廣野由美子のレビュー一覧

  • ミステリーの人間学 英国古典探偵小説を読む

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    書架で見かけて。

    アンビバランス、という言葉がある。
    ある対象に相反する感情を抱くことだ。
    愛と憎しみとか。

    この本ほど、この言葉にぴったりくる本はない。

    読んだことのなかった、読むつもりもなかった作品を、
    探偵小説の歴史とともに、
    著者の人間観を明らかにし、
    後世への影響も含め、
    面白そうに次々と紹介してくれるのは良いのだが、
    それ以上はもう書かないでくれ、というほど解説してくれる。

    読み進めたいのに、読みたくない。
    とても複雑な気持ちになった。
    実際、何ページが本当に読まずに次の章に行ってしまった。
    長い読書人生、こんなことをしたのは初めてだ。

    後半になって読んだことのある作品を

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    2017年05月06日
  • ミステリーの人間学 英国古典探偵小説を読む

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    [ 内容 ]
    読者を謎解きに導く巧みなプロット。
    犯罪にいたる人間心理への緻密な洞察。
    一九世紀前半ごろ誕生した探偵小説は、文学に共通する「人間を描く」というテーマに鋭く迫る試みでもある。
    ディケンズ、コリンズ、ドイル、チェスタトン、クリスティーなどの、代表的な英国ミステリー作品を取り上げ、探偵小説の系譜、作品の魅力などを読み解く。

    [ 目次 ]
    序章 探偵小説の誕生
    第1章 心の闇を探る―チャールズ・ディケンズ
    第2章 被害者はこうしてつくられる―ウィルキー・コリンズ
    第3章 世界一有名な探偵の登場―アーサー・コナン・ドイル
    第4章 トリックと人間性―G.K.チェスタトン
    第5章 暴かれる

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    2011年04月27日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    批評を使い分けることで小説を色々な見方から読むことができる。人文系の大学を出ていない私は背景理解のための知識が乏しすぎて、趣味で読書をする上では批評しながら読むことはできないかもしれないけれど、こういう読み方があるとわかって良かった。予想以上に論拠、引用がしっかりしていたので、人文系の論文が世間で揶揄されるようなただふわふわとした議論をしているわけではないと思った。作者の廣野さんの講義を受けてみたいな。

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    2026年03月15日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    【小説技法篇】と【批評理論篇】の2部構成

    小説技法篇は、意識していたものから普段気にしていないものまで様々な技法をもとに『フランケンシュタイン』を分析する

    批評理論篇は、精神分析批評やジェンダー批評、マルクス主義批評など多くの切り口から『フランケンシュタイン』を解釈する

    SFの先駆的作品なだけあって『フランケンシュタイン』はすごい
    あと、メアリ・シェリーの家族すごい

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    2026年02月14日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    小説の読み方を『フランケンシュタイン』を例に小説技法と批評理論という2面から考察した批評入門書。

    例を用いた解説が非常に分かりやすくすらすら読めるし面白かった。ただ技法と理論を合わせるとかなりの種類があるため一読だけでは頭に入らない。「こんな表現方法や考え方があるんだなぁ」といった感覚で読んでいくものなのかと思った。

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    2026年01月24日
  • シンデレラはどこへ行ったのか 少女小説と『ジェイン・エア』

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    憧れのヒロインはジェイン・エア?

    英米文学の中で『ジェイン・エア』で示された「試練を乗り越えて自力で幸せを獲得する」女性像を描いた作品に注目する論考。確かにシンデレラ・コンプレックスという言葉は有名ながらも、少女小説には勉強で上のステージを目指す話もある。そのような物語を愛読していれば、自然と人生の設計図も似た形を取るだろう。もしくはそののうな人生に価値を見出すからこそ、同じようなタイプの物語をロールモデルとして愛好するのかもしれない。

    『アイドル』『かわいいだけじゃダメですか?』と流行歌が移り変わる中で、シンデレラとジェイン・エアの次に現れるのはどのような主人公だろうか。

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    2026年01月17日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    三宅香帆さんが自分が批評の面白さを知った一冊と紹介しており、興味を持って読み始めた。

