松沢裕作のレビュー一覧

  • 生きづらい明治社会 不安と競争の時代

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    Twitterで見かけたこの本、読みやすい良書だった。
    不景気、大きな社会構造の変化期ゆえに肥大化する大衆の不安、家に搾取される女性たち、貧困者への冷たさ、競争社会、若い男性たちの暴動など。
    切り口もわかりやすく、小学校高学年からでもわかるだろう。
    作者の視線は、明治以降の、成功者=特別努力した者、という思想に嵌まる罠について集中して警句を発してくれる。
    昨今の考えにもおおいに通じるこの感覚は、確かに怖いものだ。
    この罠の背景にある物を見れば、日本社会が、自分は苦労しているのに、のうのうとして怠けている(ように見える)のに生活をみんなのお金から補填してもらうヤツへの冷たさがなにによって起こるの

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    2024年11月11日
  • 生きづらい明治社会 不安と競争の時代

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    「社会が大きく変化し、先行き不透明で、不安な現代社会は明治時代とよく似ている」と言われますが、明治時代の社会不安の原因や仕組みや問題点を丁寧に解説してある本書は、私達にとって、とても参考になるものだと思いました。
    ぜひぜひ読んでみて下さい。

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    2023年04月25日
  • 生きづらい明治社会 不安と競争の時代

    購入済み

    面白い

    久々に岩波ジュニア新書を読んだが、こんなに面白かったのかと驚く。以前はそんなに面白くなかったのに。
    さて、本書の内容については、実に興味深いという一言に尽きる。詳細はネタバレになるから書かないが、この本は広く大人にも読んでほしいと思う。

    #深い #タメになる

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    2023年01月18日
  • 日本近代社会史

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     本書は大学における講義内容をもとに執筆されたものだが、とても興味深い内容で広くお薦めするに値する本だと思う。
     副題に「社会集団と市場から読み解く」とある通り、「社会集団」と「市場(マーケット)」の2つを軸として、歴史的事象が整序され叙述されていく。
     はじめに示されるのだが、明治期日本社会の構造を示した基本的な見取り図(13頁)が参考になる。

     まず、日本近代社会を理解する前提として、江戸時代の社会(日本近世社会)の構造についての説明がある。
     ・領主制
     ・農村における基本的単位の「村」と、連帯して領主に年貢を納める責任を負う村請制
     ・「町(ちょう)」と、労働提供義務である”役”

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    2022年04月29日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    大学の先生が、大人のために、個人主義とかGDPとか多数決とか公正や信頼などについて解説してくれる本。

    多数決は何かを決めるときに必ずしもベストな手段ではないとか、なるほど。

    利己主義は昔からあるけれど、個人主義は比較的新しいもので、国によって発生過程が異なり、「フランス革命に反対する勢力が、社会を解体する良くないものだと否定する文脈から登場し、19世紀半ば以降の英国では、個人の自由な経済活動が『小さな政府』とセットで強調されるようになり、哲学と文学が盛んだったドイツでは多様な個性を重んじる個人主義が重んじられ、アメリカでは他人の力を借りず一人でやりとげる『セルフ・メイド・マン』の概念と結び

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    2018年12月02日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    現代社会の抱える課題について、経済学・歴史学・政治学・社会学の視点から考えている作品です。

    経済成長の基準とされる「GDP」について、その数値が示すものの意味と、GDP値を上昇させることの意味。
    また、日本において根深く残る「勤労」感(働かざる者食うべからず、として貧困層をかれらの努力不足と断じる姿勢など)がどのように醸成されてきたのか。
    多数決で物事を決定してゆく民主主義が抱えているシステム的な「課題」や、また「社会福祉」として行われる弱者救済が「人びとのニーズ」に合致しなければならないことなど、「これから先の社会」を考える前提としての「現代の社会」について、どのような仕組みで動いているの

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    2018年03月27日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    公平、多数決にかかわるパートは共感。ただし歴史認識のところは、単純に現在の取り組みに対して批判的なスタンスに寄り過ぎな気がする。

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    2018年10月14日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    のっけから、「上から目線で書きます」んんん、何、上から目線?
    社会について本を書くというのは、もう言わなくても上から目線だろ。
    カチ~~ン。でも、おもしろかった。GDPもこんな風に考えたことなかった。

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    2017年12月29日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    前々から気になっていた井出英策。今年一発目の本として「日本財政 転換の指針」を開き、ちょうど就任式を迎えたトランプ大統領の移民を排斥しようとする政策がなぜ得票に繋がるのか?の不思議に始めて明快な説明を受けたような気がして、講演会も聴きに行き、そこで民進党の前原誠司のブレーンとして研究だけじゃなく現実にコミットする!という宣言を聴き、著作も辿りながら、「財政」という自分にとっての新しいキーワードを手繰ってきた2017年は「大人のための社会科」を読んでの締めくくりとなりました。たぶん彼の案による「all for all」にも強いメッセージを感じ期待もしていたのですが、呆気なくテイクオフ出来ず瓦解崩

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    2017年12月04日
  • 自由民権運動 〈デモクラシー〉の夢と挫折

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    自由民権運動について全く詳しくなかったが、戊辰戦争で活躍した、これまで支配層ではなかった人たちが政治や支配層(という言い方が適切かわからないが)に「割りこむ運動」であった、というのは面白かった。

