梅田望夫のレビュー一覧
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「WEB進化論」の梅田さんと75年生まれの作家・平野さんの対談集。ネット世界にどっぷりつかり、自在に泳ぎまくる梅田さんと、そういう世界になんだかんだで懐疑的で否定的な意見を出してくる平野さんが、超平行線上でガチンコ勝負。初めのうちはどちらかと言えば平野さんよりだったけど、後半は梅田さんの意見の方が納得できたかなあ・・・。まあ、どっちも少々極端なんですが(^^;ま、この本の趣旨は『どっちに賛同』というよりは、『じゃあ自分はどう思う?』ってのを考えさせることみたいですが。読んでる間中、「自分の頭を使って考えろ」と繰り返し言われていた気がします。印象的だったのは、平野さんは紙の本がなくなることに危惧
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グーグルが考えたのは、ネットの「あちら側」に自分たちが作る情報発電所は、「コンピュータシステムそのものを設計する」という学問分野におけるここ10年の成果をすべてぶち込んで、全部ゼロから自分達で作ろう、ということだった。価格性能比向上スピードが著しいマイクロプロセッサやストレージといった部品群を大量に並べて、大規模な情報を高速に信頼性高く処理できる低コストのコンピュータ・システムを作ることにした。しかも構成要素たる一個一個の部品が頻繁に故障しても、全体としてはきちんと動き続けるシステムを構想した。日々増え続けるデータ、日々増え続けるトラフィック量に対応するために、シンプルに部品の量を増やしていけ
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『ウェブ進化論』(ちくま新書)の著者である梅田夫望と、『日蝕』『葬送』(ともに新潮文庫)などで知られる小説家の平野啓一郎が、ウェブ世界の可能性とそれにともなう人間観の変化について語った本です。
両者とも、インターネットのもつインパクトの大きさを認めながらも、人間の理解については異なった意見をもっており、そのことは「おわりに」で梅田が次のような的確な表現で述べています。「私はむしろ「社会変化とは否応もなく巨大であるゆえ、変化は不可避との前提で、個はいかにサバイバルすべきか」を最優先に考える。……「社会の変容」への対応という視点から「個の変容」をとらえようとする傾向が強い。しかし平野さんは「人間 -
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シリコンバレーで暮らす著者が、1996年の秋から2001年の夏までの間に、IT革命を牽引する技術者・経営者・資本家たちの活躍をレポートした本です。
シリコンバレーには、アイディアをもった若い企業家たちと、彼らの資金を提供するベンチャー・キャピタルが集っています。また、起業に際して起こるかもしれない問題にアドヴァイスしてくれるコンサルティング会社などがあって、組織と個人、大企業とベンチャーの関係をとりもっています。こうした支援体制とそれを支える人びとの社会通念が、「シリコンバレーをシリコンバレーたらしめるインフラ」になっていると著者はいいます。
また著者は、この時期にもっとも変わったのは大企 -
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ネタバレ作家とITの中枢にいる、まったく出自の違う二人による、インターネット時代の社会論、人間論。二人の考え方の違いがわりとそのまま対談で描かれていて、その緊張感が面白い。ザックリ言うと、楽観主義と悲観主義。梅田さんの言葉を借りれば、同時代や近未来に興味があるか、過去や歴史に興味があるか、ということか。僕はどっちかと言うと平野さん派なんだけど、印象に残ったのがブログ語りなどが全盛の時代に、「自分を語ることは自分を知ることではあるが、同時に自分を誤解することでもある」という一節。
自分の言葉が通じるかどうか、が知らないうちに「多くの人に認められるような語り」に変化したりすることはありそうなことだな、と -
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最近ネット、テクノロジーなどの持つ力について興味があったので読んでみた。
2006年に出版なので、今から考えると約10年前の本とも言えるのだが内容は今でも十分読むに値すると思います。
ネットの「こちら側」と「あちら側」の話では単にGoogleの話ではなく、まだ話題になっていなかったであろうクラウドサービスの登場が予見されていたりします。
Googleの何がすごくて、楽天やヤフー、マイクロソフトとは何が違うのか?ということが的確に書かれています。
デジタルネイティブは肌で感じてることを再確認するために、そうでない人には今デジタルの世界で何が起きているのかを知るために読むことをオススメします。 -
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観戦記、対談共に面白かった。将棋界に強い人は羽生さんの他にもたくさんいるのだけれど、それでも、羽生さんがどうして強いのか。それに実際の将棋のタイトル戦の解説から触れられる。
・たとえば、新聞というのは発行部数が多いぶん、一文字あたりの価値(コスト)が高い。よって字数制限が厳しい。そういう制約を「当たり前」の前提にして、新聞の将棋観戦記というものが書かれてきた。しかし字数が少なくて将棋の中身がわかるのは、よっぽど将棋が強い人だけである。インターネットにはそういう制限字数のコスト的制約などないから、字数の制約という思考の枠が取り払われて、将棋を巡る思いきり長い文章や解説が用意されればいい、と私は -
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ネタバレあまり得意じゃなくても、将棋に興味を持てるようになる一冊。
また駒に触れてみようかな~と思う。
将棋から現代社会の特性を導きだそうとしているところが興味深い。
現代は、高速道路。
誰でもカンタンに前に進めるけれど、その先には大渋滞が待っている。
その大渋滞を抜けられなければブレイクスルーは起こらない。
高速道路とは、大量の知識や情報が整理された状態のこと。
誰でも手を伸ばせばカンタンに手に入る。
大渋滞とは、そんな高速道路に突っ込んだたくさんの人々がなした群れ。
そこからまた一つ突き出るには、自分で考えることのできる力をしっかり養わなければならない。
じゃあ、一般道でゆっくり行ったらい