沼上幹のレビュー一覧

  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    市場・マーケットにどう適合していくか、という観点での組織戦略本は沢山あるが、「組織内部」の問題にフォーカスした本は少なく、後者を論じたのが本書。

    組織で働いていると、厄介者やフリーライダー、野党的な人材の他、時代に即しないルールや内向きな議論などが蔓延ってくる。
    そのような組織を腐らせる「悪害」とどう対峙し、組織の健全性を保ちながら戦略を立て運営していくか、という点に焦点を当てている本である。
    組織が腐っていくプロセスをこれまで上手く言語化しながら解明して解決策を明示できるのは凄いの一言。

    この本が最も伝えたいのは以下だと捉えた。
    「安全な場所から非難するだけの野党になるな。自分からリスク

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    2025年12月05日
  • 日本の企業家13 小倉昌男 成長と進化を続けた論理的ストラテジスト

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    小倉昌男という著名な経営者を取り上げた名著。「サービスが先、利益は後」と有名な言葉の背景や意味が良くわかりました。宅急便という画期的な事業を立ち上げていく過程や本来対決もあるえる組合を味方にした点、その後の商品開発や決断での強いリーダーシップ。学ぶべき事が多くありました。また、著者の経営学の学者としての分析も良かったです。

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    2025年11月16日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    2025.11.10
    抜群に面白い
    社内評論家、宦官、キツネの権力がうまれるメカニズムをわかりやすく解説
    組織の問題ではなく人の問題であることを疑うなど、目からウロコ

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    2025年11月10日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    一橋大学で名誉教授を務める著者による「日本企業の組織デザインの改善」をテーマとした本。
    著者は経営組織論・経営戦略論のスペシャリストであり、本書は経営組織論の内容に寄っている。

    本書は著者が自ら冒頭で述べている通り、実用的な内容となっている。「自分が経営するとすればどうするべきか?」という視点を持ちながら読めるのが特徴的で、そこが本書の優れた点だと感じた。

    日本企業の一般的な問題点を挙げ、その原因を分析し、有効なソリューションを紹介・解説する形で書かれている。
    この問題点補足の精度が高く、個人的にはいままで感じていた問題が「なぜ起こるのか?」の解像度が上がった。

    テーマは組織デザイン、人

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    2024年04月24日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    職場同僚の推薦図書として読んだ。

    第2部 組織の疲労 第7章 トラの権力、キツネの権力、第3部 組織の腐り方 第9章
    組織腐敗のメカニズム、 が、自分の勤める会社が観察されてたのか、と思うぐらい、グサグサ来た。著者は学者一筋の筈なのに、随分とフィールドワークを熟して来たのだろう。

    特に、「宦官vs武闘派」で、外向きにリスクを取って勝負している武闘派が、安全地帯から批評を述べるだけの宦官に屈するパスを解説する箇所は、当たっているだけに恐怖を感じた。(自分の仕事は、ここでいう宦官にかなり近いのでは?と。。)

    あと、マトリクス型組織を、ミドルに権限ではなく「悩み」を委譲する形態、と断じる分析が

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    2024年02月13日
  • わかりやすいマーケティング戦略(第3版)

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    前版から事例をはじめ、内容が大幅にアップデートされている。

    マーケティング戦略に関する知識を得るだけなく、論理的思考のトレーニングもできる良書であると思う。

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    2023年12月10日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    ネタバレ

    三品さんの経営戦略を問いなおすに続く、ちくま新書のロングセラー本。三品さんの本と異なり、連載がベースだったからか、本としてのまとまりは弱いけれど、組織を考えるためには必須の文献と言ってもいいのではないか。
    まずは官僚制が組織の基本であるという点。得手して官僚制は唾棄されるべきものと扱われがちだが、官僚制がなければ、都度対応方法を考えなければならず、組織として大きな非効率が生ずる。官僚制により、実力者がルーティンに煩わされない状況を作ることこそ、組織論の第一歩なる。そして、組織設計上の工夫は、官僚制に付加する形で追加的に行われる。
    事業部制の目的は、日常的に発生する問題の解決をすべて行えるだけの

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    2021年11月03日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    学者が書いた本とは思えない現実的な内容
    組織は人が動かしているため、組織形態を変更しただけで効果が出ると考えない方が良いと本書は警告する。人がいかにして組織を内向きに腐らせていくのか、そのために人を中心に組織をいかにして設計していくのかが述べられる。

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    2021年09月23日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    沼上氏の文章は、書籍にしろ論文にしろ、ロジックが明快であり、学ぶことが多い。ロジカルな文章を書く上で、何か一つは読むと良いと思う。

    本書は組織戦略についての論考であるが、ロジックが明快であるぶん読みやすい。ややオーバーに書かれているところもあるが、これは筆者の意図するところだろう。

    自分の勤務先がどうなのかをイメージしながら読み進めると良いだろう。さらには、自分自身が「フリーライダー」や「キツネ」になっていないか、よく考えながら読むべきである。

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    2021年08月30日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    発行された当時の若い頃に読んでも、抽象的と感じたかもしれないが、ある程度の経験があると非常に参考になると思う。

