沼上幹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ちくま新書セールの際に衝動買いした本の一冊。
日本の「コア人材を長期雇用する」という組織構造を、全否定するわけではなく、全肯定するわけでもなく、客観的にそのメリットとデメリットや対策を考えているという視点が新しかった。
# 組織とは
「プログラム」
「ヒエラルキー」
が組織の2大要素
- 例外処理は上にあげる
# Japan is No.1の時代があった。
- 高度成長時代に、日本モデルは嵌っていた。
- 終身雇用前提で、組織として効率性を突き詰めた。
# 例外処理が増えて、組織が回らなくなったときの対処方法
-下の処理あげる
-上の処理あげる
-システム(IT)使った処理効率up
-垂直分業
# GOALがもたらした価値観
- 徹底的に事業のボトルネックを考え、それに合わせて対処する。
- (余談) 教育のボトルネックについて考えてみると面白い。
日本の教育のボトルネックはどこか?
- 組織より大事なのはヒト = 結局実行し、問題解決するのはヒト
- マズローの5段階仮説
生理的欲求 => 安全の欲求 => 所属と愛の欲求 => 承認欲求 => 自己実現の欲求
2.承認 3.所属が軽視されがち、組織はこの欲求も満たす必要あり。
# フリーライド問題
解決は難しい。それぞれが自分ごととして捉えることが必要。
# 組織は複雑化、腐敗が進んでいく。
- 無駄な内的な仕事が生まれていく
- ルールのための行動が生まれていく
日本の組織論を考え、面白かった!!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者が「自分で経営した場合、どういった点に気を付けるか」という点にこだわり書き上げたという、組織マネジメントの本。2003年発行だが現在読んでも全く違和感がない。
TOC、マズロー、事業部制といった組織論を交えながらも、著者が自分の言葉で咀嚼しており、内容は非常に分かりやすい。
例えば組織設計でのトップダウンで作り上げた理論に対して現実が追いつかない点に対して「スパッと割り切った組織に不純物を後から混ぜる。最初から混ぜて作るのでは、しがらみだらけの組織になる」といったように。また、組織へのフリーライド(ただ乗り)、キツネ(宦官的振る舞い)の悪癖だけでなく、それらを生み出す「大人しい優等生」の無責任さを問う等、切れ味も鋭い。
●メモ
・日本の高度成長、世界最高の水準になったのは日本が優れてただけでなくアメリカに大いに問題があったのではないか
・日本は長期雇用が前提である。アメリカ、その他の国のような雇用へ簡単になるわけではない。その問題を捉えながら現実的な施策が必要
・組織は毎回発生する問題を都度考えては組織の意味がない。手順、ルール遂行により実現してこそである
・人は目の前に大量のルーチンワークが積まれると、それを優先し、創造的な仕事を後回しにする
・経営のボトルネックは短期と長期で異なる
・マトリクス組織にてパワーバランスを取るのは難しい。解決策は「腹を割って話す」「トップ判断」「ミドル層がバランスを取る」。だが3つ目は本来両組織のトップが決断することを放棄しただけ
・マズローの法則では自己実現の前に「承認欲求」がある。これを如何に実現するか。これを軽視している傾向がある
・フリーライダーを防ぐことは難しい。責任感の強い人を採用し、会社と自分の運命がリンクすることを示していくしかないのではないか。エリートと呼ばれる人の賃金を大幅にあげるなどの考えもある。その場合、階層が生まれるため、その中間層が重要になってくる
・決断とは「何かを取り、何かを捨てる」ため、一部の人には苦痛を強いるものだ
・何本ものプロジェクトが乱立する状態は危険、「決断したつもり」に経営者がなっている可能性が高い
・エースの無駄遣いには注意。エースには仕事が集まる。無能な人間は暇である。
・意思決定で「自分の考えとは違うが、●●さんの意向を踏まえて…」という理由での決定は健全な議論を黙殺してしまう。議論の相手が存在しなくなる
・成熟した組織から人を抜くのは難しい。
彼らは生産性も高く優秀だが、その場から抜け出さないし、権力もある。だが、彼らの忙しさは「内向き」である。なぜなら生産性が高いため、新規事業より忙しいはずがない。これは組織腐敗の始まり
・組織腐敗が最悪まで進んだ場合、「複雑怪奇なルールの廃止」「成熟事業部から優秀な若手を乱暴に引き抜く」「優秀な人材が暇になるような組織にする」ことである
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Posted by ブクログ
ネタバレバブル期には絶賛された日本的経営も、いまや全否定の対象とすらなる。
だが大切なのは、日本型組織の本質を維持しつつ、腐った組織に堕さないよう、自ら主体的に思考し実践していくことだ。
本書は、流行りのカタカナ組織論とは一線を画し、至極常識的な論理をひとつずつ積み上げて、
