高木彬光のレビュー一覧

  • 「横浜」をつくった男~易聖・高島嘉右衛門の生涯~

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    ネタバレ

    日本発の鉄道建設にあたり横浜側の海の埋め立て工事をしたり、ガス灯を作ったりして開港後の横浜の発展に大きく貢献した高島嘉右衛門の一代記。実業家としての嘉右衛門の魅力が良くわかった。一方で、易聖としての嘉右衛門の活躍として物語の展開に沿って多くの占例が記されているが、門外漢にはどこまで信じて読めばよいものか不明。嘉右衛門と伊藤博文の交友や西郷従道と弁天のお雪のサイドストーリーは面白かった。易占に思い入れの深い著者ならではの本。

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    2023年02月10日
  • 大東京四谷怪談~墨野隴人シリーズ3~

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    高木彬光の長篇ミステリ作品『大東京四谷怪談―墨野隴人シリーズ3』を読みました。
    高木彬光の作品は、3月に読んだ『帰ってきた探偵たち』以来なので、9か月振りですね。

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    「わたしはお岩、お岩の幽霊よ。今度の芝居の脚本だけはおことわんなさいよ。
    もし、この仕事を続けるなら…」。
    現代版四谷怪談を手がける劇作家のもとに電話がかかってきた。
    その言葉を裏付けるように、お岩の活人形を制作中の人形師が殺害された。
    四谷怪談そのままの形で起こる連続殺人の行方は…!?
    『黄金の鍵』『一、二、三―死』に続く好評墨野隴人シリーズ第3弾。
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    2022年12月30日
  • 神津恭介、犯罪の蔭に女あり

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    ネタバレ

    6編が収められた短編集。

    題名の如く、どのお話にも必ず女性が現れますが
    殺されたり犯人だったり様々。

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    2022年04月27日
  • 帰ってきた探偵たち

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    ネタバレ

    高木彬光の短篇ミステリ作品集『帰ってきた探偵たち』を読みました。
    『五人の探偵たち』に続き、高木彬光の作品です。

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    日本の推理界を代表する探偵たちが、一冊に集合した。
    法医学博士の天才型探偵・神津恭介、義理と人情の熱血私立探偵・大前田英策、若き捜査検事・霧島三郎、ぐず茂と呼ばれる検事・近松茂道、近松誕生のきっかけとなった検事・遠藤茂道。
    本格推理の巨匠・高木彬光のシリーズ・キャラクター五人の文庫未収録作品だけで編んだ、『五人の探偵たち』の姉妹編。
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    1991年(平成3年)に刊行された『朱の奇跡-わが

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    2022年03月22日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    女の背中に蠢く大蛇の刺青。元軍医の松下は誘われるまま彼女の家に行き、鍵の閉まった浴室で胴体のない女の死体を目撃する。この謎に対峙するのは名探偵・神津恭介。

    ミステリーのマストリード本なんかで必ず名前があがっているので、とうとう読みました。
    話の合間に読者に「大変な事が起こっているのですよ……っ!」と言ってくる感じ、乱歩さんぽい(偏見)。犯人はわかりやすい気がしましたが、トリックはわからず。

    戦後間もない日本の雰囲気を感じられ、雰囲気が良かったです。文章はそんなに古めかしく感じなかった。
    肝心の名探偵・神津がなかなか登場しないな。などと思っていたら、現れ、強引なところも感じるものの見事に犯人

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    2022年03月06日
  • 呪縛の家 新装版

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    ネタバレ

    不思議な殺人予告通りに殺害されていく、教祖の孫娘たち。呪われた家や狂った教祖、それに絡む莫大な遺産相続。雰囲気抜群なミステリーです。

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    2021年04月04日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    初神津恭介シリーズ。いつ出てくるんだろう?と思ってたら、終盤ひょっこり出てきて、あっさり解決してしまった!頭良すぎ。密室での殺人。私はというと、刑事と一緒にうまい具合にミスリードされ右往左往。昔だからできただろうトリックだけど、とても読みやすかったし、面白く読めた。シリーズで追いかけたい。

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    2020年11月17日
  • 呪縛の家 新装版

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    雰囲気的には八つ墓村。ただ、展開とオチはとても分かりやすい。初めから怪しい人が“多分こうだろうな”と思う手法で殺人を犯し、さらに裏のある人はそのまま裏の姿を見せて終わる。

    気楽に見れる2時間ドラマといった感じで、個人的には嫌いじゃないけれど、連続殺人を唐突に音楽に例えだす点に「なぜ急に音楽?」ということばかりが気になっちゃって、集中力を削がれた。

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    2020年10月31日
  • 「横浜」をつくった男~易聖・高島嘉右衛門の生涯~

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    江戸末期~明治の政商・政権癒着の占い師の伝記的小説。江戸期の苦労話はまあ面白い。明治政商期はだんだん面白くなくなる。特に後半はいかに占いが当たったかメインなので小説としてはつまらない。ある意味、最初の父の嘉兵衛が鍋島・南部両藩を向こうに回しての活躍部分が一番面白いかも。
    高木彬光もこういう実録的な作品はあまり得意ではないのかな?高木氏自らも研究したという易にとらわれてしまっているようだ。そうなると対象を見る目も曇ってしまう。こういう小説は友人である山田風太郎(明治物は傑作)にはちょっと及ばないようだ。

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    2020年09月16日
  • 「横浜」をつくった男~易聖・高島嘉右衛門の生涯~

