廣野由美子のレビュー一覧

  • ミドルマーチ4

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    ついに完結感無量。
    類まれなる心理描写、些細な事実の積み重ね、善意と好奇心がもたらす予期せぬ出来事などミドルマーチは4巻になってざわめく。でも落ち着くところに落ち着いたのでは。フィナーレでホッとしました。

    「私たちにとって物事が思ったほど悪くないのは、人知れず誠実に生き、誰も訪れることのない墓に眠る、数多くの人々のおかげでもあるからだ。」

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    2022年03月11日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    ネタバレ

    『小説をより深く理解し、より楽しむための視点』

    小説のしくみを示した【小説技法篇】、読み方を説いた【批評理論篇】に分けて、『フランケンシュタイン』を様々な視点から徹底的に解剖。うん、『フランケンシュタイン』をじっくりと読み返してみよう…

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    2021年12月11日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    レポートのテーマ設定の参考になる。

    「安全基地」(secure base)の概念はゼミで使えそうだ…

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    2021年09月16日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    『小説を深く読み解くための技法、教養とは?』

    19世紀のイギリス古典『ミドルマーチ』(文庫本で約1500ページの超長編)を題材に、生きる力を培うために有用な物語の読み解き方を紹介する。今まで意識したことのない多くの視点が紹介されていて、これから小説を読むのが、もっともっと楽しくなる、、かも。

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    2021年07月21日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    ミドルマーチを参考に小説の構造や読み解き方をわかりやすく解説している。
    少し前に著者訳の「ミドルマーチ」1巻目を読んでいてとても面白かったので、2巻目から先を読むのがますます楽しみです。

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    2021年07月03日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    フランクル心理学の視点から、エリオット作品を解釈した箇所が素晴らしい。
    まさに『ミドルマーチ』の結びの言葉に直結している。

    フランクルは、ホモ・サピエンス的人間観(知恵ある人間)を成功ー失敗、ホモ・パチエンス(苦悩する人間)的人間観を意味の実現ー絶望の軸で捉えられるという。

    ホモ・サピエンスからホモ・パチエンスへの価値観、生き様への移行こそ『ミドルマーチ』のテーマだろう。

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    2021年05月19日
  • ミドルマーチ4

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    最後の文章に感動を禁じ得ない。
    「世の中がだんだん良くなっていくのは、一部には、歴史に残らない行為によるものだからである。そして、私たちにとって物事が思ったほど悪くないのは、人知れず誠実に生き、誰も訪れるこのない墓に眠る、数多くの人びとのおかげでもあるからだ」

    中産階級の女性に光を当てた本作の独創性はいくら強調してもし過ぎることはない。

    心根がよいところに、最後は派手ではないが、一つの幸福が訪れることを伝えてくれる。傑作だ。

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    2021年05月14日
  • ミドルマーチ3

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    物語は激しく動き始める。突然の死、職業の変更、過去の所業の大きさ。

    それにしてもこの時代のイギリスの身分というものをここまであからさまに感じられたことは、大きな収穫である。

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    2021年05月08日
  • ミドルマーチ2

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    本作は、副題に「地方生活についての研究」と銘打ったとおり、狭い人間関係の中で、右往左往する人びとの心理が精緻に描かれている。ドラマチックな場面は少ないが、それが人生と達観させる説得力がある。

    解説の当時の政治状況と職業観は参考になる。

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    2021年05月06日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    前著「批評理論入門」がとても面白かったが
    今回も期待を裏切らない。
    小説の読み方が変わる本だと思う。

    著者の授業がを受けながら
    文学作品を読み通してみたいと感じた

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    2021年05月05日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    『小説読解入門』の姉妹本。主に『フランケンシュタイン』を題材にしている。

    前半は小説技法について触れられていて、書き手のテクニックを学ぶことができた。

    後半は批評がテーマになっているが、少し読みとくのが難しかった。ここはもう一度再読。

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    2021年04月26日
  • ミドルマーチ1

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    古い作品だからこそかもしれないが、新しい感覚を覚える。
    人生への警句と洞察が、物語と一体となって綴られていく。

