井口耕二のレビュー一覧
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原題は「Computer Geek to Cult Icon」で、その名の通りガチのコンピューターギークだった。ミサイル開発をしているエンジニアの父親により、幼少期の頃からエンジニアリングに触れて育った著者。この父親がとんでもなく凄い。何を聞いても答えてくれて、一緒に取り組んで体験させ、難しいことを簡単に説明し、理解が難しくまだ必要でない範囲の知識は割愛するという、これ以上ないほど完璧な師匠っぷり。そのおかげもあり、著者は小学生の頃からエンジニア系の賞を総なめ。まさに、此の親にして此の子あり。アップルのスティーブ・ジョブス氏との仕事ぶりや、2度にわたる赤字垂れ流しのフェスの開催、その後の彼の興
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基本的には人、地球、収益の3つをバランス良く持続可能な企業を目標にすることではあるのだが、そのくらいは今現在SDGsとか言って、たくさんの企業が考えていることではある。
ではパタゴニアブランドはなぜ、いまだに世界から尊敬される企業なのか。何か違うのか。
ザックリ言うと、何十年も失敗を繰り返して軌道修正しながら、方向性もフレキシブルにしていくことだと思いました。
イヴォンシュイナードさんは、70,80年代のころ自然のことなどあまり考えず、クライミング道具を作っていた過去。ハンパないCO2だったようです。
2000年代では低コスト、低賃金で労働者に働かせせていたことなど、今では考えられないこ -
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イーロンマスクによるツイッター買収と、そこから起こったツイッターのゴタゴタをツイッター社員目線で書いた本作。
文体に癖があるため、やや読みにくさはあったものの、社員一人一人にスポットライトを当て、社員目線で何が起こっていたのかを理解するのには最適な本。
相当な混乱があだだことが伺える上に、イーロンマスクは蹂躙者であり、パラノイアであるという印象は、メディアで報じられていた通りである。ただ、その中でも懸命にイーロンを正しい方向に導こうとした社員もおり、そうした懸命な努力でいまのXがあると分かった。結果的に、イーロンマスクと人間なんだな、と思える部分も多かった。
なお、彼が信じているシミュレ -
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上巻までの時点でですでに十分な成功を収めたイーロンですが、その後もあえて修羅場を求めて働き続ける様がまさに狂気です。テスラとスペースXが順調すぎて不安になり、あえて修羅場を求めてTwitterを買収しますが、その後でしっかり後悔してることなんか、ちょっと微笑ましいです。
共感力のないイーロンが、人類の意識の存続というSF的な目的のために、周囲の人や自分の生活までも破壊します。その結果、人々から称賛される成果を上げまくるという皮肉が本書から感じたテーマです。人は罪から生まれる。罪は否定されるが、一方でそれによる成功は決して否定されていません。 -
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