谷川直子のレビュー一覧

  • 四月は少しつめたくて

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    詩が書けない藤堂とその周囲の人をめぐるお話。

    詩とは「心の内側に降りていく階段」であって,
    世間にあふれている言葉ではダメなんだ。
    そのことが強く伝わってきました。

    普段,気にせず使っている言葉。
    だけども,本当は,言葉は大切に扱わなくちゃならないんだ。
    そう感じました。

    言葉を使うっていうことは難しいですね。

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    2016年01月05日
  • 四月は少しつめたくて

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    文句なしの「良い」一冊。

    日々、生活の中で
    言葉を選んでいるのは、それらを紡ぐ一人一人。
    その各々、本に登場するみんなが
    品を持っている。
    だから文章に無駄がない。

    詩人と、編集者の関係は
    どこか滑稽。
    でもその距離に、二人の
    控えめな主張と深い悲しみが
    現れているようです。

    教室の生徒さんと、
    そのご家族たちも、
    誰一人、不要なキャラクターがいない。

    とても満足度の高い一冊でした。

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    2015年10月23日
  • 四月は少しつめたくて

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    もう10年以上、詩を書けずにいる大詩人。彼に詩を書いてほしいと願う編集者。娘が事件に巻きこまれて以来、言葉を発しなくなってしまったことを気にやむ母親。
    みんなが誰かに伝えるための言葉を渇望している。意味のある言葉を使って意味のある会話をしたい。けれど、「ほんとうの言葉」って何だろう。借り物ではない自分の言葉で、気持ちを伝えたい。それにはどうしたらいいのか。
    答えは、詩の中にあった。大詩人が最後に見つけた、「詩とは、自分の心の内側に下りていくための階段」という言葉が、深く深く僕の心に響いた。

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    2015年06月12日
  • 走れ、無印の馬

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    地味OL乃里は競走馬カリカリウェンディのファン。引退した後は馬主が引き取りを拒否。乃里が金を出して廃用になるのを阻止。毎月の費用のためスナックで夜バイト。知り合った客隼人に、ウェンディを種付けして生まれた子のオーナーになってもらう。その子は果たして勝てる馬になるのか?

    めっちゃ面白かった&こういう話好み。乃里や隼人のキャラ、ライバル馬主で金持ちで嫌な奴阿久津のキャラも立ちまくってる。馬主や厩務員たちの具体的な仕事内容も面白かった。

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    2026年07月03日
  • 走れ、無印の馬

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    表紙に描かれている馬の表情に惹かれて
    借りました。

    競馬の世界は血統が良くてお金があるほど
    優位に立つこともできますが、
    しかし、それを覆すことができる力を
    隠し持っている馬がいる。

    血統も価格も安いとバカにされたトレジャリー。
    そしてその馬を支える人たち。
    トレジャリーと彼らのやりとりもよかったです。
    馬は話せることはできないけれど
    馬なりに私たちの思いをほんの少しは
    わかってくれているのかなと思いました。

    厳しい戦いの世界で1勝でも勝ちたい、勝たせたいと
    いう想いが1つになった時にそれはとても
    すごい力になるなと思いました。

    何よりも馬たちが全力で走る姿はきっと
    美しくてお金では代

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    2026年06月12日
  • その朝は、あっさりと

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    沢田恭輔が老衰で亡くなるまでの過程を、母 志麻、長女 洋子、次女 素子、長男 誠らの行動を中心に、デイサービスのアワハウスの介護士を含めて、何かおもしろ可笑しく綴った物語だが、随所に一茶の俳句が登場するのが楽しめた.中学の社会の教師だった恭輔にまつわるエピソードも満載で、昔の時代のおじさんの典型だと思った.介護に携わる人たちの苦労を前面に押し出すのではなく、ある程度許容して行動してきたこの家族の連帯感は素晴らしいと感じた.

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    2026年02月09日
  • その朝は、あっさりと

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    介護、看取りについて知りたいと思って読みました。いろいろ知らないことがわかって良かったです。
    人ひとり死ぬということは、こういうことなのだなあと思ったりしました。

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    2025年08月17日
  • その朝は、あっさりと

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    タイトルから察しがつく通り、介護から臨終までを描いた小説である。
    父恭輔96歳。師範学校を出て教師となり、教頭、校長、教育委員長まで務め上げ、大学教授の時期もあり、叙勲も受けている。父は介護施設でも先生と呼ばれ、人に慕われる人格者でもある。その父が、10年前から認知症を発症した。自宅で介護するのは、元教え子だった妻志麻85歳。老々介護をサポートするのは、未婚で同居の長女洋子と、義父を介護して見送った経験のある次女の素子。長男で末っ子の誠は、金銭面でのサポートはするものの、介護の役にはたたない。

    物語は恭輔が好きな小林一茶の俳句と共に進む。各章は夢うつつの恭輔の独白?からはじまり、現実生活での

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    2025年07月16日
  • 私が誰かわかりますか

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    田舎の長男の嫁の置かれた過酷な現実。人間の内面の酷さ、世間の冷たさ、現実を誇張せず隠しもせずありのままに描いていた。重たい問題なんだけどさらりと書かれているのでさわやか。介護の病院で働く桃子が主人公。理不尽なことの多い介護だが義務を果たした者だけが見れる風景があることに慰められる。看護、介護は避けて通ることができない。だからする側される側も幸せでなければならない。お互いにありがとうの感謝の気持ちを忘れずに。

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    2025年05月17日
  • 愛という名の切り札

