廣野由美子のレビュー一覧

  • ミドルマーチ2

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    19世紀イングランドにおける架空の地方都市ミドルマーチを舞台に多彩な人間模様を描く。第3部と第4部を収録。

    複雑かつ絶妙に絡み合う人間関係が面白すぎる第2巻。主要となる人物のみならず、脇役やちょっと出のキャラクターにも魅力が満載だが、さしあたり主に気になるのは次の3つの愛のゆくえだ。
    1.ドロシアとカソーボンの夫妻、それに関わるウィル・ラディスロー
    2.リドゲイトとロザモンド
    3.フレッドとメアリ、フェアブラザー?

    男性名を使っているが作者は女性なので、不美人でも賢く、強い輝きを放つメアリという人物は作者の自己投影が色濃く反映されているのではないかと想像する(本名メアリ・アン・エヴァンズだ

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    2023年03月26日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    科学としての文学。こういう技法こそ高校の現代文で教えてほしかったよ!
    小説も漫然と読んでるだけでは作者の意図の1/10も汲み取れないのね。もう少し若い時に知っていたらと思うと悔やまれる。

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    2023年03月22日
  • ミドルマーチ1

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    本年ベストの読書体験になる予感がする!!!ヴィクトリア朝を代表する作家、ジョージ・エリオットの最高傑作。

    ミドルマーチとは、イングランド中部に設定される架空の地方都市の名前である。本作は19世紀前半、産業革命の影響により、社会に大きな変動が起こっていた時代――資本主義経済や民主体制への移行、その結果として生み出された新たな階級社会、揺れ動く人心の独特な雰囲気――のなかで、二人の主人公を軸に、多層化する人々の生活・心理を幅広く描いた作品である。それぞれの宗教・信条・階級・経済力・年齢・性格などから、当時の社会と人間精神を深くえぐり出している。

    知的で美しい人妻・ドロシアと、高潔な理想を掲げる

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    2023年03月08日
  • ミドルマーチ4

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    最高だった。カソーボン氏が死ぬ際、「ドロシアとラディスローが再婚した場合、財産を残さない」と遺言を残したのは、ラディスローがドロシアにふさわしい人間になろうと自分を磨くためにドロシアのもとを離れるのが、カソーボン氏の財産なしで自分の能力だけでドロシアを養うための準備になっていると考えると、伏線だったのかなぁと思う。

    「それがあなたにとって新たな苦労なのでしたら、私があなたから離れられない理由がまた一つ増えることになります」

    このフレーズを見たときにグッときました。エリオットってこんな恋愛物語書くのかと感動しました。

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    2022年12月20日
  • ミドルマーチ4

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    ついに完結感無量。
    類まれなる心理描写、些細な事実の積み重ね、善意と好奇心がもたらす予期せぬ出来事などミドルマーチは4巻になってざわめく。でも落ち着くところに落ち着いたのでは。フィナーレでホッとしました。

    「私たちにとって物事が思ったほど悪くないのは、人知れず誠実に生き、誰も訪れることのない墓に眠る、数多くの人々のおかげでもあるからだ。」

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    2022年03月11日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    ネタバレ

    『小説をより深く理解し、より楽しむための視点』

    小説のしくみを示した【小説技法篇】、読み方を説いた【批評理論篇】に分けて、『フランケンシュタイン』を様々な視点から徹底的に解剖。うん、『フランケンシュタイン』をじっくりと読み返してみよう…

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    2021年12月11日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    レポートのテーマ設定の参考になる。

    「安全基地」(secure base)の概念はゼミで使えそうだ…

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    2021年09月16日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    『小説を深く読み解くための技法、教養とは?』

    19世紀のイギリス古典『ミドルマーチ』(文庫本で約1500ページの超長編)を題材に、生きる力を培うために有用な物語の読み解き方を紹介する。今まで意識したことのない多くの視点が紹介されていて、これから小説を読むのが、もっともっと楽しくなる、、かも。

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    2021年07月21日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    ミドルマーチを参考に小説の構造や読み解き方をわかりやすく解説している。
    少し前に著者訳の「ミドルマーチ」1巻目を読んでいてとても面白かったので、2巻目から先を読むのがますます楽しみです。

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    2021年07月03日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    フランクル心理学の視点から、エリオット作品を解釈した箇所が素晴らしい。
    まさに『ミドルマーチ』の結びの言葉に直結している。

