高木彬光のレビュー一覧

  • 神津恭介、密室に挑む

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    神津恭介シリーズ6編の短編集。
    私は事件が起きるたびに、えっ?えっ?と翻弄された「影なき女」とあっ!と驚く「妖婦の宿」が好き。
    自分で推理するのは苦手なので、毎回予想を裏切られるペーペーなので、きっと慣れてる人にはわかりやすいであろう展開も楽しめました。

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    2021年04月20日
  • 「横浜」をつくった男~易聖・高島嘉右衛門の生涯~

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    横浜・高島町にその名を残す高島嘉右衛門の生涯を描いた本。事業家の面よりも易聖・高島嘉右衛門の易占の話が詳しい。従来抱いていた山師的なイメージがかなり変わった。

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    2020年12月16日
  • 成吉思汗の秘密

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    虫垂炎による手術のため入院した名探偵神津恭介は、無聊を慰めるため、成吉思汗の謎に挑む。果たして源義経が成吉思汗になったという伝説に信憑性はあるのか。ベッドに在るまま800年の昔に思いを馳せ、一人二役のトリックが成立し得るかどうかを推理する。

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    2020年08月05日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    初高木彬光作品。
    よく書かれていて面白く読んだ。
    昔の作品と侮っていた。
    高木彬光作品も少しずつ読んでいきたい。

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    2020年09月21日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    我が家に縁のある方らしいので、どれどれと思い読んでみました。

    70年以上も前の小説ですが、なんでしょう古くささや読みにくさはありませんでした。

    神津さんかっこよすぎ。そして謎とき早すぎ!すげぇ!

    やはり古き良きミステリーはいいですね。
    読者への挑戦とか滾りますね。

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    2020年02月09日
  • 白昼の死角

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    始めでこそ時代背景と手形犯罪というあまり知識のない舞台に怯んだものだが、読み進めるに従ってそんな心配は稀有に終わった。犯罪人と肺病の因果関係には妙な納得もしつつ、この悪党がもう少し寡黙で有れば完璧だったんだろうけど語るに落ちた如くペラペラ口走り過ぎ。ペテン師は口命だろうけど主人公の性格と口数は乖離していたように思う。ただその時代、若気の主人公が前世代人への戦いという意思であるならあり得るのかなあと回想してみる。
    時間かかったけど、逆に時間空いても飽きの来ない小説だった

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    2020年01月20日
  • 神津恭介、密室に挑む

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     かつて(いまでも)日本を代表する名探偵であった神津恭介を主人公とする短編集。タイトルのとおり、密室殺人事件が並んでいる。

     今読んでみると文体や人間の描き方、道具立てにさすがに書かれた時代を感じさせる。だけど全体としてすっきりと端正に感じられるのは、名探偵神津恭介のイメージでもあるし、小説内で描かれる謎解きのクリアーさのためだと思う。そういったあたりは全然負来るなっていないばかりか、逆に新鮮で驚く。

     6編の短編集の中に、ミステリの典型的なアイデアが見本市のように並んでいて面白い。特に最後の2編は、稚気が感じられるほど作者が楽しんで書いたんじゃないかなって思う。時々でてくる機械的トリック

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    2019年02月11日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    機械的密室と心理の密室にネガポジの反転、全部全部きれいに騙された!半分以上過ぎてから登場する名探偵・神津恭介のあっという間の謎解きもあっさりしてて良い
    研三と神津恭介の仲の良さには友情ってどんな時代でも変わらないんだなあと思いました

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    2018年09月24日
  • 「横浜」をつくった男~易聖・高島嘉右衛門の生涯~

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    明治維新を陰で支えた商人がいた。
    彼は易聖と呼ばれ、明治初期の英雄達と親交を持つ。
    1人の商人の目線から見る明治維新というのがなかなか興味深く面白い。

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    2018年07月10日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    トリックの秀逸さもさることながら、刺青の魅力が伝わってくる一冊。刺青が反社会的なとものとして捉えられてしまってることが残念にかんじます。

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    2017年10月17日
  • 「横浜」をつくった男~易聖・高島嘉右衛門の生涯~

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    【文章】
     読み易い
    【気付き】
     ★★★・・
    【ハマり】
     ★★★★★
    【共感度】
     ★★★★・

    「"人によっては" 当たるも八卦当たらぬも八卦」

    占い師としての実力はもちろん、商人としても実力も備えていた。

    伊藤博文など、明治維新の中心ともいえる人物達と交流を持っていた。

    渋沢栄一との交流は書かれていなかったが、実際に交流は無かったのだろうか?

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    2017年07月25日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    タイトルの「刺青」は「しせい」と読む。
    刺青競艶会で他を圧倒して優勝をさらった絹江の「大蛇丸」。
    研三と早川博士によって見つけられた死体は、密室の浴室で胴体だけが持ち去られたバラバラにされていた。
    流れ出る水道の水で、死体の血はきれいに洗い流されていた。
    やがて絹江の夫である竹蔵が発見され、絹江を殺して自殺したと思われた。
    だが、第三の惨劇が起きる。
    絹江の兄・常太郎が刺青を剥ぎ取られた状態で死体で発見された。
    潜在的にすりこまれた密室にいだくイメージ。
    トリック(密室)よりも、心理的に植え付けられた(ミスリードの)トリックが素晴らしい。
    自雷也(文字は本分のまま)、大蛇丸、綱手姫にまつわる禁

