あらすじ
1976(昭和51)年にサービスが開始された「宅急便」は、現在では身近すぎてその誕生のインパクトを想像することがかえって難しい。しかし、たとえば地震や豪雪で荷物が滞ってしまったときなど、その大切さに改めて気づかされる。すなわち、宅急便は今日、水道や電気のように、私たちの生活を支える必需的インフラとなっているのである。そのような新産業はいかに創造され、日本中に展開されたのか。小倉昌男はきわめて論理的な経営者であると同時に、「人間」についての洞察も深い経営者である。本書は経営学的視点から、資料を駆使しつつ徹底的かつフレームワーク的にその真価を読み解いていく。宅急便に秘められた画期的なイノベーション、それを高め完成させていく小倉昌男の緻密な論理的思考。ビジネスを支える巨大な人的組織とその背後にあるマネージメントの核心とは。PHP研究所創設70周年記念出版シリーズ「日本の企業家」の完結となる第13巻。
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Posted by ブクログ
小倉昌男という著名な経営者を取り上げた名著。「サービスが先、利益は後」と有名な言葉の背景や意味が良くわかりました。宅急便という画期的な事業を立ち上げていく過程や本来対決もあるえる組合を味方にした点、その後の商品開発や決断での強いリーダーシップ。学ぶべき事が多くありました。また、著者の経営学の学者としての分析も良かったです。