組織の重さと諸要因の関係を科学的に把握するための貴重な研究。
ミドル層へのアンケート調査をもとに定量分析を行っている。
参加企業はプロジェクトに賛同した計18社。BU数は107。
組織の重さを
①過剰な「和」志向
②経済合理性から離れた内向きの合意形成
③フリーライダー問題(口は出すが責任は取らな
...続きを読むい人、決断力の不足)
④経営リテラシー不足
の4つの変数から推定。
因子分析にかけて①②を「内向き調整志向」変数、
③④を「組織弛緩性」変数として組織の重さを計測する。
本研究の一番のインプリケーションとしては
機械的組織と有機的組織、
縦横における公式と非公式の繋がり
これらがバランス良く設計されている組織は
組織の重さが軽くなる可能性が高い、ということ。
そして本研究では組織の重さと業績面での統計的相関分析は行わず、(そもそも選択バイアスがあるため無意味)
調整比率と組織の重さの相関分析を行っている。
調整比率はモデルチェンジの日数、新規事業日数、撤退日数に際して、組織内での調整にかかる時間をアンケートで定量的に把握して分析している。
日数(比率)が減れば、コスト削減や市場への迅速な対応に繋がり、業績に好影響が出るという仮定が裏にある。