あらすじ
「道の真ん中に突然現れたらしいんだよ」
水魚飯店で、コウさんが語るトウカの昔話に興味津々なトアとアカリヤ。トウカの幼少期に想いを馳せる二人に対して、コウさんはとある衝撃の事実を口にする。それは、トウカの生い立ちにまつわるもので……?
自覚なき死者の生きる国“終端街”へようこそ――。
結月さくらがいざなう、想い絡み合うヒューマン・ファンタジー。
(第13話収録)
事故で命を落としたトアが出会ったのは、昇降機守を自称するトウカ。
死者の乗降場でたくさんの人を見送ったという彼は「自分の背負ってきたものと向き合えなかった者は人ではなくなる」とトアに話すが…。
トアの後悔に寄り添うトウカの言葉に胸を打たれました。
そんなトウカが探し続けている友人はどんな人物なのか、トウカにとってどのような存在だったのか…。
トウカの言葉の節々からその友人への尊敬と執着を感じ、ますます気になってしまいます。
そして、昇降機が"生える"不思議な世界観に思わず惹きこまれました。
死者の国を舞台に、どこか冷たい雰囲気がありながらも、そこで生きる人たちの温かさも描かれており、何度でも読み返したくなる作品です!
感情タグBEST3
トウカさんの幼少期
トウカさんに幼少期があることにびっくりしました。
何気なくうすぼんやりとスルーしていたところが急に明かされて、それはそうだよな、と……!
本当に法則やルールが予測できない、これだから「終端街の昇降機守」は面白い……!!
改めて、トアさんは本当に大人のままやって来たのか。1話で「越してきた」(引っ越して来た)とあるけれど、終端街のトアさんにも幼少期はあったのか。他の人はどうなのか。終端街の時系列とは、と色んなことが気になりますね。
8ページの通路が、ホラーらしいホラーではないのに何となくぞくっとする画で、でも無性に覗き込みたくなるような気もして、妙に引き込まれる一コマでした。天井にある無数の配管が内臓や血管に見えるような、突き当りのドアが見えるのにずっと先まで続いているような、底知れない暗闇を感じるような。こういう錯覚が恐怖を作るのでしょうか。「終端街の昇降機守」のこういう背景美術がとても好きです。
そこからの青ランプの展開で、「静」のホラーと「動」のホラーで、結月さくら先生の緩急の付け方がお上手。読者の情緒が大変なことになります。
終端街には刑務所がない……ということは、終端街には罪を犯すような悪人がいないのか、別の方法で裁いているのか?と、世界観や概念についての謎も深まりますが、トウカさんが動けなくなる事態というのも結構な危機では。
刑務所の檻はあるけれど中身はないのか、ペストマスクは病気の象徴なのか、医者の象徴なのか。でも扱う武器はナイフで毒使いでもある? 刑務所との関係とは? と、疑問も浮かぶのですが、とにかくバトルシーンが格好良い。フィジカルが強いナガツキくん、味方になると頼もしいですね。
前回の青ランプ(マクラギさんの姉:リンさんの部屋)だとナガツキくんが脚をやられて動けなくなっていましたが、今回は逆なんですね。
不死の特性なのか、刺さったナイフを遠慮なく抜くナガツキくん、そういうところですよ。格好いいと心配ともう少し身体を大事にしてくださいという気持ちでいます。
あと、何度か読み返していて思ったんですけど、ペストマスクの黒尽くめの衣装、ぬるっとした独特の質感がすごく好きです。皮手袋の皺や縫い目が書き込まれていて、ツヤベタで皮革の照りが表現されているのとか、背景の檻の鉄格子の錆びたような表現だとか、見れば見るほど細かくて凄いです。
匿名
次々と謎が!
トウカさん~!
そしてナガツキさんカッコいい!
虚の水路から終端街にやってきたトウカはてっきり大人で終端街の住人になったのかと思っていました。
赤ちゃんだったとはー!
虚の水路の謎が深まります。
匿名
トウカの摩訶不思議な出生、そして今回の青ランプの昇降機の先は監獄?!負傷したトウカの代わりに対処するナガツキ…どうなってしまうのか続きが気になります。
匿名
コウさんから語られるトウカさんの過去。
意外ではあるものの、それはつまり、そういうことですね!?とテンション上がりました。
一方、新たな青ランプの昇降機が着いたのは刑務所のような場所で...?
トウカさん大ピンチ!頑張れナガツキくん!