山口仲美のレビュー一覧

  • 男が「よよよよよよ」と泣いていた~日本語は感情オノマトペが面白い~

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    奈良時代から現代まで、いろいろな文献のオノマトペから「その時代の空気」を洗い出す。
    「泣くこと」に対する時代の規範がこんなにも変遷があったのは驚きだった。笑いに対しても、いろいろなタイプの笑い方、雰囲気が読み解かれていっていた。
    あと音に対する感覚は、本当に時代で変わるんだなぁというのは動物の鳴き声の描写研究で感じられた。
    同じ文字でも発音が時代で違う、のもなんか想像を超えていた。
    一番すごいな、と思ったのが後半の笑いに対しての章で、原文の文献の写真が出てくるが、「う」と「ら」、どちらが正しくもしかしたら書き写し時の間違いの可能性もある、など「研究」の片鱗が見られたのは本当に興味深かった。

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    2025年11月21日
  • 千年たっても変わらない人間の本質 日本古典に学ぶ知恵と勇気

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    山口仲美先生の国語学の授業を、大学のとき毎週、楽しみにしていました。

    この本は、平安時代の古典を現代の私たちにより身近に感じさせてくれる良書です。

    読み解き方が興味深く、原典にあたりたくなります。

    古典文学から離れている方こそ、おすすめです。

    私は、源大夫の登場する今昔物語集の読み解きに、勇気づけられました。

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    2024年08月17日
  • NHK「100分de名著」ブックス 清少納言 枕草子

    購入済み

    題名は知っていても、読破するには、ちんぷんかんぷんの古典文学。それを親しみやすく解説しています。清少納言を題材にした今、現在制作されているアニメ映画「つるばみ色のなぎ子」清少納言を知る初心者向けとしての参考本として購入しました。

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    2024年01月27日
  • 大学教授がガンになってわかったこと

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    大腸ガンの手術の4年後、膵臓ガンを発症した著者の体験記ですが、とても明るい調子でガン治療にどう向き合うか、病院選び、手術をするか否か、信頼関係が大切、など誰もがとおる道を患者の視点でとてもわかりやすく書いています。

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    2021年07月31日
  • 大学教授がガンになってわかったこと

    購入済み

    ユーモアを忘れずに

    家族ががんの宣告をうけ、いろいろと本を読み漁るうちに本書に出会いました。出来ることを積み上げて一日一日を大事に過ごせるようにしたいと思います。
    誰しも病からは逃れられません。
    諦めず、悲観せず、マイペースでユーモアを忘れずに。著者の思いが伝わる内容です。

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    2015年01月26日
  • すらすら読める今昔物語集

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    とにかく、山口仲美先生のセレクションがいい。今昔1040話から、とびきりおもしろいものばかりが選ばれている。今昔の中ではかなりの「長編」である、「不被知人女盗人語」の解説がすばらしい。ホラー・ファンタジーマニアとしては、「近江国安義橋鬼噉人語」あたりも欲しいところだが。学校の図書室で中高生に薦めても”おもしろいっ!”と喜んでもらえる、「すらすら読める~」シリーズ中の傑作。

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    2013年10月13日
  • 男が「よよよよよよ」と泣いていた~日本語は感情オノマトペが面白い~

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    ネタバレ

    人の感情を表すオノマトペの歴史を分析。オノマトペを通して、声をあげて笑うことや泣くことに対する評価の移り変わりもわかるのだとびっくり。論文のようにひたすらデータをまとめていく構成だが、素人にとっても読みやすく、切り口が面白い。

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    2025年11月15日
  • 男が「よよよよよよ」と泣いていた~日本語は感情オノマトペが面白い~

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    <目次>
    第1章  男が「よよ」と泣いていた~男と女の泣き声の歴史
    第2章  男は「はらはら」女は「さめざめ」~泣く様子の歴史
    第3章  男が「ほほ」と笑っていた~笑い声の歴史
    第4章  戦場の「どっ」と笑い~集団の笑い声の歴史
    第5章  「にこにこ」対「にやにや」~笑顔の歴史
    第6章  笑い声「ゑらゑら」の系譜
    第7章  不審な笑い声「きやうきやう」と「きうきう」
    第8章  日本語オノマトペの力

    <内容>
    国語学者の日本語オノマトペの研究の集大成。他国の言語には少ない「オノマトペ」(「擬音語」「擬態語」)。その豊富な表現が、時代によって違うことを研究していた作者。鳥や犬の鳴き声とかの表記を

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    2025年08月29日
  • 千年たっても変わらない人間の本質 日本古典に学ぶ知恵と勇気

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    平安時代の古典文学がわかりやすく紹介されていました。
    現代にも通じることが多々あることを知りました。

