沼上幹のレビュー一覧
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ひとつひとつのフレームワークは有名すぎるほど有名なものばかりなのだが、
体系的にわかりやすく整理されている点で目から鱗が落ちる本。
大学の教科書として多用されているようだが、むしろ実践本としての価値を強く推したい。
自分の携わる事業について
・ドメイン
・業界(5Forces)
・市場(セグメンテーション/ポジショニング)
・製品ライフサイクル
・4P
を整理することによって現状や打ち手に対する気づきが数点は出てくるはず。
ためしに昔携わった事業でもやってみたところ、当時の自分の戦略の無さに穴があったら入りたいくらい恥ずかしくなりました・・・
学生の皆さんも、ぜひ特定の企業をケーススタディとして一連のプロセスをおさらいしてほしい。
断片的には掲載されている個々の事例でも十分理解できるものの、すべてのプロセスが関連付けられることによって初めて1事業の”戦略”となるため。 -
Posted by ブクログ
計画のグレシャムの効果。ルーチンな仕事はノン・ルーチン(創造的)な仕事を駆逐する。貧乏暇なし。
マーケティングは4つのPが重要。Product, Place, Promotion, Price.
自社製品が顧客ニーズを奪い合いする共食い(カニバリゼーション)は避けなければならない。高級品は廉価品に比べ、納得させるだけの付加価値が必要である。
女性の化粧ライフスタイル
・15~17歳は好奇心が人一倍強い
・18~24歳は流行への関心が強い
・25~34歳は節約志向が最も高い
・35~54歳は再び高級志向が強まる
・55さいいじょうは化粧意欲が比較的弱い
消費財市場の主要セグメンテーションの軸
・地域、都市規模、人口密度、気候
・年齢、性別、家族数、家族ライフサイクル、所得、職業、学歴、社会階層
・ライフスタイル、性格
・購入機会、追求便益、使用者状態、使用頻度、ロイヤリティ、購入準備段階(無知、知っている、知識あり、興味あり、欲望あり、購買意欲あり)、マーケティング要因感受性
人間の一生は、誕生から始まって、思春期、青春期、壮年期、熟年期、老年期、死というライフサイクルを描く。
製品のライフサイクルは、導入期、成長期、成熟期、衰退期。単価は下がる。売上高は上がる。利益は導入期が最も高い。
・導入期はイノベーターに向けて、上澄み価格政策か浸透価格政策をとる
・成長期は同業者がライバルに変わるので、自社を選択するようブランドを確立する
・成熟期は自分の獲得した顧客は離れにくいように、相手の顧客はできるだけ浮気させるようにする
・衰退期はタイミングをみはからって撤退するか、市場自体をもう一度拡大する方法を見つけ出し展開するか、他の企業がすべて撤退するのを待って残存者利益を獲得する存続をするか、選ばなければならない。
ホンダのバイク、スーパーカブは日本・アメリカでのブームが終わった後、タイやインドネシアで再びブームになった。
市場地位の分類
・リーダー: シェア1位
・チャレンジャー: 攻撃的
・フォロワー: 大人しい
・ニッチャー: 独自の生存領域をもつ
リーダーの利点
・流通業者に対する交渉力が強くなり、値引きに応じなくてもすむ
・顧客が頻繁に会社の製品を目にするようになり、親しみやすいブランドになる
・幅広い層の顧客情報を獲得できる
リーダーの注意
・シェア1位だから嫌いという人がいる
・2位以下の複業会社のシナジー効果に注意
リーダーの戦略
・市場全体の拡大 -新しいユーザーを獲得する、新しい用途を見つけ出す、1回当たりの使用量を増やす
・シェア防衛 - 2位以下の利点を取り入れ、同質化する。やり過ぎるとマイナスイメージ
・シェア拡大
チャレンジャーの戦略
・差別化でリーダーを攻撃 - 同質化されにくい差別化が重要
ニッチャーの戦略
・こだわりを持っていて、価格が多少高くても買ってしまう顧客が対象
フォロワーの戦略
・リーダーの製品をデザインなど付加価値の面で単純化して安く売る
・リーダーが大々的にプロモートした客を、小売店で奪う
5つの競争要因
・業界 - 既存業界間の対抗度
・潜在的な参入業者
・買い手
・供給業者
・代替品
固定費・在庫費用は戦略に大きな影響を与える。
長年同じような企業同士で競争をしてくると、その業界内で暗黙のルールのようなものが生まれてくる。逆に、比較的新しい業界などでは激しい競争がありうる。
PPM (製品ポートフォリオ・マネジメント)
花形製品 問題児
金のなる木 負け犬
ココの製品分野ごとに行なわれる「事業の定義」と多様な製品群を包括するような「ドメインの定義」とはずいぶん異なるものになる場合が多い。ドメインは社員が納得する共通の夢にすると良い。 -
Posted by ブクログ
