斉藤悦則のレビュー一覧

  • 自由論

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    ネタバレ

    だいぶ昔の本なのと、時代背景が
    禁酒法があった時代のときなので、
    相当自由が狭められている、
    というのを理解して読まないとつらいかも。

    それと一部分に
    矛盾するのでは?
    という部分も見受けられます。

    ですが、この本は昔の本ですが、
    批判している部分は、
    今でこそいかして欲しいものだと思います。
    特にネットという時代があって
    誰しもが情報を発信できる時代ならば。

    そして、自分を持つことって
    こういう本を読むと、大事だなと感じました。

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    2014年05月29日
  • 人口論

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     日垣さんの古典塾の先月の御題。

     よみ遅れてしまったが、読んでみたら、新しく知る事実が多い。

     まず、マルサスが、フランス革命を批判的にみていた、イギリスのバークなどと同じグループだということ。あと、後半はゴドウィンという今ではほとんど知られていない理想主義の学者の批判であること。

     その他、おもしろい指摘

    (1)人口はなんの抑制もなければ等比級数的に増加する。一方、人間の生活物資の増え方は等差級数的である。(p33)

     これしか、マルサスの文章は知らなかった。マクロでいえば、科学技術による農産物の増産、新しい農地の開墾などによって、人口は増加してきたが、ミクロでいえば、農家の次男

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    2012年03月04日
  • 自由論

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    (AI壁打ちまとめ)
    ミル『自由論』の論理展開の総整理
    ミルの議論は、究極的には**「個性」の発展を通じた社会全体の幸福(功利)の最大化を目指すものであり、そのために「自由」**が不可欠であると論じられます。
    1. 核心原則:他者危害の原則(Harm Principle)
    出発点は、社会が個人に干渉できる唯一の正当な根拠を定めることです。
    * 定義: 個人の行動が他者に危害(harm)を加えるのを防ぐ目的を持つ場合にのみ、社会(国家や世論)は干渉することが許される。
    * 結論: この原則の裏返しとして、他者に迷惑をかけない限り、人は完全に自由であるべきである。
    2. 自由の固有の領域(私的

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    2025年09月29日
  • エミール 1

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    学生の頃、教育学の講義で読んだ一冊。
    3人と先生で、1章ずつ読んでは、その意味について語り合い、解釈の違いを話しながら真理を探していくという、密度の高い授業だった。

    さらっと読めてしまう内容でありながら、意図する哲学は難解で、だからこそ教科書としてはとても優れてると感じた。
    本に引かれた、たくさんの線や汚いメモまでがとても愛おしい。

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    2025年09月25日
  • エミール 1

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    教育の原典と言われるものを読んでみようと手に取りました。自然を大切にありのままの人間として育てる教育のことが書かれていて面白かったです。しかし、目次もなく、筆者の思いのままに書き綴られていて後で読み返す時にどこになにが載っていたか探せませんでした笑。

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    2025年08月04日
  • 人口論

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    著者マルサスは、人間には食糧が不可欠であることと、性欲を持っていることを前提に、持論を展開する。解説にあるように、マルサスは弱者切り捨てを主張したわけではない。

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    2025年05月11日
  • 寛容論

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    真偽不明な情報を狂信し、徹底的に「悪」と定義されたものを叩くことを是であるかのように振る舞う現代に読むべき1冊だった

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    2025年05月08日
  • 寛容論

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    18世紀(1763年)の本。
    主にキリスト教の宗派間の血みどろの闘争を諌め、寛容を説く内容。

    発端は、ジャン・カラス事件における大誤審。最終的には冤罪と認定され、名誉回復されるのだが、死刑執行後ではほぼ意味がない。

    ヴォルテールは延々と狂信の悪例をこれでもかと挙げていく。その一方で、イエス・キリストへの敬愛は揺るがない。

    八百万の神の国に住むものとしては、この世に一神教が無ければ、人類はもっと幸せに暮らせているだろうと思ってしまう。イエス・キリストに救われた人もまた無数にいるだろうけれど。

    「賢者ナータン」と同じくらい、一神教の信徒に読んで欲しい。



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    2024年12月20日
  • 自由論

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    19世紀イギリスを代表する哲学者・経済学者ミルの代表作。ミルといえば、功利主義の穏健派という印象。この『自由論』では、個人の才能を十分に発揮させるべく、言論や経済などの自由主義が主張されているが、功利主義については一切触れていない。とくに印象に残ったところが、「思想と言論の自由」の項目。世間で認められている意見こそが真理だと盲目的になった時点で、人は排他的になり、成長が止まり、その意見の意味自体にも無関心になる。だからこそ対立した意見との議論が必要だというところは、身につまされる思いであった。

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    2021年09月09日
  • 人口論

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    1798年に,匿名で本書が刊行された。現代では「マルサスの罠」として有名な主張が記されている。その考え方は,のちに産業革命期においてマルサス主義として流布することになる。

    マルサスの思想は,経済学のうえでは,人間理性の啓蒙による理想社会の実現を主張するウィリアム・ゴドウィンやニコラ・ド・コンドルセへの批判とも位置づけられる。これはフランス革命と付随する思想に対する懸念ともとれる。

