廣野由美子のレビュー一覧
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19世紀イギリスの架空都市ミドルマーチ。運命によって翻弄されるいくつもの愛の模様。第5部と第6部を収録。
個人的に共感していたカソーボン氏が悪者になってしまう第5部にガックリ。しかし、彼の気持ちにはやはり共感するものがあり、残念ではあるが仕方なかったとも思う。逆に評価が爆上がりするのが、ケイレブ・ガース。この物語世界の良心ともいうべき魅力な人物像が明らかになり、彼を通じて当時の時代社会背景も見えてくる。また、フレッドとの出来事と絡んでガース夫人の複雑な心境を見事に描き出しているのも読み応えがあるところだ。よくぞここまで微細な心理が書けたものだとひたすらに感心する。また、このガース夫妻の関係性 -
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19世紀イングランドにおける架空の地方都市ミドルマーチを舞台に多彩な人間模様を描く。第3部と第4部を収録。
複雑かつ絶妙に絡み合う人間関係が面白すぎる第2巻。主要となる人物のみならず、脇役やちょっと出のキャラクターにも魅力が満載だが、さしあたり主に気になるのは次の3つの愛のゆくえだ。
1.ドロシアとカソーボンの夫妻、それに関わるウィル・ラディスロー
2.リドゲイトとロザモンド
3.フレッドとメアリ、フェアブラザー?
男性名を使っているが作者は女性なので、不美人でも賢く、強い輝きを放つメアリという人物は作者の自己投影が色濃く反映されているのではないかと想像する(本名メアリ・アン・エヴァンズだ -
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本年ベストの読書体験になる予感がする!!!ヴィクトリア朝を代表する作家、ジョージ・エリオットの最高傑作。
ミドルマーチとは、イングランド中部に設定される架空の地方都市の名前である。本作は19世紀前半、産業革命の影響により、社会に大きな変動が起こっていた時代――資本主義経済や民主体制への移行、その結果として生み出された新たな階級社会、揺れ動く人心の独特な雰囲気――のなかで、二人の主人公を軸に、多層化する人々の生活・心理を幅広く描いた作品である。それぞれの宗教・信条・階級・経済力・年齢・性格などから、当時の社会と人間精神を深くえぐり出している。
知的で美しい人妻・ドロシアと、高潔な理想を掲げる -
購入済み
初心者にも読みやすい
『フランケンシュタイン』の物語を知らなくても本書は読むことができる。批評理論を学びたくて本書を手に取ったが難解な解説もなく入門書として大変分かりやすかった。
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『ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる』(小川公代著、岩波新書)という本が積ん読になっている。なかなか手がつかないのは、フランケンシュタインのことを知らない……というかそもそもケアと結びつくような好印象がないからではないかと思っていたところで、この本を見つけて読んでみた。
面白くて週末の2日間で読み終えちゃった。『フランケンシュタイン』というとホラー小説なのかなって感じだったけど、こうして解題してくれるとストーリーやその裏側に込められたものが見えてきて面白い。ホラーに収まらない(そもそも異ジャンル)フランケンシュタインの物語の深さが感じられる。AIが台頭しつつある現代においてこの人造人