれながら絡まった木々や苔むした倒木……原生林みたいな森の風景、美しいなと思いました。本当に描きこみがすごい。
匿名
そこで終わるんですか!?次が待ちきれない展開です…!
些細な行動、細かな思考が裏付けされたものであると改めて考え不思議な気持ちになりました。同じものが見えても決して同一ではないのだなあ……。