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    2017年02月27日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    明智・金田一と並んで日本三大探偵であるらしい神津恭介の初登場作品。
    世にも見事な大蛇丸の刺青を背負った女が殺され、その胴体だけが持ち去られた。
    次いで女の夫と兄も殺される。
    事件に巻き込まれた松下研三は、偶然再会した神津恭介に事件解決を依頼する。

    神津の登場はかなり後半のほうで、そこまでは陰惨な事件の様子よりも刺青という芸術についてとくとくと聞かされる印象で、絢爛豪華な刺青にあてられて眩暈がしそうでした。
    後に書き直したとはいえ地の文も会話も固さ柔らかさがちょうどよく、高木彬光はやっぱり良いと再確認しました。

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    2016年11月10日
  • 呪縛の家 新装版

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    新興宗教・紅霊教の関係者である同窓生からSOSの手紙を受け取った松下。
    紅霊教本部ではおどろおどろしい予言が次々に実現していく。天才神津が参戦しても止まらない殺人。

    「刺青殺人事件」で快刀乱麻を断つごとくの名推理を見せた神津が犯人の後手に回っているのでハラハラしましたが、読み終えてみると神津の人間らしさが際立ったような気がしました。
    そして犯人の動機解明が読ませどころかと思いきや、ラストにもう一発食らいます。
    特別にひねったオチではないのですが、その描き出し方が醜悪かつ効果的でちょっと唸らせられました。

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    2016年11月10日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    何を隠そう…というか、別に隠していないのですが、古色蒼然とした"探偵小説"が好きです。(推理小説というより探偵小説という感じが合っているかと)
    しかし、高木彬光氏の作品は不覚にもこれまで『能面殺人事件』しか読んだことがなく、今更ながらにこちらを読みましたが…
    なるほど。日本の探偵小説・推理小説オールタイムベスト投票のような企画で必ず上位に入る作品だけあります。
    今となっては(他の推理小説を読みつけた身としては)トリックの要のところは読めてしまいますが、この、"耽美な"プロットがいい。そしてこの「読者への挑戦状」にはしびれる(笑。大いに楽しみました。

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    2015年10月31日
  • 呪縛の家 新装版

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    神津恭介シリーズ。悪徳な宗教団体、そして内部分裂、預言者による殺人の予言、莫大な遺産、密室殺人、そして相次ぐ殺人未遂と殺人。これだけ材料がそろって面白くない訳がない!という期待を全く裏切らない、王道の推理小説に大満足。ただ、表紙が残念…

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    2015年07月19日
  • 邪馬台国の秘密 新装版

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    高木彬光の神津恭介ベッドディテクティブものの一冊。「成吉思汗の秘密」「古代天皇の秘密」もそれなりに面白いのだが、「邪馬台国の秘密」は特に氏の研究成果がストレートに出ていて興味深い。神津恭介物語の名を借りた研究論文となっている。
    邪馬台国特定に、厳密な制約を設け、最も自然な形で場所を決定する手腕には説得力がある。

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    2015年03月29日
  • 神津恭介、密室に挑む

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    傑作セレクションと銘打っているだけあり、6編の高純度の密室モノが読めます。
    冒頭を飾る『白雪姫』は陳腐なトリックの裏に隠れた罠にしてやられました。張られた伏線がミスディレクションにもなるという素晴らしい逸品。
    続く『月世界の女』『鏡の部屋』『黄金の刃』の3編は巧さは感じるものの、構造自体は単純。
    そして『影なき女』の捻くれたプロットでまたもや騙され、ラストの傑作『妖婦の宿』で高木彬光の凄さを再認識。犯人当てミステリを語るときには外せない作品だと思います。意外な犯人を突き詰めたエドマンド・クリスピンの『誰がベイカーを殺したか』ほど意地悪ではないので、違和感を拾っていけば、必ず正解へとたどり着けま

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    2015年03月21日
  • 刺青殺人事件~新装版~

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    密室をテーマにミステリを語るとき、必ずといっていいほど話題に上るこの『刺青殺人事件』
    機械的トリックの裏にある企みは、現代でも十分に通用するもののように思います。
    そして胴体を持ち出された死体の謎は、読者の思い込みを巧みに利用し、簡単に思いつきそうでいて盲点になっていた箇所を突いてくる素晴らしいものでした。
    そしてなによりデビュー作にしてこれだけの大作を発表したことに驚きました。
    まだまだ未読の作品があるので、楽しみに読んでいきたいです。

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    2015年03月06日
  • 神津恭介、犯罪の蔭に女あり

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    ネタバレ

    『死美人劇場』
    神津恭介が発見した女の死体。死美人劇場と名付けられたストリップ小屋での殺人。被害者はエミー山田というダンサー。マリア・ローザというダンサーの代わりにある屋敷に派遣されていたエミー。洞爺丸事件に巻き込まれていたというアリバイのあるパトロンの天沼健二。

    『嘘つき娘』
    女性が殺害されたというタレこみの電話を受け現場に向かった真鍋記者。被害者は松野菊枝。嘘つき少女として新聞に投稿した福田慶子のと事件の関係。事件直前被害者にコートを届けた慶子。男関係が激しかった菊枝。菊枝の恋人の一人・佐久間源一と慶子の関係。

    『青髭の妻』
    かつて「青髭」と呼ばれた連続妻殺しの犯人。その男の生き残った

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    2013年11月04日