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    怪しい系入門編と勧められて読んだ。確かに怪しいけど、現代科学で解明できないことは、まだまだ、たくさんあるはず。

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    2020年03月24日
  • 「横浜」をつくった男~易聖・高島嘉右衛門の生涯~

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    易の高島嘉右衛門が、横浜を発展させた。いろんな明治の人物と関わり、大商売人、であったと、初めて知った。高木彬光は推理ばかりと思ってたが。

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    2018年04月25日
  • 神津恭介、密室に挑む

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    う~ん、文体や人物造形が古い……。
    ミステリとしては、特に密室ものの短編集なので、トリックはおもしろいものが多い。「白雪姫」「影なき女」「妖婦の宿」あたりのトリックは出色。それでも、話にすんなり入っていきにくかった。
    名探偵が眉目秀麗、多分野の天才で冷たい貴公子、という設定は、高木彬光氏が先駆者だったのか。それなのに、どうも神津名探偵が陳腐に感じられてしまった。
    さまざまな名探偵像に触れて、読み手側がスレてしまったのだろうなぁ。日本の三大名探偵の順に読んでいたら、神津恭介のことも大好きになっていたかもしれない。

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    2016年01月28日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    最初は文章がタルかったが、慣れれば一気に読めた。

    内容としては食い足りなかったが、時代背景を考えると、十分猟奇的であり、奇抜かなと思える。

    違う作品と読み比べるのもいいか

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    2015年12月23日
  • 呪縛の家 新装版

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    紅霊教という新興宗教の本部で教義になぞられた連続殺人事件が発生し、神津恭介がその謎を解いていきます。
    おどろおどろしい雰囲気、密室殺人、遺産相続、抜け穴…横溝正史を彷彿とさせる設定と、最後の最後まで予断を許さない展開で面白いですし、犯人指摘後ゾクリとさせられるオチもありお腹いっぱいです。
    しかし、第一の殺人の状況が非常にアバウトで分り難い、見立てる必然性が薄い、小道具である短刀の扱いが雑など不満を感じる部分が多く、本格推理小説のしての質はもう一つといった印象です。

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    2015年12月07日
  • 神津恭介、犯罪の蔭に女あり

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    【死美人劇場】【嘘つき娘】【青髯の妻】【女の手】【ヴィナスの棺】【血ぬられた薔薇】収録。

    神津恭介作品の中から女性絡みの事件が六作収録されています。
    絶版で入手困難だった作品が読めるのは嬉しいのですが、「傑作セレクション」と謳っている割には仰天するような展開やトリックがなく平凡な印象。
    ただ、どれも通俗的な作品なので、万人がそれなりに楽しめるのではないかと思います。

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    2015年09月14日
  • 成吉思汗の秘密

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    結局どうとでも言えるのでこの手の話は難しい。ただ、偏狭な歴史学者のような文献至上主義では真の歴史は解き明かせないだろう。ゆえに、歴史の謎に多くの作家が取り組み傑作をものにしているし、その種にも困らないのだろう。

    本作に限って言えば、こじつけに近いところもある。普通に考えて、義経とジンギスカンでは
    スケールが違いすぎて同一人物とするには無理がある。根本的な?に答えきれていないので、高木氏の主張には素直に頷けない面もある。ただ、作品の楽しみは歴史の真実を説き明かすよりも別のところにある気もする。その意味では楽しめた。

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    2015年03月02日
  • 古代天皇の秘密

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    ネタバレ

    高木彬光のベッドデティクティブ3部作の完結編?
    というか何がどう完結したのかはわからなかった・・・
    不勉強なもので。先の2作もよんだの大分前でしたし。
    地図や家系図的なもの表など分かりやすく(というか、分からない人にはなお一層わからないのですが)ところどころ挿入されています。
    せめて、物部と蘇我の確執のあたりからなら理解の範囲内だったかもしれませんがほとんど神話の世界。

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    2014年12月24日
  • 成吉思汗の秘密

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    源義経と成吉思汗が同一人物だったかも的都市伝説は、いまとなってはあまり珍しくなくなったが、もしやこの著書が炊きつけたってことは?・・・なんて考えながら読むと面白みが増すかも。成吉思汗という漢字名からひも解く推理展開には少々インパクト感に欠けたが、あくまで読み物と割り切って読むにはいいかもしれない。

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    2014年12月21日
  • 神津恭介、密室に挑む

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    うう、文体が古い。同時に読んでるキリスト教文学の世界もだけど、じっくり読まないと染み込んでこないのだ言葉が。ぴゅーっと読めないのが悪いのではなくて、いつも上辺だけで読んでたのではという気がしてくるから不思議。これも良いかもね(^◇^)

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    2014年05月25日
  • 霧 の 罠

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    ネタバレ

    推理小説としてはなかなか面白く、文章を楽しむという点ではそうでもない、という感じ。時代設定のせいなのか、あるいは行間から作品を映像として立ち上げるには視覚情報がやや乏しいからか、個人的な感想としては「世界にのめりこめない」状態のまま、ラストまで行ってしまいました。事件を調べる警察の言葉遣いが汚いことが要因の一つかもしれません。まぁ、作品が書かれた当時の警察は本当にこの程度の品性だったのかもしれませんが。

    そこまで重要だと思えなかった人物が実はキーパーソンだった、というのは推理小説の常套手段なのですが、このぐらいしか出てこなかった人がコアになるのかー、と思うと、ちょっと悔しいというが面白くない

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    2014年05月25日