伊勢田哲治のレビュー一覧

  • もうダマされないための「科学」講義

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    作者の方々が色々な分野で信頼できる人達ばかりだったので手にとった。期待どおり。菊地誠という人はブログの文章は明確で分かりやすくて素晴らしいのだが、本になると非常にレベルが落ちてしまう。もちろん言っていることはすごく良くて、論理的でよろしいのだけれどブログのあのカリスマ性が薄れてしまうように思えるのは僕だけだろうか?技術開発者さんに登場願いたい(^^)。菊地さんと松永さんに繋がりがあるのが嬉しく思えた。

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    2012年05月05日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    戸田山和久さんの『「科学的思考」のレッスン』を読んだ直後に、本書を読んだ。
    世に出た順序としては逆行することになったけれど。
    どうしても戸田山本がこの本を読むときのガイドラインになってしまった感がある。
    本書で菊池誠さんは、リスク評価の難しさの指摘した上で、理屈を説明することが安心につながらないと言っている。理屈と気持ちの折り合いをつけることが大事だと。
    戸田山本では、この点について、「安心」も筋道を通して議論すべき対象とすべきだという立場をとっている。
    この点について、私は戸田山説に賛同したくなってしまうのだが、それはやはり先に読んでしまったため、なのだろうか。
    正直、今の自分は科学的思考力

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    2012年02月22日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    一般向けの話と、科学者向けの話が混在。大学の講義でやって欲しかった内容である。各章の執筆者を著作をfurther readingとしたい。付録がいちばん痛快であった。

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    2012年01月22日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    最初に科学と疑似科学について知りたい人にはオススメ。かなりとっつきやすい本。
    いかに自分たちがリスクゼロを望み、その結果二項対立で物事を考えてるかが分かる。

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    2012年01月04日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    「科学」はれっきとしたプラスチックワードであって、その実よくわからないままに私たちはそれを使用している。そのことを嫌でも反芻せざるをえなくなったのが、東日本大震災と原発問題なのだろう。第4章の科学コミュニケーションの問題は、政治教育と公共性の問題とも似たような構造を感じた。(いずれも、これまでは「おかみ」に与えられるものだった)科学にまがいものでない「根っこ」を与えようとする、適格な書ではないだろうか。文体も軽快で、すらすら読めた。

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    2011年12月19日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    科学とニセ科学の境界問題,科学の周辺領域,メディアにおける科学の取り扱い,科学技術コミュニケーションの考察など。勉強になりました。付録として,放射能関連デマ(主にネット上)を紹介。

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    2011年12月15日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    理科系科目が好きでないとか不要だという人にこそ読んでほしい。で、感想聞かせて。これからの科学には、目に見えないものなんか信用できるか!という人が必要です。絶対に。

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    2011年11月11日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    学校で教わる理科のイメージとは異なり、科学の問題に確定した答えがあるとは限らない。科学にも不確かな面があり、そのことが科学不信をもたらすことがあるという。しかし、不確かな面に切り込んでいくでいくためにも科学的思考の訓練が必要となるのは間違いない。科学不信を取り除くには専門家と一般市民とが双方的に対話する場を作っていくことが重要だと指摘している。
    安全性の基準は必ずしも客観的かつ不変的なものでなく、当事者のおかれた状況などによって異なってしかるべしという記述になるほどと思った。

    5人の著者による解説を足し合わせたものだが、それぞれ内容があってよい。

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    2011年11月07日
  • 哲学思考トレーニング

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    twitterや2chでうんこな議論があふれかえってるので再読しました。


    哲学に興味がない人にもお勧めできるすごくまっとうな議論の本です。
    価値判断は価値判断からしか導けないとか、反証主義の話とか、こういうのを義務教育でやればいいのにって思います。

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    2011年09月20日
  • 哲学思考トレーニング

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    ネタバレ

    社会調査のウソ同様、批判的視座を獲得するための能力涵養の本です。
    哲学的思考は決して無駄なものではなく、全体的な『俯瞰的』視点と微細な『違い』を峻別する力をつけるにはもってこいの入門書だと言えます。
    コミュニケーションの齟齬や4枚カード問題に代表される理解力のテスト等、なかなかはっとさせられるものがあり、大変面白く読めました。
    ただ、少し説明的文章が多かったのが残念です。哲学思考の具体例がもう少しあれば……と思います。

    そういえば、僕が中学生の頃、『自分の考えてる事は特殊かも知れないけど、例えば1%の人が僕と同じようなアイデアや考えを持ってると仮定した場合、日本の人口だと約1200万人が僕

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    2011年09月13日
  • 哲学思考トレーニング

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    クリティカルシンキング(批判的思考)入門。
    ここでは物事を論理的に吟味して取り入れてゆくための方法を紹介している。しばしば使われる「批判」という言葉は、物事を否定するのではなく、分析して吟味するという程度の意味である。
    紹介されている考え方の中には、無意識に出来ていることもある。しかし思考のツールとして整理しなおすと、つい見過ごしてしまう議論の盲点が発見でき、考え方に合理性とバリエーションが生まれるだろう。

    クリティカルシンキングの心構えとして、
    「間違いを認めるのを恐れないこと」
    「自分の意見に感情移入しすぎないこと」
    「批判は必ずしも自分自身に対する攻撃ではないことをわきまえる」
    などを

