加藤俊彦の作品一覧
「加藤俊彦」の「競争戦略論(第2版)」「組織の<重さ>―日本的企業組織の再点検」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「加藤俊彦」の「競争戦略論(第2版)」「組織の<重さ>―日本的企業組織の再点検」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
「わかりやすい マーケティング戦略(第三版)」と同様に、会社の研修書籍として本書を手に取りました。
本書は「企業間の業績の違いはなぜ生まれるのか」という根源的な問いに対し、理論的枠組みを用いて丁寧に解説しています。一方で、内容は本格的であり、理解に時間を要する部分も少なくありませんでした。
■ 印象に残ったポイント
価値相関図と補完的企業の概念
市場全体の「パイ」をどのように拡大し、どのように自社の取り分を確保するかという視点が整理されており、特に以下の3点が示唆に富んでいました。
・競合と補完関係を築き、市場全体の価値を高める
・パイの配分構造を変化させ、自社の価値獲得を高める
・同じパイを奪い合う競争状況では、過度な競争を避ける方向へ誘導する
また、2012年刊行の書籍でありながら、日本企業の内向き志向への批判や課題認識が示されており、現在のビジネス環境にも通じる内容でした。
◇付加価値の構造
「顧客価値 × 希少価値 × 技術力(ものづくり力)」という枠組みは、技術力だけでは競争優位が成立しないことを明確に示しており、企業戦略を考えるうえで重要な視点だと感じました。
◇トップシェアの意義と経験曲線効果
トップシェアを獲得することの意味を、経験曲線効果を基盤に説明しており、理論と実務の接続が理解しやすく整理されています。
◇コストリーダーシップ戦略と差別化戦略
実際の企業事例を交えながら説明されており、抽象論にとどまらず、実務への応用をイメージしやすい構成でした。
■ どんな人におすすめか
内容は体系的で本格的なため、初学者にはやや難しく感じられるかもしれません。しかし、企業間の競争戦略を理論的に理解したい方にとっては、2026年の現在でも十分に価値ある示唆が得られる一冊です。戦略思考の基礎をしっかり固めたいビジネスパーソンに適した書籍だと感じました。
Posted by ブクログ
「経営戦略論」は、ポーターがいて、バーニーがいて、ミンツバーグがいるんだね、というところで、分かった気になって、長らく放置していたジャンルなのだが、先日、沼上さんの「経営戦略の思考法」を読んで、刺激を受け、いろいろ乱読中。
というなかで、今のところ、一番面白くて、情報の凝縮度が高く、しかもわかりやすかったのが本書。全くの初心者は難しいかもだが、入門書を読んだあと、2冊目か、3冊目に読むとかなり効率的に経営戦略の全貌がわかるんじゃないかと思う。
ミンツバーグが、経営戦略を10のスクールに分けたのに対して、沼上さんは、5つ、つまり、「戦略計画学派」「創発戦略学派」「ポジショニング・ビュー」「リソース・ベースト・ビュー」「ゲーム論的アプローチ」に整理して、かなりスッキリした。
この本では、さらに、「ポジショニング・アプローチ」「資源アプローチ」「ゲームアプローチ」「学習アプローチ」に整理。これが本当にスッキリですね。
個人的には、「学習アプローチ」が4つの分類の1つに位置付けられて、ちょっとうれしい。といっても、私自身は、「学習する組織」とかは、あまり戦略論とは思ってなかったんだけど、そういう観点にたてば、一種の戦略論ということもできるな。
個別の具体的な戦略オプション、つまり、コストリーダーシップとか、差別化戦略とか、垂直統合とか、国際戦略とか、そういうことの説明は、あまりない。まあ、これやり出すと本の厚みが一気に2倍以上になるだろうしね。
この本は、あくまでも経営戦略論の「考え方」の根っこをしっかり理解し、自分の頭で考え始めるためのものである。
Posted by ブクログ
組織の重さと諸要因の関係を科学的に把握するための貴重な研究。
ミドル層へのアンケート調査をもとに定量分析を行っている。
参加企業はプロジェクトに賛同した計18社。BU数は107。
組織の重さを
①過剰な「和」志向
②経済合理性から離れた内向きの合意形成
③フリーライダー問題(口は出すが責任は取らない人、決断力の不足)
④経営リテラシー不足
の4つの変数から推定。
因子分析にかけて①②を「内向き調整志向」変数、
③④を「組織弛緩性」変数として組織の重さを計測する。
本研究の一番のインプリケーションとしては
機械的組織と有機的組織、
縦横における公式と非公式の繋がり
これらがバランス良く設計されている組織は
組織の重さが軽くなる可能性が高い、ということ。
そして本研究では組織の重さと業績面での統計的相関分析は行わず、(そもそも選択バイアスがあるため無意味)
調整比率と組織の重さの相関分析を行っている。
調整比率はモデルチェンジの日数、新規事業日数、撤退日数に際して、組織内での調整にかかる時間をアンケートで定量的に把握して分析している。
日数(比率)が減れば、コスト削減や市場への迅速な対応に繋がり、業績に好影響が出るという仮定が裏にある。