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    2025年07月27日
  • 千年たっても変わらない人間の本質 日本古典に学ぶ知恵と勇気

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    ただの物語ではなく、そこから生き方を学べるんだという新しい視点を提供してくれた。
    古典の面白さの新たな一面が見られてとても満足した

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    2025年03月13日
  • すらすら読める枕草子

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    わかりやすい現代語訳と解説で現代に書かれたエッセイのように読むことができる一冊。

    1000年以上前に生きていた清少納言の考えに頷く場面も多い。

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    2023年10月26日
  • NHK「100分de名著」ブックス 清少納言 枕草子

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    知ってたけど読んだことはない古典、枕草子。
    まずは好きな100分で名著シリーズで読んでみる。
    読んで思ったのは、文化は違えど、今も昔も、人の考えることはあまり変わらないな、ということ。
    とても面白かった。

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    2023年10月18日
  • 日本語が消滅する

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    ・山口仲美「日本語が消滅する」(幻冬舎新書)を読んだ。 私は金田一春彦のやうに日本語は消滅しない(275頁)と信じることができるわけでもな く、「あ〜あ、日本語はもうお終いかもしれない。そんなに遠 くはない将来を思って、私は愕然としました。」(15頁)といふほど悲観的にもなれない。 分からないのである。私の目で 現状を見る限り、日本語の消滅といふ事態には程遠いと思はれ る。30年以上前の金田一の言を信じても良ささうに思はれる。ところが、本書を読み終は つてみると本当にさう言へるのかとも思ふ。「未来を背負う子供たちが、自国語を十分にマスターしないうちに、英語教育を始めることは、将来的にその国固有

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    2023年10月05日
  • 犬は「びよ」と鳴いていた~日本語は擬音語・擬態語が面白い~

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    ネタバレ

    オノマトペも長期的には変わるんだ。聞きなし、というのね。牛の性別で鳴き声だ違うというのは、私にはわからないなあ。

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    2023年05月20日
  • NHK「100分de名著」ブックス 清少納言 枕草子

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    ライバルたちとの対比が面白かった。からりとした知性で「観察」を端的に切り取る清少納言と、「感動」にまかせて詠む歌が名作になってしまう和泉式部、そしてレトリックを織り込んだ計算ずくの建築的な文章で張り合う紫式部。

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    2023年01月09日
  • NHK「100分de名著」ブックス 清少納言 枕草子

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    ネタバレ

    「100分de名著ブックス」の「徒然草」と「方丈記」が面白かったので読んだ本。マナーについて書かれているところが現在でも通じる価値観だったので、「枕草子」を知っていると子供の教育に使えそうだと思った。思っていたよりも書かれている内容に共感できた。次は「100分de名著ブックス」の「源氏物語」が読みたいと思った。

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    2020年02月18日
  • 大学教授がガンになってわかったこと

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    2人に1人はガン患者の時代、お任せではなく患者が病院や治療法などを選択しなければならない時代に、反面教師として、自分の患者体験・決断の理由と経緯を書き記す。

    先生たちのあだ名とか、心の中で思ったこととか、語り口がとても上手なので、なるほど、と共感しながら読むことができました。

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    2017年07月16日
  • 大学教授がガンになってわかったこと

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    日本語研究者は文章がド下手、であるのがほとんどなのだけど、山口先生は、奇跡的な例外だ。しかし、これだけ情報を小出しにされると、コウベエ先生も特定されるだろうな。そういう点では、ちょっと意地悪だけど、因果応報でやむを得ないと思う。

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    2015年12月29日
  • 大学教授がガンになってわかったこと

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    癌サバイバーである日本語学者が、ご自身の2度の癌手術の体験を通し、
    病院選びを迷った時、主治医と合わない場合はどうするか、
    はたまた、いじわる看護師対処法などなど、
    患者の立場から詳しく書かれているので、
    これから手術を受ける方に役立つ情報がいっぱいです。

    NHKの古典の番組で著者を知り、その天真爛漫なお人柄と解説に惹かれ、
    古典も読んでみようかなぁと思っていたところ、
    この本でサバイバーであることを知り、びっくり。
    「賢いガン患者」のレクチャー、とても参考になりました。

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    2014年11月12日
  • 大学教授がガンになってわかったこと

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    大腸ガンと膵臓ガンに罹患した日本語学者の先生が、ガン発見から検査、手術、治療、病院選び、医師、看護師とのコミュニケーションなど、患者の立場からわかりやすく実体験を表しています。

    二度もガンになったのに、本は暗くなく、病気も病院もご自身についても感情的でなく、でも心温かな感じで書かれていて読みやすいです。
    さすが、日本語の先生⁉︎
    先生のガンが治癒することを祈ります。

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    2014年10月02日