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    2011年02月13日
  • 哲学思考トレーニング

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    屁理屈や果てしない懐疑を超え、筋道を立てて考えるのが哲学思考。その筋道のつけ方を分かりやすーく教えてくれる。
    答えのない問や価値主張(価値判断)の相違に対する「哲学思考」の可能性と限界について 多く紙幅を割いている点もいい。ハウツー的なクリティカルシンキング本とは全く違う。
    議論をすると、ついつい道場破りの様な気持ちになって、相手を論破することに心を砕いたり、「この人話にならないわ」と決めつけて心を完全に閉ざしたり…しがちな性格を改めて反省。

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    2011年02月04日
  • 哲学思考トレーニング

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    グライスの対話原理の話を知ることができたのは収穫。
    倫理パートが完全に理解できていない可能性があるため読み直してみよう。あと自然からの誤謬と自然主義的誤謬を私は混同していたらしい。。。

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    2010年12月02日
  • 哲学思考トレーニング

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    [ 内容 ]
    テツガクなんて小難しいだけで、日常の現場では何の役にも立たないのでは?
    否、それは工夫しだいで思考のスキルアップに直結するものだ。
    本書では、分析哲学、科学哲学、懐疑主義、論理学、倫理学などの思考ツールを縦横無尽に使いこなす術を完全伝授!
    もっともらしい屁理屈や権威にだまされず、かといって不毛な疑いの泥沼に陥ることもなく、一歩ずつ筋道を立てて考え抜くコツが身につく。
    すぐにも応用可能なノウハウを習得しながら、哲学的思考の真髄も味わうことのできる、一粒で二倍おいしい知の道具箱。

    [ 目次 ]
    第1章 上手に疑うための第一歩―日常会話のクリティカルシンキング(まずは疑う習慣から 議

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    2014年10月27日
  • 倫理思考トレーニング

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    クリティカルシンキング、クリティカルディスカッション、ネガティブケイパビリティ。事実確認や意見の相違、価値観や問題設定などの違いを明確化することで議論を正しく進めようと言う手法。
    やや非現実的なショートストーリーを使うことでわかりやすくなっている。
    根拠設定、事実と意見を分ける、判断のステップを分ける、など当たり前のことなのではあるが、前提を共有していない相手だと、暗黙のもの明示しないと通じないことも多い。

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    2025年11月18日
  • 科学を語るとはどういうことか 科学者、哲学者にモノ申す

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    2023-05-13
    いやあ、面白いほど話が噛み合っていない。最終的には価値判断に帰することであり、そこはまあ趣味の問題と言ってもいいのだけど、そこに至るまでまだ考えることがあるのではとも思う。
    全員が合意することを目指す営みと、価値判断との境目がどこか、という話か。
    また、一方が「取り組む問題を明らかにせよ」というのに対し、「何が取り組む問題なのかが問題だ」と答えて平行線に陥っている気もする。
    存在するゴールに到達することが大切と考えるか、あってもなくてもそこに向かうことが大切と考えるか。ここまで来ると結局価値判断ということになるのか。

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    2023年05月14日
  • 哲学思考トレーニング

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    哲学思考トレーニングというタイトルであるが、内容はクリティカルシンキングの入門書。哲学、論理学、科学の視点から日常生活に活かせる思考のツールを提供してくれる。デカルトの方法的懐疑もクリティカルシンキングの対象に。

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    2023年04月23日
  • 哲学思考トレーニング

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    ネタバレ

    ・タイトル通り、「トレーニング」であった。具体例と手順が出てくるので、逐一、理解した/理解していない(もう一度読む)を判断しながら読み進めれば、血肉になり得る。ナナメ読みしようとすると、どの立場で話されているか見失うので、一文ずつきちんと読んだ方が むしろ速い。
    ・()括弧内の補足がいちいち、生徒と距離を縮めようとする教員みたいで愉快
    ・タイトル(から自分が想像したこと)とは異なり、クリティカルシンキングのトレーニングに終始した。これが哲学的思考の一歩だから、と説得されたが もっと実用的には見えない話 が出てくるかと思っていた。
    とはいえ、『クリティカル・シンキング トレーニング』と題されてい

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    2022年10月24日
  • 科学を語るとはどういうことか 増補版

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    主な内容はお互いがズレた方向を見てお互いの宗教観で言いたいことを投げてるだけで、インターネットでよく見るレスバを見てるような気分。
    想像と違って著者の物理学者が実はとんでもない人で、哲学を全く知らずに物理学だけが自然科学の主でそのやり方を疑うことを全て不毛だと切り捨てている。ヤバ本。
    増補版にあたってはオマケの増補対談が付け加わっており、それがあるから本としての体裁が保たれている。最初の出版から8年後の二人が冷静に当時の議論を振り返っている。この振り返りが先に有ればもうちょっと有意義な議論が出来ただろうに。

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    2022年01月11日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    【目次】1章 科学と科学ではないもの 菊池誠/2章 科学の拡大と科学哲学の使い道 伊勢田哲治/3章 報道はどのように科学をゆがめるのか 松永和紀/4章 3・11以降の科学技術コミュニケーションの課題 平川秀幸/付録 放射性物質をめぐるあやしい情報と不安に付け込む人たち 片瀬久美子

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    2019年01月17日