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Posted by ブクログ 2022年06月27日
18世紀の啓蒙思想家ヴォルテールの哲学的小説。波乱万丈の冒険譚を通じて「最善説」に疑問を投げかける。
何やら哲学がテーマになっているというのでどんな小難しい話が出てくるのかと思ったら、冒頭からたたみかけるような災難・悲劇・試練のオンパレードで引き込まれた。息もつかせぬスピード感で波乱万丈の大冒険を...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月22日
面白かった。純粋で真面目で師匠の説く最善説をひたすら信奉するカンディード。苦難の旅で信じるものが揺らいでゆき、第二十三章では「この世界はいったい何なんだ」と悩むカンディード。第二十九章礼を尽くしてきた身分の高い恋人の兄を面と向かってとうとう「バカ殿」呼ばわりするカンディード(ここは笑いました)。人間...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月18日
個々の不幸が全体の幸せを作り出す
盲目的に信じるということの大切さ。
結果には必ず原因がある。結果は今を見ればわかるが原因は考えないと分からない。
全ては神によって決められている。全ては最善なのだ。最後には自分の心臓まで食べられてしまうのに人間は自分を飲み込む大蛇を愛おしそうに抱えている。
働く事は...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年02月20日
こんなにも笑える古典は初めてだ。
たっぷりといたずらな皮肉が効いている。
不幸の域値を越えて爆笑となる。
だが中盤、あまりにも悲惨なので笑えなくなってくる。
だが、終盤はもはやめちゃくちゃで哲学コントと言われるのもよくわかる。
だが、ヴォルテールは至って本気でこれを書いているのだろう。
本...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年01月13日
「最善説」についての是非。世界は最善にできているのか、できるいるとしたら、不幸な人はなぜいるのか。個人のせいなの?悪いことをしたから。全体としての善。主人公カンディードが遭遇する様々な出来ことを通し、隣人と対話しながら、考えていく物語。頭でごちゃごちゃ理論を考えるでなく、目の前にある畑を耕そうという...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月19日
普段、ニュースに現れるものは事故や事件、災害など人々におこる不幸である。
というよりも、そういうものこそがニュースになるという面がある。
起こりうる「災害」や「不幸」を、その理不尽さをどのようにとらえるべきなのか。「カンディード」はまさにその「不幸」を引き起こすもの、つまりはこの世界を創り出した「創...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月07日
なかなかシュールでギャグ・コメディタッチなものの、ネタは皮肉・エロ・グロ、残りはこの世の生々しい真実で占められているためクスリとも笑えない。むしろ人間の醜さをこれでもかと見せつけられることで「人間の存在意義とは」みたいなことについて考えさせられた(こんなこと考えるのいつ振りだよ…?)。つまり哲学書な...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月14日
ライプニッツの最善説、カトリックに対する痛烈な皮肉だが、そうならざるを得ない苛烈な現実認識があり、その元となった「リスボン大震災に寄せる詩」も収録されている。
カンディードは、どんな無体な現実の体験をしても、哲学の眼鏡を通してしか認識することができないが、最後になってようやく、目の前の畑を耕すことの...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月17日
バーンスタインがミュージカル化しているこの作品。ミュージカルは観てないけど、気になっていたので読んでみた。登場人物が皆悲惨な目にあってるのに結構あっけらかんとしていて、コメディタッチで読みやすい。途中で著者の私怨も盛り込まれていたりしてもう何でもあり。机上の空論より身体を動かして働こう、と登場人物た...続きを読む
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