    フランクルは、ホモ・サピエンス的人間観(知恵ある人間)を成功ー失敗、ホモ・パチエンス(苦悩する人間)的人間観を意味の実現ー絶望の軸で捉えられるという。

    ホモ・サピエンスからホモ・パチエンスへの価値観、生き様への移行こそ『ミドルマーチ』のテーマだろう。

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    2021年05月19日
  • ミドルマーチ4

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    最後の文章に感動を禁じ得ない。
    「世の中がだんだん良くなっていくのは、一部には、歴史に残らない行為によるものだからである。そして、私たちにとって物事が思ったほど悪くないのは、人知れず誠実に生き、誰も訪れるこのない墓に眠る、数多くの人びとのおかげでもあるからだ」

    中産階級の女性に光を当てた本作の独創性はいくら強調してもし過ぎることはない。

    心根がよいところに、最後は派手ではないが、一つの幸福が訪れることを伝えてくれる。傑作だ。

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    2021年05月14日
  • ミドルマーチ3

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    物語は激しく動き始める。突然の死、職業の変更、過去の所業の大きさ。

    それにしてもこの時代のイギリスの身分というものをここまであからさまに感じられたことは、大きな収穫である。

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    2021年05月08日
  • ミドルマーチ2

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    本作は、副題に「地方生活についての研究」と銘打ったとおり、狭い人間関係の中で、右往左往する人びとの心理が精緻に描かれている。ドラマチックな場面は少ないが、それが人生と達観させる説得力がある。

    解説の当時の政治状況と職業観は参考になる。

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    2021年05月06日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    前著「批評理論入門」がとても面白かったが
    今回も期待を裏切らない。
    小説の読み方が変わる本だと思う。

    著者の授業がを受けながら
    文学作品を読み通してみたいと感じた

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    2021年05月05日
  • ミドルマーチ1

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    古い作品だからこそかもしれないが、新しい感覚を覚える。
    人生への警句と洞察が、物語と一体となって綴られていく。

    解説を読んで、作者の宗教観、社会観が作品に反映され、一筋縄ではない大作であることを予感する。

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    2021年04月27日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    これは面白い。小説読んでも、結局最後は「面白かったなあ」とか「あのシーンが印象的だった」みたいな感想で終わって、1ヶ月くらいたったら毎回大部分忘れてるパターン。

    この本は小説技法やテーマごと表現について解説されていて、非常に勉強になる。例として小説の抜粋ところどころがあって、プロの分析方法が興味深い。

    古典文学はやはり後世に残るくらいの作品だから、必ずどこかに著者のメッセージやテーマが隠されている。それを読み取れるようになりたい。

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    2021年04月24日
  • ミドルマーチ2

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    主人公ではなく、周囲の人のひとりひとりのエピソードである。その出生、死亡、といろいろな出来事を会話で進行させていく。特別な偶然は設定されていないが、ひとりひとり丁寧に説明している。

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    2020年10月08日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

    購入済み

    初心者にも読みやすい

    『フランケンシュタイン』の物語を知らなくても本書は読むことができる。批評理論を学びたくて本書を手に取ったが難解な解説もなく入門書として大変分かりやすかった。

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    2020年05月16日
  • シンデレラはどこへ行ったのか 少女小説と『ジェイン・エア』

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    2023年刊。
    第1章は、勢いがあって引き込まれる。シンデレラのコンパクトな解説と脱シンデレラ物語としての『ジェイン・エア』。
    第2章以降は、その『ジェイン・エア』を源流とする系譜、『若草物語』『リンバロストの乙女』『あしながおじさん』『赤毛のアン』『木曜日の子どもたち』。その流れがよくわかる。
    なによりもフェミニズムの土俵にあがらないのがよい。ただ、論の展開が少々強引、個々の作品の解説がちょっとくどいようにも感じられた。ブロンテ姉妹のなかのシャーロットの特異性、アンやエミリとの違いにも言及してほしかったかな。

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    2026年03月22日
  • NHK「100分de名著」ブックス メアリ・シェリー フランケンシュタイン 本当の「怪物」は、誰なのか

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     う~ん、本当の怪物ですか? わたしなら「本を1年で365冊超えて読むひと」と答えます。
     それはさておき、本書はメアリー・シェリー著『フランケンシュタイン』を廣野由美子先生が読み解かれたものです。
     先に『フランケンシュタイン』を読むことをおすすめします。
     廣野先生には『フランケンシュタイン』関連の著作がもう一冊。『批評理論入門』です。
     この『批評理論入門』と本書は重なる部分が多いです。『批評理論入門』から「理論」を抜いて、『フランケンシュタイン』部分を縫い合わせたら大体本書ですか?

     わたしは、読んでよかったです。廣野先生の関心の焦点がどのへんにあるのか知ることができました。
     じつ

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    2026年03月20日