組織設計をめぐる多くの誤解を解き明かす。
また、決断できるトップの不在・「キツネ」の跋扈・ルールの複雑怪奇化等の問題を切り口に、
組織の腐り方を分析し対処する指針を示す。自ら考え、自ら担うための組織戦略入門。
目次
第1部 組織の基本
組織設計の基本は官僚制、ボトルネックへの注目、
組織デザインは万能薬ではない、欲求階層説の誤用(承認・尊厳欲求が大事)
第2部 組織の疲労
組織の中のフリーライダー、決断不足、トラの権力、
キツネの権力、奇妙な権力の生まれる瞬間(バランス感覚のある宦官)
第3部 組織の腐り方
組織腐敗のメカニズム、組織腐敗の診断と処方
★ポイントは、企業理念に基づいて、利益を産み出す行為か否か、ということ。 -
Posted by ブクログ
マーケティング全般論がまとまってる良書。マーケティングミックス(4P)、ターゲット市場選定(セグメンテーション)、製品ライフサイクル(S字曲線)、市場地位のマーケティング戦略(リーダ・フォロワ等)、業界構造分析(利益ポテンシャル)、多角化した全社戦略(PPM)などキーワード、利益ポテンシャルの考え方が面白かった。基本的にコモディティ化ってよくなくてポジショニングのイケてる自社製品を出したいよね。各フレームワークからボトルネック的にマーケティング戦略作るか、作ったものをフレームワークで裏付けるかそのあたりは自分のアイディアマンとしてのセンスが問われるんだろうなー。
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Posted by ブクログ
組織の重さと諸要因の関係を科学的に把握するための貴重な研究。
ミドル層へのアンケート調査をもとに定量分析を行っている。
参加企業はプロジェクトに賛同した計18社。BU数は107。
組織の重さを
①過剰な「和」志向
②経済合理性から離れた内向きの合意形成
③フリーライダー問題(口は出すが責任は取らない人、決断力の不足)
④経営リテラシー不足
の4つの変数から推定。
因子分析にかけて①②を「内向き調整志向」変数、
③④を「組織弛緩性」変数として組織の重さを計測する。
本研究の一番のインプリケーションとしては
機械的組織と有機的組織、
縦横における公式と非公式の繋がり
これらがバランス良く設計されている組織は
組織の重さが軽くなる可能性が高い、ということ。
そして本研究では組織の重さと業績面での統計的相関分析は行わず、(そもそも選択バイアスがあるため無意味)
調整比率と組織の重さの相関分析を行っている。
調整比率はモデルチェンジの日数、新規事業日数、撤退日数に際して、組織内での調整にかかる時間をアンケートで定量的に把握して分析している。
日数(比率)が減れば、コスト削減や市場への迅速な対応に繋がり、業績に好影響が出るという仮定が裏にある。 -
Posted by ブクログ
マーケティングを通しての戦略論。
メーカーとか行く友達に見てほしいな。
◆計画のグレシャムの法則 ルーチンな仕事はノン・ルーチンな仕事を駆逐する
◆自社の製品が顧客ニーズの食い合い カニバリゼーション
◆プロダクト、プレイス、プロモーション、プライス
◆シェルフスペース 棚
◆マーケティング・ミックスに対して類似の反応を示すような同質的な市場部分に分解すること セグメンテーション
◆ニッチャー、リーダーそれぞれ戦略
◆製品の価値がその製品を使っている人の数によって決まる時、ネットワーク外部性があるという
◆価格のみで製品選択なされ、使い捨てであること コモディティ
◆製品を特定の市場ニーズに合わせ位置付けることを ポジショニング
◆ミシュランはフランス全土のレストランを紹介するガイドブックを作った、タイヤがすり減る
◆ハーフィンダール指数
◆PPMの考え方 選択的投資、長期志向
◆シュリーフェンプラン -
Posted by ブクログ
マーケティングという、名を冠しているが戦略論の本。
これで3回目か4回目になるが、一度基本に振り返る時には役に立つ1冊であると思う。
今回特に印象的だったのは、5章、6章。
5章は、ポーターのfive forcesに関してで、いかに企業を分析していくかについて書かれている。
6章は、企業内の事業部に関してで、いかに資源配分を行うかという意思決定の際に役立つ、PPMについて書かれている。
どのように、印象的だったかについて。
まず、第5章。分析が緻密。こうやって1つずつやらなくてはいけないのか、と思い知らされた。これをツールとして使いこなすには、何回か実際に、この分析を行わないと物にならないだろうなと感じさせられた。
次に、第6章。PPMの横軸が、相対市場シェアであり、自社以外の最大手とのシェアを比較したものであるという点が頭に入っていなかった。あと、売上高を円で表すことによって、2次元グラフに3次元の視点を持ち込めるのも大きい。テクニカルな事以外では、自社の事業の位置づけを改めて確認できるという点、また他社の次の一手を予測しうるという点に気づいた。
あるいは再確認。
時間をおいてもう一度読みたい1冊。