【感想・ネタバレ】世界一ありふれた答えのレビュー

あらすじ

離婚して未来を見失った女。
ピアノを弾く時だけ、指が動かない病いのピアニスト。
人生のどん底で出会った二人の再生を描く
今年最高の感動作!

読みふけった。引きずり込まれた。これは私のこと。違うのに、そう思った。
伊藤比呂美

なんと「大きくあたたかな発見」だろう。深く、確かに、リアルに心に迫る。
落合恵子

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ジャケ買いだったし
どうしても読みたいわけでもなかった。
でも読み始めたら最後まで読み終えるのに
時間はかからなかった。

心の中のもやもやは
病名がつく、つかないに関係なく
いつも自分を支配し続ける。

傷を舐めあいたいわけじゃない。
知った気になんかなってほしくない。

誰かのしあわせを願う気持ちの
なんと尊いことか。
自分以外の誰かのための時間。祈り。

生きようとするとき、そのエネルギーの源は
『誰かへの想い』なのかもしれない。

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2018年05月13日

Posted by ブクログ

2冊目の谷川直子さん。
人が「治る」ってこういうことなんだなぁと。
世界が外に開く瞬間みたいなものが丁寧に描かれている。
この人の書く文章はなんだか独特。
何が独特なのかわからないけど。
なんだろうぁ、この感覚。

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2017年08月05日

Posted by ブクログ

うつ病になってしまった政治家の元妻とピアノが弾けなくなったピアニストが世界一ありふれた答えを見つけるまでの話。『四月は少しつめたくて』よりは、こちらの方が読み易く思う。

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2017年01月18日

Posted by ブクログ

いつか、私にも本当の自分の気持ちに気付く時が来るのかな

気持ちが強いときからトレーニングしたほうが良さげだな

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2016年11月09日

Posted by ブクログ

うつと診断され、自分の考え方から抜け出せずにいる2人。現状のままでいいと思う一方で、ここから抜け出さないとと日々もがくことは、きっと本人たちからすると凄くしんどくて辛い日々なんだろう。
それでも前の日常に戻れるように、いや前とは別の日常生活が送れるように必死に前を向く姿が良かった。現実はこんなふうにうまくいくことばかりではないと思う。本人にしか分からない不安や絶望がある。でも、毎日人は嫌なことがあったり不安なことを抱えながら日々過ごしていると思わせてくれる。

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2024年08月02日

Posted by ブクログ

「世界一ありふれた答え」 谷川直子 ★★★☆☆

日の出前と日の入り後に発生する空が濃い青色に染まる時間帯を「ブルーアワー」という。
太陽と月が入れ替わる時間だ。本作はブルーアワーのような作品だった。凄い出来事があるわけではないが整然と美しいのだ。
主人公たちは、病気になる前は太陽だった。多くの人に認められ、世界の中心にいた。
しかし、今は月だ。自ら輝くことはできない。
太陽として生きてきたのに突然月だと言われ未来を見失った。
でもね、世界にとっては月だろうが太陽だろうが同じなんだよ。そんなの関係なく回り続ける。自分に価値があると判断するのは他人ではなく自分自身。価値があるとかないとか考えることも無意味なのだ。
#引用
・同じだからこそ、人は違いにこだわるのだ。すべての人の共通点は生きているということ。
・世界は私を必要としていない。世界は誰も必要としていないのだ。なんという大きくてあたたかな拒絶。
・同じ骨を持ってみんなが生きている。あるいは死んでいく。それだけでじゅうぶんに価値があることなの。みんな取るに足りない存在で、(中略)、でも生きていてそれだけでじゅうぶんなの
・ある意味、私は他者であり、他者は私なのだ。だからこそ愛しく思えて共感できる。

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2023年10月27日

Posted by ブクログ

同じ病の苦しみを持った二人のお話なんだけど、とても静かな、色でいうと水色の時間がずっと流れていた。
まゆこのアラベスクの曲のイメージだからかな。
読みながら、頭にアラベスクが流れていた。
ピアノを練習し、少しずつ氷が溶けていくように変わっていくさまが良い。ずっと平坦に進む感じが、親娘との出会いで流れが速くなる。
最後のセリナのアラベスクは良かったな。
ずっと重い小説を読んだ後だけに、少し気持ちが軽くなれた。

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2017年08月08日

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2017.2.11
自分の身に何が起ころうと世界は毎日動いている。それは分かっていても、実際に自分の身に辛いことが起きたときにそれを事実として受け入れるのはなかなか難しいもの。それでも、他人から見ればわからない辛さなんかを人はそれぞれ抱えていて、そうやってみんな毎日を生きてるんだと思う。タイトル通り答えはきっとシンプルで、でもそれに気付いて認めるのはなかなか大変なことなんだろうな。読み進めるのが苦しいような、でも登場人物の気持ちがわかる場面もあって。切なくてちょっと苦しい、でも人に優しくしたくなるそんな本だった。

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2017年02月19日

Posted by ブクログ

表紙の絵に惹かれて。波打ち際の白いピアノが孤独で寒そう。このピアノを鳴らすのは誰でもいい。音楽は誰も必要としていない。ドビュッシーのアラベスクを聴きながら読んだ。レベルは全然違うけど、ピアノを弾きたくなった。

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2017年01月09日

Posted by ブクログ

ピアノの練習をすることが大きな部分を占めている.ドビュッシーのアラベスクがずーっとバックに流れているような感覚の中で,一緒に死のうと約束したうつ病の二人がカウンセラー的な問答をしながら,生きる事を諦めきれないで進んでいく.最後唐突に現れた親子の登場で一気に物語が加速しいい感じに終わる.なかなか,透明感のある物語だった.

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2016年12月28日

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うーん、悪くはない。が、前作の方が良かった。前作の『四月は少しつめたくて』と、構成も似ているが、あっちの方が自然だった。
40歳のやつれ果てた女が、いくら難病で鬱でも、年下の新進ピアニストの男に声を掛けられるというのが、あり得ない気がする。前作は中年のかつては人気のあった詩人と若い編集者だったから、気持ちが入りやすかった。それに、前作はカルチャーセンターの生徒たちの人間模様もリアルで面白かったが、こっちは残り四分の一になるまで、ほとんど二人きりの世界で、息が詰まる。唐突に現れたシングルマザー母子も不自然。
比べたらきりがないが、それだけ前作の出来が良かったわけで、前作を読んでいなければ、これもそこそこ良かったのかもしれない。しかし、『おしかくさま』『四月は少しつめたくて』と、「おおっ!谷川直子いいぞ!」と盛り上がった気持ちが少し冷めたのも事実。
ピアノに関しては、ほとんどドビュッシーのアラベスクしか出てこないが、トキオの指導が的確で、その部分を読みながら、もう一度弾いてみるか、という気持ちになった。ピアノの音や構造についても『羊と鋼の森』より、表現が上手かった。

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2016年12月04日

Posted by ブクログ

おえーって感じ。読みたくない。でも、おえーってなっても、わたしもこの気持ちに心あたりがある。さいご、なんかよかったね。

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2016年11月18日

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