    学者の理想論と思いきや、まるで色々な現場を動かしてきたような印象を受けた。

    自分の仕事の考え方に幅がついたかもしれない。

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    2021年03月09日
  • わかりやすいマーケティング戦略(新版)

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    読後というか、再購入のため。
    大学時代、マーケティングの専門教授が。数あるマーケティング本の中で、これが一番分かりやすくまとまっている。肝心な要点が詰まっている、良書。

    と紹介されたもので、今でもずっと教科書に使っているそうだ。

    改めてマーケティングの基礎を学ぶために、再購入

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    2021年02月11日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    日本的経営への評価や流行りの組織論と少し距離を置きながら、大きな組織の中で発生しがちな実際的な問題を考察して解決に向けた考え方を示す本。
    「組織デザインは万能薬でない」「問題を処理するのはヒトであって、組織構造ではない」、自己実現や平等主義の罠など、まさにうちの会社のことを言い当てていると思う箇所がいくつもあった。
    結局「この仕事は会社を良くしているのか」ということを真摯に問い続けることを忘れてはいけないということだと思う。

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    2020年07月18日
  • 市場戦略の読み解き方―一橋MBA戦略ケースブック vol.2

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    台1冊目、ケースブックに比べると、数字的考察も少なく読みやすかった。ただ内容は濃く、事業視点の着想を得た。良著

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    2019年10月20日
  • 一橋MBAケースブック 【戦略転換編】

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    産業調査の分野では、業界全体の動向よりも、各企業の戦略的対応の動向が重要となっている。
    本書は参考とすべき部分の多い良書である。ヨドバシに関しては、説得力の高い議論が展開されている。
    著者は、調査対象の小売店のフロアーマップを定期的に入手、比較分析している。地道な努力に敬意を表したい。

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    2019年02月16日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    ネタバレ

    レビューめっちゃ書いたのに・・・レビュー枠外を一回クリックしただけで、レビュー枠が消えて全部吹っ飛んだ(涙

    面倒なので要約すると、組織戦略の基本(官僚制)や組織腐敗のメカニズムが書いてある。が、言葉や概念の定義はなく初心者に優しい本。詳しい事例は挙げられていないが、組織・人事畑じゃない方にもわかりやすく嬉しい。
    流行りのGE・グーグルの本を先行して読んで、エッジのきいた人事制度ややたらフラットな組織戦略が頭を支配している私のような人には、良いパフォーマンスを発揮すると思う。

    <キーセンテンス>
    ・官僚制はベースで、そこに時代に合わせた付与されるものがある。
    ・会社はみんなが自己実現する場で

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    2019年02月05日
  • 日本の企業家13 小倉昌男 成長と進化を続けた論理的ストラテジスト

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    戦略的思考の上級編。
    すごい人の、すごい理由を思考の観点から分析。

    小倉氏の経営論を再度読み直しながら、課題発見の技術をパターン分類してくれる。

    課題発見方法のパターン分類をここまで分かりやすく、かつ、その限界まで解説してくれる本に初めて会ったように感じる。(第2章部分)

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    2018年03月31日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    一読して組織戦略というタイトルに違和感を覚えましたが、組織構造やヒト、企業の中での組織に生じる現象(フリーライダー、厄介者、キツネの権力など)について解説しており、日々の自分の属する組織と対比させながら読むと、なるほどと納得することばかりでした。
    組織構造に関しては官僚組織が基本であること、ヒトに関してはマズローの欲求階層説での承認・尊厳欲求の重要性と配慮について、気づかされました。
    お勧め本です。

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    2017年05月07日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    組織戦略の考え方

    自分の組織を考える上で、とても面白く、勉強になる本であった。
    ①組織においてまず考えられるべきは、官僚制である。プログラムとヒエラルキーを骨格として考えなければ、本来長期的・総合的視野で俯瞰しなければならない上層部が雑務に忙殺されてしまうため、組織として機能することはない。不確実性の高まりに対応し、マイナーチェンジをしていくことは、官僚制が機能して以降の話である。
    ②ボトルネックを考えよ。ボトルネックとは、複数の過程において行われる作業のうち、生産に制限があるため、全体に対して制限をかけている過程である。ボトルネックを意識し、ボトルネックを基礎に組織の行動をデザインしなけれ

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    2016年11月15日
  • 組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

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    日本型組織の本質を維持しつつ機能不全の組織に堕さないよう、自ら主体的に思考し実践していくことの重要性を説いた書籍です。特に組織運営において陥りやすい過ちについて的確に指南されています。推薦者:『人事課』

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    2017年02月01日
  • わかりやすいマーケティング戦略(新版)

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    本当にわかりやすい。学問におけるマーケティングとは何たるかを実際のケースと共に考えさせてくれる。
    実用的なマーケティングについては世の中ビジネス書があふれているが,本書は考えながら判断するプロセスを重視しており,きちんと経営学をしているのである。
    したがって,単にケースを大量に読みこなして知識を増やして勉強した気分になりたい人はビジネス書ばかり読めばいいのであり,本書が対象としているのはきちんと腰を据えて脳みそ使って意思決定したいビジネスパーソンである。

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    2014年03月06日