ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
日本が近代化に向けて大きな一歩を踏み出した明治時代は,実はとても厳しい社会でした.社会が大きく変化する中,人々は必死に働き,頑張りました.厳しい競争のなかで結果を出せず敗れた人々…,そんな人々にとって明治とはどんな社会だったのでしょうか? 不安と競争をキーワードに明治社会を読み解きます.
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
本書は、明治社会がいかにして「通俗道徳(努力は報われるという信仰)」と「自己責任」の檻を築き上げてきたかを、緻密な史料批評を通して描き出している。 「病気にかからないのは、精神力があるからだ」 。明治の実業家・大倉喜八郎のこの言葉に対し、歴史学者である著者は「年中かぜをひいたり寝込んだりするので、う...続きを読むんざりしました」と漏らす。私もそう思う。 「からだが弱い人」と、「資本主義・小さな政府」の相性は最悪である。「体力」というリソースが制限されている者にとって、立身出世や自助努力を煽る社会は、偶然の不幸や身体の限界を「自己責任」として切り捨てる。そして、体力の有り余った「強者」が主導する構造が、支配者側に都合の悪い存在にしわ寄せを強いている……。 繰り返される歴史に、驚きと呆れを感じた。 また、興味深いのは、当時の貧困層の若者たちが、あえて貯蓄せず、あえて無茶をするという「対抗文化(カウンターカルチャー)」で抵抗した点だ。しかし、その熱狂も加齢(体力の低下?)とともに「どうせ変わらない」という虚無へと沈んでいく。この構造は、昭和の学生運動や、現代のSNSで過激な言説に走る人々の閉塞感とも地続きに見える。 だが、ここで無理に土俵に乗らないのも、ある種の生存戦略だと思う。そもそも、体力がない者は、限られた資源をどこに投下すべきか常に「最適配分」を考えざるをえない。その切実な工夫こそが、構造の欠陥を見抜くメタな思考パターンを育む。執着を捨て、システムから一歩身を引くことで、はじめて見える景色がある。 歴史を学び、長い時間軸で物事を眺めることは、「世の中のわけのわからなさ」と向き合うための「理屈」を豊かにするため。資本主義の暴走を食い止めるストッパーは、案外、「生きづらさを抱え、考えざるをえない人間」の視点にあるのかもしれない。
文字通り、明治時代の庶民の生きづらさについて書かれた本。わかりやすく書かれていて一気に読めた。 都市の下層社会や、様々な競争の中で淘汰された人々の様子 などを描きつつ、そういった明治社会の背景に通俗道徳があり、様々な影響を与えていたことに触れる。 普段自分の見ている明治時代の世界はそれなり以上に裕福...続きを読むな層のものだと改めて感じさせられた。
この本は正直驚きました。 なぜなら、約150年前と今の問題がほとんど変わってない事に驚きです。 さらにはこの当時の政治家達のセリフも今のほとんど変わってない。 通俗道徳がいかに思考停止させてるのがよくわかる。 150年前とくらべて、ものが進歩したのに、日本人が進歩してないのは笑えるし、アホくさくなる...続きを読む。 社会が進歩してなくて、技術だけが進歩する。 それは社会が歪みますわ! ぜひ、読んで、このアホくさを感じで欲しい。 #読書 #読書記録 #読書好きな人とつながりたい #明治社会
最近AIに夢診断をしてもらった。 それによると私は、自分がダメ人間だとレッテルを貼られることに強い不安があるらしい…情けない。 しかしこの本の著者は、そのような私の不安をわかってくれそうな人だ。 明治時代も現代も弱者に冷たい世の中であることは共通しているようだが、あとがきで著者は言う。 &quo...続きを読むt;役に立つとか立たないとか言われるのは、どのような人びとのどのような目的のからみあいのなかで言われていることなのかを見極め、それをお互いに伝え合うこと。私にとって研究とはそのような営みです。"
新自由主義的な自己責任論の日本史的淵源を、明治社会における「通俗道徳」の成立に見る。その手捌きは、歴史学の成果を踏まえた誠実なものでありつつ、明治社会の都市や農村あるいは家制度や貧民窟、さらには政府の財政状況などなど、興味深い話が次々と語られ、明治社会のイメージが今までより豊かでクリアな気にさせてく...続きを読むれる。
子どもの通っている中学受験進学塾の保護者向け情報誌のオススメ図書に掲載されていたので読んでみた。 日本の競争社会を激化させるのに加担(?)しているかのような最強進学塾のオススメ図書なのに、努力が報われるとは限らないという内容。 逆に安心する。 通俗道徳のワナにまんまとハマっていた就職氷河期世代の小市...続きを読む民な自分がTVや雑誌や日々の生活の中の情報に流されて批判していた特定の誰かではないどこかにいる頑張ってない(ように見えただけ)人に対する不満。その原因が自分の中の不満や不安がどこかの誰かの言葉と重なってできたものだったんだなと思った。
近代日本のはじまりに「仕掛けられた」価値観が、現代の我々に深く内面化し「伝統」というラベルで、いかにも古くからある揺るがないもののように錯覚させられている。その結果の「生きづらさ」について、もっと考えたいし歴史から学びたいと思えます
三宅夏帆さんがおすすめしてたから読んでみたら面白いし読みやすかった!特に印象に残ったのは当時の女性たちの苦悩と、「通俗道徳」という「頑張れば成功する。そうでなければダメ人間。」という考え方。もしかすると今もどこかに蔓延っている考え方なのかもしれない。
生きづらい明治社会が現代にも通ずるところがたくさんあるというのが驚きでした。著者が一貫して主張していたことは明治の人たちが陥っていた「通俗道徳のわな」というものです。それは「貧困とは怠けてるお前が悪い/努力が足りない/自業自得だ」です。成功した人はもちろん努力をした人なのでしょうが、貧困層は努力をし...続きを読むなかったかというとそうではない。色んな要因があってそこから抜け出せないほどの環境下にいることもあるんだよということ。今のSNSやネットでも同じような光景が垣間見えます。(例えば就職氷河期世代に対する考えとか) 人間なんて数十年しか生きないのだから150年前と同じような考えを持つ人が多くてもなんら不思議ないのだけれど、じゃあ僕らはいつまでも変わらないままなのかと言われるとそれも虚しいなと感じました。若い世代はぜひ読んでみてほしい一冊だと思いました。
ジュニア新書と銘打つ割にはアングラな話題も。 明治に限らず各時代の社会の暗部における苦しみを照射する ことは、現代のそれを見つめ直すことにつながるなにかを持つものだとは思うが 変革の時代として捉えた明治と現代において、通俗道徳とネオリベラリズムが定立する自己責任論のはびこる競争社会には共通部がある...続きを読むことは首肯せざるをえない。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
生きづらい明治社会 不安と競争の時代
新刊情報をお知らせします。
松沢裕作
フォロー機能について
「岩波ジュニア新書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
大人のための社会科--未来を語るために
自由民権運動 〈デモクラシー〉の夢と挫折
試し読み
町村合併から生まれた日本近代 明治の経験
日本近・現代史研究入門
日本近代社会史
歴史学はこう考える
歴史学は世界を変えることができるか
「松沢裕作」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲生きづらい明治社会 不安と競争の時代 ページトップヘ