夏井いつきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
プレバトで知った夏井いつきさんのエッセイ集。
俳句の教本?以外では初めて読む本。
他の本と同様の語り口で、俳句や自然へ真摯に向かう事楽しむ事には丁寧に、それを言葉でつまらんものへする人へ怒りを込めてとすっきりとしていて大変楽しく読める。
後から調べた際に作者が俳句の種を蒔く行為に強いバッシングがあった事は知っていたが、内容を見る限り俳句を狭い集団の中で研ぎ澄ませる芸術品だと考える人がいて、それが悪いことではないけれど作者がさることとは真反対だとなるから反感も強いだろう。作者の言葉であらならば山は高く裾野は広くの考えは良い。裾野が広くなければ誰も登ろうとはしないだろうし、登らぬ山は埋もれて忘れら -
Posted by ブクログ
テレビ出演などで人気の俳人である著者が季語を深掘りして解説。月刊テキスト「NHK俳句」の2年間の連載に加筆したもので、「似て非なる季語たち」と「音で楽しむ季語」という2部構成。「添削道場」や「類想を超える秘策」という対談、「はじめての句会スタートガイド」なども掲載。
「陽炎」と「逃水」の違い、「緑陰」と「木下闇」の違いなど、自分にとってはあまりなじみのない季語について、名句を引きながら深く解きほぐされていて、勉強になった。ただ、比較的マイナーな季語が多く取り上げられていたが、もっとメジャーな季語も取り上げてほしかったかなと思う。
季語の六角成分図という試みも面白いと思ったが、個々の季語の六角成 -
Posted by ブクログ
句を読むということを通して、俳句作りも上達する!というお話。
私も国語の先生として、俳句を読ませることがあります。そんなときに参考になる本はないかなぁと探してみますが、作品として鑑賞する目的の本はあまり見つからず…そもそも俳句関連の本が本屋に少なく…という状況だったので、こんな本が読みたかったんだよなぁとありがたく思いました。
特に興味深いのは、助詞の話。
十七音の制約がある俳句だからこそ、助詞一つでこんなに印象が変わるんだなと感動しました。
解釈から鑑賞というのもわかりやすい。
作る楽しみと、読み楽しみを教えられました。
夏井先生の本はいつもわかりやすく、すぐに試したくなることばかり書 -
Posted by ブクログ
「ことはじめ」よりも実際に作りたいと思っている人向けに書いてある。
流れがわかりやすく、俳号をつけてから型で俳句を作っていくのだけど、これがものすごく簡単で、俳句初心者が抵抗なく作っていけるものになっている。
夏井先生の講座を受けているような感覚で読める。
とにかくたくさん詠むこと。
実際に作り始めると、俳句を作っていた以前とは、自分の日常との向き合い方が変わったような気がする。
気だるい朝すらも俳句の題材となり、心の特効薬的な役割を果たしている。
初心者あるあるな失敗からもたくさんのことが学べ、自分の俳句の点検にも応用できる。
なるほど、だからこれがダメなんだなぁと納得できる。
そしてさ