沼上幹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一橋大教授で経営戦略・経営組織・経営学方法論等を専門とする沼上幹の新書。現実的・本質的な実践を念頭に会社組織構成について基本的な考え方と、日本社会において起こりがちな組織腐敗の事例とその対処の基本的理論を紹介している。これを読むことで、一般的な組織構造の意義と、陥りがちなミスや腐敗への対処法を学ぶことができる。また経営者側の立場に寄り添って組織戦略の考え方を書いているため、いち従業員の立場で読むと観点の違いをよく知ることができると思う。
一旦読んだが、咀嚼しきれていない。
「官僚制」は批判されるが、組織で価値を生み出すための基本構造であり、官僚制の腐敗は憎むべきだが、官僚制の基本的な構造自体 -
Posted by ブクログ
初版は2000年とのことなので、かなり時間が経ってますが、マーケティングの基本を学ぶには良い書籍でした。
ミシュランがパリ郊外のレストランを紹介するガイドブックを作ることで、郊外へ出かけるようになり、車のタイヤの減りが早くなるとは、なかなか面白い視点でした。
また、なぜ人は働くのか、人間は意味のないことはやりたがらない、自分たちの行っている活動が単に目の前の競争相手に勝つことだったり、納期に間に合わせることだけだったら、数年のうちに人間は疲弊し切ってしまう。会社にカネを儲けさせるためだけだったら、社員のやる気はなくなってしまう。
【マーケティングの基本4P】
1.Product(製品)
2.P -
Posted by ブクログ
久しぶりにビジネス書を読んだ。本書では、典型的な組織を検討対象とし、それらの特質を了解した上で、よりベターな体制に整備できるよう、構成員自らが主体的に考えるためのケース群が紹介されている。大学の組織は、設置者を問わず基本的に官僚制組織なので、第1章の内容は参照しやすく、読者が持つ課題に引き寄せやすいだろう。第3章の組織改編のための視点はこうだ。①メンバー固定・組織構造変革、②組織構造固定・メンバー変革、③メンバー変革・組織構造変革の3点を、現実に照らし合わせを考えることが求められている。第5章の組織におけるフリーライダー説は、多くの大学に何人かはいるというイメージがなんとなくある。自分は特に何
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Posted by ブクログ
戦略論の研究者が書いただけあって、マーケティングそのものよりも戦略論寄りの内容となっています。この本に組織論とポジショニング論、RBVあたりを加えたら、戦略論の入門書として成立してしまいそうなくらいです。
一方で、消費者とのインタラクションとか、いかにもマーケティング的な話はあまりありません。企業と消費者とがどのような関係を築いていくのか、といった問いは、マーケティングでは欠かせない論点ですから、このあたりは他のテキストで補う必要がありそうです。
…と考えると、マーケティングのテキストとしても、戦略論のテキストとしても、位置づけの中途半端さがどうしても残ってしまいます。あえて言うなら、戦略