寛容論

寛容論

1,166円 (税込)

5pt

4.0

カトリックとプロテスタントの対立がつづくなか、実子殺しの容疑で父親が逮捕・処刑された「カラス事件」。狂信と差別意識の絡んだこの冤罪事件にたいし、ヴォルテールは被告の名誉回復のために奔走する。理性への信頼から寛容であることの意義、美徳を説いた最も現代的な歴史的名著。ヘイトスピーチ、ヘイトクライム、テロなどの暴力行為が世界各地で頻発し、罪なき人たちが諸悪の犠牲となっている21世紀の今こそ読まれるべき古典

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寛容論 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「考えの違う人に対して、怒ることなく、寛容でいる」。当たり前といえば当たり前だけども、私にとっても、この本が書かれた当時のフランスの人たちにとっても、実践は難しかったらしい。

    まず、本を読んで驚いたのはキリスト教の教派間で殺人や迫害が公然と行われてきた歴史があったこと。そして、その理由がまさに教派

    0
    2020年11月15日

    Posted by ブクログ

    1763年ヴォルテールによって著された『寛容論』

    ある一家に起こった事件に対して憤慨し、
    その要因である宗教団体の「不寛容」な振る舞いに対して、ローマや聖書などの歴史から引用し、「寛容」でないことを弾劾した書。

    そこに日本の事柄も出てくる。
    日本人は全人類のうちでもっとも寛容な国民であると。

    0
    2019年02月20日

    Posted by ブクログ

    1700年代に書かれた内容を、普通に今の時代に日本語で
    読めるということがとても奇跡的に幸せなことだと
    思いました。また、やはり200~300年前から
    読み継がれているという古典のパワーというものを
    感じました。
    18世紀以前のヨーロッパ、フランスでの宗教対立から
    くる虐殺や殺戮、宗教のなのもとでの

    0
    2016年10月23日

    Posted by ブクログ

    都度に有名なヴォルテールの「寛容論」。
    内容はタイトル通り《寛容》を説くものである。ヴォルテールが生きた時代の知識や教養が無いと読み辛い個所が多々あるが…
    (注釈を読むだけでも結構苦労する)

    ヴォルテールの言う《寛容》は主に宗教上の対立であり、キリスト教のみを正しいとし、その中でも派閥間での争いが

    0
    2025年10月18日

    Posted by ブクログ

    痛たましい事件を題材に、ヴォルテールがドラマチックに当時の歴史的出来事を描く。寛容性について深く考えさせる。

    0
    2025年07月22日

    Posted by ブクログ

    真偽不明な情報を狂信し、徹底的に「悪」と定義されたものを叩くことを是であるかのように振る舞う現代に読むべき1冊だった

    0
    2025年05月08日

    Posted by ブクログ

    18世紀(1763年)の本。
    主にキリスト教の宗派間の血みどろの闘争を諌め、寛容を説く内容。

    発端は、ジャン・カラス事件における大誤審。最終的には冤罪と認定され、名誉回復されるのだが、死刑執行後ではほぼ意味がない。

    ヴォルテールは延々と狂信の悪例をこれでもかと挙げていく。その一方で、イエス・キリ

    0
    2024年12月20日

    Posted by ブクログ

    数百年も前の本なのに著者の知的レベルの高さ、思考の深さ、良心に感動した。

    ただ、寛容を説くためには冗長すぎ、また悪い例(寛容ではない虐殺の事例)が延々と書かれていて辟易してしまった。

    そしてヴォルテール自身が他の宗派や民族に対して全く寛容的でない記載も多く、複雑な心境になった。

    個人的には寛容

    0
    2017年06月07日

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