    『フランケンシュタイン』を題材にして、批評の手法について具体例を用いて説明してくれる。驚いたのは、フランケンシュタインだけでこれだけ書くことがあり、読み解く事ができるということ。これから読む際、より面白く読むための技法も知ることができたし、小説とはなにかという大きな問題の一端を知ることができた気がする。

    フランケンシュタインは読んだことがなかったが、面白く読めた。ちゃんと読んでからもう1回帰ってこようかな。

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    2025年11月29日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    スケザネ読書本から。ひとつの物語を、これだけ多種多様な視点から眺められる事実にビックリ。つまり、読んだ気になるってことは、ここに書かれた一通りを経た上でにしないとってことだな。ハードル高っ。

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    2025年09月14日
  • ミステリーの人間学 英国古典探偵小説を読む

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    廣野先生の文学批評だから、もっとテクニカルなものと思っていたけど、作品に描かれた「人間」を深掘りする。近代英文学史をミステリーに特化して概観してるので、元々造詣が深い人には納得しながら読めるかも。ドイルとクリスティーだけしか読んでない人にはちょっと厳しそう(自分がそうだった)。
    英ミステリーの古典(文学史的には近代なのに、ミステリー史としては古典なのは不思議)を幅広く読みたいと思ってる人には、最適な読書案内かも。

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    2025年04月13日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    「シラバス読んだらめちゃくちゃ面白そうだったのにいざ取ってみるとそうでもない授業」みたいな感じだった。例えになってないけど。

    メアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』を題材にして、合計21もの批評理論の立場とその実践例を紹介する本。批評理論を抽象的に羅列されたところで何が何だか分からなかっただろうから、その点では理解の助けになった。
    ただほとんどの批評理論が、小説をより深く理解するためのツールではないように思えた。むしろ自分のイデオロギーの正しさを証明するために小説をダシに使っているようで、率直に言えばこんなことをして何になるのか分からない。

    今までに提示されていない読み方を提示すること

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    2024年11月04日
  • 説得

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    miumiuのsummer readsでもらったものの、さすがに英語では読めなかったので翻訳本にトライ。
    予測してたより分厚く、読み始める前から怯む…
    そしてカタカナの名前が覚えづらい…家族嫌なやつ…読んでも読んでも進まない…などと思っていたが、屋敷を出たくらいから面白くなって順調に読み進めることができた。読みやすい翻訳で注釈も助かる。純粋に恋愛小説として楽しめたと思う。

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    2024年07月17日
  • シンデレラはどこへ行ったのか 少女小説と『ジェイン・エア』

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    〈脱 シンデレラストーリー〉の様々な物語の概要をざっと拾うことができて、色々興味持てたのが楽しかった!

    そもそも物語を読む時に、これはシンデレラストーリーか?とかそういう視点で考えることなかったから、新しい視点が1つ手に入ったなと思います!

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    2024年07月04日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    小説「フランケンシュタイン」を題材に小説の読み方について体系的に学ぶことができます。小説のみならず、様々な作品、コンテンツを批評したり分析するのに本書の知識は役に立つと思いますよ。映画とか小説とか読んで考察するの好きな人は読むことをおすすめします!また創作する側の人にとっても学ぶものは大いにあると思います!鑑賞に耐えうる作品を作るには最低限本書に書かれていることくらいは知っておく必要があると思いますね。

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    2024年06月30日
  • シンデレラはどこへ行ったのか 少女小説と『ジェイン・エア』

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    シンデレラからジェーン・エア
    女の幸せってまだまだこれから変わっていくのかも

    ジェーン・エアを読んだのは中学生の時。
    本を握る手のひらがゾワゾワするほど物語に引き込まれたのは初めての経験だった
    今も大好きな小説

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    2024年01月14日
  • シンデレラはどこへ行ったのか 少女小説と『ジェイン・エア』

