谷川直子のレビュー一覧

  • 世界一ありふれた答え

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    同じ病の苦しみを持った二人のお話なんだけど、とても静かな、色でいうと水色の時間がずっと流れていた。
    まゆこのアラベスクの曲のイメージだからかな。
    読みながら、頭にアラベスクが流れていた。
    ピアノを練習し、少しずつ氷が溶けていくように変わっていくさまが良い。ずっと平坦に進む感じが、親娘との出会いで流れが速くなる。
    最後のセリナのアラベスクは良かったな。
    ずっと重い小説を読んだ後だけに、少し気持ちが軽くなれた。

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    2017年08月08日
  • 世界一ありふれた答え

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    2017.2.11
    自分の身に何が起ころうと世界は毎日動いている。それは分かっていても、実際に自分の身に辛いことが起きたときにそれを事実として受け入れるのはなかなか難しいもの。それでも、他人から見ればわからない辛さなんかを人はそれぞれ抱えていて、そうやってみんな毎日を生きてるんだと思う。タイトル通り答えはきっとシンプルで、でもそれに気付いて認めるのはなかなか大変なことなんだろうな。読み進めるのが苦しいような、でも登場人物の気持ちがわかる場面もあって。切なくてちょっと苦しい、でも人に優しくしたくなるそんな本だった。

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    2017年02月19日
  • 世界一ありふれた答え

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    表紙の絵に惹かれて。波打ち際の白いピアノが孤独で寒そう。このピアノを鳴らすのは誰でもいい。音楽は誰も必要としていない。ドビュッシーのアラベスクを聴きながら読んだ。レベルは全然違うけど、ピアノを弾きたくなった。

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    2017年01月09日
  • 世界一ありふれた答え

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    ピアノの練習をすることが大きな部分を占めている.ドビュッシーのアラベスクがずーっとバックに流れているような感覚の中で,一緒に死のうと約束したうつ病の二人がカウンセラー的な問答をしながら,生きる事を諦めきれないで進んでいく.最後唐突に現れた親子の登場で一気に物語が加速しいい感じに終わる.なかなか,透明感のある物語だった.

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    2016年12月28日
  • 四月は少しつめたくて

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    妻に先立たれ「詩」が書けなくなった詩人と、担当編集者の話。「詩」というものが、なかなか難しくて理解困難。「人がじゃんじゃん同じ言葉をあちこちで使うと、その言葉の意味がどんどんすり減っていく。」この感覚はわかる気がする。

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    2016年12月24日
  • 世界一ありふれた答え

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    うーん、悪くはない。が、前作の方が良かった。前作の『四月は少しつめたくて』と、構成も似ているが、あっちの方が自然だった。
    40歳のやつれ果てた女が、いくら難病で鬱でも、年下の新進ピアニストの男に声を掛けられるというのが、あり得ない気がする。前作は中年のかつては人気のあった詩人と若い編集者だったから、気持ちが入りやすかった。それに、前作はカルチャーセンターの生徒たちの人間模様もリアルで面白かったが、こっちは残り四分の一になるまで、ほとんど二人きりの世界で、息が詰まる。唐突に現れたシングルマザー母子も不自然。
    比べたらきりがないが、それだけ前作の出来が良かったわけで、前作を読んでいなければ、これ

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    2016年12月04日
  • 世界一ありふれた答え

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    おえーって感じ。読みたくない。でも、おえーってなっても、わたしもこの気持ちに心あたりがある。さいご、なんかよかったね。

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    2016年11月18日
  • 断貧サロン

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    30歳、そろそろ限界のキャバ嬢
    「モデル志望」の彼氏に貢ぎまくって借金数百万

    そんな主人公に声をかけたのが貧乏神被害者の会(BHK)

    なんと彼氏は現代の貧乏神だというのだ


    なかなか設定は面白いけれど、全体的に軽すぎて
    表面だけを滑っていく印象
    もうちょっと人間関係を丹念におえば面白かったかも

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    2015年11月27日
  • 四月は少しつめたくて

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    藤堂孝雄という書かなくなった詩人を軸に二つの物語が交互に語られる.でもどちらも言葉の持つ力に向き合っていて,最後には再生の瞬間を見せてくれる.挿入されている詩も良かったです.

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    2015年07月28日
  • 四月は少しつめたくて

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    現代にとても即した小説で、誰もが薄々思っていたことが書かれていた。

    スマホ、ライン、スタンプなどの登場で言葉はどんどん従来の意味から離れ、空虚なものとなってきている。かわいい、いい感じなど使い勝手の良さから意味が複数加えられ本来の意味を見失った言葉もある。

    詩人というのは、言葉に対して真摯で、物事に対しても簡単に考えるということをしない人種だとわたしは思う。そんな言葉と物事を大切に考える詩人と、現代の浪費される言葉を並べて描き、生きた言葉を使うことの大切さを読者に教えてくれる。

    作中に出てくる詩がとても素敵でした。「謝罪は権力を与える」その通りだと思います。今まで一度も考えたことがなかっ

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    2015年06月23日
  • 四月は少しつめたくて

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    詩が書けなくなった大詩人と女性編集者との微妙な関係。そして、娘と母親との間の心の溝は埋めることができるのか?詩とは何なのか、自分だけの言葉への模索をとおして、成長していく人々のアンソロジー。心の深部で共鳴するなにかを感じる作品。

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    2015年06月13日
  • 断貧サロン

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    新聞の書評を見て読んでみた。たしかに、貧乏神がイケメンに化けて女に貢がせる「ひも」のような生活を送っていて、他方で、そういう女を貧乏神のマインドコントロールから抜け出させようとする「貧乏神被害者の会(BHK)」が活動しているという奇想天外な状況設定の中、最近流行りの地元志向とか、節約志向のようなものも織り交ぜつつ、スピーディーにストーリーが展開して、読んでいて面白いことは面白い。ただ、30歳前後の独身女性に対するメッセージがあるような、ないような、何らかの教訓を示唆しているような、していないような・・・何となく中途半端な感じがした。最後に短いオチはあるのだが、読み進みながら、BHKに関するどん

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    2014年12月18日
  • 断貧サロン

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    ホントにいるかも貧乏神。あっち行けシッシッ!と
    思うけど、貧乏神も一応”神様”だよね(たぶん)。

    もしかしたら何かを悟らせたいと思って現れたのかも
    しれない。彼女達がそれぞれ何かに気づいて、
    それに向き合えるようになった時、貧乏神の役割が
    終わったから帰って(消えて)行ったのかもしれない。

    だって貧乏神様(あえて神様と言う)が消えた後、
    彼女達みんな憑き物が落ちたようにせいせいと
    晴れ晴れとしてたから。
    一種の厄落としみたいなものだったのかな?

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    2014年11月18日