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    ネタバレ

    かなり面白かった。
    というより刺さった。

    小説終盤の理比人さんの言葉は、私の好きなエーリヒ・フロムの言葉とほぼ一緒。
    愛するということはナルシズムを克服し、孤独に対峙し、能動的に愛するということ。
    マイノリティだからこそ到達した答えなのかもしれない。

    登場人物全員の心情に共感することができた。
    個人的には百合子さんの考え方がリアリストで好きだ。非常に冷静に感情の出どころを分析しつつ、それでも人生はチャレンジの連続だと、結婚生活を添い遂げる習練と覚悟を持った人にしか分からない境地だと思った。

    いずれにせよ、愛するということは一筋縄ではいかないが、課題はシンプルだと思った。梓さんの場合は、一

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    2025年04月20日
  • その朝は、あっさりと

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    理想的な看取りだった。
    自分事のように心に響く。
    この時が来たら、心持だけでもこの本を手本にしたい。
    娘2人はやっぱり頼りになると羨ましく、自分を重ねる。

    一茶の俳句が章ごとに重みを増す。
    こんなに俳句の意味が伝わってきたのは初めて。
    一茶、侮れない。句集を読んでみたい。

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    2025年03月11日
  • 私が誰かわかりますか

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    地方の長男の嫁、私は2ヶ月で義両親との同居を解消したので、この本の中の長男の嫁のように我慢をするとか無理だなと…読んでいるだけでも苦しくなる。他に世話をしてやるものがなければ、受けて立たないとと奮い立つ女の人たち。私たちの両親の世代くらいまでは、何の疑問も持たなかったのだろうか。介護、老いていく親、夫との関係、苦しい読書時間でした。

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    2025年03月09日
  • その朝は、あっさりと

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    老衰で、家で介護され亡くなることは幸せなのだろうか?女たちの時間を犠牲にして。この親の介護は妻や娘がする問題はモヤるなあ…私だったら、家族を犠牲にしてまで家で死にたいだろうか…??死んでいく本人の思いは分からない。介護は何が正解か分からない。それでもあっさりとその日が来て、世界は変わらない。小林一茶の俳句集、ちょっと読んでみたくなりました。

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    2025年03月02日
  • 私が誰かわかりますか

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    ネタバレ

    リアルです。本当に。
    読んでて辛くなるほど。
    外から見ると異常な村の中の“常識”と、長男の嫁と言う立場。
    時代遅れな男尊女卑。
    でも、田舎の親戚付き合いって本当にこんなもんです。
    都会の人から見れば頭おかしいけど、これが当たり前で日常なんですよね。
    色んなパターンの介護の話。
    読んでいて思ったのは、もっと協力的な旦那さんが居たなら…
    話を聞かない、手を出さない…そんな長男ばかりでは無いはずだと思いたい。

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    2024年11月11日
  • その朝は、あっさりと

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    この手の話は時々出るが、感覚が新鮮でありながら大袈裟な演出のないところが素直に読める。

    まぁ誰でも死んでしまうんだなぁ。
    それに一茶の俳句が効果的に使われ一茶をまた読みたくなった。

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    2024年09月27日
  • その朝は、あっさりと

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    96才、元教師の認知症男性の老衰死迄の数日間を現在と過去に行きつ戻りつ描いた、家族による介護の小説。10章から成るが、各冒頭の数行が俯瞰的で彼岸との境目の様で面白い。介護に翻弄される娘達と母親の会話もリアルで身につまされた。ディケアの佐山君が最後に挨拶に来た場面では泣いた。全編に一茶の俳句が恭輔の生き方、理想の死に方を表していて格調を上げていた。

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    2024年09月11日
  • あなたがはいというから

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    題名に惹かれて借りた本!
    思いがけない物語に最後は涙なしでは
    読むことができなかった、、、。

    本好きな私にとっては瞳子の言っている
    ことが分かるような気がする。
    物語の終わりはきれいだけど、
    現実の世界はそうもいかない。
    きれいな世界がみたくて本を読む。

    1番大事なのは『こころ』

    昔の恋を懐かしむのは今に満足して
    いないから、、、。
    でも昔のことはきれいで、、、。

    色々と奥が深い内容の本だった♡

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    2023年11月20日
  • 愛という名の切り札

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    結婚について考えさせられる。梓に同情しながらも、自分らしく生きていけない不自由さについて考えさせられた。
    梓も百合子も最後は自分らしく生きていくことができていて良かった。結婚したからこそ不自由で、結婚し続けても離婚しても自由になれる。

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    2023年05月13日
  • 愛という名の切り札

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    結婚をする道を選んでもしない道を選んでも得るものはたくさんある。失うものもある。どちらを選んでもそれがその人の人生。


    私は、もう叶わないけど、あの人と結婚したかったな。

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    2023年05月02日
  • 私が誰かわかりますか

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    テーマは介護と看取り
    キーワードとなるのは「長男の嫁」

    再婚を機に東京から地方都市に移住した桃子を待っていたのは義理の父の介護
    「長男の嫁」と言うだけで当然のごとく介護を押し付けられてしまいます。

    義父を在宅介護する友人の恭子、育児と仕事と介護の三つ巴につぶされそうになる瞳、死んだ夫の両親に家政婦のように扱われている静子
    この3人も「長男の嫁」

    昔に比べれば少しは変化したのかも知れないけれど、本作に登場する村社会では介護=長男の嫁の義務と言う思想が根強く残っています。

    私の周りには自分の親の介護でさえ一杯一杯になり苦しんでいる人もいるのに痴ほう症を患う義理の親の介護を嫁がするのが当然の

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    2023年02月12日