    解説を読んで、作者の宗教観、社会観が作品に反映され、一筋縄ではない大作であることを予感する。

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    2021年04月27日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    これは面白い。小説読んでも、結局最後は「面白かったなあ」とか「あのシーンが印象的だった」みたいな感想で終わって、1ヶ月くらいたったら毎回大部分忘れてるパターン。

    この本は小説技法やテーマごと表現について解説されていて、非常に勉強になる。例として小説の抜粋ところどころがあって、プロの分析方法が興味深い。

    古典文学はやはり後世に残るくらいの作品だから、必ずどこかに著者のメッセージやテーマが隠されている。それを読み取れるようになりたい。

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    2021年04月24日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    文芸理論の初心者にもわかりやすい解説だった。批評理論には大別して、小説内で考察を深めるものと、小説の外から持ち込んだ物差しを利用するものの二種類がある。著者はその両方の有用性を認めた上でそれぞれの理論を解説し、実際に『フランケンシュタイン』を分析するプロセスを示してくれる。

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    2021年03月25日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    小説は、さまざまな技法を駆使して書かれている。そしてそれは、あらゆる角度からのアプローチが可能な、人類だけの、玉虫色に輝く宝だ。どの観点から見るかで、その小説は違った色合いを帯びる。

    著者はまえがきで、〈ひたすら作品の内側だけを眺めているのは、狭い読み方だ。ましてや、たんに印象や直観のみに頼って作品を解釈するのは、貧しい読み方〉であると喝破する。これはまさしく自分の読み方ではないかと愕然とし、ではどうしたらいいのかと思うと、直後に〈批評理論という方法論を持つことによって、自分の狭い先入観を突破し、作品の解釈の可能性を拡大することができる〉とある。さらに、〈小説を読む力を研ぎすませてゆくことに

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    2020年11月06日
  • ミドルマーチ2

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    主人公ではなく、周囲の人のひとりひとりのエピソードである。その出生、死亡、といろいろな出来事を会話で進行させていく。特別な偶然は設定されていないが、ひとりひとり丁寧に説明している。

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    2020年10月08日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

    購入済み

    初心者にも読みやすい

    『フランケンシュタイン』の物語を知らなくても本書は読むことができる。批評理論を学びたくて本書を手に取ったが難解な解説もなく入門書として大変分かりやすかった。

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    2020年05月16日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    フランケンシュタインを題材に、様々な批評理論を紹介する本。

    2部構成になっていて、1部はフランケンシュタインの解説。2部は様々な批評論文の紹介になっており、原作版フランケンシュタイン未読でも安心です。

    私もフランケンシュタインについては人造人間のイメージしかない状態で読み始めたので、主人公の名前がフランケンシュタイン氏で、人造人間は名無しの「怪物」だったとは驚きでした…

    2部は少し難しく感じましたが、「批評理論とは〇〇という観点から物語を読み解こうとする試み」ということが分かると、少し理解が進みました。

    個人的に面白かったのは「文化批評」の項。フランケンシュタインが様々な舞台や映画のモ

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    2025年11月14日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    小説技法に注目した内在的アプローチと、批評理論に基づく外在的アプローチの2つを駆使して、小説「フランケンシュタイン」を題材に、小説の読み方を解説した1冊。

    小説は娯楽であり、個人の好きなままに読めば良い代物ではある。しかし、個人の貧弱な感性のみでは「面白かった」「感動した」等の陳腐な感想しか出てこない。本書を読めば、より深層に迫る読み方が出来るようになるだろう。

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    2025年09月24日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    文学理論について分かりやすく書かれた新書。
    小説のフランケンシュタインを題材にさまざまな理論、方向性から分析している。
    難しい理論も、フランケンシュタインを通して解説されるのでわかりやすかった。
    さまざまな批評の中で、フェミニズム批評やジェンダー批評など、フランケンシュタインとはおおよそ結びつかないと思ってたものも取上げられて面白かった。

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    2025年09月07日