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「私が、一番最初にひっかかったのは、平安時代の『大鏡』に出てくる犬の声です。「ひよ」って書いてある。頭注にも、「犬の声か」と記してあるだけなんです。私たちは、犬の声は「わん」だとばかり思っていますから、「ひよ」と書かれていても、にわかには信じられない。(中略)これが、私が擬音語・擬態語に興味をもったきっかけでした。」日本語の「名脇役」の歴史と謎に、研究の第一人者が迫る。ロングセラーが待望の文庫化!
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Posted by ブクログ
言葉に関する書籍の中でも何度か名前を見たことがある、そんな本です。文庫化したみたいで、オノマトペ関連の本を探していたら見つけたので買いました。 この本はオノマトペの今昔を教えてくれる本です。どこかの本でオノマトペは過去と現在ではあまり変化がないと読んだ気がしたのだけど、この本ではその認識を大きく覆さ...続きを読むれました。 オノマトペで表記される鳴き声の違いは、それを聞いていた当時の人の聞こえ方によるものなのだと思うけれど、特に興味深いと思ったのは、本書のタイトルにもなっている犬の鳴き声。 「びよ」と「わん」が使い分けられていたらしい時代もあるとかで、「びよ」と聞こえていた時代は、死肉を貪り、野犬として徘徊するような野生的な犬もたくさん生息していたとか。そんな恐ろしい犬の鳴き声は「びよ」と表現されていたという…。 また、今ではイメージできないようなオノマトペもたくさん存在し、時代を反映しながら、変わってきたことがよくわかりました。
擬音語や擬態語が時代と共にどのように変化してきたかって言われてみればあまり意識したことがなかったかもしれない。だから現代の基準で考えたらそうは聞こえないんじゃないかと言いたくなるような言葉を沢山知ることができて新鮮だった。文章も堅すぎず読みやすい。 今と全然違う言葉で表現されていたり逆に今とほぼ同じ...続きを読む使い方をされている擬音語や擬態語を実際の例とともに紹介している。例文として使われている古典にはきちんと現代語訳がついてるので言語学や古典の知識がなくても楽しめる内容になっている。 動物の鳴き声を活かした文章や短歌が結構な数紹介されていて、昔から日本人はダジャレが好きだったんだなって少し微笑ましい気持ちにもなった。
オノマトペも長期的には変わるんだ。聞きなし、というのね。牛の性別で鳴き声だ違うというのは、私にはわからないなあ。
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