廣野由美子のレビュー一覧

  • ミドルマーチ1

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    本年ベストの読書体験になる予感がする!!!ヴィクトリア朝を代表する作家、ジョージ・エリオットの最高傑作。

    ミドルマーチとは、イングランド中部に設定される架空の地方都市の名前である。本作は19世紀前半、産業革命の影響により、社会に大きな変動が起こっていた時代――資本主義経済や民主体制への移行、その結果として生み出された新たな階級社会、揺れ動く人心の独特な雰囲気――のなかで、二人の主人公を軸に、多層化する人々の生活・心理を幅広く描いた作品である。それぞれの宗教・信条・階級・経済力・年齢・性格などから、当時の社会と人間精神を深くえぐり出している。

    知的で美しい人妻・ドロシアと、高潔な理想を掲げる

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    2023年03月08日
  • ミドルマーチ4

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    最高だった。カソーボン氏が死ぬ際、「ドロシアとラディスローが再婚した場合、財産を残さない」と遺言を残したのは、ラディスローがドロシアにふさわしい人間になろうと自分を磨くためにドロシアのもとを離れるのが、カソーボン氏の財産なしで自分の能力だけでドロシアを養うための準備になっていると考えると、伏線だったのかなぁと思う。

    「それがあなたにとって新たな苦労なのでしたら、私があなたから離れられない理由がまた一つ増えることになります」

    このフレーズを見たときにグッときました。エリオットってこんな恋愛物語書くのかと感動しました。

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    2022年12月20日
  • ミドルマーチ4

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    ついに完結感無量。
    類まれなる心理描写、些細な事実の積み重ね、善意と好奇心がもたらす予期せぬ出来事などミドルマーチは4巻になってざわめく。でも落ち着くところに落ち着いたのでは。フィナーレでホッとしました。

    「私たちにとって物事が思ったほど悪くないのは、人知れず誠実に生き、誰も訪れることのない墓に眠る、数多くの人々のおかげでもあるからだ。」

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    2022年03月11日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    ネタバレ

    『小説をより深く理解し、より楽しむための視点』

    小説のしくみを示した【小説技法篇】、読み方を説いた【批評理論篇】に分けて、『フランケンシュタイン』を様々な視点から徹底的に解剖。うん、『フランケンシュタイン』をじっくりと読み返してみよう…

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    2021年12月11日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    レポートのテーマ設定の参考になる。

    「安全基地」(secure base)の概念はゼミで使えそうだ…

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    2021年09月16日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    『小説を深く読み解くための技法、教養とは?』

    19世紀のイギリス古典『ミドルマーチ』(文庫本で約1500ページの超長編)を題材に、生きる力を培うために有用な物語の読み解き方を紹介する。今まで意識したことのない多くの視点が紹介されていて、これから小説を読むのが、もっともっと楽しくなる、、かも。

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    2021年07月21日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    ミドルマーチを参考に小説の構造や読み解き方をわかりやすく解説している。
    少し前に著者訳の「ミドルマーチ」1巻目を読んでいてとても面白かったので、2巻目から先を読むのがますます楽しみです。

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    2021年07月03日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    フランクル心理学の視点から、エリオット作品を解釈した箇所が素晴らしい。
    まさに『ミドルマーチ』の結びの言葉に直結している。

    フランクルは、ホモ・サピエンス的人間観(知恵ある人間)を成功ー失敗、ホモ・パチエンス(苦悩する人間)的人間観を意味の実現ー絶望の軸で捉えられるという。

    ホモ・サピエンスからホモ・パチエンスへの価値観、生き様への移行こそ『ミドルマーチ』のテーマだろう。

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    2021年05月19日
  • ミドルマーチ4

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    最後の文章に感動を禁じ得ない。
    「世の中がだんだん良くなっていくのは、一部には、歴史に残らない行為によるものだからである。そして、私たちにとって物事が思ったほど悪くないのは、人知れず誠実に生き、誰も訪れるこのない墓に眠る、数多くの人びとのおかげでもあるからだ」

    中産階級の女性に光を当てた本作の独創性はいくら強調してもし過ぎることはない。

    心根がよいところに、最後は派手ではないが、一つの幸福が訪れることを伝えてくれる。傑作だ。

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    2021年05月14日
  • ミドルマーチ3

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    物語は激しく動き始める。突然の死、職業の変更、過去の所業の大きさ。