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    『赤毛のアン』『若草物語』『リンバロストの乙女』『あしながおじさん』などの少女小説に描かれる、強く生きる女性主人公の物語はいつ、どのように生まれ、展開していったのか。英国の古典的名作『ジェイン・エア』が与えた衝撃と、そこから始まる脱シンデレラ物語の作品群を読み解き、現代における物語の意味を問う。
    半分くらいは未読だったんですが、気になりすぎて読みたくなっちゃった。子供の頃、こんな難しいことは考えずに読んでいたけれど、確かに女性が立ち上がって羽ばたく小説って海外ものが圧倒的に多かった気がする。海外小説にどっぷり漬かっていて、私があまりディズニーにはまらなかったのは、もしかしたら王子様を待つタイプ

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    2023年11月12日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    本書がどういう本なのかということについては、筆者が書いた紹介があるので、それを引用しておきたい。
    【引用】
    批評理論についての書物は数多くあるが、読み方の実例をとおして、小説とは何かという問題に迫ったものは少ない。本書ではまず、「小説技法篇」で、小説はいかなるテクニックを使って書かれるのかを明示する。続いて「批評理論篇」では、有力な作品分析の方法論を平易に解説した。技法と理論の双方に通じることによって、作品理解はさらに深まるだろう。多様な問題を含んだ小説「フランケンシュタイン」に議論を絞った。
    【引用終わり】

    私は小説をよく読む。本書は、その小説をよりよく、より深く味わうために有用ではないか

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    2023年03月05日
  • ミドルマーチ1

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    サイラス・マーナーの感触が良かったので、安心して手に取ってみたのだが。。。
    結構読みにくい。情報量が多いわけではないんだが、感情移入できないというか。この人の作品は姫野カオルコさんの作品にも通づる、ジェンダー縛りな世の中の生きづらさと戦うことへのアホらしさと大事さを通して「死ぬまでにどんだけ自分に対して頑張れたのかよお前」っていうのがテーマで。頭からっぽな人間に限って表面しか見えないグレーズドドーナツみたいな考えを人に押し付けるが、しかし本質を知っている人間が幸せかと言ったらそーでもないんだよな。

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    2022年06月06日
  • 批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義

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    「批評の教室」で紹介されていた本。「批評の教室」よりも本格的で、教科書的。よりステップアップする人は必読だ。

    小説技巧篇と批評理論篇の二つで構成されている。どちらも、19世紀の英国の小説「フランケンシュタイン」を読解することを通して紹介していく。

    前半では、ストーリーとプロット、語り手、結末など、作り手が仕掛ける技巧がクリアに分かる。後半は、脱構築、精神分析、フェミニズムなど、あらゆる「読み」の可能性が実感できる。

    非常に巧みな、そして親切な入門書だ。もっと早く出合いたかった。

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    2022年02月02日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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     前著『批評理論入門』は主に批評家視点での読み方であったが、本書では批判的な読み方ではあるが一般の読者寄りの視点での読み方の解説になっている。今回は『ミドルマーチ』が題材。具体的な例を挙げながら解説するのは前著と変わらないが、より社会や経済など広い概念からの批評技法となっている。ただ、やはり批評のための読み方であり、素直に小説を読むことを許してはくれない。
     前著、本書を通して批評的な読み方をみてきたが、どうも言い訳感が拭えない。世の中にはちゃんとした批評家もいるのかも知れないが、自分が書きたくても書けなかった小説を書いているのが悔しくて、批評家という立場を使っていちゃもんをつけて溜飲を下げて

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    2021年08月28日
  • 小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義

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    第一部は小説技法篇として、クライマックスやポリフォニーなどの定義と、それが『ミドルマーチ』において、どのような効果を得ているかが項目立てられている。

    第二部は小説読解篇として、心理や科学、倫理といった視点で『ミドルマーチ』の主題を追っていく。

    どちらも、小説をどう読むか、またどんな切り口があるかを知るにはとても良くて。
    第一部も第二部も参考になった。

    『ミドルマーチ』を読んでいたならば、よりこの新書の面白さを味わえただろうと思うだけに、少し残念な部分でもある。

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    2021年05月25日