会社の研修課題図書として読みましたが、期待以上に「企業競争をどう捉えるか」を整理してくれる一冊でした。タイトルに“マーケティング”とありますが、実際には企業戦略全体を俯瞰できる内容で、ビジネスの基礎体力を高めたい人にとって非常に有益だと思います。
■ 特に印象に残ったポイント
本書が強調する「市場を中心に据えて戦略的に思考するための3つのスタンス」は、どれも実務に直結する示唆がありました。
・大きく考える
他社との競争環境を俯瞰し、視野を広げて市場を捉える重要性。
・未来を考える
1年後・5年後・10年後、自分の仕事や市場がどう変化しているかを想像する姿勢。
・論理的に考える
経験則を論理で説明できるようにすることで、環境変化にも柔軟に対応できるという指摘。
また、以下のようなフレームワークも丁寧に解説されており、理解が深まりました。
・5フォース分析に要素を加えた「6つの競争要因」
・市場分析の基本である4P’s
・PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
・市場地位別の戦略(リーダー、チャレンジャーなどの立ち位置ごとの行動指針)
さらに、企業間競争の度合いを数値化する HHI(ハーフィンダール・ハーシュマン指数) の紹介は、抽象的になりがちな競争概念を“測れるもの”として捉えられる点が面白く、実務にも応用しやすいと感じました。
■ どんな人におすすめか
・企業の競争構造を体系的に理解したい人
・マーケティングだけでなく、経営戦略全般を学びたい人
・フレームワークを実務で使える形で身につけたい人
専門書ほど堅苦しくなく、入門書よりも深い。そんな絶妙なバランスの一冊です。ビジネスの基礎を固めたい方には、ぜひ手に取ってほしい内容でした。 -
Posted by ブクログ
全般的に読みやすい。
あー、なるほどなーという事実と解釈が書かれており理解しやすい。
自分の会社に例えるとなお頭に入ってきやすいかと思う。
62-64
組織は仕事の邪魔はできても、自動的に仕事を処理してくれるわけではない
組織変革でいい人がすぐに出てくると勘違いしている
組織変更後に実るのは数年後でしかない
82
マズローの欲求階層説
人は自己実現よりも承認欲求が潜在的にある。
カネもポストもあげれなくても、褒めることが大事
平等感という意味がわからないものに縛られて、差をつけすぎないで、なにを満たすことができるのか
102 第5章
フリーライド(人の貢献に乗っかる人)
コア人材の少数エリートに対して賃金格差を設けると、ノンエリートから社内野党が増えてくる
なにも言わずに成果をあげる中間層にいかにして、生産性をあげつつ、仕事してもらうのか
139 第7章
トラの権力 キツネの権力
厄介者の存在。
顧客や上層部からのメッセンジャーとしての立ち位置を利用して、誇張表現する。
自分の立場を利用して、権力を行使する人、たしかにいる!
178,204 第9章、10章
組織腐敗は成熟化の部分が面白い。
優秀ゆえに効率化していき、同じ仕事をこなしていても暇になっていく。
その暇を潰すために無駄に指摘を増やし、無駄な仕事を増やす。
なるほどと思った。
また社内の雑談の質からも腐敗しているかわかるとのこと。
社内の内向きの話(誰それと誰それが仲が悪いだの)よりも、外向きの話(なぜあの事業は失敗したのか)という高質な雑談をしているかどうか。
なるほど、前職では内向きな話が最後は多いようであったと実感。 -
Posted by ブクログ
あとがきには、筆者は啓発本の類と書いてみえたが、私にはアカデミックな部類だと思った。
組織戦略について、あまり考えたことがなかったが、考えさせられることがいくつもあった。
特に以下の描写が心に残った。
・縁の下の力持ちをコトバで支える
給与で報いるという方法でなくても、ホントに感謝していると、誠意ある言葉で報いる方法もある
・フリーライダーとは
会社の業績の高さは、従業員にとって集合財。誰かが頑張れば、会社の業績は高まり給与は手に入れられる。
この本が書かれたのは2003年。20年程時が経ったが、日本の組織のあり方を大きな変化はなさそうだ。これは良いのか悪いのか?
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Posted by ブクログ
「組織の基本は官僚型です」
とのことでまあそうだよなと思いつつ、
昨今のティール型組織は、その違和感を何とかしたい、人類を未来に進めたい、と考える人たちの挑戦なのかもしれません。より戻しをビジネスにしている、あるいはそれを信じ切っている方々には異議申し上げです。
・組織構造を変えることにより、マイナスは打ち消せるが、プラスの効果は、数年後にしか現れない。結局は、個々の能力がどれくらいか、それを最大限引き出せているか、にかかっている。だから採用大事。
・フリーライダーを生み出してはいけない。
#実践しきれてないけど組織を知るための良本ですシリーズ②