    それにしてもこの時代のイギリスの身分というものをここまであからさまに感じられたことは、大きな収穫である。

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    2021年05月08日
  • ミドルマーチ2

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    本作は、副題に「地方生活についての研究」と銘打ったとおり、狭い人間関係の中で、右往左往する人びとの心理が精緻に描かれている。ドラマチックな場面は少ないが、それが人生と達観させる説得力がある。

    解説の当時の政治状況と職業観は参考になる。

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    2021年05月06日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    前著「批評理論入門」がとても面白かったが
    今回も期待を裏切らない。
    小説の読み方が変わる本だと思う。

    著者の授業がを受けながら
    文学作品を読み通してみたいと感じた

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    2021年05月05日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    『小説読解入門』の姉妹本。主に『フランケンシュタイン』を題材にしている。

    前半は小説技法について触れられていて、書き手のテクニックを学ぶことができた。

    後半は批評がテーマになっているが、少し読みとくのが難しかった。ここはもう一度再読。

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    2021年04月26日
  • ミドルマーチ1

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    古い作品だからこそかもしれないが、新しい感覚を覚える。
    人生への警句と洞察が、物語と一体となって綴られていく。

    解説を読んで、作者の宗教観、社会観が作品に反映され、一筋縄ではない大作であることを予感する。

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    2021年04月27日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    これは面白い。小説読んでも、結局最後は「面白かったなあ」とか「あのシーンが印象的だった」みたいな感想で終わって、1ヶ月くらいたったら毎回大部分忘れてるパターン。

    この本は小説技法やテーマごと表現について解説されていて、非常に勉強になる。例として小説の抜粋ところどころがあって、プロの分析方法が興味深い。

    古典文学はやはり後世に残るくらいの作品だから、必ずどこかに著者のメッセージやテーマが隠されている。それを読み取れるようになりたい。

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    2021年04月24日
  • ミドルマーチ2

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    主人公ではなく、周囲の人のひとりひとりのエピソードである。その出生、死亡、といろいろな出来事を会話で進行させていく。特別な偶然は設定されていないが、ひとりひとり丁寧に説明している。

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    2020年10月08日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

    購入済み

    初心者にも読みやすい

    『フランケンシュタイン』の物語を知らなくても本書は読むことができる。批評理論を学びたくて本書を手に取ったが難解な解説もなく入門書として大変分かりやすかった。

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    2020年05月16日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    自分が読むときは、小説はとかくストーリーを追いがちで、主人公もしくは作者に共感して終わりとなる。しかしこれからは、少なくともストーリーを追う楽しみだけでなく、2、3の角度から読むことができるような気がする。作者の生い立ちを先に調べるかもしれないし、疑問点をメモしながら読むかもしれない。最後まで読んで解決しなければ、主人公の世界に入り込んで推測するかもしれない。これは小説を読む楽しさを何倍にもしてくれる素晴らしい指南書であると思う。

    構造主義、脱構築についても入門から読んでみたいと思った。

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    2026年02月07日
  • シンデレラはどこへ行ったのか 少女小説と『ジェイン・エア』

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    英米文学者の廣野由美子さんと「少女小説」について考える

    今回もがっつりイギリス文学の名作『ジェイン・エア』についてネタバレしているが、大丈夫!先に『ジェイン・エア』読んだから

    絵に描いたような「本末転倒」やったぜ!(なぜ自慢げ?)

    まぁ、でも廣野由美子さんの書く本の主旨から言ってネタバレしてないと話進まないので、廣野由美子さんにネタバレなしを期待するわいが悪い
    廣野由美子さんは全く悪くない

    はい、今回はいわゆるシンデレラストーリーの少女小説から離れ、少女が自らの力で成長し、ハッピーエンドを掴み取るという『ジェイン・エア』に端を発する作品群を「ジェイン・エアシンドローム」と名付け、再発見

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    2026年01月18日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    フランケンシュタインを題材に、様々な批評理論を紹介する本。

    2部構成になっていて、1部はフランケンシュタインの解説。2部は様々な批評論文の紹介になっており、原作版フランケンシュタイン未読でも安心です。

    私もフランケンシュタインについては人造人間のイメージしかない状態で読み始めたので、主人公の名前がフランケンシュタイン氏で、人造人間は名無しの「怪物」だったとは驚きでした…

    2部は少し難しく感じましたが、「批評理論とは〇〇という観点から物語を読み解こうとする試み」ということが分かると、少し理解が進みました。

    個人的に面白かったのは「文化批評」の項。フランケンシュタインが様々な舞台や映画のモ

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    2025年11月14日