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    2017年02月04日
  • 自由民権運動 〈デモクラシー〉の夢と挫折

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     自由民権運動の研究は1980年代の「民権百年」運動をピークに長らく停滞している(とあえて断言してしまう)が、本書はそうした停滞を打ち破る可能性を感じる労作である。戊辰戦争による近世身分社会の解体に起因する人びとの帰属不安や承認欲求を原動力とする社会変革運動とみなす視点は、明らかに今日の新自由主義下の社会混迷(高度成長期に形成された社会システムの崩壊、貧困・格差の拡大)を投影しているが(氷河期世代の著者の問題意識が垣間見える)、自由民権運動を把握する際にこれまでネックとなった「復古」的要素や「堕落」・「逸脱」と評されがちな事象をも正当に評価する意義を有している。秩父事件を運動の終点とし、大同団

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    2016年11月01日
  • 町村合併から生まれた日本近代 明治の経験

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    ネタバレ

    幕府時代の幕領の村のあり方、そして明治期の内務省の松田道之、法務局の井上毅などの地方の位置づけ、三新法、日露戦争後の村のあり方。
    内務省地理局の動きも知りたく思いました。

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    2014年12月06日
  • 歴史学は世界を変えることができるか

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    著者がさまざまな機会に発表した論考などをまとめた本です。

    学会発表に対する著者のコメントや、他者の著作の解説にあたる文章などが多く、歴史学を専門としない読者にとってはコンテクストが理解しづらいと感じるところもあります。とはいえ、日本近代史とともに史学史にも関心を向けつづけてきた著者らしく、過去の歴史学の方法を踏まえつつ、現在の研究の最前線において歴史学研究の方法にどのような変化が生じているのかということをていねいに論じているところもあり、興味を引かれるところもありました。

    巻末に収められているのは、本書のタイトルにもなっている「歴史学は世界を変えることができるか」という論考で、抑圧からの解

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    2026年07月23日
  • 生きづらい明治社会 不安と競争の時代

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    確かに、明治の一般市民が時代・価値観の大きな変化にどう対応してきたか、その中で生まれた通俗道徳や自己責任論は何だったのか、今の時代を生きる私達と比べたり重ね合わせたりしながら読めるのはよいと思う。
    ただ、明治時代という大きな変革期を一方向からだけ見て、それで理解したつもりになってしまわないかが心配。岩波ジュニア新書なので、読者ターゲットは10代であるだろうから、一面的な理解で終わることなく、この本以外にも多角的に読んで、立体的に明治時代をとらえてほしいとも思ってしまった。

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    2026年05月01日
  • 生きづらい明治社会 不安と競争の時代

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    明治はなんでも自己責任のリバタリアニズムばりばりの時代で、とても生きづらかったという視点で歴史を振り返った論考。
    確かに列強大国の植民地になるのを恐れ、食べていくには通俗道徳を内面化し、必死に働かざるを得ない状況であっただろうし、余力などなかったのだと思う。
    一周回って150年後の現在、また近い状況が繰り返されているのがただの皮肉であることを願う。

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    2026年04月25日
  • 生きづらい明治社会 不安と競争の時代

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    通俗道徳いわゆる自己責任論。
    生きづらさ報われなさを抱える下層と、"自己努力"により勝ち上がり指揮を振るう上層。
    まさに資本主義社会のど真ん中にあり、現代のような制度も醸成されていない格差社会とみえた。
    現代も法整備がされつつあるが骨格は変わらない。良い悪いではなく、難しいのだと思った。

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    2026年03月01日
  • 歴史学はこう考える

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    ネタバレ

    歴史学者が論文の中で何をやっているかについて書かれた本。平易な文章で非常に分かりやすい。
    また、個人の考えが重視される政治史、人々が規範として共通に持っていた考えを重視する社会史、そういった誰かの考えを離れて市場の動向とそれに対する諸反応を重要視する経済史、といった、歴史学の下位分野の違いも理解できた点では学びが多かった。
    歴史学の論文からの引用が多く、もちろんそれぞれにはわかりやすく補足説明や解説が付与されているものの、論文の内容自体があまり興味が湧かないと多少読んでいて退屈さを感じるかもしれない。とはいえ、論文の書き方や資料(史料)の利用の仕方などは、歴史学に限らず人文学を学ぶ多くの人にと

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    2026年02月23日
  • 生きづらい明治社会 不安と競争の時代

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    高校生時代は日本史が大好きだったが故に、勉強にもそれなりに精を出していたので、当時を思い出しながら楽しく読むことができた。現役時代に読んでいたら、教科書で読むだけだった用語や事件もより解像度をあげて理解することができたんじゃないかと後悔。日本史選択だった人、ぜひ読んで。

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    2026年02月11日
  • 歴史学はこう考える

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    歴史を学ぶと役に立つとは言えない。役に立つこともあるかもしれない。
    ということは理解したが、内容が自分にとっては容易ではなかった。

    学生の頃に書いた論文が懐かしくなった。

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    2025年12月03日
  • 歴史学はこう考える

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    最近読んだ本の中では一番難儀した一冊。
    ちゃんとした新書である事は理解しているけどどうでもいい事ばかり書いてあるようにしか感じなかった。
    このジャンルは自分には全然合わないと言うことか。

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    2025年11月26日