    で,肝心の本文はというと,話がとっ散らかっていて,考察のない出来の悪いレポートを長々読まされているようで苦痛であった。全体的な印象はビジネス書に近い。

    経済学を考える上で重要な,本書の議題についていくつか整理し

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    2021年05月06日
  • カンディード

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    東浩紀が書いた『観光客の哲学』に本書が参照されていたので、読んでみた。梅毒にかかったり、絞首刑で死にかけたりしながらも、最後まで「最善説」を肯定するパングロス博士が滑稽で仕方がない。ところで、今の時代で最善説を信じている人はどれくらいいるのだろうか。もし私が災害などの不幸にあって苦しんでいる際に、「全体の善のために、あなたの不幸があるのだ」とか彼らに言われたら、間違いなくブン殴るだろうな(笑)

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    2019年06月02日
  • カンディード

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    レナード・バーンスタインのオペレッタ「キャンディード」は、この物語をベースにして作曲されたとのことである。確かに、その序曲からは主人公の波乱万丈の物語がよく表現されている。
    この物語のキーワードである「最善説」とは、「性善説」と勘違しがちであるが、それとは少しく異なっている。「この世にある個別の悪は、ことごとく全体的な善である」という考えである。作者ヴォルテールは、どうやらカトリック教会が中心になって流布していた権威的な「最善説」をこの作品で批判したかったようだ。

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    2017年08月15日
  • 寛容論

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    数百年も前の本なのに著者の知的レベルの高さ、思考の深さ、良心に感動した。

    ただ、寛容を説くためには冗長すぎ、また悪い例(寛容ではない虐殺の事例)が延々と書かれていて辟易してしまった。

    そしてヴォルテール自身が他の宗派や民族に対して全く寛容的でない記載も多く、複雑な心境になった。

    個人的には寛容的であった方が非寛容であるよりも絶対に幸せな人生になると思うので、「寛容」であろう思う。

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    2017年06月07日
  • 自由論

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    20数年ぶりに再読。新訳のおかげで当時よりはるかに読みやすい。今読むと教科書的な説教臭さが若干鼻につくが、やはり自分の軸の一つとして揺るがせに出来ない一冊だ。

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    2016年01月02日
  • 人口論

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    とにかく繰り返しと比喩表現が多く、内容云々よりそちらの方が興味深かったです。歴史的事実も、人口という切り口で見ると新鮮でした。

    神の領域に関してはキリスト教圏ならではって感じですね。それゆえ、中には理解できないところもありました。最後の、悪の正当性についても、若干腑に落ちない部分がありましたが、それだけまだ自分の考えが未熟なんだろうと思います。

    新訳ということで、非常に読みやすい印象がありました。こういう古典に対する再認識って大事ですね。

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    2014年03月26日
  • 人口論

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    ネタバレ

    古典派経済学を代表するイギリスの経済学者マルサスが著した本。
    一般的に「マルサス主義」といわれる法則は大雑把にいえば『人口は、何の抑制もなければ、等比級数的に増加する。生活物資は等差級数的にしか増加しない』という一文にまとめられる。
    豊かさこそ人口増加を引き起こす原因だと仮定し、貧民を適当に飢えさせることが長期的な社会の安定につながるとしたマルサスの論は現代において痛烈な批判の対象になりえる、しかし、それでもこの論が100年以上生き残ってきたのは他人と自分に優劣をつけ自らの優等性を確認し続けたいという人間の本性を捉えているからではないだろうか。

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    2013年11月26日
  • 自由論

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    「自分の意見をもつ自由、その意見を率直に表明する自由、それは人間にとって絶対に必要なものである」19世紀の哲学者。個人の絶対的な自由の保障こそが、国家の活力につながる、として、思想の自由や自由さによって生み出される幸福、社会がどんな場合に自由を抑制してもいいかを考察している。平均的な人間ばかりを集めた大衆世論の専制を述べた第三章がよかった。

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    2013年06月30日
  • 人口論

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    これは何だろう。議論が荒すぎてビックリ。
    加えて、300ページ弱の紙面を費やしてこれか。

    改良の余地があることと、無限に改良できることは違う、という命題の説明が9章で議論されていて、その命題自体の真偽はマルサスの言う通りだと思う。
    (例えば、人間の平均身長はまだまだ伸びるだろうけど、火星までは届かない、といったレベルの話。非常に単純で、分かりやすい。)
    他の章はともかく、この9章の内容はそれだけ分かりやすい内容であるだけに、筆者の議論の運び方、展開の仕方に目が集まる。
    だが、たったこれだけのことにどれだけ似たような話を挙げて、先人を批判すればいいのか。自己擁護と他者攻撃が過剰すぎる。正直よく

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    2012年12月09日
  • 人口論

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    ネタバレ

    「人口は、何の抑制もしなければ等比級数的に増加するが、食料は等差級数的にしか増えない。」で有名な本です。人口と食糧の増加率の不均衡、つまり人口過剰は、貧困と悪徳(疫病や戦争等)によって均衡される、よって貧困は資本主義の欠陥などではなく、自然法則から発生するものであり不可避であるとしています。終章では、人口の原理は人々を苦しめるが、それはキリスト教的神による創造のプロセスにおいて必要な悪の成分の一つであるとしています。悪が存在するのは、絶望するためでなく行動するためで、我々は耐え忍ぶのではなくそれを無くすために努力することが神の意志の実現につながると結んでいます。
    キリスト教ではない私には、神の

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    2012年05月27日