高木彬光のレビュー一覧
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高木彬光の長篇ミステリ作品『大東京四谷怪談―墨野隴人シリーズ3』を読みました。
高木彬光の作品は、3月に読んだ『帰ってきた探偵たち』以来なので、9か月振りですね。
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「わたしはお岩、お岩の幽霊よ。今度の芝居の脚本だけはおことわんなさいよ。
もし、この仕事を続けるなら…」。
現代版四谷怪談を手がける劇作家のもとに電話がかかってきた。
その言葉を裏付けるように、お岩の活人形を制作中の人形師が殺害された。
四谷怪談そのままの形で起こる連続殺人の行方は…!?
『黄金の鍵』『一、二、三―死』に続く好評墨野隴人シリーズ第3弾。
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Posted by ブクログ
ネタバレ高木彬光の短篇ミステリ作品集『帰ってきた探偵たち』を読みました。
『五人の探偵たち』に続き、高木彬光の作品です。
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日本の推理界を代表する探偵たちが、一冊に集合した。
法医学博士の天才型探偵・神津恭介、義理と人情の熱血私立探偵・大前田英策、若き捜査検事・霧島三郎、ぐず茂と呼ばれる検事・近松茂道、近松誕生のきっかけとなった検事・遠藤茂道。
本格推理の巨匠・高木彬光のシリーズ・キャラクター五人の文庫未収録作品だけで編んだ、『五人の探偵たち』の姉妹編。
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1991年(平成3年)に刊行された『朱の奇跡-わが -
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女の背中に蠢く大蛇の刺青。元軍医の松下は誘われるまま彼女の家に行き、鍵の閉まった浴室で胴体のない女の死体を目撃する。この謎に対峙するのは名探偵・神津恭介。
ミステリーのマストリード本なんかで必ず名前があがっているので、とうとう読みました。
話の合間に読者に「大変な事が起こっているのですよ……っ!」と言ってくる感じ、乱歩さんぽい(偏見)。犯人はわかりやすい気がしましたが、トリックはわからず。
戦後間もない日本の雰囲気を感じられ、雰囲気が良かったです。文章はそんなに古めかしく感じなかった。
肝心の名探偵・神津がなかなか登場しないな。などと思っていたら、現れ、強引なところも感じるものの見事に犯人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ推理小説としてはなかなか面白く、文章を楽しむという点ではそうでもない、という感じ。時代設定のせいなのか、あるいは行間から作品を映像として立ち上げるには視覚情報がやや乏しいからか、個人的な感想としては「世界にのめりこめない」状態のまま、ラストまで行ってしまいました。事件を調べる警察の言葉遣いが汚いことが要因の一つかもしれません。まぁ、作品が書かれた当時の警察は本当にこの程度の品性だったのかもしれませんが。
そこまで重要だと思えなかった人物が実はキーパーソンだった、というのは推理小説の常套手段なのですが、このぐらいしか出てこなかった人がコアになるのかー、と思うと、ちょっと悔しいというが面白くない